イギリスの Oxford University Press が出している、いわゆる「英語学習者向け辞書」。CD-ROM版の辞書が付属したものもあります。
この辞書は一般の「英英辞典」ではなく、「シソーラス」に相当する辞書です。一般に「シソーラス」とは、見出し語に対して語義を区分し、各語義ごとに類義語のみをリストアップした辞典です。
このシソーラスは「英語学習者向け」の試みとして、一般の英英辞典並みに、語義をくわしく解説し、例文やコロケーションを多数掲載しています。発音の再生も可能。
この辞書の書籍版は別のコーナーで紹介しています→【参照】:Oxford Learner's Thesaurus(2008 first edition)。この他の書籍版のシソーラスや類語辞典については、別のコーナーで取り上げています→【参照】:辞書/事典ア・ラカルト: シソーラスと類語辞典
起動時にスプラッシュスクリーンが出現。メインウインドウに移るまで、筆者のPC環境では数秒間待たされます。非表示にはできないようです。
メインウインドウの右ペイン(pane)にある"PATTERNS AND COLLOCATIONS[+]"の[+]をクリックしたところ。"happy"とその類義語の計六つの単語に対して、七通りの文型を追加で表示します。
メインウインドウの右上部にある[Split/Unsplit the main window]ボタンを押すと、右側のペイン(pane)を上下に分割します。それぞれのウインドウに対して、通常の検索が可能。上記の画像は、上のウインドウで"happy", 下のウインドウで"timely"を見出し語として検索した結果画面です。ウインドウの分割位置は、マウスのドラッグで自由に変更可能。
メインウインドウの右上ある黄色いツールボタンを押すと、フォントサイズを変更することができます。サイズは小〜特大までの四段階のみ。フォントサイズ以外に、操作環境や表示方法など変更することはできません。
メインウインドウの右上ある[?]ボタンを押すと、ヘルプを表示します。内容はこの辞書ソフトの基本的な使い方や、付属ゲームの解説など。
メインウインドウ上部の[Topics]タブをクリックすると、[Topics]ウインドウへ移ります。ここでは、文字入力の検索は不可。左上のプルダウンリストから、ジャンルを選択して、左下のペイン(pane)に一覧をリスト表示、その中の一語選んで、右のペイン(pane)で閲覧します。
選択可能なジャンルは"the arts"や"food and drink", "positive feelings"など合計三十。左下のペイン(pane)に表示する単語は類義語に留まらず、ジャンル内で関係のありそうな単語が数十以上並びます。
メインウインドウ上部の[My Topics]タブをクリックすると、[My Topics]ウインドウへ移ります。ここでは、自分でジャンルを決めて"Topic"として登録し、その"Topics"の中に各見出し語と類義語や例文、文型、コロケーションなどを書き込みます。
上記の画面では、"Topics"として"Illness"を登録し、見出し語"nuisance"とその類義語などを書き込んでいます
"My Topics"への登録は、メインウインドウ上部の"Synonyms A-Z"タブを押した通常の検索画面で行ないます。上部の[Add to My Topics]ボタンをクリックして、下記のような画面から登録。"Toicps"タブや"My Toicps"タブでは不可。
"My Topics"へ書き込むデータの文言や例文の追加などもできません。必ず、見出し語とその配下のデータ(類義語や語義説明、例文)を丸ごと登録することになります。"My Topics"に登録したデータは、CSV形式でインポート、エクスポートが可能です。
メインウインドウの上部にある[My Notes]ボタンを押すと小窓が開き、メモを記録することができます。書き終えて登録したメモは、各見出し語の上のスペースに自動的に挿入されます。上記の画面では、上部の薄いオレンジ色の部分が、登録した"My Note"です。
メインウインドウに表示される"My Note"は[Edit note]ボタンを押せば、再び"My Notes"ウインドウが開き、修正や書き込みそのものの全削除ができます。
登録用の小窓の"Write Note"タブでは通常のコピーやペーストが可能です。日本語の漢字やひらがなも使用可能。登録後の表示も、筆者が試した限りでは、文字化けなどはありませんでした。
複数登録した"Notes"は"View Notes"タブの画面ですべて確認可能。"Notes"を書き込んだ見出し語をリストとして表示します。クリックすれば、"My Notes"ウインドウが閉じることなく、メインウインドウのみ該当する"Note"が存在する見出し語へジャンプします
上記の画像の場合、"pity: (It's) a 〜 (that) you didn't come. 君が来なかったのは残念だ。"という一文を、見出し語"sympathy"に登録しています。"My Notes"はアプリケーション終了後も、消去されず、次回以降の起動時にも継続して参照することができます。
メインウインドウ下部の[Extras]ボタンをクリックすると、「標準のブラウザ」が自動的に起動して、リンクを六つ表示します。いずれもPDFファイル。閲覧には ®Adobe ®Acobat Reader が必須です。
"Extras"の内容 | |
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Study Material:
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Reference Material:
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メインウインドウ下部の[Exercises]ボタンをクリックすると、類義語を題材にした練習問題が四つ出て来ます。(1)適語選択×三種、(2)空所補充。いずれも、"Level 1"と"Level 2"が用意されています。
メインウインドウ下部の[Games]ボタンをクリックすると、類義語を題材にしたゲームが四つ出て来ます。(1)クロスワードパズル×二種、(2)類義語の神経衰弱、(3)隠れた単語探し。いずれのゲームも一分少々の時間制限があります。
ゲームウインドウにある神経衰弱です。画面のカードをクリックして、二枚に書いてある単語が類語義ならOK。上の画像は正解を二つ開いているので、楽しみを取っておくため、正解の単語にモザイク処理をしてあります。
メインウインドウ右下のボタンをクリックすると、コンパクトモードに移り、メインウインドウが閉じて、小窓が新たに開きます。コンパクトモードに移った直後は、見出し語とその類義語を画面に表示します(画像上左)。ウインドウ上部の[Show index]ボタンを押すと、見出し語の前後の登録単語をアルファベット順に表示します。(画像上右)