辞書/事典こぼれ話

パソコンで使える“辞書ソフト”アレコレ

ごく個人的な使用雑感

【目次】






もどる | ホームへ | サイトマップ

Oxford Learner's Thesaurus

2008 first edition
a dictionary of synonyms
Chief Editor: Diana Lea
Oxford University Press

イギリスの Oxford University Press が出している、いわゆる「英語学習者向け辞書」。CD-ROM版の辞書が付属したものもあります。

この辞書は一般の「英英辞典」ではなく、「シソーラス」に相当する辞書です。一般に「シソーラス」とは、見出し語に対して語義を区分し、各語義ごとに類義語のみをリストアップした辞典です。

このシソーラスは「英語学習者向け」の試みとして、一般の英英辞典並みに、語義をくわしく解説し、例文やコロケーションを多数掲載しています。発音の再生も可能。

この辞書の書籍版は別のコーナーで紹介しています→【参照】:Oxford Learner's Thesaurus(2008 first edition)。この他の書籍版のシソーラスや類語辞典については、別のコーナーで取り上げています→【参照】:辞書/事典ア・ラカルト: シソーラスと類語辞典

■スプラッシュスクリーン■

Oxford Learner's Thesaurus[2008:first]: Splash Screen

起動時にスプラッシュスクリーンが出現。メインウインドウに移るまで、筆者のPC環境では数秒間待たされます。非表示にはできないようです。

■メインウインドウ(1)■

Oxford Learner's Thesaurus[2008:first]: main window(1)
↑クリックすると大きい画像(800×617)が開きます
  • 検索手順:左上の検索ボックスに検索語を入力すると、インクリメンタル方式で検索開始。ヒットした語句とその次に並ぶ見出し語を下のペイン(pane)に次々とリスト状に表示します。検索語が決定した時点で[Enter]を押すと、ここで初めて右のペイン(pane)に見出し語とその類義語の品詞名、意味や例文、主要な文型、コロケーション、クロスレファレンス、その他の情報を表示。
  • 検索ボックス:範囲指定中などでフォーカスが検索ボックスにない場合、文字を入力しても一切表示しません。検索を再開する場合は、改めて検索ボックス内をマウスでクリックしてフォーカスを検索ボックスへ移し、それから入力する必要があります
  • 詳細検索:正規表現、条件付きなどの詳細な検索は不可。一語ずつ打ち込む、通常のインクリメンタルサーチのみです。
  • 表示内容(1):"PATTERNS AND COLLOCATIONS[+]"の[+]をクリックすれば追加で、見出し語とその類義語が取る典型的な文型やコロケーションのリストを表示。どの名詞がどの形容詞を取るのか、この動詞はどんな名詞を目的語に取るのか、リストで一目瞭然です。
  • 表示内容(2):例文や語義説明の箇所にある[+]をクリックすると、追加の例文や説明を表示します。ごく一部の見出し語には写真やイラストを掲載。
  • 発音再生:見出し語の右にある[BrE]や[AmE]をクリックすると、イギリス英語、アメリカ英語の両方を聞くことができます。検索語ヒットと同時の自動再生は不可。
  • 発音記号:発音記号は一切なし。
  • 検索履歴:検索履歴の保存可能。ただし、リスト表示は不可。画面上部の左にある矢印のアイコンをクリックすると、それぞれ一つ前、一つ後の履歴にジャンプします。ただし、ソフト終了時にすべての履歴はクリアされ、履歴を次回の起動時に持ち越すことはできません。
  • 表示変更:ウインドウサイズは自由に変更可能。フォントも四段階に変更可能。フォントの種類は変更できません。
  • コピー(1):範囲指定による部分複写が可能。画面右上部に[Copy to the clipboard]ボタンがあります。コピーした文字列の最後尾には自動的に、"Oxford Learner’s Thesaurus (c) Oxford University Press, 2008."という一文が追加されます。アイコンや写真などの画像データのコピーは不可。
  • コピー(2):[Ctrl]+[Ins]のショートカッキーも使用可能。"Oxford Learner’s Thesaurus (c) Oxford University Press, 2008."という文字列も付加されません。[Ctrl]+[C]は使えないようです。
  • ペースト:検索ボックスへのペーストは可能。ショートカットキーの[Shift]+[Insert]あるいは[Ctrl]+[V]でペーストできます。検索ボックスで右クリックをすると編集メニューが出て来ます。
  • 印刷:印刷は画像データも含めて可能。アイコンや写真もきれいに印刷されます。範囲指定による部分印刷もOK。印刷のプレビューは不可。CD-ROMからの印刷であることを示す著作権表示の一文が、ヘッダとフッタに必ず打ち出されます。

■メインウインドウ(2)■

Oxford Learner's Thesaurus[2008:first]: main window(2)

メインウインドウの右ペイン(pane)にある"PATTERNS AND COLLOCATIONS[+]"の[+]をクリックしたところ。"happy"とその類義語の計六つの単語に対して、七通りの文型を追加で表示します。

■メインウインドウ(3):分割ウインドウ■

Oxford Learner's Thesaurus[2008:first]: main window(3)
↑クリックすると大きい画像(800×617)が開きます

メインウインドウの右上部にある[Split/Unsplit the main window]ボタンを押すと、右側のペイン(pane)を上下に分割します。それぞれのウインドウに対して、通常の検索が可能。上記の画像は、上のウインドウで"happy", 下のウインドウで"timely"を見出し語として検索した結果画面です。ウインドウの分割位置は、マウスのドラッグで自由に変更可能。

■Settingsウインドウ■

Oxford Learner's Thesaurus[2008:first]: settings window

メインウインドウの右上ある黄色いツールボタンを押すと、フォントサイズを変更することができます。サイズは小〜特大までの四段階のみ。フォントサイズ以外に、操作環境や表示方法など変更することはできません。

■Helpウインドウ■

Oxford Learner's Thesaurus[2008:first]: Help window

メインウインドウの右上ある[?]ボタンを押すと、ヘルプを表示します。内容はこの辞書ソフトの基本的な使い方や、付属ゲームの解説など。

■Topicsウインドウ■

Oxford Learner's Thesaurus[2008:first]: Topics window
↑クリックすると大きい画像(800×617)が開きます

メインウインドウ上部の[Topics]タブをクリックすると、[Topics]ウインドウへ移ります。ここでは、文字入力の検索は不可。左上のプルダウンリストから、ジャンルを選択して、左下のペイン(pane)に一覧をリスト表示、その中の一語選んで、右のペイン(pane)で閲覧します。

選択可能なジャンルは"the arts"や"food and drink", "positive feelings"など合計三十。左下のペイン(pane)に表示する単語は類義語に留まらず、ジャンル内で関係のありそうな単語が数十以上並びます。

■My Topicsウインドウ■

Oxford Learner's Thesaurus[2008:first]: My Topics window
↑クリックすると大きい画像(800×617)が開きます

メインウインドウ上部の[My Topics]タブをクリックすると、[My Topics]ウインドウへ移ります。ここでは、自分でジャンルを決めて"Topic"として登録し、その"Topics"の中に各見出し語と類義語や例文、文型、コロケーションなどを書き込みます。

上記の画面では、"Topics"として"Illness"を登録し、見出し語"nuisance"とその類義語などを書き込んでいます

■My Topics登録ウインドウ■

"My Topics"への登録は、メインウインドウ上部の"Synonyms A-Z"タブを押した通常の検索画面で行ないます。上部の[Add to My Topics]ボタンをクリックして、下記のような画面から登録。"Toicps"タブや"My Toicps"タブでは不可。

"My Topics"へ書き込むデータの文言や例文の追加などもできません。必ず、見出し語とその配下のデータ(類義語や語義説明、例文)を丸ごと登録することになります。"My Topics"に登録したデータは、CSV形式でインポート、エクスポートが可能です。

Oxford Learner's Thesaurus[2008:first]: My Topics entry window
↑クリックすると大きい画像(398×531)が開きます

■My Notesウインドウ■

Oxford Learner's Thesaurus[2008:first]: My Notes window
↑クリックすると大きい画像(800×617)が開きます

メインウインドウの上部にある[My Notes]ボタンを押すと小窓が開き、メモを記録することができます。書き終えて登録したメモは、各見出し語の上のスペースに自動的に挿入されます。上記の画面では、上部の薄いオレンジ色の部分が、登録した"My Note"です。

メインウインドウに表示される"My Note"は[Edit note]ボタンを押せば、再び"My Notes"ウインドウが開き、修正や書き込みそのものの全削除ができます。

■My Notes登録、参照ウインドウ■

Oxford Learner's Thesaurus[2008:first]: My Notes window - Write Note Oxford Learner's Thesaurus[2008:first]: My Notes window - View Notes
↑クリックすると大きい画像(500×400)が開きます ↑クリックすると大きい画像(500×400)が開きます

登録用の小窓の"Write Note"タブでは通常のコピーやペーストが可能です。日本語の漢字やひらがなも使用可能。登録後の表示も、筆者が試した限りでは、文字化けなどはありませんでした。

複数登録した"Notes"は"View Notes"タブの画面ですべて確認可能。"Notes"を書き込んだ見出し語をリストとして表示します。クリックすれば、"My Notes"ウインドウが閉じることなく、メインウインドウのみ該当する"Note"が存在する見出し語へジャンプします

上記の画像の場合、"pity: (It's) a 〜 (that) you didn't come. 君が来なかったのは残念だ。"という一文を、見出し語"sympathy"に登録しています。"My Notes"はアプリケーション終了後も、消去されず、次回以降の起動時にも継続して参照することができます。

■Extras■

メインウインドウ下部の[Extras]ボタンをクリックすると、「標準のブラウザ」が自動的に起動して、リンクを六つ表示します。いずれもPDFファイル。閲覧には ®Adobe ®Acobat Reader が必須です。

"Extras"の内容
Study Material:
  • Thesaurus Trainer
  • Study Pages
  • Topic Maps and Exercises
  • Answer Key
Reference Material:
  • Irregular verbs
  • Abbreviations and labels

■Exercisesウインドウ■

Oxford Learner's Thesaurus[2008:first]: Exercises window
↑クリックすると大きい画像(800×496)が開きます

メインウインドウ下部の[Exercises]ボタンをクリックすると、類義語を題材にした練習問題が四つ出て来ます。(1)適語選択×三種、(2)空所補充。いずれも、"Level 1"と"Level 2"が用意されています。

■Gamesウインドウ(1)■

Oxford Learner's Thesaurus[2008:first]: Games window(1)
↑クリックすると大きい画像(800×534)が開きます

メインウインドウ下部の[Games]ボタンをクリックすると、類義語を題材にしたゲームが四つ出て来ます。(1)クロスワードパズル×二種、(2)類義語の神経衰弱、(3)隠れた単語探し。いずれのゲームも一分少々の時間制限があります。

■Gamesウインドウ(2)■

Oxford Learner's Thesaurus[2008:first]: Games window(2)
↑クリックすると大きい画像(899×600)が開きます

ゲームウインドウにある神経衰弱です。画面のカードをクリックして、二枚に書いてある単語が類語義ならOK。上の画像は正解を二つ開いているので、楽しみを取っておくため、正解の単語にモザイク処理をしてあります。

■Compact Modeウインドウ■

Oxford Learner's Thesaurus[2008:first]: Compact Mode window(1) Oxford Learner's Thesaurus[2008:first]: Compact Mode window(2)

メインウインドウ右下のボタンをクリックすると、コンパクトモードに移り、メインウインドウが閉じて、小窓が新たに開きます。コンパクトモードに移った直後は、見出し語とその類義語を画面に表示します(画像上左)。ウインドウ上部の[Show index]ボタンを押すと、見出し語の前後の登録単語をアルファベット順に表示します。(画像上右)

もどる | ホームへ | サイトマップ | 先頭へ