英語の背景となる政治、経済、文化、風俗、習慣、サブカルチャーなどの情報を集めた辞書。いずれも「言葉」の意味を知るためだけではなく、英語圏の実際の生活がどのようなものか、日本とどんな風に違うのか、などを探るのに役に立ちます。
マクロ的な視点から編集された事典です。まず、イギリスの歴史、生活習慣、民族、性風俗、のように大きくジャンルを分け、それぞれ項目についてさらに細かくテーマを立てて、くわしく解説しています。どちらかと言うと、言葉の意味を探すよりは、特定のテーマに沿って体系的な知識を得るのに適した事典です。
見出し | 日本語:分野別 |
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索 引 | 日本語:五十音 英語:アルファベット順 |
その他 | 参考文献の記述あり |
「歳時記」の名の通り、全体を「春夏秋冬」と「雑」(その他)に分け、各季節ごとにさらに細かく「時候」「天文」「地理」「生活」などに分類し、関連する言葉を並べて意味、語源、その言葉が使われた文学作品の引用、などを百科事典並にくわしく説明。写真やイラストも豊富に収録。
見出し | 英語:大項目別 |
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索 引 | 日本語:五十音 英語:アルファベット順(項目・作家・作品名) |
その他 | 多数の写真・図版あり |
"Dictionary of Britain" by Adrian Roomの日本語翻訳版です。見出し語は約3,000。イギリスの生活や文化に関する言葉をアルファベット順に掲載。特に、政治、経済などの制度名や役職名についてたくさんの単語を拾っています。写真やイラストも約150点収録。
見出し | 英語:アルファベット順 |
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索 引 | なし |
その他 | 巻末に項目の英和対照表、地図、貴族の階級などの記述あり |
欧米の生活、文化に関する言葉を集めたもの。ただし、言葉の意味の説明に留まらず、色々な逸話、筆者の経験談、新聞記事の抜粋、日本の習慣との違い、などについてもかなりスペースを割いて記述しており、読み物としても充分楽しめます。掲載はアルファベット順ですが、巻末には索引も付いており、見出し語の意味説明の部分に載っている言葉も見つけ出せるようになっています。
見出し | 英語:アルファベット順 |
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索 引 | 英語:アルファベット順 |
その他 | 参考・引用文献、その他の風物参考書の記述あり |
英米の文学を読み解く際に、背景知識として必要と思われる事項を集成し、詳説を施した辞典。この辞典の場合、「故事」とは歴史上の重要事項、歴史的な事件、引喩、口碑などを指し、「伝説」とは昔からの言い伝えや歴史のかなたの出来事、神話、民間説話などを指します。
見出しとして登場する項目は、神話や伝説などに登場する人物や動物、植物、事項、事件、歴史上の出来事、歴史的に重要な人物、場所、事項、詩、歌謡、童謡、こどもことば、慣用句、諺、トランプゲームなどの遊戯、スポーツ、などきわめて多岐に渡ります。また、「ホバークラフト」や「スーパーマン」など比較的新しい言葉も拾って、語義や語源をまとめています。
見出し語に続く解説文はいずれも長め。語源の解説も歴史的な語義の変遷を著名な辞典から例を引いてわかりやすく、くわしく書かれています。"Hara-Kiri", "Seppuku"(腹切り、切腹)などの日本語も収録。"Cat"の項目では、解説として「雄の三毛猫」や「招き猫の由来」についてまとめています。少数ですが写真やイラストも掲載。
見出し | 英語:アルファベット順 |
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索 引 | 英語:アルファベット順 |
その他 | 巻頭に参考文献の記述あり |
海外で生活する際、日常生活でよく使う言葉なのに、普通の英和辞典にはなかなか載っていないタイプの言葉を集めた辞典。全体を大きく「住まい」「衣類」「交通」「育児」と分類し、その下に「家具・インテリア」「調理器具・食器」「郵便・電話」などとジャンルを細分化し、関連単語とその意味をまとめています。例文や例句はかなり少なめ。巻末にアルファベット順の索引あり。
見出し | 英語:分野別 |
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索 引 | 英語:アルファベット順 |
その他 | 特になし |
上記の「海外暮らしの用語事典」の和英版です。例文や例句はかなり少なめ。巻末に五十音順の索引も付いています。
見出し | 日本語:分野別 |
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索 引 | 日本語:五十順 |
その他 | 特になし |
"I Hear America Talking" by Stuart Berg Flexnerの日本語翻訳版。原著の副題は"An Illustrated Treasury of American Words and Phrases"。
アメリカの歴史上の実際の出来事や事件、流行、人物などに焦点を当ててそれにまつわる単語をリストアップし、くわしい意味や使うようになった背景などを説明しています。巻末にアルファベット順の索引付き。
見出し | 英語:大項目 |
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索 引 | 英語:アルファベット順 |
その他 | 図版・写真が豊富 |
"The Complete Unabridged Super Trivia Encyclopedia" by Fred L. Worthの日本語翻訳版。
"Trivia(トリビア)"とは"Trivium"の複数形。意味は「つまらないこと、どうでもよいこと、雑学的な知識」。よって、原著のタイトルを日本語訳にすると「超雑学百科事典」となります。
たとえば、アメリカのテレビアニメの有名キャラクター、飛行機事故で死んだ有名人の一覧、大リーグの全チーム名、などのアメリカのサブ・カルチャー的な情報が満載です。日本の代表的怪獣"Godzilla"(ゴジラ)はもちろん、"Mothra"(モスラ)や"Rodan"(ラドン)、アメリカで人気が高かった日本のアニメ「マッハ GO GO GO」なども掲載。
ちなみに「マッハ GO GO GO」の英語版タイトルは"The Mach Five"。"Five"はマッハ号のゼッケン5番から来ているそうです。【参考:「スーパートリビア事典」研究社出版 520頁】
見出し | 英語:アルファベット順 |
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索 引 | 英語:アルファベット順 |
その他 | 特になし |
アメリカ、イギリスの社会、政治、経済、文化、娯楽、などありとあらゆる分野に渡って、通常の英和辞典や英英辞典には載っていない知識を集めた事典。「言葉」を並べた「辞典」とは傾向が異なります。
たとえば、両国の国家と国旗の由来、年中行事の数々、教育制度、政治機構、各地方の特色、主要文学作品の解説、著名な芸術家の紹介、手紙の書き方、冠婚葬祭の内容、宗教、なぞなぞ、迷信、などについて、図表を交えて簡潔な説明が施されます。
内容は盛沢山ですが、サイズは非常にコンパクト。通常の英和辞典ぐらいの大きさ。索引は付いていませんが、調べものの第一段階としてひょいと引くには便利な事典です。
見出し | 英語:分野別 |
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索 引 | なし |
その他 | 写真・図版が豊富 |
"Britain - USA Now:A Survey in Key Words" by Godfrey R. Carrの日本語翻訳版です。
まず、全体を政治・社会、法律、教育、宗教、経済・社会事業の五つに分け、各ジャンルごとにキーワードをピックアップし、その背景や現在の状況、などをくわしく解説した事典。巻末に五十音順の索引が付いています。
この事典もサイズは非常にコンパクト。小型の英和辞典ぐらいの大きさです。
見出し | 英語:分野別 |
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索 引 | 日本語:五十音順 |
その他 | 特になし |
"Dictionnaire des Figures et des Personnages" by Claude Aziza, Claude Olivieri et Robert Sctrickの日本語翻訳版。
ヨーロッパやアメリカの神話、文学作品、童話、などに登場し、有名になったキャラクターたちを集めて解説した事典。日本語版は原著に大幅な加筆、編集を施しているようです。
見出し語はすべて日本語の五十音順に並び、索引もすべて五十音順。人物名、事項・事柄、作品名から引けます。書字方向は縦書き(縦組み)。「アラジン」や「クレオパトラ」はもとより、「赤頭巾ちゃん」「キング・コング」「ミッキー・マウス」「ポパイ」なども収録。
見出し | 日本語:五十音順 |
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索 引 | 日本語:五十音順(登場人物、事項、作品名、著作者名) |
その他 | 写真・図版が豊富 |
英米でよく見かける「商品名」を集めて解説した辞典。見出し語の表記はすべて英語、アルファベット順に並びます。巻末には「商品名」のカタカナ表記を英語でどう綴るのかを示した「和英表」が付属。カタカナ発音でしか聞いたことのない「商品名」もここから捜し出して調べることが可能です。
「商品名」とは、日本語でどんなものかというと…
クルマでは「ソアラ、スカイライン、ジムニー」など、パソコン関連だと「アプティバ、デスクパワー、ギガモ」など、食べ物なら「グリコ、モスバーガー、チキンラーメン」、などです。
実際にこの辞書で拾っている「商品名」は…
Heinkekn(ハイネケン: オランダのビール会社)、More(モア: アメリカの紙巻きたばこメーカー)、Harrods(ハロッズ: イギリスにあるヨーロッパ最大のデパート)、Sako(サコ: フィンランドの銃器メーカー)、Fudge(ファッジ: イギリスの子供向きチョコレート)、など。
日本でもよく聞く名前から、まったく知られていないものまで、幅広く収録しています。
見出し | 英語:アルファベット順 |
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索 引 | 日本語:五十音順、英字・数字を含む日本語表記名 |
その他 | 特になし |
"Dictionary of Symbols And Imagery" by Ad de Vriesの日本語翻訳版。
書名だけでは何について書いてあるのか想像しにくい事典ですが、実質的には風物・資料・文化についてまとめた事典です。
見出し語はすべて英語表記。アルファベット順に並びます。見出し語に並ぶ具体的な項目は、各国の神話の登場人物や、草木、動物、昆虫の名前、人間の身体の部位名(目、口、心臓)、など。そして、各見出し語について、一般にどういうイメージがあるのか、なぜそんなイメージを持つようになったのか、を解説しています。
巻末に、各国の神話に出てくる主要な神の系図、日本語訳の表記から引ける索引が付いています。
見出し | 英語:アルファベット順 |
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索 引 | 訳語(日本語):五十音順 |
その他 | 付録に黄道十二宮の対応表、ギリシャ・ローマ・エジプト・北欧・ケルト神話 について神々の系譜などを掲載 |
"Dictionaire du Symbolisme Animal" by Jean-Paul Clebertの日本語翻訳版です。
これも書名だけでは何について書いてあるのか想像しにくい事典ですが内容は、動物全般について、一般にどういうイメージがあるのか、どんな印象があるのか、をまとめた事典です。「キマイラ、りゅう、セイレーン」などの想像上の動物も収録しています。
見出し語はすべて日本語訳のカタカナとひらがな。五十音順に並びます。巻末にはフランス語と英語から引ける索引が付属。さらに、参考文献として、解説に引用した書籍の原著が列記してあります。
見出し | 日本語:五十音順 |
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索 引 | フランス語:アルファベット順 英語:アルファベット順 |
その他 | 参考文献の記述あり 写真・図版が豊富 |
故事成語を扱う辞書の中では定番と言える一冊。見出し語は2万以上。初版は1870年発行。見出し語として拾ってある項目は、神話伝承の登場人物や出来事、物事などに留まらず、日常的によく使われる単語や慣用句、ことわざ、韻文、歴史的な大事件、学問の各分野とその専門用語、などきわめて広い範囲に及びます。
いずれの見出し語も、通常の英英辞典や英和辞典ではなかなか見つからないものばかり。一つの単語の意味を知ると言うよりは、その言葉が使われる背景や込められた細かいニュアンスなどを探るための辞書です。
見出し語に続く解説も長文できわめてくわしい。見出し語が語句の場合は、語義や語源の詳細な説明、成り立ちの背景などを例文を交えて詳説。見出し語が事件や地名などの場合は、歴史的な経緯や意義などをまとめています。日本語の"Mikado"(帝[みかど])や"Shougun"(将軍)も収録。
見出し | 英語:アルファベット順 |
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索 引 | 英語:アルファベット順 |
その他 | 特になし |
書名だけでは何の本なのか不明ですが、一種の年表です。見出しは月日が一年分並んでおり、各日にちの次にその日に起きた出来事、事件、歴史的偉業、生まれた著名人物、などを掲載。
たとえば、一月一日の項目には――
【引用:"Chambers Dates" G.L.Hough [Chambers 1989]、1-2頁から、一部内容省略、和訳は筆者】1801:小惑星"Ceres"発見1881:イギリスで郵便為替が初めて使用される1889:ニューヨーク州で公的処刑として電気椅子が採用される1957:アメリカの女子プロゴルファー"Nacy Lopez"生まれる
――など合計三十二の出来事がリストアップされ、短い解説が付いています。
収録した事項はかなり広範囲に乃び、政治、経済、文化のほか、娯楽や芸能の分野も含まれます。巻末に詳細な目次が付いており、人物、出来事、物事、その他の項目から調べることができます。自分の誕生日に世界で何が起こっていたか調べるのも一興です。
見出し | 英語:月日 |
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索 引 | 英語:アルファベット順 |
その他 | 特になし |
こちらも書名だけでは何の本なのか不明ですが、ある物事や出来事に対して何年にどういう事が起こったかをまとめた辞書です。
たとえば、"Tokyo"(東京)を引いてみると――
【引用:"Dictionary of Dates" Audrey Butler [Everyman Reference 1986]、486頁から、一部内容省略、和訳は筆者】Tokyo:1868年から日本の首都。1603年から1868年までは城が築かれ"Yedo"(江戸)と呼ばれる。1923年の9月、地震で壊滅【筆者注:関東大震災の事】。1945年、アメリカ軍の激しい空爆を受ける。
"Titanic"(タイタニック号)は――
【引用:"Dictionary of Dates" Audrey Butler [Everyman Reference 1986]、486頁から、一部内容省略、和訳は筆者】Titanic:"White Star"社の船。1914年4月14日、"Race"岬近くの氷山に激突後、沈没。犠牲者約1,500人。1986年、海底の船体がテレビで放送。
見出し語はアルファベット順に並び、このように時系列に沿って出来事や関連事項を簡潔に記載します。見出し語"English Literature"では9ページに渡り、イギリスの著名な作家の名前と生年、没年をリストアップし、"earthquake"では2ページに渡って世界各地の地震の発生日、場所、犠牲者数などを列記しています。
収録した事項はかなり広範囲に乃び、国名、地名、人名、各種組織、団体名、芸術のジャンル名、歴史的な物事、出来事などありとあらゆるものを含みます。巻頭には"Jewish calendar"(ユダヤ暦)や"Roman calendar"(ローマ暦)などの各種暦の解説、巻末には紀元前3万年から現在までの年表付き。
見出し | 英語:アルファベット順 |
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索 引 | 英語:なし |
その他 | 巻頭に各種暦の解説、巻末に年表あり |