【英作文の“ツボ”】
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「数」の不一致をつぶす!
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このコーナーについて
簡易文法用語集
【「数」の不一致をつぶす!】

英作文の“ツボ”

すぐに使える英作文のヒント集

「数」の不一致をつぶす!
文全体に影響を及ぼす「数」

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はじめに

英語の場合、名詞には常に「数」の概念が付きまといます。一個なのか、二個以上あるのか、確認してようやく話が進みます。

このコーナーでは特に、間違えやすい例をまとめてあります。単数扱いだと思っていたのに実は複数として扱うもの、意味は単数ではないくせに、文法的には単数と見なすもの。

「数」のミスは試験ではほぼ間違いなく減点対象です。しかも、ミスの箇所が一つ二つでは収まらないことも多々ある。どんな語句が単数扱いなのか、どんな語句が間違えやすいのか、おさらいとして見直してみて下さい。

次に置く語句は「単数」or「複数」?

「数」の不一致をつぶす!(1)
次に置く語句は「単数」or「複数」? 先頭へ

「数」が固定の表現

"another"や"a number of"など次に置く名詞の「数」が原則として固定している表現をまとめます。

次に置く語句は「単数」or「複数」?
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「数」の不一致をつぶす!(2)
次に置く語句はたいてい「単数」 先頭へ
【目次】:次に置く語句はたいてい「単数」の表現

another【形容詞】
次に置く語句はたいてい「単数」(1)

形容詞の"another"はたいてい単数名詞の前に置きます。"another"は意味は「もう一人別の人の、もう一つ別のものの」です。

"another"は不定冠詞の"an"と"other"がくっついて一語になった単語なので、"another"の前に"a"や"the"は付きません。

【例文】:コーヒーをもう一杯飲むとスッキリするよ。
【 × 】:Another cups of coffee make you feel fine.
【 ○ 】:Another cup of coffee makes you feel fine.
→必ず「another + 単数名詞」の形で使う

"another two hundred years"(あと二百年、もう二百年)
次に置く語句はたいてい「単数」(1a)

「another + 数詞 + 複数名詞」は可能です→【参照】:『受ける動詞も代名詞も必ず「単数」:"another"【代名詞】【形容詞】「another + 複数名詞」は単数、複数どちらも可能

【例文】:あと二百年もすれば、人類は火星に住めるだろう。
【和訳】:Human beings can live on Mars in another two hundred years.

「百年が経ち、もう百年が経つと」というニュアンスではなく、まとめて「もう二百年が経過すると」というニュアンスです。

【関連トピック】

every【形容詞】
次に置く語句はたいてい「単数」(2)

"every"の意味は「三人以上の人は全員〜、三つ以上のものはどれもすべて〜」です。"every"はたいてい単数名詞の前に置きます。

なお、"every"は"each"と異なり、形容詞のみなので、"every + 動詞 + 〜"や"every of 〜"といった使い方は不可です。

every + 単数名詞
次に置く語句はたいてい「単数」(2a)

【例文】:落雷で教室のパソコンはどれも壊れてしまった。
【 × 】:Every PCs in our classroom were destroyed by the lightning.
【 ○ 】:Every PC in our classroom was destroyed by the lightning.
→必ず単数形の"PC"を使う、動詞も単数形の"was"を使う

every + one + of + 複数名詞
次に置く語句はたいてい「単数」(2b)

【例文】:あなたの小説はどれも素晴しい。
【 × 】:Every ones of your novels are wonderful.
【 ○ 】:Every one of your novels is wonderful.
→必ず単数形"one"を使う、動詞も単数形の"is"を使う

every + 複数名詞(〜おきに、〜ごとに)
次に置く語句はたいてい「単数」(2c)

一定の間隔が空くことを示して「〜おきに、〜ごとに」の意味を表わす場合のみ「every + 複数名詞」の形で使います。

【例文】:会議に出席するために、三カ月ごとに東京へ出向きます。
【 × 】:I go to Tokyo every three month for the meeting.
【 ○ 】:I go to Tokyo every three months for the meeting.
→複数形の"months"を使う

【関連トピック】
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「数」の不一致をつぶす!(3)
次に置く語句は必ず「単数」 先頭へ
【目次】:次に置く語句は必ず「単数」の表現

each【形容詞】
次に置く語句は必ず「単数」(1)

"each"の意味は「二人以上の人は全員〜、二つ以上のものはどれもすべて〜」です。形容詞として使う"each"は常に単数名詞の前に置きます。

【例文】:落雷で教室のパソコンはどれも壊れてしまった。
【 × 】:Each PCs in our classroom were destroyed by the lightning.
【 ○ 】:Each PC in our classroom was destroyed by the lightning.
→必ず単数形の"PC"を使う、動詞も単数形の"was"を使う

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either【形容詞】
次に置く語句必ず「単数」(2)

"either"の意味は「二つあるうちどちらも、いずれも」です。形容詞として使う"either"は常に単数名詞の前に置きます。

【例文】:どちらの部屋にも窓がない。
【 × 】:Either rooms don't have a window.
【 ○ 】:Either room doesn't have a window.
(= Neither room has a window.)
→必ず単数形の"room"を使う、助動詞も単数形の"does"を使う

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neither【形容詞】
次に置く語句は必ず「単数」(3)

"neither"の意味は「二つあるうちどちらも〜ない、いずれも〜ない」です。形容詞として使う"neither"は常に単数名詞の前に置きます。

【例文】:どっちの犬にもけがはなかった。
【 × 】:Neither dogs were injured.
【 ○ 】:Neither dog was injured.
(= Either dog wasn't injured.)
→必ず単数形の"dog"を使う、動詞も単数形の"was"を使う

【関連トピック】
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「数」の不一致をつぶす!(4)
次に置く語句は必ず「複数」 先頭へ
【目次】:次に置く語句は必ず「複数」の表現

the number of 〜
次に置く語句は必ず「複数」(1)

"the number of 〜"の意味は「〜の数、〜の人数、〜の頭数、〜の個体数、〜の個数」です。"the number of"は複数存在するものに対して「〜の数は」と表現するので次に必ず複数名詞を置きます。

"the number of 〜"が主語の場合、動詞の「数」は"the number"に合わせて必ず単数です→【参照】:『受ける動詞は必ず「単数」:"the number of 〜"

【例文】:絶滅が危惧される生物の数は年々増えている。
【 × 】:The number of endangered living thing have been increasing every year.
【 ○ 】:The number of endangered living things has been increasing every year.
→必ず複数形の"living things"を使う、動詞は単数形の"has"を使う

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a number of 〜
次に置く語句は必ず「複数」(2)

"a number of 〜"の意味は、「多くの〜、たくさんの〜、かなりの数の〜」です。"a number of 〜"は複数存在するものに対して、数がそこそこ多いことを表わすので次に必ず複数名詞を置きます。

"a number of 〜"はよく"number"の前に"large"や"small"を付けて数の多い少ないを強調します。いずれの場合も次に置く名詞は必ず複数形です。

"a number of 〜"が主語の場合、動詞の「数」は"a number of"の次に置く複数形の名詞に合わせて必ず複数です→【参照】:『受ける動詞も代名詞もたいてい「複数」:"a number of 〜"

【例文】:うちの村の温泉は多くが硫黄泉だ。
【 × 】:A number of hot spring in our village is sulfur springs.
【 ○ 】:A number of hot springs in our village are sulfur springs.

【例文】:うちの村の温泉に硫黄泉は少ない
【 × 】:A small number of hot spring in our village is sulfur springs.
【 ○ 】:A small number of hot springs in our village are sulfur springs.

【例文】:うちの村の温泉はかなりの数が硫黄泉だ。
【 × 】:A large number of hot spring in our village is sulfur springs.
【 ○ 】:A large number of hot springs in our village are sulfur springs.

【例文】の場合は三つとも、"number of"の次に置く名詞は必ず複数形の"hot springs"を使います。動詞も複数形の"are"を使います。

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one of 〜
次に置く語句は必ず「複数」(3)

"one of 〜"の意味は、「〜のうちの一人、〜のうちの一匹、〜のうちの一個、〜のうちの一つ」です。"one of 〜"は複数存在するものに対してその中から選んだ一つを表わすので次に必ず複数名詞を置きます。"of"は部分や一部を表わします→【参照】:『間違えやすい前置詞:部分や一部を表わす"of"

ただし、"one of 〜"が主語の場合、動詞の「数」は"one"に合わせて必ず単数です→【参照】:『受ける動詞は必ず「単数」:"one of 〜"

【例文】:同級生の一人が選手としてオリンピックに参加する。
【 × 】:One of my classmate are going to take part in Olympics as an athlete.
【 ○ 】:One of my classmates is going to take part in Olympics as an athlete.
→必ず複数形の"classmates"を使う、動詞は単数形の"is"を使う

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few, a few
次に置く語句は必ず「複数」(4)

"few"のニュアンスは「ゼロや一ではないが数がほとんどない〜」、"a few"のニュアンスは「ゼロや一よりは数が多いがほんの少数の〜」です。"few"と"a few"は二つとも数が二つ以上であることを表わすので、次に必ず複数名詞を置きます。

"few"を形容詞として使う"few 〜"や"a few 〜"が主語の場合、動詞の「数」は"few"や"a few"に合わせて必ず複数です→【参照】:『受ける動詞も代名詞も必ず「複数」:"few"と"a few"

【例文】:マスクを付けている生徒はほとんどいない。
【 × 】:Few student wears a mask.
【 ○ 】:Few students wear a mask.
→必ず複数形の"students"を使う、"wear"の"s"は不要

【例文】:マスクを付けている生徒が少しいる。
【 × 】:A few student wears a mask.
【 ○ 】:A few students wear a mask.
→必ず複数形の"students"を使う、"wear"の"s"は不要

"few"を名詞として使う"few of 〜"や"a few of 〜"が主語の場合も、動詞の「数」は"few"や"a few"に合わせて必ず複数です→【参照】:『受ける動詞も代名詞も必ず「複数」:"few"と"a few"

【例文】:同級生の中で毎日朝御飯を食べる子はほとんどいない。
【 × 】:Few of my classmates has breakfast every day.
【 ○ 】:Few of my classmates have breakfast every day.
→必ず複数形の"classmates"を使う、動詞は"has"ではなく"have"を使う

【例文】:同級生の中で毎日朝御飯を食べる子は少しいる。
【 × 】:A few of my classmates has breakfast every day.
【 ○ 】:A few of my classmates have breakfast every day.
→必ず複数形の"classmates"を使う、動詞は"has"ではなく"have"を使う

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various
次に置く語句は必ず「複数」(5)

"various"の意味は「いろいろな〜、様々な〜、多種多様な〜」です。形容詞です。"various"は一つではなく複数のものが存在することを表わすので、次に必ず複数名詞を置きます。

【例文】:うちの学校にはいろいろな国から来た留学生がいる。
【 × 】:Our school has many foreign students from various country.
【 ○ 】:Our school has many foreign students from various countries.
→必ず複数形の"countires"を使う

various kinds of + 数えられない名詞
次に置く語句は必ず「複数」(5a)

「数えられない名詞」と一緒に使うときは、"various + kinds + of"の形にします。"kinds + of"のほかに、"types + of"や"sorts + of"も可能です。

【例文】:この見本市では世界各地の様々な家具を展示販売しております。
【 × 】:This trade fair sells various furnitures made in many different countires.
【 ○ 】:This trade fair sells various kinds of furniture made in many different countires.
【 ○ 】:This trade fair sells various types of furniture made in many different countires.
【 ○ 】:This trade fair sells various sorts of furniture made in many different countires.
→"furniture"は数えられない名詞なので複数形は不可、"kinds/types/sorts + of"を前に置く

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a variety of 〜
次に置く語句は必ず「複数」(6)

"a variety of 〜"はイディオムです。意味は「いろいろな〜、様々な〜、多種多様な〜」。"a variety of"は一つではなく複数のものが存在することを表わすので、次に必ず複数名詞を置きます。

ただし、"a variety of 〜"自体はたいてい単数扱いです。たとえば、"a variety of 〜"が主語の場合、動詞は単数形の"has"を使います→【参照】:『受ける動詞はたいてい「単数」代名詞は必ず「複数」:"a variety of 〜"

【例文】:上海万博にはいろいろな国が参加している。
【 × 】:A variety of country has participated in Expo 2010 Shanghai China.
【 × 】:A variety of country have participated in Expo 2010 Shanghai China.
【 ○ 】:A variety of countries has participated in Expo 2010 Shanghai China.
→必ず複数形の"countires"を使う、動詞は単数形の"has"を使う

variety of + 単数形の名詞(冠詞なし)
次に置く語句は必ず「複数」(6a)

"variety"の意味が「種類、種、機種、タイプ」のとき、次に単数名詞を置くことがあります。数えられる名詞でも冠詞は付けずに単数形のままにしておきます。

【例文】:この種類のブドウは種なしだ。
【 × 】:This variety of grapes is seedless.
【 × 】:This variety of a grape is seedless.
【 ○ 】:This variety of grape is seedless.
→"grape"は無冠詞単数形にする

"type"や"kind"もほぼ同じ意味を表わします。

【例文】:この種類のブドウは種なしだ。
【和訳】:This variety of grape is seedless.
【和訳】:This type of grape is seedless.
【和訳】:This kind of grape is seedless.
→"grape"は無冠詞単数形にする

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majority of 〜, minority of 〜
次に置く語句は必ず「複数」(7)

"majority of 〜"の意味は「大多数の〜、ほとんどの〜、大部分の〜」です。"majority of 〜"は一つではなく複数のものが存在することを表わすので次に必ず複数名詞を置きます。

【例文】:クラスの大多数の生徒がスマートフォンを持っている。
【 × 】:The majority of student in the class have a smartphone.
【 ○ 】:The majority of students in the class have a smartphone.
→必ず複数形の"students"を使う

"minority of 〜"の意味は「少数の〜、わずかな〜、数にして半分以下の〜」です。"minority of 〜"も一つではなく複数のものが存在することを表わすので次に必ず複数名詞を置きます。

【例文】:クラスの中で塾に通っている生徒の数は半分以下だ
【 × 】:The minority of student in the class go to cram school.
【 ○ 】:The minority of students in the class go to cram school.
→必ず複数形の"students"を使う

majority of + 集合名詞, minority of + 集合名詞
次に置く語句は必ず「複数」(7a)

"majority of"と"minority of"の次に"people"や"population"などの集合名詞を使うこともできます。

【例文】:インタビューに応えた大多数の人が防潮堤の建設に賛成だった。
【 × 】:The majority of peoples interviewed have agreed to build seawalls.
【 ○ 】:The majority of people interviewed have agreed to build seawalls.

【例文】を英訳する場合、"people"は集合名詞なので語尾に複数を表わす"s"は付けません。

【関連トピック】
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受ける動詞と代名詞は「単数」or「複数」?

「数」の不一致をつぶす!(5)
受ける動詞と代名詞は「単数」or「複数」? 先頭へ

動詞と代名詞の「数」を合わせる

受ける動詞と代名詞は「単数」or「複数」?
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「数」の不一致をつぶす!(6)
受ける動詞も代名詞もたいてい「単数」 先頭へ
【目次】:受ける動詞も代名詞もたいてい「単数」の表現

either【代名詞】【形容詞】
受ける動詞も代名詞もたいてい「単数」(1)

"either"の意味は「二つあるうちどちらか一つ、いずれも」です。"either"は代名詞でも形容詞でもたいてい単数扱いです。ただし、くだけた文章や会話では複数扱いになることもあります。

英作文では常に単数扱いとしておくほうが無難です。

【関連トピック】

either(代名詞) + of + 複数名詞……単数扱い
受ける動詞も代名詞もたいてい「単数」(1a)

【例文】:どちらかの惑星には水が存在するかもしれない。
【 △ 】:Either of the planets possibly have water.
→くだけた表現、複数の"have"を使う
【 ○ 】:Either of the planets possibly has water.
→正式な表現、単数の"has"を使う

【例文】:二人の乗客はいずれも自分の荷物は持っていませんでした。
【 △ 】:Either of the passengers didn't have their own bags.
→くだけた表現、複数の"their"を使う
【 ○ 】:Either of the passengers didn't have his own bags.
→正式な表現、単数の"his"を使う
【 ○ 】:Either of the passengers didn't have his or her own bags.
→正式な表現、単数の"his or her"を使う

【関連トピック】

either(形容詞) + 単数名詞……単数扱い
受ける動詞も代名詞もたいてい「単数」(1b)

【例文】:どちらの飲み物も炭酸入りだ。
【 △ 】:Either drink are fizzy.
→くだけた表現、複数の"are"を使う
【 ○ 】:Either drink is fizzy.
→正式な表現、単数の"is"を使う

【例文】:どちらかの生徒が算数の教科書を失くしたそうです。
【 △ 】:I hear either pupil have lost their arithmetic textbook.
→くだけた表現、複数の"have, their"を使う
【 ○ 】:I hear either pupil has lost his arithmetic textbook.
→正式な表現、単数の"has, his"を使う
【 ○ 】:I hear either pupil has lost his or her arithmetic textbook.
→正式な表現、単数の"has, his or her"を使う

【関連トピック】

neither【代名詞】【形容詞】
受ける動詞も代名詞もたいてい「単数」(2)

"neither"の意味は「二つあるうちどちらも〜ない、いずれも〜ない」です。"neither"は代名詞でも形容詞でもたいてい単数扱いです。ただし、くだけた文章や会話では複数扱いになることもあります。

英作文では常に単数扱いとしておくほうが無難です。

【関連トピック】

neither(代名詞) + of + 複数名詞……単数扱い
受ける動詞も代名詞もたいてい「単数」(2a)

【例文】:私たちは二人ともホラー映画をまだ見たことはない。
【 △ 】:Neither of us have ever seen a horror movie.
→くだけた表現、複数の"have"を使う
【 ○ 】:Neither of us has ever seen a horror movie.
→正式な表現、単数の"has"を使う

【例文】:二人の乗客はいずれも自分の荷物は持っていませんでした。
【 △ 】:Neither of the passengers had their own bags.
→くだけた表現、複数の"their"を使う
【 ○ 】:Neither of the passengers had his own bags.
→正式な表現、単数の"his"を使う
【 ○ 】:Neither of the passengers had his or her own bags.
→正式な表現、単数の"his or her"を使う

【関連トピック】

neither(形容詞) + 単数名詞……単数扱い
受ける動詞も代名詞もたいてい「単数」(2b)

【例文】:どちらの子猫も乳離れしていない。
【 △ 】:Neither kitten are weaned.
→くだけた表現、複数の"are"を使う
【 ○ 】:Neither kitten is weaned.
→正式な表現、単数の"is"を使う

【例文】:生徒は二人とも宿題をすませていない。
【 △ 】:Neither pupil have finished their assignment.
→くだけた表現、複数の"have, their"を使う
【 ○ 】:Neither pupil has finished his assignment.
→正式な表現、単数の"has, his"を使う
【 ○ 】:Neither pupil has finished his or her assignment.
→正式な表現、単数の"has, his or her"を使う

【関連トピック】
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「数」の不一致をつぶす!(7)
受ける動詞はたいてい「単数」代名詞は必ず「複数」 先頭へ
【目次】:受ける動詞はたいてい「単数」代名詞は必ず「複数」の表現

a variety of 〜
受ける動詞はたいてい「単数」代名詞は必ず「複数」(1)

"a variety of 〜"はイディオムです。意味は「いろいろな〜、様々な〜、多種多様な〜」。

"a variety of 〜"は「数」を"a variety"に合わせてたいてい単数扱いです。ただし、くだけた文章や会話では複数扱いになることもあります。一方、代名詞で受けるときは、複数形の"they, their, them"を使うのが普通です。

英作文では、受ける動詞は単数扱いとして、必要に応じて三人称・単数・現在の"s"を付けて、代名詞は複数形の"they, their, them"を使うのが無難です。

【例文】:この島には多種多様な生物が棲息しているが、ほとんどは絶滅の危機に瀕している。
【 △ 】:There are a variety of living things in this island, but most of it are endangered.
【 ○ 】:There is a variety of living things in this island, but most of them are endangered.

【例文】を英訳する場合、"a variety of"は単数扱いなので"there is"とします。代名詞で受けるときは複数扱いなので"most of them"とします。

【関連トピック】
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「数」の不一致をつぶす!(8)
受ける動詞は必ず「単数」代名詞はたいてい「単数」 先頭へ
【目次】:受ける動詞は必ず「単数」代名詞はたいてい「単数」の表現

each【代名詞】【形容詞】
受ける動詞は必ず「単数」代名詞はたいてい「単数」(1)

"each"は代名詞として使う場合でも形容詞として使う場合でも、受ける代名詞はたいてい単数形の"he, his, him"や"he or she, his or her, him or her"を使います。ただし、くだけた文章や会話では複数形の"they, their, them"を使うこともあります。

英作文では常に単数扱いとしておくほうが無難です。

【関連トピック】

ただし、"each"は代名詞として使う場合でも形容詞として使う場合でも、受ける動詞は常に単数形を使います。

each(代名詞) + of + 複数名詞……単数扱い
受ける動詞は必ず「単数」代名詞はたいてい「単数」(1a)

【例文】:その本はどれも著者のサイン入りだ。
【 × 】:Each of the books have the autograph of the writer.
【 ○ 】:Each of the books has the autograph of the writer.
→動詞は必ず単数で受ける

【例文】:私の両親はそれぞれ自分の車を持っている。
【 △ 】:Each of my parents has their own car.
→くだけた表現、複数の"their"を使う
【 ○ 】:Each of my parents has his own car.
→正式な表現、単数の"his"を使う
【 ○ 】:Each of my parents has his or her own car.
→正式な表現、単数の"his or her"を使う

【関連トピック】

each(形容詞) + 単数名詞……単数扱い
受ける動詞は必ず「単数」代名詞はたいてい「単数」(1b)

【例文】:落雷で教室のパソコンはどれも壊れてしまった。
【 × 】:Each PC in our classroom were destroyed by the lightning.
【 ○ 】:Each PC in our classroom was destroyed by the lightning.
→動詞は必ず単数で受ける

【例文】:宿泊客はいずれも、手荷物を置いたままホテルから避難した。
【 △ 】:Each guest evacuated from the hotel without having their baggage.
→くだけた表現、複数の"their"を使う
【 ○ 】:Each guest evacuated from the hotel without having his baggage.
→正式な表現、単数の"his"を使う
【 ○ 】:Each guest evacuated from the hotel without having his or her baggage.
→正式な表現、単数の"his or her"を使う

【関連トピック】

every【形容詞】
受ける動詞は必ず「単数」代名詞はたいてい「単数」(2)

「every + 単数名詞」を代名詞で受ける場合は、たいてい単数形の"he, his, him"や"he or she, his or her, him or her"を使います。ただし、くだけた文章や会話では複数形の"they, their, them"を使うこともあります。

英作文では常に単数扱いとしておくほうが無難です。

「every + 単数名詞」を受ける動詞は常に単数形を使います。

"every"は"each"と異なり、形容詞のみなので、「every + 動詞 + 〜」や"every of 〜"といった使い方は不可です。

【例文】:猫はみんなキャットフードを食べていた。
【 × 】:Every cat were eating cat food.
【 ○ 】:Every cat was eating cat food.
→動詞は必ず単数で受ける

【例文】:生徒が一人一人宿題を提出している。
【 △ 】:Every pupil is handing in their assignment.
→くだけた表現、複数の"their"を使う
【 ○ 】:Every pupil is handing in his assignment.
→正式な表現、単数の"his"を使う
【 ○ 】:Every pupil is handing in his or her assignment.
→正式な表現、単数の"his or her"を使う

【関連トピック】

〜body, 〜one【代名詞】
受ける動詞は必ず「単数」代名詞はたいてい「単数」(3)

【目次】:人を表わす不定代名詞"〜body, 〜one"
  1. somebody, someone(誰か)
  2. anybody, anyone(誰か、誰でも)
  3. everybody, everyone(誰でも、全員、みんな)
  4. nobody, no one(誰も〜ない)

"somebody, someone, anybody, anyone, everybody, everyone, nobody, no one"など人を指す不定代名詞代名詞で受ける場合は、たいてい単数形の"he, his, him"や"he or she, his or her, him or her"を使います。ただし、くだけた文章や会話では複数形の"they, their, them"使うこともあります。

英作文では常に単数扱いとしておくほうが無難です。

"〜boyd, 〜one"など人を指す不定代名詞を受ける動詞は常に単数形を使います。

ただし、付加疑問文では"〜body"も"〜one"も複数扱いになります→【参照】:『間違えやすい付加疑問文:"Somebody is 〜, aren't they?"

【例文】:誰かが口笛を吹いているよね。
【 × 】:Somebody is whistling, isn't he?
【 ○ 】:Somebody is whistling, aren't they?
→付加疑問文では"somebody"は複数扱い、",aren't they?"とする

【関連トピック】

somebody, someone
受ける動詞は必ず「単数」代名詞はたいてい「単数」(3)〜body, 〜one【代名詞】(1)

動詞は常に単数形を使います。

【例文】:名前を書かずに答案を提出した者がいる。
【 ○ 】:Someone has handed in papers without writing their name.
→くだけた表現、複数の"their"で受ける、話し言葉では普通
【 ○ 】:Someone has handed in papers without writing his name.
→正式な表現、単数の"his"で受ける
【 ○ 】:Someone has handed in papers without writing his or her name.
→正式な表現、単数の"his or her"で受ける、堅い書き言葉

【関連トピック】

anybody, anyone
受ける動詞は必ず「単数」代名詞はたいてい「単数」(3)〜body, 〜one【代名詞】(2)

動詞は常に単数形を使います。

【例文】:いかなる人でも酒類を購入するためには身分証明書を提示しなければならない。
【 ○ 】:Anyone is required to show their ID card to purchase alcohol.
→くだけた表現、複数の"their"で受ける、話し言葉では普通
【 ○ 】:Anyone is required to show his ID card to purchase alcohol.
→正式な表現、単数の"his"で受ける
【 ○ 】:Anyone is required to show his or her ID card to purchase alcohol.
→正式な表現、単数の"his or her"で受ける、堅い書き言葉

【関連トピック】

everybody, everyone
受ける動詞は必ず「単数」代名詞はたいてい「単数」(3)〜body, 〜one【代名詞】(3)

動詞は常に単数形を使います。

【例文】:誰でも基本的人権を持っている。
【 ○ 】:Everybody has their basic human rights.
→くだけた表現、複数の"their"で受ける、話し言葉では普通
【 ○ 】:Everybody has his basic human rights.
→正式な表現、単数の"his"で受ける
【 ○ 】:Everybody has his or her basic human rights.
→正式な表現、単数の"his or her"で受ける、堅い書き言葉

【関連トピック】

nobody, no one
受ける動詞は必ず「単数」代名詞はたいてい「単数」(3)〜body, 〜one【代名詞】(4)

動詞は常に単数形を使います。

【例文】:今年の正月休みは誰も里帰りをしなかった。
【 ○ 】:Nobody has returned to their hometown during these New Year holidays.
→くだけた表現、複数の"their"で受ける、話し言葉では普通
【 ○ 】:Nobody has returned to his hometown during these New Year holidays.
→正式な表現、単数の"his"で受ける
【 ○ 】:Nobody has returned to his or her hometown during these New Year holidays.
→正式な表現、単数の"his or her"で受ける、堅い書き言葉

【関連トピック】
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「数」の不一致をつぶす!(9)
受ける動詞も代名詞も必ず「単数」 先頭へ
【目次】:受ける動詞も代名詞も必ず「単数」の表現

another【代名詞】
受ける動詞も代名詞も必ず「単数」(1)

代名詞の"another"は、不定冠詞の"an"と"other"がくっついて一語になった単語なので常に単数扱いです。受ける動詞も必ず単数形を使います。

【例文】:携帯を失くしたんで買ったんだけど、また失くしちゃった。
【 × 】:I lost my cell phone and bought another but I lost them again.
【 ○ 】:I lost my cell phone and bought another but I lost it again.
→"another"(= a cell phone)は単数扱い

【例文】:排水管から子猫がもう一匹見つかった。
【 × 】:Another kitten were found in the drain pipe.
【 ○ 】:Another kitten was found in the drain pipe.
→"another kitten"は単数扱い

「another + 複数名詞」は単数、複数どちらも可能
受ける動詞も代名詞も必ず「単数」(1a)

一つのまとまりを表わす「another + 複数名詞」は単数扱いと複数扱いの両方が可能です→【参照】:『次に置く語句はたいてい「単数」"another two hundred years"(あと二百年、もう二百年)

【例文】:あと五十年もすれば、ガソリン車もディーゼル車も見かけなくなるかもしれない。
【 ○ 】:By the time another fifty years has passed, gasoline and diesel vehicles may disappear.
【 ○ 】:By the time another fifty years have passed, gasoline and diesel vehicles may disappear.

「二十五年年が経ち、もう二十五年年が経つと」というニュアンスではなく、まとめて「もう五十年が経過すると」というニュアンスです。

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〜ing【代名詞】
受ける動詞も代名詞も必ず「単数」(2)

【目次】:必ず単数扱いの不定代名詞
  1. something(何か)
  2. anything(何か、どれでも)
  3. everything(何もかも)
  4. nothing(何も〜ない)

人以外を指す不定代名詞"something, anything, everything, nothing"の四つは必ず単数扱いです。

四つとも「人」を表わす"〜body"や"〜one"とは異なり、くだけた文章や会話でも複数形の"they, their, them"を一切使いません→【参照】:『受ける動詞は必ず「単数」代名詞はたいてい「単数」:"〜body, 〜one"【代名詞】』

"something, anything, everything, nothing"を受ける動詞も必ず単数形を使います。

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something(何か)
受ける動詞も代名詞も必ず「単数」(2)〜ing【代名詞】(1)

人以外を指す不定代名詞"something"は必ず単数扱いです。

【例文】:何か奇妙なものが浮かんでいるが、おそらくただの気球だろう。
【 × 】:We can see something strange hovering, but maybe they are just a balloon.
【 ○ 】:We can see something strange hovering, but maybe it is just a balloon.
→"something"は必ず"it"で受ける、動詞も単数形の"is"を使う

【関連トピック】

anything(何か、どれでも)
受ける動詞も代名詞も必ず「単数」(2)〜ing【代名詞】(2)

人以外を指す不定代名詞"anything"は必ず単数扱いです。

【例文】:卵アレルギーなので食べると気分が悪くなってしまう。
【 × 】:Anything with egg make me feel sick since I'm allergic to them.
【 ○ 】:Anything with egg makes me feel sick since I'm allergic to it.
→"anything"は必ず"it"で受ける、動詞も単数形の"makes"を使う

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everything(何もかも)
受ける動詞も代名詞も必ず「単数」(2)〜ing【代名詞】(3)

人以外を指す不定代名詞"everything"は必ず単数扱いです。

【例文】:難しいことはすべてコンピューターがやってくれる。我々が手を出す必要はない。
【 × 】:Everything difficult are done by computers. We don't need to deal with them.
【 ○ 】:Everything difficult is done by computers. We don't need to deal with it.
→"everything"は必ず"it"で受ける、動詞も単数形の"is"を使う

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nothing(何も〜ない)
受ける動詞も代名詞も必ず「単数」(2)〜ing【代名詞】(4)

人以外を指す不定代名詞"nothing"は必ず単数扱いです。

【例文】:金庫の中は空だね。
【 × 】:There are nothing in the safe, are they?
【 ○ 】:There is nothing in the safe, is it?
→"nothing"は必ず"it"で受ける 動詞も単数形の"is"を使う

【関連トピック】
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「数」の不一致をつぶす!(10)
受ける動詞は必ず「単数」 先頭へ
【目次】:受ける動詞は必ず「単数」の表現

who【疑問代名詞】
受ける動詞は必ず「単数」(1)

疑問詞の"who"を主語として使うときは、常に単数扱いです。動詞は常に単数形を使います。

【例文】:授業をさぼったのは誰だ。
【 × 】:Who have cut the class?
【 ○ 】:Who has cut the class?
→"has"は必ず単数形を使う

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what【疑問代名詞】
受ける動詞は必ず「単数」(2)

疑問詞の"what"を主語として使うときは、常に単数扱いです。動詞は常に単数形を使います。

【例文】:交通渋滞の原因は何でしょう。
【 × 】:What have caused the traffic jam?
【 ○ 】:What has caused the traffic jam?
→"has"は必ず単数形を使う

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the number of 〜
受ける動詞は必ず「単数」(3)

"the number of 〜"の意味は「〜の数、〜の人数、〜の頭数、〜の個体数、〜の個数」です。"the number of 〜"を主語にする場合、動詞は必ず単数形を使います。

【例文】:失業者の数は増えつつある。
【 × 】:The number of the unemployed have been increasing.
【 ○ 】:The number of the unemployed has been increasing.

【例文】の場合、"have"は"the number"に合わせて"has"になります。"have"ではありません。文全体の意味の重点は"the unemployed"ではなく"the number"のほうにあるので、「数」も"the number"に合わせて単数にします。

「the number of + 複数名詞 + 主格の関係代名詞(who, which) + 動詞 + 〜」の場合、関係代名詞節の動詞は通例、複数形を使います→【参照】:『よくある「数」の不一致:主格の関係代名詞節(a man who speak):「the number of/one of + 複数名詞 + 主格の関係代名詞節」の場合

【関連トピック】

one of 〜
受ける動詞は必ず「単数」(4)

"one of 〜"の意味は、「〜のうちの一人、〜のうちの一匹、〜のうちの一個、〜のうちの一つ」です。"one of 〜"を主語にする場合、動詞は必ず単数形を使います。"of"は部分や一部を表わします→【参照】:『間違えやすい前置詞:部分や一部を表わす"of"

ただし、"one of"の次に置く名詞は必ず複数形を使います→【参照】:『次に置く語句は必ず「複数」:"one of 〜"

【例文】:クラスメートの一人が気象予報士です。
【 × 】:One of my classmates are a certificated weather forecaster.
【 ○ 】:One of my classmates is a certificated weather forecaster.

【例文】の場合、be動詞は"one"に合わせて"is"になります。"are"ではありません。文全体の意味の重点は"my classmates"ではなく、"one"のほうにあるので、「数」も"one"に合わせて単数にします。

「one of + 複数名詞 + 主格の関係代名詞(who, which) + 動詞 + 〜」の場合、関係代名詞節の動詞は通例、複数形を使います→【参照】:『よくある「数」の不一致:主格の関係代名詞節(a man who speak):「the number of/one of + 複数名詞 + 主格の関係代名詞節」の場合

【関連トピック】
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「数」の不一致をつぶす!(11)
受ける動詞も代名詞もたいてい「複数」 先頭へ
【目次】:受ける動詞も代名詞もたいてい「複数」の表現

none【代名詞】
受ける動詞も代名詞もたいてい「複数」(1)

"none"の意味は「誰一人〜ない、何一つ〜ない」です。たいてい"none of 〜"の形で使います。代名詞の"none"を単数扱いにすると、ややかしこまった表現になります。複数扱いにしておくほうが無難です。"of"は部分や一部を表わします→【参照】:『間違えやすい前置詞:部分や一部を表わす"of"

動詞は複数形で受けて、代名詞は複数形の"they, their, them"を使います。

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【例文】:私の知り合いに喫煙者は一人もいない
【 ○ 】:None of my friends is smokers.
→ややかしこまった表現
【 ○ 】:None of my friends are smokers.
→無難な表現

ただし、"of"の次が「数えられない名詞」なら、単数扱いになります。「数えられない名詞」には複数形が存在しないので、自動的に単数を使います。

【例文】:情報はすべて我々にとって役に立たなかった。
【 × 】:None of the information were not useful for us.
【 ○ 】:None of the information was not useful for us.
→"information"(情報)は数えられない名詞

【関連トピック】

a number of 〜
受ける動詞も代名詞もたいてい「複数」(2)

"a number of 〜"の意味は「多少の〜、多くの〜、たくさんの〜、かなりの数の〜」です。"a number of 〜"はしばしば、"number"の前に"large"や"small"を付けて数の多い少ないを強調します。いずれの場合も動詞はたいてい複数形を使います。動詞の単数形を使うとやや堅苦しい表現になります。英作文では複数形を使うのが無難です。

【例文】:食中毒で多くの生徒が入院した。
【 △ 】:A number of students was hospitalized for food poisoning.[※やや堅苦しい言い方]
【 ○ 】:A number of students were hospitalized for food poisoning.
→動詞は複数形の"were"を使うのが無難

【例文】:食中毒で少数の生徒が入院した。
【 △ 】:A small number of students was hospitalized for food poisoning.[※やや堅苦しい言い方]
【 ○ 】:A small number of students were hospitalized for food poisoning.
→動詞は複数形の"were"を使うのが無難

【例文】:食中毒でかなり多くの生徒が入院した。
【 △ 】:A large number of students was hospitalized for food poisoning.[※やや堅苦しい言い方]
【 ○ 】:A large number of students were hospitalized for food poisoning.
→動詞は複数形の"were"を使うのが無難

【例文】の場合は三つともbe動詞は"students"に合わせて"were"(複数)を使います。"was"(単数)を使うとやや堅苦しい表現になります。

【関連トピック】
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「数」の不一致をつぶす!(12)
受ける動詞も代名詞も必ず「複数」 先頭へ
【目次】:受ける動詞も代名詞も必ず「複数」の表現

people
受ける動詞も代名詞も必ず「複数」(1)

"people"には複数の意味がありますが、どの意味でも通例複数扱いです。たいてい、語尾に"s"を付けずに"people"のままで複数を表わします。

people(人々、人間)
受ける動詞も代名詞も必ず「複数」:people(1)

【例文】:寿司が嫌いな人もいる。そういう人はたいてい魚嫌いだ。
【 × 】:Some people doesn't like sushi. He probably dislikes fish.
【 ○ 】:Some people don't like sushi. They probably dislike fish.
→"people"(人)は複数扱い

people(民族、国民、特定の職業や階級の人々)
受ける動詞も代名詞も必ず「複数」:people(2)

【例文】:日本人はよく働くと言われる。
【 × 】:The Japanese people is said to work hard.
【 ○ 】:The Japanese people are said to work hard.
→「民族、国民」の意味の場合は通例"the"が付く、複数扱い

【例文】:マスコミ関係の人々は決断が早く、すぐに行動に移る。
【 × 】:Media people makes a prompt decision and acts without delay.
【 ○ 】:Media people make a prompt decision and act without delay.
→"people"(関係の人々)は複数扱い

"people"が「特定の民族、特定の種族、特定の国民、特定の特徴を持つ人々」を表わすときは複数形の"peoples"を使うことがあります→【参照】:『名詞の「数」:集合名詞の「数」:常に複数扱い:people

【例文】:地元の人々でさえその神社の由来を知らない。
【 × 】:Even local peoples doesn't know about the origin of the shrine.
【 ○ 】:Even local peoples don't know about the origin of the shrine.
→"local peoples"(地元の人々)は複数扱い

【関連トピック】

"people"は"they"で受ける
受ける動詞も代名詞も必ず「複数」:people(4)

"people"は複数扱いなので通例、代名詞は複数形の"they"で受けます。単数形の"he"や"she"は通例不可。

【例文】:アメリカ人はコーヒー好きだ。会社で仕事中にもよく飲んでいる。
【 × 】:American people like coffee. She often drinks it while working in the office.
【 × 】:American people like coffee. He often drinks it while working in the office.
【 × 】:American people like coffee. He or she often drinks it while working in the office.
【 ○ 】:American people like coffee. They often drink it while working in the office.
→"people"は通例、"they"で受ける

the Japanese(日本人)
受ける動詞も代名詞も必ず「複数」(2)

"the Japanese"の意味は「日本人全員」です。「一人」ではなく「全員」を表わすので、常に複数扱いです。

【例文】:日本人は旅行好きだと言われる。
【 × 】:It is said that the Japanese likes traveling.
【 ○ 】:It is said that the Japanese like traveling.
→動詞は複数の"like"を使う

"Japanese"のほかに、国名や地域名を表わす名詞の中で語尾が"ese, ss, ch, sh"で終るものは、複数でも語尾に"s"を付けません。見かけは単数形と同じでも意味的に複数を表わす場合、受ける代名詞動詞は複数を使います。

国名や地域名を表わす名詞で語尾が"ese, ss, ch, sh"もの
  • Chinese(中国人), Congolese(コンゴ人), Gabonese(ガボン人), Japanese(日本人), Lebanese(レバノン人), Nepalese(ネパール人), Portuguese(ポルトガル人), Senegalese(セネガル人), Sudanese(スーダン人), Swiss(スイス人), Taiwanese(台湾人), Vietnamese(ベトナム人)
  • British(イギリス人), Dutch(オランダ人), English(イングランド人、イギリス人), French(フランス人), Irish(アイルランド人), Scottish(スコットランド人), Spanish(スペイン人), Welsh(ウェールズ人)

【例文】:スイス人は日本人と似た所がある。彼らは時間に正確で仕事熱心だ。
【 × 】:The Swiss is somewhat similar to the Japanese. She is punctual and diligent in her work.
【 × 】:The Swiss is somewhat similar to the Japanese. He is punctual and diligent in his work.
【 ○ 】:The Swiss are somewhat similar to the Japanese. They are punctual and diligent in their work.
→動詞は複数の"are"、代名詞は複数の"they, their"を使う

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the sick(病人)
受ける動詞も代名詞も必ず「複数」(3)

「the + 形容詞」を名詞として使うことがあります。たとえば、"the sick"の意味は「病人全員」です。「一人」ではなく「全員」を表わすので、常に複数扱いです。「the + 形容詞」の形で「〜である人々」の意味を表わす形容詞はごく少数です。

代表的な「the + 形容詞」
  • the blind(目が不自由な人), the deaf(耳が不自由な人), the disabled(身体障害者)
  • the injured(けが人), the wounded(けが人), the sick(病人), the dead(死者)
  • the homeless(ホームレス), the jobless(失業者), the unemployed(失業者)
  • the aged(お年寄り), the elderly(お年寄り), the old(老人), the young(若者)
  • the destitute(困窮者), the needy(恵まれない人たち), the poor(貧しい人), the rich(お金持ち), the wealthy(お金持ち)

【例文】:病人の世話をする人々は自分の健康にも注意する必要がある。
【 × 】:Those who take care of the sick also needs to maintain their own health.
【 ○ 】:Those who take care of the sick also need to maintain their own health.
(= Those who take care of sick people also need to maintain their own health.)
→動詞は複数の"tend"、代名詞は複数形の"their"を使う

【関連トピック】

both【代名詞】【形容詞】
受ける動詞も代名詞も必ず「複数」(4)

"both"の意味は「二人いるうちのどちらとも、二つあるうちのどちらとも」です。名詞形容詞として使う"both"は必ず複数名詞と一緒に使います。

both(代名詞) of + 複数名詞……複数扱い
受ける動詞も代名詞も必ず「複数」(4a)

【例文】:うちの両親は二人とも警察官です。
【 × 】:Both of my parents is a police officer.
【 ○ 】:Both of my parents are police officers.
→be動詞は複数の"are"を使う

both(形容詞) + 複数名詞……複数扱い
受ける動詞も代名詞も必ず「複数」(4b)

【例文】:バイクで事故に遭って両足を骨折してしまった。
【 × 】:Both foot has been broken in a motorcycle accident.
【 ○ 】:Both feet have been broken in a motorcycle accident.
→名詞は複数の"feet"を使う

【関連トピック】

few, a few
受ける動詞も代名詞も必ず「複数」(5)

"few"のニュアンスは「ゼロや一ではないが数がほとんどない〜」、"a few"のニュアンスは「ゼロや一よりは数が多いがほんの少数の〜」です。

"few"と"a few"は二つとも数が二つ以上であることを表わすので、必ず複数名詞と一緒に使います。また、"few, a few"を代名詞として使うときも複数扱いです。

【関連トピック】

few(形容詞) + 複数名詞……複数扱い
受ける動詞も代名詞も必ず「複数」(5a)

【例文】:温室効果ガスの排出量削減に消極的な国はほとんどありません。
【 × 】:Few country is reluctant to reduce greenhouse gas emissions.
【 ○ 】:Few countries are reluctant to reduce greenhouse gas emissions.
→名詞は複数の"countries"を使う、be動詞も複数"are"を使う

few(代名詞) + of + 複数名詞……複数扱い
受ける動詞も代名詞も必ず「複数」(5b)

【例文】:私の友達でインフルエンザで学校を休んだ子はほとんどいない。
【 × 】:Few of my friend is absent from school due to flu.
【 × 】:Few of my friend are absent from school due to flu.
【 ○ 】:Few of my friends are absent from school due to flu.
→動詞は複数の"are"を使う

【関連トピック】

a few(形容詞) + 複数名詞……複数扱い
受ける動詞も代名詞も必ず「複数」(5c)

【例文】:少数の国が温室効果ガスの排出量削減に消極的だ。
【 × 】:A few country is reluctant to reduce greenhouse gas emissions.
【 ○ 】:A few countries are reluctant to reduce greenhouse gas emissions.
→名詞は複数の"countries"を使う、be動詞も複数"are"を使う

a few(代名詞) + of + 複数名詞……複数扱い
受ける動詞も代名詞も必ず「複数」(5d)

【例文】:私の友達でインフルエンザで学校を休んだ子が少しいる。
【 × 】:A few of my friend is absent from school due to flu.
【 × 】:A few of my friend are absent from school due to flu.
【 ○ 】:A few of my friends are absent from school due to flu.
→動詞は複数の"are"を使う

【関連トピック】
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「数」は最寄りの名詞や代名詞に合わせる

「数」の不一致をつぶす!(13)
「数」は最寄りの名詞や代名詞に合わせる 先頭へ
【目次】:「数」は最寄りの名詞や代名詞に合わせる表現

A or B
「数」は最寄りの名詞や代名詞に合わせる(1)

"or"でつないだ語句を主語に置く場合、動詞の「数」は位置的に一番近い名詞代名詞に合わせます。語句が複数あるから動詞も自動的に複数になるわけではありません。単数もありえます。

【例文】:あなたか私のどちらかが百メートル走に出る予定です。
【 × 】:Either you or I are going to take part in the 100m race.
【 ○ 】:Either you or I am going to take part in the 100m race.
→動詞の「数」は"I"に合わせて単数

【例文】の場合、be動詞は位置的に一番近い代名詞の"I"に合わせて単数の"am"を使います。

【例文1】:このブランコは大人一人か子供二人が乗ることができる。
【 × 】:Either an adult or two children is able to sit on this swing.
【 ○ 】:Either an adult or two children are able to sit on this swing.
→動詞の「数」は"children"に合わせて複数
【例文2】:このブランコは子供二人か大人一人が乗ることができる。
【 × 】:Either two children or an adult are able to sit on this swing.
【 ○ 】:Either two children or an adult is able to sit on this swing.
→動詞の「数」は"adult"に合わせて単数

【例文1】の場合、be動詞は位置的に一番近い名詞の"children"に合わせて複数の"are"を使います。【例文2】の場合、be動詞は位置的に一番近い名詞の"adult"に合わせて単数の"is"を使います。

not only A but also B
「数」は最寄りの名詞や代名詞に合わせる(2)

"not only A but also B"を主語に置く場合、動詞の「数」は位置的に一番近い名詞代名詞に合わせます。語句が複数あるから動詞も自動的に複数になるわけではありません。単数もありえます。

【例文】:三人の副知事だけでなく知事も賄賂を受け取ったとして訴えられた。
【 × 】:Not only three vice governors but also the governor were accused of accepting bribes.
【 ○ 】:Not only three vice governors but also the governor was accused of accepting bribes.
→動詞の「数」は"governor"に合わせて単数

【例文】の場合、be動詞は位置的に一番近い名詞の"governor"に合わせて単数の"was"を使います。

【例文】:人間だけでなく猫も白血病にかかる。
【 × 】:Not only humankind but also cats has leukemia.
【 ○ 】:Not only humankind but also cats have leukemia.
→動詞の「数」は"cats"に合わせて複数

【例文】の場合、be動詞は位置的に一番近い名詞の"cats"に合わせて複数の"have"を使います。

【関連トピック】
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「数」は"of"の次の名詞や代名詞に合わせる

「数」の不一致をつぶす!(14)
「数」は"of"の次の名詞や代名詞に合わせる 先頭へ
【目次】:「数」は"of"次の名詞や代名詞に合わせる表現

some of A
「数」は"of"次の名詞や代名詞に合わせる(1)

"some of A"を主語に置く場合、動詞の「数」は"of"の次に置く名詞代名詞に合わせます。単数と複数の両方がありえます。

【例文】:マラソンに参加したランナーのうち数人が熱中症のため病院に搬送された。
【 × 】:Some of the marathon runners was taken to the hospital due to heat exhaustion.
【 ○ 】:Some of the marathon runners were taken to the hospital due to heat exhaustion.
→動詞の「数」は"runners"に合わせて複数

【例文】の場合、be動詞は"of"の次に置いた名詞の"runners"に合わせて複数の"were"を使います。"of"は部分や一部を表わします→【参照】:『間違えやすい前置詞:部分や一部を表わす"of"

【例文】:砂糖を入れたコーヒーもあれば、入れていないコーヒーもある。
【 × 】:Some of the coffee are sweet, some of it are bitter.
【 ○ 】:Some of the coffee is sweet, some of it is bitter.
→動詞の「数」は"coffee"と"it"に合わせて単数

【例文】の場合、最初のbe動詞は"of"の次に置いた名詞の"coffee"に合わせて単数の"is"を使います。二番目のbe動詞も"of"の次に置いた代名詞の"it"に合わせて"is"を使います。"coffee"は数えられない名詞なので複数形は通例不可。"of"は部分や一部を表わします→【参照】:『間違えやすい前置詞:部分や一部を表わす"of"

【関連トピック】

any of A
「数」は"of"次の名詞や代名詞に合わせる(2)

"any of A"を主語に置く場合、動詞の「数」は"of"の次に置く名詞代名詞に合わせます。単数と複数の両方がありえます。ただし、"of"の次の名詞が複数でも動詞を単数にすることがあります。

【例文】:あなたの町では地震によって被害を受けた家が一つでもありましたか。
【 ○ 】:Has any of the houses in your town been damaged by the earthquake?
【 ○ 】:Have any of the houses in your town been damaged by the earthquake?
→動詞の「数」は"houses"に合わせて複数が普通

【例文】の場合、動詞の「数」は"houses"に合わせて複数を使うのが普通です。"of"は部分や一部を表わします→【参照】:『間違えやすい前置詞:部分や一部を表わす"of"

【例文】:冷蔵庫にカレーのルーは少しは残っていますか。
【 × 】:Are there any of the curry roux left in the fridge?
【 ○ 】:Is there any of the curry roux left in the fridge?
→動詞の「数」は"roux"に合わせて単数

【例文】の場合、be動詞は"of"の次に置いた"roux"に合わせて単数の"is"を使います。"of"は部分や一部を表わします→【参照】:『間違えやすい前置詞:部分や一部を表わす"of"

【関連トピック】

most of A
「数」は"of"次の名詞や代名詞に合わせる(3)

"most of A"を主語に置く場合、動詞の「数」は"of"の次に置く名詞代名詞に合わせます。単数と複数の両方がありえます。

【例文】:この辺りの家屋はほとんどが木造で、密集して建っていた。
【 × 】:In this area, most of the houses was wooden and close together.
【 ○ 】:In this area, most of the houses were wooden and close together.
→動詞の「数」は"houses"に合わせて複数

【例文】の場合、be動詞は"of"の次に置いた名詞の"houses"に合わせて複数の"were"を使います。"of"は部分や一部を表わします→【参照】:『間違えやすい前置詞:部分や一部を表わす"of"

"most of"の次に単数形の名詞を置くこともあります。ニュアンスは「ある一つのものに対してその大部分、そのほんど全部」です。

【例文】:南極の大部分は雪と氷に覆われた荒地です。
【 × 】:Most of Antarctica are a wilderness covered with snow and ice.
【 ○ 】:Most of Antarctica is a wilderness covered with snow and ice.
→動詞の「数」は"Antarctica"に合わせて単数

【例文】の場合、be動詞は"of"の次に置いた固有名詞の"Antarctica"に合わせて単数の"is"を使います。"of"は部分や一部を表わします→【参照】:『間違えやすい前置詞:部分や一部を表わす"of"

【関連トピック】
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「数」は"of"の前の名詞に合わせる

「数」の不一致をつぶす!(15)
「数」は"of"の前の名詞に合わせる 先頭へ

pieces of A

「数えられない名詞」を数えるときに使う"pieces of A"の場合、「数」は原則として"of"の前の"pieces"に合わせて複数を使います。

【例文】:この三曲はAI(人工知能)が作った曲です。
【 × 】:These three pieces of music was composed by AI (Artificial Intelligence).
【 ○ 】:These three pieces of music were composed by AI (Artificial Intelligence).
→「数」は"music"ではなく"pieces"に合わせて複数

"pieces"以外で「数えられない名詞」を数える場合も、原則として「数」は"of"の前の名詞(bottle, sheet, scrap, etc)に合わせます→【参照】:『名詞の「数」:数えられない名詞を数える(a piece of 〜, etc)

【例文】:床に置いてあった三本の日本酒のびんが地震で割れてしまった。
【 × 】:Three bottles of sake on the floor was broken after the earthquake.
【 ○ 】:Three bottles of sake on the floor were broken after the earthquake.
→「数」は"sake"ではなく"bottles"に合わせて複数

【例文】:何百枚という書類が私のデスクの上に積み上げられていた。
【 × 】:Hundreds of sheets of paper was stacked on my desk.
【 ○ 】:Hundreds of sheets of paper were stacked on my desk.
→「数」は"paper"ではなく"sheets"に合わせて複数

【例文】:容疑者に関する情報は断片的なものがほんのいくつかあるのみだ。
【 × 】:There is only a few scraps of information on the suspect.
【 ○ 】:There are only a few scraps of information on the suspect.
→「数」は"information"ではなく"scraps"に合わせて複数

単数の"piece, bottle sheet, scrap"を使う場合は動詞の「数」も単数を使います。

【例文】:この曲はAI(人工知能)が作った曲です。
【英訳】:This piece of music was composed by AI (Artificial Intelligence).
→「数」は"piece"に合わせて単数

【例文】:床に置いてあった日本酒のびんが地震で割れてしまった。
【英訳】:A bottle of sake on the floor was broken after the earthquake.
→「数」は"bottle"に合わせて単数

【例文】:一枚の書類が私のデスクの上に置かれていた。
【英訳】:A sheet of paper was put on my desk.
→「数」は"sheet"に合わせて単数

【例文】:容疑者に関する情報は断片的なものが一つあるのみだ。
【英訳】:There is a single scrap of information on the suspect.
→「数」は"scrap"に合わせて単数

【関連トピック】
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よくある「数」の不一致

「数」の不一致をつぶす!(16)
よくある「数」の不一致 先頭へ

「数」に関する文法ミス

「数」に関する文法ミスの中で、特に英作文でよく見かけるものをまとめます。

よくある「数」の不一致
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「数」の不一致をつぶす!(17)
よくある「数」の不一致(1)
such a persons 先頭へ

不定冠詞"a", "an"の次に来る名詞たいてい単数

"such a persons"はうっかりミスですが案外よく見かけます。"persons"は複数なのでもちろん、"a"や"an"は不要です。

【 × 】:such + a + 複数名詞
【 × 】:such + an + 複数名詞
【 ○ 】:such + 複数名詞

【例文】:そんな人たちを昨日駅で見かけた。
【 × 】:I saw such a persons at the station yesterday.
【 ○ 】:I saw such persons at the station yesterday.
→"a persons"は文法的に不可、不定冠詞(a)は不要

"such animals"や"such people"など"a"や"an"のない表現ももちろん可能です。

【例文】:そんな動物たちはこのサバンナでは見かけない。
【和訳】:We have never seen such animals in this savannah.
【例文】:そんな人たちは絶対にいない。
【和訳】:There are no such people.

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「数」の不一致をつぶす!(18)
よくある「数」の不一致(2)
one of + 名詞の単数形 先頭へ

"one of"の次に来る語句は必ず複数形

"one of 〜"のニュアンスは「(何人かいる)うちの一人」、「(何匹かいる)うちの一匹」、「(いくつかある)中の一つ」です。なので、"one of"の次に来る名詞は必ず複数形を使います。"of"は部分や一部を表わします→【参照】:『間違えやすい前置詞:部分や一部を表わす"of"

【 × 】:one of + 単数名詞
【 ○ 】:one of + 複数名詞

【例文】:彼女は十年前の飛行機事故の生存者の一人だ。
【 × 】:She is one of the survivor of the plane accident that occurred ten years ago.
【 ○ 】:She is one of the survivors of the plane accident that occurred ten years ago.
→複数形の"survivors"を使う

【例文】のニュアンスは「何人かいた生存者の中の一人」です。なので「生存者」は一人ではなく、少なくとも二〜三人はいました。日本語の「生存者」は複数も表わすことができますが、英語の"survivor"は不可。必ず、語尾に"s"を付けて"survivors"とします。

【例文】:家で飼っているの中に一匹ペルシャ猫がいるよ。
【 × 】:One of our cat is a Persian cat.
【 ○ 】:One of our cats is a Persian cat.
→複数形の"cats"を使う

【例文】のニュアンスは「何匹か飼っている猫のうちの一匹」です。なので、「猫」は一匹ではなく、少なくとも三〜四匹はいます。日本語の「猫」は複数も表わすことができますが、英語の"cat"は不可。必ず、語尾に"s"を付けて"cats"とします。

【例文】:箸を上手に使うことは日本人の特技の一つです。
【 × 】:Using chopsticks skillfully is one of Japanese accomplishment.
【 ○ 】:Using chopsticks skillfully is one of Japanese accomplishments.
→複数形の"accomplishments"を使う

【例文】のニュアンスは「いくつかある特技の中の一つ」です。なので「特技」は一つではなく、少なくとも三〜四つはあります。日本語の「特技」は複数も表わすことができますが、英語の"accomplishment"は不可。必ず、語尾に"s"を付けて"accomplishments"とします。

【関連トピック】
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「数」の不一致をつぶす!(19)
よくある「数」の不一致(3)
there is, there are 先頭へ

"there 〜"は「意味上の主語」に合わせる

there is, there areの「数」はbe動詞の次に来る意味上の主語に合わせます。意味上の主語が単数なら"there is/was 〜"、意味上の主語が複数なら"there are/were 〜"です。

【 ○ 】:there is/was + 単数名詞 〜
【 ○ 】:ther are/were + 複数名詞 〜

【例文】:この街には本屋は一軒しかない。
【 × 】:There are only one book shop in this town.
【 ○ 】:There is only one book shop in this town.
→"only one book shop"が意味上の主語(単数)、"There is"とする

【例文】:この森にはフクロウがたくさんいる
【 × 】:There is lots of owls in this woods.
【 ○ 】:There are lots of owls in this woods.
→"lots of owls"が意味上の主語(複数)、"There are"とする

上記の【例文】は二つとも文法上の主語は"there"です。しかし、"there"に意味はほとんどありません。なので、意味的にいっそう重要な意味上の主語に「数」を合わせます。

【関連トピック】
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「数」の不一致をつぶす!(20)
よくある「数」の不一致(4)
遠く離れた主語と動詞 先頭へ

動詞の数はたいてい主語に合わせる

主語に関係代名詞節などの付加説明が付いて長くなり、主語と動詞の位置が遠く離れてしまうことがあります。しかし、二つがどんなに離れても通例、動詞の「数」は主語に合わせます。

主語 + 関係代名詞節の場合
よくある「数」の不一致(4)……遠く離れた主語と動詞(1)

【例文】:昨日、友人と見た映画は全部アニメだった。
【 × 】:The movies which I saw yesterday with a friend of mine was animated films.
【 ○ 】:The movies which I saw yesterday with a friend of mine were animated films.

【例文】の場合、"which"〜"mine"までは関係代名詞節、"The movies"の付加説明です。を直前の"a friend"(単数)に釣られて"was"としがちですが不可です。位置的に遠くても、文の主語は"The movies"(複数)なので"were"を使います。

主語 + 分詞句の場合
よくある「数」の不一致(4)……遠く離れた主語と動詞(2)

【例文】:胴が長くて耳が平べったいその犬はダックスフントだ。
【 × 】:The dog having a long body and flat ears are a dachshund.
【 ○ 】:The dog having a long body and flat ears is a dachshund.

【例文】の場合、"having a long body and flat ears"は分詞句、"The dog"の付加説明です。直前の"ears"(複数)に釣られて"are"としがちですが不可です。位置的に遠くても、文の主語は"The dog"(単数)なので"is"を使います。

主語 + 前置詞句の場合
よくある「数」の不一致(4)……遠く離れた主語と動詞(3)

【例文】:うちの学校の近所にあるいくつかの神社は国宝だ。
【 × 】:Some Shinto shrines near our school is a national treasure.
【 ○ 】:Some Shinto shrines near our school are national treasures.

【例文】の場合、"near our school"は前置詞句、"Some Shinto shrines"の付加説明です。直前の"school"(単数)に釣られて"is"としがちですが不可です。位置的に遠くても、文の主語は"Some Shinto shrines"(複数)なので"are"を使います。

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「数」の不一致をつぶす!(21)
よくある「数」の不一致(5)
主格の関係代名詞節(a man who speak) 先頭へ

主格の関係代名詞の数は先行詞に合わせる

主格の関係代名詞節の場合、動詞の「数」は、文全体の主語ではなく、関係代名詞の前にある先行詞に合わせます→【参照】:『ゼロから始める関係代名詞:「数」は先行詞に合わせる

【例文】:同級生に自分のバイクを持っている人がいる。
【 × 】:There is a classmate who have his own motorcycle.
【 ○ 】:There is a classmate who has his own motorcycle.
→先行詞の"a classmate"(単数)に合わせて"has"を使う

特に、時制が現在で先行詞が単数の場合、三人称・単数・現在の"s"を忘れがちです。

【例文】:ヘンリーは小声でゆっくりと話をする男だ。
【 × 】:Henry is a man who speak slowly in a small voice.
【 ○ 】:Henry is a man who speaks slowly in a small voice.
→先行詞の"a man"(単数)に合わせて"speak"は"s"が必要

「the number of/one of + 複数名詞 + 主格の関係代名詞節」の場合
よくある「数」の不一致(5)主格の関係代名詞節(a man who speak)(1)

先行詞が「the numbe of + 複数名詞」や「one of + 複数名詞」の場合、主格の関係代名詞節の動詞の「数」は「複数名詞」に合わせて複数にするのが普通です→【参照】:『ゼロから始める関係代名詞:「数」は先行詞に合わせる

【例文】:日本で働く外国人の数が増えている。
【 × 】:The number of foreign people who works in Japan have been increasing.
【 ○ 】:The number of foreign people who work in Japan has been increasing.
→先行詞の"people"(複数)に合わせて"work"を使う

「the number of + 複数名詞」が文全体の主語の場合、「数」は"the number"に合わせて単数となり、動詞も単数形を使います→【参照】:『受ける動詞は必ず「単数」:"the number of 〜"

【例文】:部屋に置かれたこれらの犬のぬいぐるみの中で一匹だけ本物の犬がいます。
【 × 】:Only one of these stuffed dogs which has been put in the room is a real dog.
【 ○ 】:Only one of these stuffed dogs which have been put in the room is a real dog.
→先行詞の"dogs"(複数)に合わせて"have"を使う

「one of + 複数名詞」が文全体の主語の場合、「数」は"one"に合わせて単数となり、動詞も単数形を使います→【参照】:『受ける動詞は必ず「単数」:"one of 〜"

【関連トピック】
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「数」の不一致をつぶす!(22)
よくある「数」の不一致(6)
this/that + 複数形の名詞 先頭へ

this, thatの次の名詞は単数形

形容詞としての"this"と"that"はたいてい次に単数名詞を使います。複数形の名詞を使う場合はそれぞれ複数形の"these"と"those"を使います。

# this/that + 単数名詞
# these/those + 複数名詞

【例文】:この靴は私には小さすぎる。
【 × 】:This shoes are too tight for me.
【 ○ 】:These shoes are too tight for me.
→"shoes"は複数なので、"this"ではなく"these"を使う

【例文】:この五十個のおにぎりは私一人で作りました。
【 × 】:I have made this fifty rice balls without anyone's help.
【 ○ 】:I have made these fifty rice balls without anyone's help.
→"balls"(複数)に合わせて、"this"ではなく"these"を使う

【関連トピック】
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実は数えられない名詞

「数」の不一致をつぶす!(23)
実は数えられない名詞 先頭へ

単数形で使う

誤ってよく複数形にしてしまう名詞をまとめます。どの名詞も、特定のものを指定するのではなく一般論として話す場合、「数えられない名詞」として扱い、複数形は使いません→【参照】:『「数えられない名詞」ってナニ?

【目次】:実は数えられない名詞

work(仕事)
「数」の不一致をつぶす!:実は数えられない名詞(1)

"work"を「仕事」の意味で使うときは通例、「数えられない名詞」として扱います。複数を表わす"s"を付けることはありません。

【例文】:まだ仕事がたくさん残っている。
【 × 】:I have still a lot of works to do.
【 ○ 】:I have still a lot of work to do.
→「仕事」の意味の"work"は数えられない名詞、語尾に"s"は付けない

「いろいろな仕事」と表現するときは、"various"を使って"various kinds/types/sorts of work"とします。

【例文】:まだいろいろな仕事が残っている。
【 × 】:I have still a lot of various works to do.
【 ○ 】:I have still a lot of various kinds of work to do.
【 ○ 】:I have still a lot of various types of work to do.
【 ○ 】:I have still a lot of various sorts of work to do.
→「いろいろな」の意味のときは"kinds, types, sorts"を使う

"housework"(家事)や"homework"(宿題)など、"work"を含む単語も、同じく「数えられない名詞」です。

【例文】:一人暮しをすると、自分でたくさんの家事をこなさなければならない。
【 × 】:We have to do many houseworks by ourselves if we live alone.
【 ○ 】:We have to do much housework by ourselves if we live alone.
→"homework"は数えられない名詞、語尾に"s"は付けない

【例文】:夏休みにはいろいろな宿題が出る。
【 × 】:We get various homeworks before the summer vacation.
【 ○ 】:We get various kinds of homework before the summer vacation.
→"homework"は数えられない名詞、語尾に"s"は付けない

複数形のworks(芸術作品)
「数」の不一致をつぶす!:実は数えられない名詞(1a)

「(小説や絵画などの)芸術作品」の意味のときは通例、複数形の"works"を使います。

【例文】:美術館には芸術家の作品がたくさん展示されているものだ。
【 × 】:A museum has lots of work by artists.
【 ○ 】:A museum has lots of works by artists.
→"works"の意味は「芸術作品」

【関連トピック】

information(情報)
「数」の不一致をつぶす!:実は数えられない名詞(2)

"information"を「情報」の意味で使うときは通例、「数えられない名詞」として扱います。複数を表わす"s"を付けることはありません。

【例文】:現代社会は情報過多だ。
【 × 】:There are too many informations in modern society.
【 ○ 】:There are too much information in modern society.
→「情報」の意味の"information"は数えられない名詞、語尾に"s"は付けない

「いろいろな情報」と表現するときは、"various"を使って"various kinds/types/sorts of information"とします。

【例文】:インターネットでいろいろな情報を入手できる。
【 × 】:We can get various informations on the Internet.
【 ○ 】:We can get various kinds of information on the Internet.
【 ○ 】:We can get various types of information on the Internet.
【 ○ 】:We can get various sorts of information on the Internet.
→「いろいろな」の意味のときは"kinds, types, sorts"を使う

【関連トピック】

knowledge(知識)
「数」の不一致をつぶす!:実は数えられない名詞(3)

"knowledge"を「知識」の意味で使うときは通例、「数えられない名詞」として扱います。複数を表わす"s"を付けることはありません。

【例文】:知識が豊富な人は本をよく読む。
【 × 】:People who have many knowledges have read many books.
【 ○ 】:People who have much knowledge have read many books.
→「知識」の意味の"knowledge"は数えられない名詞、語尾に"s"は付けない

「いろいろな知識」と表現するときは、"various"を使って"various kinds/types/sorts of knowledeg"とします。

【例文】:宇宙飛行士になるためにはいろいろな知識が必要だ。
【 × 】:You have to have various knowledges to become an astronaut.
【 ○ 】:You have to have various kinds of knowledge to become an astronaut.
【 ○ 】:You have to have various types of knowledge to become an astronaut.
【 ○ 】:You have to have various sorts of knowledge to become an astronaut.
→「いろいろな」の意味のときは"kinds, types, sorts"を使う

【関連トピック】

furniture(家具)
「数」の不一致をつぶす!:実は数えられない名詞(4)

"furniture"を「家具」の意味で使うときは通例、「数えられない名詞」として扱います。複数を表わす"s"を付けることはありません。

【例文】:古い日本家屋には家具がたくさんある。
【 × 】:There are many furnitures in old Japanese houses.
【 ○ 】:There is much furniture in old Japanese houses.
→「家具」の意味の"furniture"は数えられない名詞、語尾に"s"は付けない

「いろいろな家具」と表現するときは、"various"を使って"various kinds/types/sorts of furniture"とします。

【例文】:この店はリサイクルの家具をいろいろと扱っている。
【 × 】:This shop sells various recycled furnitures.
【 ○ 】:This shop sells various kinds of recycled furniture.
【 ○ 】:This shop sells various types of recycled furniture.
【 ○ 】:This shop sells various sorts of recycled furniture.
→「いろいろな」の意味のときは"kinds, types, sorts"を使う

【関連トピック】

luggage, baggage(荷物)
「数」の不一致をつぶす!:実は数えられない名詞(5)

"luggage"と"baggage"を「荷物」の意味で使うときは通例、「数えられない名詞」として扱います。二語とも複数を表わす"s"を付けることはありません。

"luggage"と"baggage"はほぼ同じ意味。イギリス英語では主に"luggageを使い、アメリカ英語では"baggage"を使います。

【例文】:海外旅行のとき、荷物はせいぜい二つ程度にすべきだ。
【 × 】:You should have at most two luggages when you travel abroad.
【 ○ 】:You should have at most two pieces of luggage when you travel abroad.
→「荷物」の意味の"luggage"は数えられない名詞、語尾に"s"は付けない

「いろいろな荷物」と表現するときは、"various kinds/types/sorts of luggage"を使います。

【例文】:空港ではいろいろな荷物がチェックされます。
【 × 】:Various luggages are checked at airports.
【 ○ 】:Various kinds of luggage are checked at airports.
→「いろいろな」の意味のときは"kinds, types, sorts"を使う

【関連トピック】