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簡易文法用語集
【ゼロから始める関係代名詞】

ゼロから始める英文法

熟知しているつもりでも、実は間違えやすい語句や構文

ゼロから始める関係代名詞

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ゼロから始める関係代名詞(1)
「関係代名詞」って何だっけ? 先頭へ

「語句」に追加説明を行なう

《関係代名詞》とは、文中に出て来た「語句」に補足や追加説明を行うための言葉です。

【例文】:I will buy the blue jeans which you bought yesterday.
【和訳】:あなたが昨日買ったジーパンを私も買うよ。

"which"が《関係代名詞》、"which"から"yesterday"までが関係代名詞節です。

話し手は"the blue jeans"(ジーパン)がどういうものかもっとくわしく説明するため、"which"以下を付け加えています。

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ゼロから始める関係代名詞(2)
関係代名詞は文が二つあるの? 先頭へ

はい、二つあります

《関係代名詞》は語句に対して追加説明を行います。その追加説明が語句ではなく、「文」の形を取ります。つまり、語句の後ろにもう一つ文をつなげます。

# 関係代名詞……語句に追加説明の文をつなげる

【例文】:Rei has a cat which likes to bathe.
【和訳】:レイは風呂に入るのが好きな猫を飼っている。

"Rei has a cat."(レイは猫を飼っている)で一つの文です。この"cat"について、"The cat likes to bathe."(その猫は風呂に入るのが好き)というもう一つ別の文で説明を付け加えるとき、《関係代名詞》を使います。

《関係代名詞》でつなげる前の文はこの二つ。

【例文】:Rei has a cat.(レイは猫を飼っている)
【例文】:The cat likes to bathe.(その猫は風呂に入るのが好き)
↓……関係代名詞"which"を使って二つの文を一つにまとめる
【例文】:Rei has a cat which likes to bathe.
【和訳】:レイは風呂に入るのが好きなを猫を飼っている。

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ゼロから始める関係代名詞(3)
関係代名詞の機能 先頭へ

二つの文をつなぐ

《関係代名詞》は二つの文を一つにつなぎます。実際に《関係代名詞》で二つの文をつないで一つの文にしてみます。

【例文1】:I have a cousin.
【和訳1】:私にはいとこがいる。
【例文2】:The cousin can say pi to 100 places.
【和訳2】:そのいとこは円周率を百桁言うことができる。

手順
  1. I have a cousin. The cousin can say pi to 100 places.
    ↓……二つの文で"cousin"が共通なので、二つ目の文の"the cousin"を"who"にする
  2. I have a cousin. Who can say pi to 100 places.
    ↓……一つ目の文の"a cousin"(先行詞)に"Who 〜 places."をつなげる
  3. I have a cousin who can say pi to 100 places.
    (私には円周率を百桁言うことができるいとこがいる)

"who"は"cousin"を言い換えたのものなので代名詞として機能します。さらに、"who"は二つの文をつなげてお互いに「関係」を持たせたので、代名詞のなかでも特別に《関係代名詞》と呼びます。

【関連トピック】
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ゼロから始める関係代名詞(4)
関係代名詞の和訳がやりにくい 先頭へ

関係代名詞自体は和訳しないのが普通

ほとんどの場合、《関係代名詞》自体は訳出しないので、ちょっと和訳がやりにくいかもしれません。

【例文】:Glenn has a dog which can swim very well.
【和訳1】:グレンは上手に泳ぐことができる犬を飼っている。

【和訳1】を見ると、《関係代名詞》である"which"の訳はどこにもありません。しかし、日本語としてはごく自然な文章です。意味もはっきりとわかります。

"which"をあえて和訳すると、やや不自然な日本語になります。

【例文】:Glenn has a dog which can swim very well.
【和訳2】:グレンは上手に泳ぐことができるところの犬を飼っている。

日本語としてはややぎこちない表現です。そのためほとんどの場合、《関係代名詞》は直前の先行詞の追加説明をしていることを頭に入れておいて、《関係代名詞》自体は特に訳出しません。

【関連トピック】
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ゼロから始める関係代名詞(5)
関係代名詞は代名詞なの? 先頭へ

はい、代名詞の一種です

《関係代名詞》は一種の「代名詞」です。なので、"I → my → me"のように語形が変化します。

《関係代名詞》が主語なら主格(who, which)名詞を補足説明するなら所有格(whose, of which)動詞前置詞の目的語なら目的格(whom, which)に変化します。所有格の"whose"は一見「人」を表わすように感じますが「人」でも「人以外」でも使えます。

【関係代名詞】

先行詞が「人以外」の場合、"whose"の代わりに"of which"を使うこともあります。やや堅苦しい表現です。

"who, whose, whom, which"は疑問詞として使うこともできます→【参照】:『who【代名詞】(誰が、誰に、誰を)』『whom【代名詞】(誰を、誰に)』『whose(誰の)』『which(どれが、どれを、どの)

《関係代名詞》"that"は独立したコーナーでくわしく扱っています→【参照】:『関係代名詞"that"

【関連トピック】

主格(〜は、〜が)を表わす関係代名詞
関係代名詞は代名詞なの?(1)

《関係代名詞》は二つの文を一つにつなげます→【参照】:『関係代名詞は文が二つあるの?

「関係代名詞 + 動詞 + 〜」の形になる場合、《関係代名詞》は「〜は、〜が」を表わすので主格として機能します。

主格を表わす関係代名詞の構文

実際に二つの文を《関係代名詞》でつなげて一つの文にしてみます。

先行詞が「人」:who
関係代名詞は代名詞なの?:主格(〜は、〜が)を表わす関係代名詞(1)

先行詞が「人」の場合、主格の《関係代名詞》は"who"を使います。

手順
  1. I saw a police officer. The police officer was directing traffic while dancing.
    (その警察官は踊りながら交通整理をしていた。その警察官は踊りながら交通整理をしていた)
    ↓……二つの文で"police officer"が共通なので、二つ目の文の"the police officer"を"who"にする
  2. I saw a police officer. Who was directing traffic while dancing.
    ↓……一つ目の文の"a police officer"(先行詞)に"Who 〜 dancing."をつなげる
  3. I saw a police officer who was directing traffic while dancing.
    (踊りながら交通整理をしている警察官を見かけた)

"who"は"was directing"の主語として機能します。"who"の意味は「その警察官は」(the police officer)、先行詞は"a police officer"です。

先行詞が「人以外」:which
関係代名詞は代名詞なの?:主格(〜は、〜が)を表わす関係代名詞(2)

先行詞が「人以外」の場合、主格の《関係代名詞》は"which"を使います。

手順
  1. There are some monkeys. The monkeys steal fruits from farms.
    (数匹の猿がいる。その猿たちは畑から果物を盗む)
    ↓……二つの文で"monkeys"が共通なので、二つ目の文の"the monkeys"を"which"にする
  2. There are some monkeys. Which steal fruits from farms.
    ↓……一つ目の文の"some monkeys"(先行詞)に"Which 〜 farms."をつなげる
  3. There are some monkeys which steal fruits from farms.
    (畑から果物を盗む数匹の猿がいる)

"which"は"steal"の主語として機能します。"which"の意味は「その猿たちは」(the monkeys)、先行詞は"some monkeys"です。

所有格(〜の)を表わす関係代名詞
関係代名詞は代名詞なの?(2)

《関係代名詞》は二つの文を一つにつなげます→【参照】:『関係代名詞は文が二つあるの?

「関係代名詞 + 名詞 + 〜」の形になる場合、《関係代名詞》は「〜の」を表わすので、所有格として機能します。

所有格を表わす関係代名詞の構文

実際に二つの文を《関係代名詞》でつなげて一つの文にしてみます。

先行詞が「人」:whose
関係代名詞は代名詞なの?:所有格(〜の)を表わす関係代名詞(1)

所有格の《関係代名詞》"whose"は先行詞が「人」でも「人以外」でも使えます。

手順
  1. I have a friend. The friend's date of birth is February 29th.
    (私には友達がいる。その友達は2月29日生まれだ)
    ↓……二つの文で"friend"が共通なので、二つ目の文の"the friend's"を"whose"にする
  2. I have a friend. Whose date of birth is February 29th.
    ↓……一つ目の文の"a friend"(先行詞)に"Whose 〜 29th."をつなげる
  3. I have a friend whose date of birth is February 29th.
    (私には2月29日生まれの友達がいます)

"whose"は所有格として機能します。"whose"の意味は「その友達の〜」(the friend's)、先行詞は"a friend"です。

先行詞が「人以外」:whose
関係代名詞は代名詞なの?:所有格(〜の)を表わす関係代名詞(2)

所有格の《関係代名詞》"whose"は先行詞が「人」でも「人以外」でも使えます。

手順(whoseを使う場合)
  1. Rei has a cat. The cat's age would be twenty or more.
    (レイは猫を飼っている。その猫の年齢はおそらく二十歳以上だ)
    ↓……二つの文で"cat"が共通なので、二つ目の文の"the cat's"を"whose"にする
  2. Rei has a cat. Whose age would be twenty or more.
    ↓……一つ目の文の"a cat"(先行詞)に"Whose 〜 more."をつなげる
  3. Rei has a cat whose age would be twenty or more.
    (レイはおそらく年齢が二十歳以上の猫を飼っている)

所有格の《関係代名詞》"whose"は所有格として機能します。"whose"の意味は「その猫の〜」(the cat's)、先行詞は"a cat"です。

先行詞が「人以外」:of which
関係代名詞は代名詞なの?:所有格(〜の)を表わす関係代名詞(3)

先行詞が「人以外」の場合、"whose"の代わりに"of which"を使うことがあります。

手順(of whichを使う場合)
  1. Rei has a cat. The age of the cat would be twenty or more.
    (レイは猫を飼っている。その猫の年齢はおそらく二十歳以上だ)
    ↓……二つの文で"cat"が共通なので、二つ目の文の"of the cat"を"of which"にする
  2. Rei has a cat. The age of which would be twenty or more.
    ↓……一つ目の文の"a cat"(先行詞)に"The age 〜 more."をつなげる
  3. Rei has a cat the age of which would be twenty or more.
    (= Rei has a cat whose age would be twenty or more.)
    (レイはおそらく年齢が二十歳以上の猫を飼っている)

"of which"は所有格として機能します。"of which"の意味は「その猫の〜」(of the cat)、先行詞は"a cat"です。

目的格(〜に、〜を)を表わす関係代名詞
関係代名詞は代名詞なの?(3)

《関係代名詞》は二つの文を一つにつなげます→【参照】:『関係代名詞は文が二つあるの?

「関係代名詞 + 主語 + 動詞 + 〜」の形になる場合、《関係代名詞》は「〜に、〜を」を表わすので、目的格として機能します。目的格として機能する《関係代名詞》はたいてい省略可能です→【参照】:『関係代名詞の省略:省略がが可能な場合

目的格の関係代名詞の構文

実際に二つの文を《関係代名詞》でつなげて一つの文にしてみます。

先行詞が「人」:whom
関係代名詞は代名詞なの?:目的格(〜に、〜を)を表わす関係代名詞(1)

先行詞が「人」の場合、目的格の《関係代名詞》は"whom"を使います。

手順
  1. The president was a student. I taught the student.
    (大統領は生徒だった。私はその生徒に教えた)
    ↓……二つの文で"student"が共通なので、二つ目の文の"the student"を"whom"にする
  2. The president was a student. I taught whom.
    ↓……"whom"を文の先頭に置く
  3. The president was a student. Whom I taught.
    ↓……一つ目の文の"a student"(先行詞)に"whom I taught."をつなげる
  4. The president was a student whom I taught.
    (大統領は私が教えた生徒だった)

"whom"は"taught"(教えた)の目的語として機能します。"whom"の意味は「その生徒を」(the student)、先行詞は"a student"です。

先行詞が「人以外」:which
関係代名詞は代名詞なの?:目的格(〜に、〜を)を表わす関係代名詞(2)

先行詞が「人以外」の場合、目的格の《関係代名詞》は"which"を使います。

手順
  1. I found my watch. I lost the watch last year.
    (私は腕時計を見つけた。私はこの腕時計を去年失くした)
    ↓……二つの文で"watch"が共通なので、二つ目の文の"the watch"を"which"にする
  2. I found my watch. I lost which last year.
    ↓……"which"を文の先頭に置く
  3. I found my watch. Which I lost last year.
    ↓……一つ目の文の"my watch"(先行詞)に"Which 〜 year."をつなげる
  4. I found my watch which I lost last year.
    ↓……"which"以下は過去のさらに過去の話なので、時制を調整して"which"以下を過去完了時制にする
  5. I found my watch which I had lost last year.
    (私は去年失くした腕時計を見つけた)

"which"は"lost"(失くした)の目的語として機能します。"which"の意味は「その腕時計を」(the watch)、先行詞は"my watch"です。

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ゼロから始める関係代名詞(6)
関係代名詞と同格とは別物なの? 先頭へ

完全に別物です

《関係代名詞》同格のthatも、語句に対して追加説明を行います。ただし、機能はまったく違います。

# 「同格のthat」が導く節は文として独立している
# 「関係代名詞」が導く節は文として独立していない

例文でチェックします。

【例文】:高い崖から落ちる悪夢を見た。
【英訳】:I had a bad dream that I fell from a high cliff.

"that"は同格のthatです。"I fell from a high cliff"(私は高い崖から落ちた)は"that"がなくても、文として成立します。同格のthat同格のthatの後に続く文から意味的には完全に独立しています。

【例文】:悪夢のせいで夜中に目が覚めた。
【英訳】:I had a bad dream that woke me at midnight.

"that"は《関係代名詞》です。"woke"の主語として機能します。なので、"woke me at midnight"は"that"(= a bad dream)が欠けると、文として成立しません。《関係代名詞》《関係代名詞》の後に続く文の一部として機能します。

【関連トピック】
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先行詞

ゼロから始める関係代名詞(7)
先行詞 先頭へ

関係代名詞と先行詞

【目次】:先行詞の意味と機能

《関係代名詞》とペアで使う先行詞についてまとめます。

「先行詞」って何だっけ?
先行詞(1)

先行詞とは、《関係代名詞》が追加説明を行うターゲットの語句です。通常、《関係代名詞》のすぐ前に置きます。

【例文】:Rei has a cat which likes to bathe.
【和訳】:レイは風呂に入るのがな好き猫を飼っている。

"which"が《関係代名詞》、"a cat"が先行詞です。《関係代名詞》の前にあるから、つまり、「先行する」から先行詞

意味的には「先行詞 = 関係代名詞」
先行詞(2)

《関係代名詞》代名詞の一種です。

たいていの場合、《関係代名詞》先行詞の言い換えです。つまり、意味的には、先行詞《関係代名詞》と同じです。

# 意味的には「関係代名詞」 = 「先行詞」

実際に、《関係代名詞》先行詞に置き換えて意味を比較してみます。

【例文1】:Rei has a cat which likes to bathe.
【和訳1】:レイは風呂に入るのが好きな猫を飼っている。
↓……関係代名詞"which"を先行詞"cat"に言い換える
【例文2】:Rei has a cat. The cat likes to bathe.
【和訳2】:レイは猫を飼っている。その猫は風呂に入るのが好き。

【和訳1】と【和訳2】の意味はほぼ同じです。なので、和訳するときには、《関係代名詞》先行詞に置き換えてみるとわかりやすくなります。

【関連トピック】

先行詞が「人」の場合
先行詞(3)

【目次】:先行詞が「人」の場合の関係代名詞

先行詞が「人」の場合、《関係代名詞》は"who, whose, whomを使います。

【関連トピック】

主格の関係代名詞"who"
先行詞:先行詞が「人」の場合(1)

先行詞が「人」の場合、《関係代名詞》の主格(〜は、〜が)は"who"で表わします。

【例文】:この方がひったくりを取り押さえた人物です。
【英訳】:This is the man who caught and held the snatcher.
(= This is the man. The man caught and held the snatcher.)
→関係代名詞"who"は"caught and held"の主語、先行詞は「人」の"the man"(この男性)

【関連トピック】

所有格の関係代名詞"whose"
先行詞:先行詞が「人」の場合(2)

先行詞が「人」の場合、《関係代名詞》の所有格(〜の)は"whose"で表わします。"whose"は先行詞が「人以外」でも使えます→【参照】:『先行詞が「人以外」の場合

【例文】:まだ名前がわからないクラスメートが一人います。
【和訳】:I have a classmate whose name I don't know yet.
(= I have a classmate. I don't know the classmate's name yet.)
→関係代名詞"whose"は"name"を補足説明する所有格、先行詞は「人」の"a classmate"(クラスメート)

【関連トピック】

目的格の関係代名詞"whom"
先行詞:先行詞が「人」の場合(3)

先行詞が「人」の場合、《関係代名詞》の目的格(〜に、〜を)は"whom"で表わします。

【例文】:あなたが好きだって言ってたアイドルを電車で見かけたよ。
【英訳】:I spotted the pop idol whom you liked on the train.
(= I spotted a pop idol on the train. You liked the pop idol.)
→関係代名詞"whom"は"saw"の目的語、先行詞は「人」の"the pop idol"(アイドル)

【関連トピック】

先行詞が「人以外」の場合
先行詞(4)

【目次】:先行詞が「人以外」の場合の関係代名詞

先行詞が「人以外」の場合、《関係代名詞》は"which, whose"を使います。"which"は主格(〜は、〜が)と目的格(〜に、〜を)のどちらでも使えます。

【関連トピック】

主格の関係代名詞"which"
先行詞:先行詞が「人以外」の場合(1)

先行詞が「人以外」の場合、《関係代名詞》の主格(〜は、〜が)はwhichで表わします。

【例文】:レイは上手に卓球ができる猫を飼っている。
【英訳】:Rei has a cat which can play ping-pong well.
(= Rei has a cat. The cat can play ping-pong well.)
→関係代名詞"which"は"likes to bathe"の主語、先行詞は「人以外」の"a cat"(猫)

【関連トピック】

所有格の関係代名詞"whose"
先行詞:先行詞が「人以外」の場合(2)

先行詞が「人以外」の場合、《関係代名詞》の所有格(〜の)は"whose, of which"で表わします。"of which"はやや堅苦しい言い方です。

"whose"は先行詞が「人」でも使えます→【参照】:『先行詞が「人」の場合

【例文】:レイは尻尾が短い猫を飼っている。
【英訳】:Rei has a cat whose tail is short.
(= Rei has a cat. The cat's tail is short.)
【英訳】:Rei has a cat the tail of which is short.[※やや堅苦しい言い方]
(= Rei has a cat. The tail of the cat is short.)
→関係代名詞"whose"は"tail"を補足説明する所有格、先行詞は「人以外」の"a cat"(猫)

【関連トピック】

目的格の関係代名詞"which"
先行詞:先行詞が「人以外」の場合(3)

先行詞が「人以外」の場合、《関係代名詞》の目的格(〜に、〜を)は"which"で表わします。

【例文】:SF作家が描いた数々のテクノロジーが着々と実用化されつつある。
【英訳】:Many technologies which Sci-Fi writers had depicted have been being implemented steadily.
(= Many technologies have been being implemented steadily. Sci-Fi writers had depicted the technologies.)
→関係代名詞"which"は"depicted"の目的語、先行詞は「人以外」の"technologies"(テクノロジー)

【関連トピック】

先行詞は単語だけじゃない
先行詞(5)

先行詞とは、《関係代名詞》が追加説明を行うターゲットの語句です→【参照】:『「先行詞」って何だっけ?

たいてい、先行詞名詞代名詞などの語句ですが、ときどき、直前の「文」が丸ごと先行詞になることがあります。「文」が丸ごと先行詞の場合、先行詞は「人」ではないので《関係代名詞》は通例、"which"を使います。意味は「そしてそれは〜、そしてその事実は〜」です。

【例文】:Our cat came home after an interval of one month, which surprised and delighted us.
(= Our cat came home after an interval of one month, and the fact surprised and delighted us.)
【和訳】:飼い猫が一カ月ぶりに帰って来て、それで家族は驚くやら喜ぶやらでした。

【例文】の場合、《関係代名詞》"which"の先行詞は"one month"や"an interval"や"our cat"ではなく、文全体の"Our cat came home after an interval of one month"です。

もう一つ、例文を。

【例文】:My daughter and son prepared for our dinner, which we were grateful for.
(= My daughter and son prepared for our dinner, and we were grateful for it.)
【和訳】:娘と息子が私たちの分の夕食を作っていてくれて、それはうれしかった。

【例文】の場合、《関係代名詞》"which"の先行詞は"our dinner"や"my daughter"や"son"ではなく、文全体の"My daughter and son prepared for our dinner"です。

【関連トピック】

先行詞が遠い場合
先行詞(6)

【目次】:遠い先行詞の例

先行詞《関係代名詞》のすぐ前にあるとは限りません。先行詞《関係代名詞》の間に語句が入り込むこともあります。

先行詞に前置詞句が付いている場合
先行詞:先行詞が遠い場合(1)

先行詞の後ろに前置詞句が続くことがあります。先行詞《関係代名詞》のすぐ前にある、と思い込んで和訳すると、不自然な日本語になります。

【例文】:The police found the pupil at the station who had got lost last night.
(= The police found the pupil at the station. The pupil had got lost last night.)
【 × 】:警察は昨夜失った駅で児童を発見した。
【 ○ 】:警察は昨夜から行方不明になっていた児童を駅で発見した。

【例文】の場合、"who"以下は関係代名詞節です。先行詞はすぐ前にある"station"ではなく、"pupil"です。行方不明になったのは"station"(駅)ではなく、"pupil"(児童)です。

関係代名詞節が文の最後部に移動する場合
先行詞:先行詞が遠い場合(2)

文全体の主語に関係代名詞節がくっついて主語が長くなると、ときどき関係代名詞節が丸ごと文の後ろに回り込むことがあります。

【例文】:A hydrogen vehicle still remains experimental that emits no carbon dioxide.
(= A hydrogen vehicle that emits no carbon dioxide still remains experimental.)
【 × 】:水素自動車はまだ、二酸化炭素をまったく排出しない実験的である。
【 ○ 】:二酸化炭素をまったく出さない水素自動車は、未だに試作段階である。

【例文】の場合、"that"以下は関係代名詞節です。先行詞は"that"の直前にある"experimental"(実験的な)ではなく、文頭の"a hydrogen vehicle"(水素自動車)です。なので、「二酸化炭素をまったく排出しない」を"experimental"(実験的な)にかけて和訳すると、日本語として不自然な文になります。

「二酸化炭素をまったく排出しない」のは"experimental"(実験的な)ではなく"a hydrogen vehicle"(水素自動車)です。

【参考】
"that"以下が後ろに回り込む理由

おそらく、"A hydrogen vehicle that emits no carbon dioxide"とすると、主語が長くなり、英語としては不自然と感じられるようです。なので、"that"以下を文尾に置いて文のリズムを整えます。あるいは、"that emits no carbon dioxide"を強調するために、あえて文尾に置くことも考えられます。

【関連トピック】

「数」は先行詞に合わせる
先行詞(7)

【目次】:先行詞の「数」

主格の《関係代名詞》の場合、「関係代名詞 + 動詞」の形になるので、動詞を「数」に合わせて変化させる必要があります。通例、《関係代名詞》動詞の「数」は先行詞に合わせます。文全体の主語ではありません→【参照】:『主格(〜は、〜が)を表わす関係代名詞(who, which)

# 主格の関係代名詞……動詞の「数」は先行詞に合わせる

【例文】:小さい子供は簡単に遊べるゲームが好きだ。
【 × 】:Young children like a game which are simple to play.
【 ○ 】:Young children like a game which is simple to play.

【例文】の場合、"which"の先行詞は"a game"です。"a game"は単数なのでbe動詞は"is"を使います。文全体の主語の"children"に合わせた"are"は不可。

「one of + 複数名詞」の場合
先行詞:「数」は先行詞に合わせる(1)

「one of + 複数名詞」が先行詞の場合、"one"に合わせて単数にするか、「複数名詞」に合わせて複数にするか迷いがちです。原則として、主格の関係代名詞節の中の動詞と距離的に近い「複数名詞」のほうに合わせて、複数形を使います。

# 「one of + 複数名詞 + who/which + 動詞」……動詞の「数」は原則として複数

【例文】:私は落ち着きがなく、物事に集中できない子供でした。
【 △ 】:I was one of the restless children who was bad at paying attention to something.
【 ○ 】:I was one of the restless children who were bad at paying attention to something.

《関係代名詞》"who"の先行詞は"children"です。"children"は複数扱いなので、"were"でOK。"the one"(単数)に合わせた"was"は原則として不可。ただし、実際の英文では"was"を使うこともあります。

「the number of + 複数名詞」の場合
先行詞:「数」は先行詞に合わせる(2)

「the number of + 複数名詞」が先行詞の場合、"the number"に合わせて単数にするか、「複数名詞」に合わせて複数にするか迷いがちです。原則として、主格の関係代名詞節の中の動詞と距離的に近い「複数名詞」のほうに合わせて、複数形を使います。

# 「the number of + 複数名詞 + who/which + 動詞」……動詞の「数」は原則として複数

【例文】:一人暮しの高齢者の数が増えつつある。
【 × 】:The number of elderly people who lives alone have been increasing.
【 ○ 】:The number of elderly people who live alone has been increasing.

《関係代名詞》"who"の先行詞は"people"です。"people"は複数扱いなので、"live"でOK。"the number"(単数)に合わせた"lives"は通例、不可。一方、文全体の述語の"have"は、文全体の主語"the number"(単数)に「数」を合わせるので"has"を使います。

【関連トピック】
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関係代名詞"that"

ゼロから始める関係代名詞(8)
"that"は主格と目的格のみ 先頭へ

先行詞が「人」でも「人以外」でも使える"that"

【目次】:関係代名詞"that"

関係代名詞の"that"についてまとめます。

【関連トピック】

所有格は存在しない
関係代名詞"that"(1)

《関係代名詞》"that"は先行詞が「人」でも「人以外」でも使えます。ただし、所有格(〜の)は存在しません。常に主格(〜は、〜が)か目的格(〜に、〜を)で使います。意味は"who, whom, which"と同じですが、多少くだけた表現になります。

【関係代名詞】"that"
主格(〜は、〜が)
所有格(〜の)
  • 先行詞が「人」:[なし]
  • 先行詞が「人以外」:[なし]
目的格(〜に、〜を)

《関係代名詞》の"that"が主格の"who"の意味を表わす場合、"who"を使うほうが普通です→【参照】:『関係代名詞"that":"that"が不可の場合:主格の"that"より主格の"who"

関係代名詞"that":主格(〜は、〜が)

【例文】:火を操る魔法使いはパイロマンサーと呼ばれます。
【 △ 】:The wizards that control fire are called pyromancer.
【 ○ 】:The wizards who control fire are called pyromancer.
→"that"は"control"の主語、先行詞は"the wizards"(人)、"who"を使うほうが普通

関係代名詞"that":主格(〜は、〜が)

【例文】:It is said that there is nothing that can travel faster than light.
(= It is said that there is nothing which can travel faster than light.)
【和訳】:光より速いものは存在しないと言われる。
→"that"は"travel"の主語、先行詞は"nothing"(物)

関係代名詞"that":目的格(〜に、〜を)

【例文】:The sumo wrestler that you saw yesterday is yokozuna.
(= The sumo wrestler whom you saw yesterday is yokozuna.)
【和訳】:あなたが昨日見かけた力士は横綱だよ。
→"that"は"saw"の目的語、先行詞は"the sumo wrestler"(人)

関係代名詞"that":目的格(〜に、〜を)

【例文】:There are many mysteries that science cannot explain.
(= There are many mysteries which science cannot explain.)
【和訳】:科学で説明できない謎はたくさんある。
→"that"は"explain"の目的語、先行詞は"mysteries"(物)

【関連トピック】

"that"を好んで使う場合
関係代名詞"that"(2)

【目次】:"that"を好んで使う場合

《関係代名詞》"that"は先行詞が「人」でも「人以外」でも使えます。ただし、先行詞の意味によっては"who, whom, which"よりも"that"を好んで使います。

【関連トピック】

先行詞が不定代名詞(all, anything, etc)
関係代名詞"that":"that"を好んで使う場合(1)

先行詞が"all"や"something"などの不定代名詞の場合、《関係代名詞》の"that"をよく使います→【参照】:『不定代名詞(any, somebody, nothing, etc)

# 主な不定代名詞:all, every, everything, some, something, any, anything, nothing

【例文】:あなたが知りたいことはすべて話しますよ。
【 △ 】:I'll tell you all which you want to know.
【 ○ 】:I'll tell you all that you want to know.
→"that"のほうをよく使う、先行詞は"all"(不定代名詞)

【例文】:あなたの話は一切信用できません。
【 △ 】:I don't believe anything which you say.
【 ○ 】:I don't believe anything that you say.
→"that"のほうをよく使う、先行詞は"anything"(不定代名詞)

"all, every, some, any"が形容詞として先行詞の意味を補足する場合も《関係代名詞》の"that"をよく使います。

【例文】:やるべきことのすべてはこの一覧表に書いてあります。
【 △ 】:This is the checklist of all the things which we have to do.
【 ○ 】:This is the checklist of all the things that we have to do.
→"that"のほうをよく使う、先行詞は"all the things"、"all"は形容詞

【例文】:雪に埋もれた車はどれも無事救助された。
【 △ 】:Every car which had been buried under snow was rescued safely.
【 ○ 】:Every car that had been buried under snow was rescued safely.
→"that"のほうをよく使う、先行詞は"every car"、"every"は形容詞

先行詞が数量を表わす名詞(few, little, etc)
関係代名詞"that":"that"を好んで使う場合(2)

先行詞が"few, little, much, no"など数量を表わす名詞の場合、《関係代名詞》の"that"をよく使います。

【例文】:「2001年宇宙の旅」は何度も見たくなる数少ない映画の一つだ。
【 △ 】:The film "2001: A Space Odyssey" is one of the few which I want to watch again and again.
【 ○ 】:The film "2001: A Space Odyssey" is one of the few that I want to watch again and again.
→"that"のほうをよく使う、先行詞は"the few"

【例文】:この写真について覚えていることはほとんどない。
【 △ 】:There is little which I remember about this picture.
【 ○ 】:There is little that I remember about this picture.
→"that"のほうをよく使う、先行詞は"little"

【例文】:武装した強盗団相手にできることはほとんど何もありませんでした。
【 △ 】:There was not much which we could do against the armed robbers.
【 ○ 】:There was not much that we could do against the armed robbers.
→"that"のほうをよく使う、先行詞は"much"

先行詞が「唯一の」のニュアンスを持つ語句(only, first, etc)
関係代名詞"that":"that"を好んで使う場合(3)

先行詞に「ほかにはない、唯一の、ただ一つの」にニュアンスがある語句があるとき、《関係代名詞》"that"をよく使います。

# 「唯一の」のニュアンスを持つ語句……the only 〜, the first 〜, the last 〜, the very 〜

【例文】:数学のテストで百点を取ったのはあなただけだ。
【 △ 】:You are the only one who got a perfect score on the math test.
【 ○ 】:You are the only one that got a perfect score on the math test.
→"that"のほうをよく使う、先行詞は"the only one"

【例文】:これこそ夢に何度も出てきた風景だ。
【 △ 】:This is the very view which I have seen in my dreams many times.
【 ○ 】:This is the very view that I have seen in my dreams many times.
→"that"のほうをよく使う、先行詞は"the very view"

先行詞が最上級を含む語句
関係代名詞"that":"that"を好んで使う場合(4)

先行詞最上級が付いている場合、ニュアンスに「ほかにはない、唯一の、ただ一つの」があるので、《関係代名詞》"that"をよく使います。

【例文】:地上に生息したあらゆる生き物の中でもっとも危険なのは人類にほかならない。
【 △ 】:The most dangerous animal which has ever lived is none other than humankind.
【 ○ 】:The most dangerous animal that has ever lived is none other than humankind.
→"that"のほうをよく使う、先行詞は"the most dangerous animal"

先行詞が"same"を含む語句
関係代名詞"that":"that"を好んで使う場合(4)

先行詞に"same"が付いている場合、《関係代名詞》"that"をよく使います。

【例文】:兄が使っていたお下がりの教科書を使っています。
【 △ 】:I use the same textbooks which my brother did.
【 ○ 】:I use the same textbooks that my brother did.
→"that"のほうをよく使う、先行詞は"the same textbooks"

先行詞が疑問詞の"who"
関係代名詞"that":"that"を好んで使う場合(5)

疑問詞の"who"を先行詞にするときは《関係代名詞》"that"をよく使います。"Who who 〜?"のように同じ単語の連続を避けるためです。

【例文】:戦争を経験した方が武器の輸出に賛成するだろうか。
【 × 】:Who who has experienced a war will consent to export arms?
【 ○ 】:Who that has experienced a war will consent to export arms?
→"who"の連続を避けるために"that"を使う

【関連トピック】

"that"が不可の場合
関係代名詞"that"(3)

【目次】:"that"が不可の場合

《関係代名詞》"that"は先行詞が「人」でも「人以外」でも使えます。ただし、場合によっては"that"が使えない、あるいは、あまり使わないことがあります。

【関連トピック】

「前置詞 + that」は不可
関係代名詞"that":"that"が不可の場合(1)

《関係代名詞》の"that"の前に前置詞を置くのは通例、不可です。なので、前置詞を"that"より後ろのほうに置くか、あるいは"that"の代わりに"which"を使います。「前置詞 + which」は可能です。

【例文】:以前、私が所属していた新体操部は現在、五十人以上の部員を抱えている。
【 × 】:The rhythmic gymnastics club to that I belonged has now fifty members or more.
【 ○ 】:The rhythmic gymnastics club that I belonged to has now fifty members or more.
【 ○ 】:The rhythmic gymnastics club to which I belonged has now fifty members or more.
【 ○ 】:The rhythmic gymnastics club which I belonged to has now fifty members or more.
→"to that"は文法的に不可

【関連トピック】

「コンマ(,) + that」は不可
関係代名詞"that":"that"が不可の場合(2)

《関係代名詞》の"that"の前にコンマ(,)を置くのは通例不可です。代わりに"who, whom"や"which"を使います→【参照】:『前にコンマ(,)がある関係代名詞

【例文】:友達にメールしたところです。その子は盲腸で入院しています。
【 × 】:I've just emailed my friend, that is in hospital for the appendix removal.
【 ○ 】:I've just emailed my friend, who is in hospital for the appendix removal.
→"〜, that"は文法的に不可

【例文】:築五十年の体育館はこの夏に建て替えられます。
【 × 】:The gym, that was built fifty years ago, will be replaced this summer.
【 ○ 】:The gym, which was built fifty years ago, will be replaced this summer.
→"〜, that"は文法的に不可

「固有名詞 + that」は不可
関係代名詞"that":"that"が不可の場合(3)

先行詞固有名詞の場合、特定の人物や物事を表わすので、たいてい《関係代名詞》の前にコンマ(,)を置きます。なので、固有名詞が先行詞のときに"that"は使えません。代わりに"who, whom"や"which"を使います→【参照】:『必ず「コンマ(,) + 関係代名詞」になる場合

【例文】:身長180センチ、体重45キロのアルカードがホットドック大食い大会で優勝した。
【 × 】:Alucard, that was 180cm tall and weighed 45kg, won the hot dog eating contest.
【 ○ 】:Alucard, who was 180cm tall and weighed 45kg, won the hot dog eating contest.
→先行詞の"Alucard"は人名(固有名詞)、"〜, that"は文法的に不可

【例文】:オーストラリアの首都はキャンベラです。そしてキャンベラはシドニーほど有名ではありません。
【 × 】:The capital of Australia is Canberra, that is not so famous as Sydney.
【 ○ 】:The capital of Australia is Canberra, which is not so famous as Sydney.
→先行詞の"Canberra"は地名(固有名詞)、"〜, that"は文法的に不可

主格の"that"より主格の"who"
関係代名詞"that":"that"が不可の場合(4)

《関係代名詞》の主格が「人」を表わす場合、"that"よりも"who"を使うほうが普通です。

【例文】:一日中デスクワークにかかりっきりの会社員は肩こりに悩む人が多い。
【 △ 】:Many office workers that are desk-bound all day long suffer from a stiff shoulder.
【 ○ 】:Many office workers who are desk-bound all day long suffer from a stiff shoulder.
→"who"を使うほうが普通、"who, that"は主格(〜は、〜が)を表わす

【関連トピック】
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ゼロから始める関係代名詞(9)
関係代名詞"what" 先頭へ

"what"は先行詞なしで使う

《関係代名詞》"what"は常に先行詞"the thing"や"the things"を含みます。なので、意味的には必ず「人以外」を表わし、"the thing which 〜(〜であるもの), the things which 〜(〜であるもの全部)"とほぼ同じです。

# what 〜 = the thing that 〜(〜であるもの), the things that 〜(〜であるもの全部)

所有格は存在しません。常に主格か目的格で使います。

【関係代名詞"what"】
主格(〜は、〜が)
所有格(〜の)
  • [なし]
目的格(〜に、〜を)

"what"は疑問詞として使うこともできます→【参照】:『what(何が、何に、何を、何の)

関係代名詞"what":主格(〜は、〜が)

【例文】:What worries me is the weather on the election day.
(= The thing which worries me is the weather on the election day.)
【和訳】:心配なのは投票日の空模様です。
→関係代名詞"what"は"worry"の主語

関係代名詞"what":目的格(〜に、〜を)

【例文】:I distrust what politicians say.
(= I distrust the things that politicians say.)
【和訳】:政治家の話は一切信用していません。
→関係代名詞"what"は"distrust"の目的語
【例文】:What few people consider is the leakage of personal information from consumer electronics like televisions.
(= The thing which few people consider is the leakage of personal information from consumer electronics like televisions.)
【和訳】:テレビなどの家電からの個人情報流失について考える人はほとんどいない
→関係代名詞"what"は"condiser"の目的語

「what + 名詞」で「〜であるもの全部」の意味を表わします→【参照】:『「関係代名詞 + 名詞」の構文:「what + 名詞」:what food I want(食べたいもの全部)

【例文】:We gathered what courage we had and entered the funhouse.
(= We gathered all the courage that we had and entered the funhouse.)
【和訳】:みんなは勇気をかき集めてお化け屋敷に突入した。
→"what"は形容詞として先行詞の"courage"の意味を補足説明する

【関連トピック】
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関係代名詞"〜ever"

ゼロから始める関係代名詞(10)
関係代名詞"〜ever" 先頭へ

先行詞を含む関係代名詞

語尾が"ever"で終る《関係代名詞》"whoever, whomever, whichever, whatever"は先行詞なしで使います。所有格は存在しません。常に主格か目的格で使います。

【関係代名詞】"〜ever"
主格(〜は、〜が)
所有格(〜の)
  • 先行詞が「人」:[なし]
  • 先行詞が「人以外」:[なし]
目的格(〜に、〜を)

たいてい、意味は「〜する人は誰でも、〜するものはどれでも、〜するのものは何でも」です。"whomever"は現在ではほとんど使いません。代わりに"whoever"を使います。

"whoever, whatever, whichever"は疑問詞として使うこともできます→【参照】:『whoever【代名詞】(いったい誰が)』『whatever【代名詞】(いったい何が、いったい何を)』『whichever【代名詞】(いったいどれが、いったいどれを)

"whoever, whomever"
関係代名詞"〜ever"(1)

"whoever, whomever"は《関係代名詞》ですが、常に先行詞を含み、意味は"any person who 〜, any person whom 〜"(〜する人は誰でも、〜する人を誰でも)です。人を表わします。

"whomever"は現在ではほとんど使いません。代わりに"whoever"を使います。

【例文】:この町に住んでいる人なら誰でもクイズラリーに参加できます。
【英訳】:Whoever lives in this town can enter this quiz rally.
(= Any person who lives in this town can enter this quiz rally.)
→"whoever"は"lives"の主語、意味は「〜する人はみんな」

【例文】:消防隊が救出した人たちは誰一人としてけが一つしていなかった。
【 △ 】:Whomever the fire brigade rescued were completely unhurt.[※ややまれ]
【 ○ 】:Whoever the fire brigade rescued were completely unhurt.
(= Any person whom the fire brigade rescued were completely unhurt.)
→"whoever"と"whomever"は"rescued"の目的語、意味は「〜する人をみんな」

【関連トピック】

"whoever, whomever"は譲歩のニュアンスを含み、接続詞として「たとえ誰が〜でも、たとえ誰を〜でも」の意味を表わすことがあります。"no matter who 〜, no matter whom 〜"とほぼ同じ意味です→【参照】:『whoever 〜, no matter who 〜:「誰が〜にせよ、誰を〜にせよ」』『【譲歩、妥協】を表わす接続詞:whomever 〜, no matter whom 〜:「誰に〜にせよ、誰を〜にせよ」

"whomever"は現在ではほとんど使いません。代わりに"whoever"を使います。

【例文】:誰が総理になっても、この国は今のまま変わらないだろう。
【英訳】:Whoever becomes the Prime Minister, this country will stay as it is now.
(= No matter who becomes the Prime Minister, this country will stay as it is now.)
→"whoever"は"becoem"の主語、意味は「たとえ誰が〜をしても」

【例文】:誰に投票しても、この国はまったく変わらないだろう。
【 △ 】:Whomever we vote for, this country will not change at all.
【 ○ 】:Whoever we vote for, this country will not change at all.
(= No matter whom we vote for, this country will not change at all.)
→"whoever"と"whomever"は"for"の目的語、意味は「たとえ誰に〜しても」

【関連トピック】

"whatever"
関係代名詞"〜ever"(2)

"whatever"は《関係代名詞》ですが、常に先行詞を含み、意味は"anything which 〜"(〜するものは何でも)です。「人以外のなんでも」を表わします。

【例文】:安眠を妨害するものはすべて取り除いたほうがいいでしょう。たとえば、時計や電話など。
【英訳】:You had better remove whatever disturbs your sound sleep, for example a clock or telephone.
(= You had better remove anything that disturbs your sound sleep, for example a clock or telephone.)
→"whatever"は"disturbs"の主語、意味は「〜するものは何でも」

【例文】:やると決めたことなら、どんなことであれ実行すべきです。
【英訳】:You should do whatever you have decided to do.
(= You should do anything that you have decided to do.)
→"whatever"は"do"の目的語、意味は「〜するものをなんでも」

【関連トピック】

"whatever"は譲歩のニュアンスを含み、接続詞として「たとえ何が〜でも、たとえ何を〜でも」の意味を表わすことがあります。"no matter what 〜"とほぼ同じ意味です→【参照】:『【譲歩、妥協】を表わす接続詞:whatever 〜, no matter what 〜:「どんなことが〜でも、どんなことを〜でも」

【例文】:たとえ何が起こっても、決して後ろを振り返らずに前に進んで下さい。
【英訳】:Whatever happens, don't look back and move forward.
(= No matter what happens, don't look back and move forward.)
→"whatever"は"happens"の主語、意味は「たとえ何が〜しても」

【例文】:あなたは何を着てもよく似合う。
【英訳】:Whatever you wear, it suits you well.
(= No matter what you wear, it suits you well.)
→"whatever"は"wear"の目的語、意味は「たとえ何を〜しても」

【関連トピック】

"whichever"
関係代名詞"〜ever"(3)

"whichever"は《関係代名詞》ですが、常に先行詞を含み、意味は"any one which 〜"(〜するどちらも)です。「人以外のどれでも」を表わします。

【例文】:どれでも扱いやすいものを使うべきだ。
【英訳】:You should use whichever is easy to handle.
(= You should use any one that is easy to handle.)
→"whichever"は"is"の主語、意味は「どれでも〜するものは」

【例文】:どちらでもあなたの好きなほうを選んで下さい。
【英訳】:You can choose whichever you prefer.
(= You can choose any one that you prefer.)
→"whichever"は"prefer"の目的語、意味は「どちらでも〜するものを」

【関連トピック】

"whichever"は譲歩のニュアンスを含み、接続詞として「たとえどちらが〜でも、たとえどちらを〜でも」の意味を表わすことがあります。"no matter which 〜"とほぼ同じ意味です→【参照】:『【譲歩、妥協】を表わす接続詞:whichever 〜, no matter which 〜:「どちらの〜でも、どの〜でも」

【例文】:どっちが優勝して日本一になっても、私はうれしい。
【英訳】:Whichever wins the national championship, I will be happy.
(= No matter which wins the national championship, I will be happy.)
→"whichever"は"wins"の主語、意味は「たとえどっちが〜しても」

【例文】:どっちを見ても、その選んだ映画は一時間は楽しませてくれるよ。
【英訳】:Whichever you watch, the movie will entertain you for an hour.
(= No matter which you watch, the movie will entertain you for an hour.)
→"whichever"は"watch"の目的語、意味は「たとえどれを〜しても」

【関連トピック】
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前にコンマ(,)がある関係代名詞

ゼロから始める関係代名詞(11)
前にコンマ(,)がある関係代名詞 先頭へ

コンマ(,)のある、なしで意味がまったく異なる
前にコンマ(,)がある関係代名詞(1)

ときどき、《関係代名詞》"who, whose, whom, which"の前にコンマ(,)を置くことがあります。

【例文】:The cats, which are running around in the room, are black.
【和訳】:猫たちが部屋の中を走り回っているが、そいつらは黒猫だ。

もちろん、"which"の前のコンマ(,)がなくても、英語として成立します。

【例文】:The cats which are running around in the room are black.
【和訳】:部屋の中を走り回っている猫は黒猫だ。

実は、ニュアンスにかなりの違いがあります。言外の意味を含めてくわしく見てみます。

ほかに同種のものが存在すればコンマ(,)なし
前にコンマ(,)がある関係代名詞(2)

# コンマ(,)あり……関係代名詞節の補足説明が“すべてに”当てはまる
# コンマ(,)なし……関係代名詞節の補足説明が“一部のみに”当てはまる

たとえば先行詞が"cats"(猫たち)の場合、コンマ(,)ありだと「猫たち」は一匹残らず関係代名詞節で補足説明するような「猫たち」です。一方、コンマ(,)なしだと、関係代名詞節で補足説明する「猫たち」のほかに、そうでない「猫たち」が別に存在することを暗示します。

【例文A】:The cats, which are running around in the room, are black.[※コンマ(,)あり]
【和訳A】:猫が部屋の中を走り回っているけど、そいつらは(みんな)黒猫だ。
→部屋の中にいる猫は全部が黒猫だ、みんな部屋の中を走り回っている

【例文B】:The cats which are running around in the room are black.[※コンマ(,)なし]
【和訳B】:(ほかにもいろいろな色の猫が部屋の中にいるが)部屋の中を走り回っている猫は(みんな)黒猫だ。
→部屋の中には走らずにおとなしくしている猫もいる、おとなしい猫は黒猫ではない

日本語では、「部屋の中を走り回っている猫は黒猫だ」でも「黒猫がいるけどみんな部屋の中を走り回っている」でも、意味に違いはほとんどありません。黒猫のほかに猫がいるかどうか、そいつらはおとなしくしているのかどうかは「前後の文脈」で決まります。

英語では、"the cats"の後ろにコンマ(,)を付けると、「ほかに猫はいない、いるのは黒猫だけ」を暗示します。コンマ(,)なしだと「黒猫のほかにも猫がいること」を暗示します。

もう少し例文で意味の違いを確認します。

【例文】:I have two smartphones, which are waterproof and shockproof.[※コンマ(,)あり]
【和訳】:スマートフォンは二台持っています。どちらも耐水、耐衝撃仕様です。
→持っているスマホは二台のみ、どっちも耐水、耐衝撃仕様
【例文】:I have two smartphones which are waterproof and shockproof.[※コンマ(,)なし]
【和訳】:耐水、耐衝撃仕様のスマートフォンを二台持っています。
→ほかにもスマホを持っている、ほかのは耐水、耐衝撃仕様ではないかもしれない

【例文】:The evacuees, who had been living in cars, were provided with food and water.[※コンマ(,)あり]
【和訳】:車に避難している方々に水と食料が届けられた。
→車に避難している人全員に届けられた
【例文】:The evacuees who had been living in cars were provided with food and water.[※コンマ(,)あり]
【和訳】:車に避難している方に水と食料が届けられた。
→車に避難している人の一部に届けられた、水と食料が届いていない人もいる、

唯一の存在は必ず「コンマ(,) + 関係代名詞」
前にコンマ(,)がある関係代名詞(3)

世の中で一つしかないもの、複数あると困るものの場合、コンマ(,)なしの《関係代名詞》を使うと意味的に不自然な文章になります。

【例文】:地球の周りを回る月は、潮の満ち引きを引き起こす。
【 × 】:The moon which is going around the earth causes coming and going of tide.
【 ○ 】:The moon, which is going around the earth, causes coming and going of tide.

コンマ(,)なしだと、潮の満ち引きを引き起こさない「月」がもう一つ別に存在することを暗示します。現実とは異なるので不可。「コンマ(,) + which」を使います。

【例文】:仕事でアメリカにいる夫と電話中です。
【 × 】:I'm talking over the phone with my husband who is in the US for business.
【 ○ 】:I'm talking over the phone with my husband, who is in the US for business.

コンマ(,)なしだと夫がアメリカ以外にも存在することになります。亭主が複数いるのは通常ありえないので不可。「コンマ(,) + who」を使います。

【関連トピック】
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「関係代名詞 + 名詞」の構文

ゼロから始める関係代名詞(12)
「関係代名詞 + 名詞」の構文 先頭へ

形容詞として機能する関係代名詞

《関係代名詞》の"what, whatever, which, whichever"は名詞の前を置いて形容詞として使うことができます。意味的には、先行詞名詞に"what, whatever, which, whichever"がくっついて、「すべての〜、どの〜」などのニュアンスを追加します。

「関係代名詞 + 名詞」の構文
  1. 「what + 名詞」:what food I want(食べたいもの全部)
  2. 「whatever + 名詞」:whatever food I want(食べたいものは何でも)
  3. 「which + 名詞」:〜, in which case I'll go(その場合は私が行く)
  4. 「whichever」 + 名詞:whichever food I want(食べたいものはどれでも)

「what + 名詞」:what food I want(食べたいもの全部)
「関係代名詞 + 名詞」の構文(1)

《関係代名詞》の"what"は先行詞の前に置いて「〜のすべて」という意味を表わすことがあります。

# 「what + 名詞 + 〜」 = 「all the + 名詞 + that + 〜」(〜のすべて、〜の全部)

【例文】:There are few people who can make the most of what chances they have.
(= There are few people who can make the most of all the chances that they have.)
【和訳】:訪れたチャンスをすべて有効活用できる人なんてそうはいない。
→"what"は形容詞として先行詞の"chances"の意味を補足説明する

【例文】:I spent what savings I had for buying this television.
(= I spent all the savings that I had for buying this television.)
【和訳】:貯金をすべてはたいてこのテレビを買った。
→"what"は形容詞として先行詞の"savings"の意味を補足説明する

"what"の次に"few"や"little"などの形容詞を置くことができます。数や量が少ないニュアンスを追加します。

【例文】:What few people we saw were diligently working in fields.
【和訳】:見かけた少数の人々はみんな熱心に農作業を行っていた。
(= The few people we saw were diligently working in fields.)
→"what"は形容詞として先行詞の"people"の意味を補足説明する

【例文】:It'll take what little fuel we have left to return to the airport.
【和訳】:空港にもどるとなると残り少ない燃料をすべて使い切るだろう。
(= It'll take the little fuel that we have left to return to the airport.)
→"what"は形容詞として先行詞の"fuel"の意味を補足説明する

【関連トピック】

「whatever + 名詞」:whatever food I want(食べたいものは何でも)
「関係代名詞 + 名詞」の構文(2)

《関係代名詞》の"whatever"は先行詞の前に置いて「〜は何でも」という意味を表わすことがあります。

# 「whatever + 名詞 + 〜」 = 「any + 名詞 + that 〜」(〜は何でも、〜はどれでも)

【例文】:We can eat whatever dish is available at an all-you-can-eat buffet.
(= We can eat any dish that is available at an all-you-can-eat buffet.)
【和訳】:食べ放題のレストランでは用意された料理はどれでも食べることができます。
→"whatever"は形容詞として先行詞の"dish"の意味を補足説明する

【例文】:I never asked anyone for advice about whatever decision I have made.
(= I never asked anyone for advice about any decision that I have made.)
【和訳】:何を決めるにしても誰かに相談したことは一切ありません。
→"whatever"は形容詞として先行詞の"decision"の意味を補足説明する

「which + 名詞」:〜, in which case I'll go(その場合は私が行く)
「関係代名詞 + 名詞」の構文(3)

先行詞の前に置く"which"は、たいてい"which"の前にコンマ(,)前置詞を置いて「〜, 前置詞 + which + …」の形で使います。《関係代名詞》の"which"は先行詞の前に置いて直前の文全体を指すことがあります→【参照】:『前にコンマ(,)がある関係代名詞

よく見かける「前置詞 + which + 名詞」
  1. 〜, in which case … = 〜, and in that case …(〜である。その場合には…である)
  2. 〜, at which point … = 〜, and at that point …(〜である。その時点で…である)
  3. 〜, by which time … = 〜, and by that time …(〜である。その時までに…である)
「関係代名詞 + 名詞」の構文:「which + 名詞」:〜, in which case I'll go(その場合は私が行く):case

【例文】:Trains and buses may be suspended, in which case I have to walk home.
(= Trains and buses may be suspended, and in that case I have to walk home.)
【和訳】:バスも電車も止まっているかもしれない。そうなったら歩いて帰るしかない。

「関係代名詞 + 名詞」の構文:「which + 名詞」:〜, in which case I'll go(その場合は私が行く):point

【例文】:I arrived home at 11:00 pm, at which point I realized I had lost my wallet.
(= I arrived home at 11:00 pm, and at that point I realized I had lost my wallet.)
【和訳】:午後11時に帰宅した。その時点でやっと財布をなくしたことに気づいた。

「関係代名詞 + 名詞」の構文:「which + 名詞」:〜, in which case I'll go(その場合は私が行く):time

【例文】:The leakage of contaminated water was discovered just yesterday, by which time a huge amount of the water has been flowing into the sea.
(= The leakage of contaminated water wasn't discovered just yesterday, and by that time a huge amount of the water has been flowing into the sea.)
【和訳】:汚染水の流失発見はつい昨日だ。それまでに大量の汚染水が海に流れ出ている。

「whichever + 名詞」:whichever food I want(食べたいものはどれでも)
「関係代名詞 + 名詞」の構文(4)

《関係代名詞》の"whichever"は先行詞の前に置いて「どちらの〜も」という意味を表わすことがあります。

# 「whichever + 名詞 + 〜」 = 「any + 名詞 + that + 〜」(どちらの〜も、いずれの〜も)

【例文】:Since the chicks see our dog as their mother, they follow whichever way she goes.
【和訳】:ひよこたちは飼い犬を母親だと思い込んでいるので、彼女が行く所はどこへでもついて行く。
(= Since the chicks see our dog as their mother, they follow any way she goes.)
→"whichever"は形容詞として先行詞の"way"の意味を補足説明する

【例文】:I soon forget the content of whichever book I have read.
【和訳】:どんな本を読んでも内容をすぐに忘れてしまいます。
(= I soon forget the content of any book I have read.)
→"whichever"は形容詞として先行詞の"book"の意味を補足説明する

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前置詞 + 関係代名詞

ゼロから始める関係代名詞(13)
前置詞 + 関係代名詞 先頭へ

"whom, which"の前に前置詞

【目次】:「前置詞 + 関係代名詞」の構文

"the airport at which you arrived"(あなたが到着した空港)のような「前置詞 + 関係代名詞」の構文は意味がわかりにくいのでここでまとめます。

前置詞の目的格としての関係代名詞
前置詞 + 関係代名詞(1)

前置詞の目的語を《関係代名詞》で表わすことがあります。

たとえば、"go to the theme park"(遊園地へ行く)で、前置詞の目的語"the theme park"(遊園地)を《関係代名詞》に置き換えることが可能です。

実際に二つの文を《関係代名詞》でつなげて一つの文にしてみます。

【例文1】:This is the theme park.
【和訳1】:ここは遊園地だ。
【例文2】:I went to the theme park last Sunday.
【和訳2】:私はこの遊園地に日曜日に行った。

手順
  1. This is the theme park. I went to the theme park last Sunday.
    ↓……二つの文で"the theme park"が共通なので、二つ目の文の"the theme park"を"which"にする
  2. This is the theme park. I went to which last Sunday.
    ↓……"which"を文の先頭に置く
  3. This is the theme park. Which I went to last Sunday.
    ↓……一つ目の文の"the theme park"(先行詞)に"Which 〜 Sunday."をつなげる
  4. This is the theme park which I went to last Sunday.
    (これは日曜日に行った遊園地だ)

"which"は前置詞"to"の目的語として機能します。"which"の意味は「その遊園地」(the theme park)です。

《関係代名詞》前置詞の目的語の場合、前置詞《関係代名詞》のすぐ前に置くこともあります。ただし、やや堅苦しい表現になります。

【例文】:この遊園地は私が昨日行った遊園地だ。
【英訳】:This is the theme park which I went to yesterday.
【英訳】:This is the theme park to which I went yesterday.[※やや堅苦しい表現]
(= This is the theme park. I went to the theme park yesterday.)

"to"はもともと"went to"なのでそのまま"which I went to"とするのが普通です。しかし、"which"は"to"の目的語でもあるので、"to"が前に出て来て"to which I went"となることもあります。

【関連トピック】

「前置詞 + 関係代名詞」が不可の場合
前置詞 + 関係代名詞(2)

【目次】:「前置詞 + 関係代名詞」が不可の場合

《関係代名詞》前置詞の目的語として使うことがあります→【参照】:『「前置詞 + 関係代名詞」:前置詞の目的格としての関係代名詞

ただし、「前置詞 + 関係代名詞」の形が使えないことがあります。

"that"を使う場合
前置詞 + 関係代名詞:「前置詞 + 関係代名詞」が不可の場合(1)

《関係代名詞》の"that"の場合、「前置詞 + that」は不可。前置詞は必ず文の後ろに置きます→【参照】:『関係代名詞"that":「前置詞 + that」は不可

【例文】:この遊園地は私が昨日行った遊園地だ。
【英訳】:This is the theme park that I went to yesterday.
(= This is the theme park which I went to yesterday.)
【 × 】:This is the theme park to that I went yesterday
→「前置詞 + that」は不可
【 ○ 】:This is the theme park that I went to yesterday
→前置詞"to"は後ろに置く

【関連トピック】

関係代名詞を省略する場合
前置詞 + 関係代名詞:「前置詞 + 関係代名詞」が不可の場合(2)

《関係代名詞》を省略するときも前置詞は必ず文の後ろに置きます。《関係代名詞》を省略して前置詞だけを文の途中に残すと、文の意味がわかりにくくなります→【参照】:『関係代名詞の省略:関係代名詞の省略が可能な場合

【例文】:この遊園地は私が昨日行った遊園地だ。
【英訳】:This is the theme park to which I went yesterday.
(= This is the theme park that I went to yesterday.)
【 × 】:This is the theme park to I went yesterday.
→"which"を省略して前置詞"to"のみを残すと意味不明
【 ○ 】:This is the theme park I went to yesterday.
→"which"を省略するなら前置詞"to"を後ろに置く

【関連トピック】

盲点:「前置詞 + 関係代名詞」の和訳
前置詞 + 関係代名詞(3)

《関係代名詞》の前に前置詞が付いた文は、解釈をミスりがちです。

ミスの実例。

【例文】:Now many housewives use the Internet through which they can buy foreign furniture.
【 × 】:現在、彼らが外国の家具を買えることを通して、多くの主婦はインターネットを利用している。

【例文】と【 × 】を一語一語突き合わせて見てみると、和訳として特にミスはないように感じます。"through"の意味は「〜を通して」なので、「外国の家具を買えることを通して」でOKのような気がします。

しかし、日本語としては完全に意味不明。特に、「外国の家具を買えることを通して」は何のことだかよくわかりません。

外国の家具を買ったらインターネットができるようになる、なんてことは普通ありえません。逆に、インターネットができるようになったので外国の家具を買えた、なら意味はわかります。いわゆる「ネット・ショッピング」のことですね。「個人輸入」の話かもしれません。

《関係代名詞》先行詞の言い換えなので、"through which"を"through the Internet"と置き換えてみます→【参照】:『意味的には「先行詞 = 関係代名詞」

【例文】:Now many housewives use the Internet through which they can buy foreign furniture.
【例文】:Now many housewives use the Internet. Through the Internet they can buy foreign furniture.
【和訳】:今では、多くの主婦がインターネットを使い、それを通して外国製の家具を買うことができる。

つまり言いたいことは「最近はたくさんの主婦がネットで外国の家具を買っている」です。文法的に見ると、前置詞"through"の目的語は"the Internet"です。"which they can buy foreign furniture"ではありません。

《関係代名詞》でつなげる前の文はこの二つ。

【例文1】:Now many housewives use the Internet.
【和訳1】:現在、多くの主婦はインターネットを利用する。
【例文2】:Housewives can buy foreign furniture throught the Internet.
【和訳2】:主婦はインターネットで外国製の家具を買うことができる。

【関連トピック】

実戦:「前置詞 + 関係代名詞」の和訳
前置詞 + 関係代名詞(4)

【目次】:「前置詞 + 関係代名詞」の例

《関係代名詞》の前に前置詞が来ると誤訳しがちです→【参照】:『前置詞 + 関係代名詞:盲点:「前置詞 + 関係代名詞」の和訳

意味的には「先行詞 = 関係代名詞」です。たとえば、"the person with whom I work"(私と一緒に働く人物)と来たら、"with the person I work"と置き換えると解釈がわかりやすくなります→【参照】:『意味的には「先行詞 = 関係代名詞」

例文で「前置詞 + 関係代名詞」の和訳の手順を確認します。特に、"according to"や"as a result of"のように複数の単語で作る前置詞の場合、和訳がやりにくくなりがちです。

by which
実戦:「前置詞 + 関係代名詞」の和訳(1)

【例文】:Every morning I drink vegetable juice by which I keep my health.
(= Every morning I drink vegetable juice which I keep my health by.)
【 × 】:毎朝、私は健康を保つことによって野菜ジュースを飲む。
【 ○ 】:毎朝、健康を保つための野菜ジュースを飲む。
→"by"の目的語は"vegetable juice"

【例文】の場合、"by which"の意味は"by the vegetable juice"です。つまり言いたいことは「毎朝の野菜ジュースで健康だ」です。

《関係代名詞》でつなげる前の文はこの二つ。

【例文1】:Every morning I drink vegetable juice.
【和訳1】:毎朝野菜ジュースを飲んでます。
【例文2】:I keep my health by the vegetable juice.
【和訳2】:その野菜ジュースのおかげで健康です。

according to which
実戦:「前置詞 + 関係代名詞」の和訳(2)

【例文】:The geocentric model is an old theory according to which Earth is the center of the universe.
(= The geocentric model is an old theory which Earth is the center of the universe according to.
【 × 】:天動説は地球が宇宙の中心であることによる古い理論です。
【 ○ 】:天動説は地球が宇宙の中心であるという古い理論です。
→"according to"の目的語は"theory"

【例文】の場合、"according to which"の意味は"according to the theory"です。つまり言いたいことは「天動説では地球が宇宙の中心だ」です。

《関係代名詞》でつなげる前の文はこの二つ。

【例文1】:The geocentric model is an old theory.
【和訳1】:天動説は古い理論です。
【例文2】:Accoding to the old theory, Earth is the center of the universe.
【和訳2】:その古い理論によれば地球は宇宙の中心です。

as a result of which
実戦:「前置詞 + 関係代名詞」の和訳(3)

【例文】:Excessive emission of CO2 cotributes to greenhouse effect as a result of which the global warming occurs.
(= Excessive emission of CO2 cotributes to greenhouse effect which the global warming occurs as a result of.)
【 × 】:過度の二酸化炭素排出は地球温暖化が発生する結果として温室効果に寄与する。
【 ○ 】:過度の二酸化炭素排出は温室効果を促進してその結果、地球温暖化が発生する。
→"as a result of"の目的語は"greenhouse effect "です

【例文】の場合、"as a result of which"の意味は"as a result of greenhouse effect"です。つまり言いたいことは「二酸化炭素の排出が温室効果を発生させて地球温暖化につながる」です。

《関係代名詞》でつなげる前の文はこの二つ。

【例文1】:Excessive emission of CO2 cotributes to greenhouse effect.
【和訳1】:過度の二酸化炭素排出は温室効果を促進する。
【例文2】:As a result of greenhouse effect, the global warming occurs.
【和訳2】:温室効果の結果、地球温暖化が発生する。

【関連トピック】

忘れちゃいけない「前置詞」を
前置詞 + 関係代名詞(5)

英作文の問題で「前置詞 + which」とすべきところ前置詞が抜けてしまい、"which"だけになるミスがよくあります。

【例文】:我々は、昨日UFOが不時着した森へ出掛けた。
【 × 】:We went to the woods which the UFO had crash-landed yesterday.
【 ○ 】:We went to the woods on which the UFO had crash-landed yesterday.

"which"の前の"on"が欠けると英文として不自然です。

【例文】の場合、"woods"(森)は、「私たちが出掛ける目的の場所」であり「昨日UFOが不時着した場所」でもあります。「〜へ出掛ける」は英語にすると"go to 〜"、「〜へ不時着する」は英語にすると"crash-landed on 〜"です。

"go to 〜"の"to"が省略できないのと同様に、"crash-landed on 〜"の"on"も省略することはできません。なので、文末に付けて"〜 crash-landed on"とします。あるいは、"which"の前に持って来て"〜 on which 〜"とします。"〜 on which 〜"はやや堅苦しい言い方です。

【例文】:我々は、昨日UFOが不時着した森へ出掛けた。
【 × 】:We went to the woods which the UFO had crash-landed yesterday.
【 ○ 】:We went to the woods which the UFO had crash-landed on yesterday.
【 ○ 】:We went to the woods on which the UFO had crash-landed yesterday.[※やや堅苦しい言い方]

【関連トピック】

もう一つのやり方として、"on which"を一語で表わす方法があります。

《関係副詞》の"where"を使います。"where"は"on which"と同じ意味を表わします。"where"を使うと、見かけの上では"on"は消え失せますが、意味的には"where"に含まれているので、改めて"on"をどこかに置く必要はありません。

【例文】:我々は、昨日UFOが不時着した森へ出掛けた。
【 × 】:We went to the woods on where a UFO had been crash-landed yesterday.
【 × 】:We went to the woods where a UFO had been crash-landed on yesterday.
【 ○ 】:We went to the woods where a UFO had been crash-landed yesterday.
(= We went to the woods on which a UFO had been crash-landed yesterday.)
(= We went to the woods which a UFO had been crash-landed on yesterday.)
→関係副詞"where"の意味は"on which"

【関連トピック】
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関係代名詞を使う主な構文

ゼロから始める関係代名詞(14)
関係代名詞を使う主な構文 先頭へ

"what"や"which"を使う構文

【目次】:関係代名詞を使う主な構文

《関係代名詞》を使う主な構文をまとめます。強調構文(it is ... that 〜)も《関係代名詞》を使います。

強調構文の"who, whom, which, that"
関係代名詞を使う主な構文(1)

【目次】:強調構文で使う関係代名詞

名詞を強調する強調構文《関係代名詞》を使います→【参照】:『ゼロから始める強調構文

通例、《関係代名詞》主格目的格です。先行詞が「人」の場合は"who, whom"、「人以外」の場合は"which"を使います。"that"は先行詞が「人」でも「人以外」でも使えます。

先行詞が「人」の場合
関係代名詞を使う主な構文:強調構文の"who, whom, which, that"(1)

【元文】:ボーイスカウトの少年たちが募金活動をしている。
【英訳】:The boy scouts are collecting funds.
↓……"the boy scouts"(ボーイスカウトの少年たち)を強調する
【例文】:募金活動をしているのはボーイスカウトの少年たちです。
【英訳】:It is the boy scouts who are collecting funds.
【英訳】:It is the boy scouts that are collecting funds.
→"who"の代わりに"that"でも可、"who"と"that"は"are"の主語

【元文】:警察は化粧品の窃盗で女装した男性を捕まえた。
【英訳】:The police arrested a man wearing female dress for stealing some cosmetics.
↓……"a man wearing female dress"(女装した男性)を強調する
【例文】:化粧品の窃盗で警察が捕まえたのは女装した男性だった。
【英訳】:It was a man wearing female dress whom the police arrested for stealing some cosmetics.
【英訳】:It was a man wearing female dress that the police arrested for stealing some cosmetics.
→"whom"の代わりに"that"でも可、"whom"と"that"は"arrested"の目的語

先行詞が「人以外」の場合
関係代名詞を使う主な構文:強調構文の"who, whom, which, that"(2)

【元文】:エベレスト山は世界でもっとも高い山である。
【英訳】:Mt. Everest is the highest mountain in the world.
↓……"Mt. Everest"(エベレスト山)を強調する
【例文】:世界でもっとも高い山はエベレスト山である。
【英訳】:It is Mt. Everest which is the highest mountain in the world.
【英訳】:It is Mt. Everest that is the highest mountain in the world.
→"which"の代わりに"that"でも可、"which"と"that"は"is"の主語

【元文】:島のさらに向こうにビル群の蜃気楼が見える。
【英訳】:We can see a mirage of buildings far beyond the island.
↓……"a mirage of buildings"(ビル群の蜃気楼)を強調する
【例文】:島のさらに向こうに見えるのはビル群の蜃気楼です。
【英訳】:It is a mirage of buildings which we can see far beyond the island.
【英訳】:It is a mirage of buildings that we can see far beyond the island.
→"which"の代わりに"that"でも可、"which"と"that"は"see"の目的語

【関連トピック】

what I need is 〜(私に必要なのは〜だ)
関係代名詞を使う主な構文(2)

関係代名詞の"what"を使って語句の意味を強調することができます→【参照】:『ゼロから始める強調構文:強調を表わすそのほかの構文:what I need is 〜(私に必要なのは〜だ)

# what (= the thing which ) + 主語 + 〜 is A(主語が〜なのはAだ)

「what + 主語 + 〜 is A」の基本的な意味は「主語が〜であるのはほかでもないAである」です。whatは単数扱いなのでbe動詞も単数形の"is, was"を使うのが普通です。

【元文】:I don't like carbonated dirnks.
【英訳】:炭酸飲料は好きではない。
↓……"carbonated dirnks"(炭酸飲料)を強調する
【例文】:好きではない飲み物は炭酸飲料だ。
【英訳】:What I don't like is carbonated drinks.
(= The thing that I don't like is carbonated drinks.)
→"what I don't like"は文の主語、"what"は動詞"like"の目的語

【元文】:急な揺れとカタカタと鳴る音にびっくりした。
【英訳】:I was startled at the sudden shaking and rattling.
↓……"the sudden shaking and rattling"(急な揺れとカタカタと鳴る音)を強調する
【例文】:びっくりしたのは急な揺れとカタカタと鳴る音だ。
【英訳】:What I was startled at was the sudden shaking and rattling.
(= The thing that I was startled at was the sudden shaking and rattling.)
→"what I was startled at"は文の主語、"what"は前置詞"at"の目的語

動詞の意味を強調することもできます→【参照】:『ゼロから始める強調構文:強調を表わすそのほかの構文:動詞を強調:what I need is 〜(私に必要なのは〜だ)

【元文】:がれきの中からなんとか抜け出す必要があった。
【英訳】:I needed to find my way out of the rubble.
↓……"to find my way out of the rubble"(がれきの中からなんとか抜け出す)を強調する
【例文】:やらなければならないことはがれきの中からなんとか抜け出すことだった。
【英訳】:What I needed to do was to find my way out of the rubble.
(= The thing that I needed to do was to find my way out of the rubble.)
【英訳】:What I needed to do was find my way out of the rubble.
(= The thing that I needed to do was find my way out of the rubble.)
→"what I needed to do"は文の主語、"what"は動詞"do"の目的語

"find"の前の"to"はよく省略します→【参照】:『"to"のない不定詞(原形不定詞):"What you do is 〜"や"All I have to do is 〜"など

【関連トピック】

all I need is 〜(私に必要なのは〜だけだ)
関係代名詞を使う主な構文(3)

"all"を含む関係代名詞節を使って語句の意味を強調することができます→【参照】:『ゼロから始める強調構文:強調を表わすそのほかの構文:all I need is 〜(私に必要なのは〜だけだ)"

# all (= the only thing that) + 主語 + 〜 is A(主語が〜なのはAだけだ)

「all + 主語 + 〜 is A」の基本的な意味は「主語が〜であるのはほかでもないAだけである」です。

【元文】:市民は違法献金を受けたのは誰かについての情報開示を望む。
【英訳】:Citizens desire disclosure of information as to who got illegal donation.
↓……"disclosure 〜 donation"(違法献金を受けたのは誰かについての情報開示)を強調する
【例文】:市民が望むのは違法献金を受けたのは誰かについての情報開示だけだ。
【英訳】:All citizens desire is disclosure of information as to who got illegal donation.
(= The only thing that citizens desire is disclosure of information as to who got illegal donation.)
→"All citizens desire"は文の主語、"all"は動詞"desire"の目的語

【元文】:企業は利益に関心がある。
【英訳】:Companies are interested in profit.
↓……"profit"(利益)を強調する
【例文】:企業が関心を持つのは利益だけだ。
【英訳】:All companies are interested in is profit.
(= The only thing that companies are interested in is profit.)
→"All companies are interested in"は文の主語、"all"は前置詞"in"の目的語

動詞の意味を強調することもできます。

【元文】:I called for help.
【英訳】:助けを求めて大声を上げた。
↓……"call for help"(助けを求めて大声を上げる)を強調する
【例文】:大声を上げて助けを求めることしかできなかった。
【英訳】:All I could do was to call for help.
【英訳】:All I could do was call for help.
(= The only thing that I could do was call for help.)
→"all I could do"は文の主語、"all"は動詞"do"の目的語

"call"の前の"to"はよく省略します→【参照】:『"What you do is 〜"や"All I have to do is 〜"など

【関連トピック】

関係代名詞を使う主な構文:"those who 〜"(〜という人々)
関係代名詞を使う主な構文(4)

イディオム的に"those who 〜"という構文をよく使います。"who"は主格の《関係代名詞》です→【参照】:『主格(〜は、〜が)を表わす関係代名詞(who, which)

# those who 〜 = people who 〜(〜という人々)

「人」を表わす語句はどこにもありませんが、意味は「〜という人々」です。「もの」や「出来事」ではなく、必ず「人」を表わします。"people who 〜"とほぼ同じ意味。

【例文】:This is a monument to commemorate those who died during World War II.
(= This is a monument to commemorate people who died during World War II.)
【 × 】:これは第二次世界大戦で命を落したそれらを追悼する記念碑です。
【 ○ 】:これは第二次世界大戦で命を落した方々を追悼する記念碑です。
→"those"に釣られて「それら」という和訳は不可

【例文】:We offer coupons to those who want them.
(= We offer coupons to people who want them.)
【 × 】:それらを望むあれらに割引き券を差し上げる。
【 ○ 】:希望には割引き券を差し上げます。
→"those"に釣られて「あれら」という和訳は不可

"all those who 〜"(〜という人々全員)という形も可能です。

【例文】:A finisher medal is given to all those who complete the marathon course.
(= A finisher medal is given to all the people who complete the marathon course.)
【 × 】:完走記念メダルがマラソンコースを完走したそれら全部に与えられます。
【 ○ 】:マラソンコースを完走した人は全員、完走記念メダルがもらえます。
→"those"に釣られて「それら全部」という和訳は不可

【関連トピック】

"those + 人 + who 〜"(〜という人々)
関係代名詞を使う主な構文(5)

「those + 先行詞 + 関係代名詞」の場合、"those"の意味がほとんどなくなり、「それら」と和訳すると、文全体の意味がかえって不自然になることがあります。

# those + 人 + who 〜(〜という人々)
# those + 人以外 + which 〜(〜という動物、物事)

【例文】:A pop idol group held a free concert for those children who lived in temporary housings.
(= A pop idol group held a free concert for all the children who lived in temporary housings.)
【 × 】:アイドルグループが仮設住宅住まいのそれらの子供たちのために無料コンサートを開いてくれた。
【 ○ 】:アイドルグループが仮設住宅住まいの子供たちのために無料コンサートを開いてくれた。
→"those"に釣られて「それらの」という和訳は不可

"those children who lived in temporary housings"の意味は、「仮設住宅住まいの“それらの”子供たち」ではなく、「仮設住宅住まいの子供たち“全員”」です。"those"に「これら」の意味はなく、次に《関係代名詞》が来るよという目印として機能します。この場合、"those"は和訳しません。

先行詞が「人以外」のときは《関係代名詞》"which"を使います。

【例文】:Those animals which are close to extinction should be protected by human beings.
(= All the animals which are close to extinction should be protected by human beings.)
【 × 】:絶滅の危機に瀕しているそれらの動物たちは人間によって保護されるべきだ。
【 ○ 】:絶滅の危機に瀕している動物たちは人間によって保護されるべきだ。
→"those"に釣られて「それらの」という和訳は不可

"Those animals which are close to extinction"の意味は、「絶滅の危機に瀕している“これら特定種”の動物たち」ではなく、「絶滅の危機に瀕している動物“全種”」です。"those"に「これら」の意味はなく、次に《関係代名詞》が来るよという目印として使います。この場合、"those"は和訳しません。

【関連トピック】

"the person who I think is good"の構文
関係代名詞を使う主な構文(6)

【目次】:"the person who I think is good"の構文

コンマなしの関係代名詞の場合
関係代名詞を使う主な構文:"the person who I think is good"の構文(1)

関係代名詞節の中に"I think"や"I said"が割り込んだように見えることがあります。

【例文】:This is the boy who I said had saved my son from drowning.
【和訳】:溺れた息子を助けてくれたと私が話していた少年はこの子です。

《関係代名詞》でつなぐ前の文はこちら。

【例文1】:This is the boy.
【和訳1】:この少年です。
【例文2】:I said the boy had saved my son from drowning.
【和訳2】:この少年が溺れた息子を助けてくれたと私が話した。

《関係代名詞》で二つの文をつないでみます。

手順
  1. This is the boy. I said the boy had saved my son from drowning.
    ↓……二つの文で"the boy"が共通なので、二つ目の文の"the boy(主語)"を"who"にする
  2. This is the boy. I said who had saved my son from drowning.
    ↓……"who"を文の先頭に置く
  3. This is the boy. Who I said had saved my son from drowning.
    ↓……一つ目の文の"the boy"(先行詞)に"who 〜 drowning."をつなげる
  4. This is the boy who I said had saved my son from drowning.
    (溺れた息子を助けてくれたと私が話していたのはこの少年です)

"I said"に釣られて目的格の《関係代名詞》を使う"This is the boy whom I said 〜"は文法的に不可。《関係代名詞》は"I said"の後に続く"had saved my son 〜"に合わせて主格の"who"を使って"This is the boy who I said had saved my son 〜"とします→【参照】:『主格(〜は、〜が)を表わす関係代名詞(who, which)

【例文】:溺れた息子を助けてくれたと私が話していたのはこの少年です。
【 × 】:This is the boy whom I said had saved my son from drowning.
【 ○ 】:This is the boy who I said had saved my son from drowning.
【 ○ 】:This is the boy I said had saved my son from drowning.
→"whom"は文法的に不可、"who"は省略可能

"who"は省略可能です→【参照】:『関係代名詞:関係代名詞の省略:省略が可能な場合:"I think"や"I know"の前の"who, which, that"

もう一つ例文で文構造と和訳の仕方を確認します。

【例文】:This is the crack which we think can be a sign of landslide.
【 × 】:これは私たちが地すべりの徴候であることができると考える亀裂です。
【 ○ 】:これは我々が地すべりの徴候の可能性があると考える亀裂です。
→"which we think can be 〜" = we think the crack can be 〜"

《関係代名詞》でつなぐ前の文はこちら。

【例文1】:This is the crack.
【和訳1】:これが亀裂です。
【例文2】:We think the crack can be a sign of landslide.
【和訳2】:我々はこの亀裂が地すべりの徴候の可能性があると考える。

コンマ付きの関係代名詞の場合
関係代名詞を使う主な構文:"the person who I think is good"の構文(2)

コンマ(,)付きの関係代名詞の場合も、関係代名詞節の中に"I think"や"I said"が割り込んだように見えることがあります。

【例文】:Albert Einstein, who I think is the greatest scientist, visited Japan.
【和訳】:私がもっとも偉大な科学者と考えるアルベルト・アインシュタインは来日の経験がある。

《関係代名詞》でつなぐ前の文はこちら。

【例文1】:Albert Einstein visited Japan.
【和訳1】:アルベルト・アインシュタインは来日の経験がある。
【例文2】:I think Albert Einstein is the greatest scientist.
【和訳2】:アルベルト・アインシュタインはもっとも偉大な科学者だと私は考える。

作り方を見てみます。"Albert Einstein, who I think is 〜"の元は"Albert Einstein"と"I think Albert Einstein is the 〜"であることがわかります。

手順
  1. Albert Einstein visited Japan. I think Albert Einstein is the greatest scientist.
    ↓……二つの文で"Albert Einstein"が共通なので、二つ目の文の"Albert Einstein"(主語)を"who"にする
  2. Albert Einstein visited Japan. I think who is the greatest scientist.
    ↓……"who"を文の先頭に置く
  3. Albert Einstein visited Japan. Who I think is the greatest scientist.
    ↓……一つ目の文の"Albert Einstein"(先行詞)の次に"Who 〜 scientist."をつなげる
  4. Albert Einstein who I think is the greatest scientist visited Japan
    ↓……"Albert Einstein"は一人しかいないので"who 〜 scientist"をコンマ(,)で囲む
  5. Albert Einstein, who I think is the greatest scientist, visited Japan.

"I think"に釣られて目的格の《関係代名詞》を使う"Albert Einstein, whom I think 〜"は文法的に不可。《関係代名詞》は"I think"の後に続く"is the greatest scientist"に合わせて主格の"who"を使い、"Albert Einstein, who I think is the greatest scientist"とします→【参照】:『主格(〜は、〜が)を表わす関係代名詞(who, which)

【例文】:私がもっとも偉大な科学者と考えるアルベルト・アインシュタインは来日の経験がある。
【 × 】:Albert Einstein, whom I think is the greatest scientist, visited Japan.
【 ○ 】:Albert Einstein, who I think is the greatest scientist, visited Japan.
→"whom"は文法的に不可

もう一つ例文で文構造と和訳の仕方を確認します。

【例文】:Castella, which everyone knows is one of the famous Japanese cakes, came from Portugal.
【 × 】:すべての人が日本の有名なケーキの一つを知っているカステラはポルトガルから来ました。
【 ○ 】:有名な日本のケーキの一つとして誰もが知っているカステラはポルトガルから伝わりました。

《関係代名詞》でつなぐ前の文はこちら。

【例文1】:Castella came from Portugal.
【和訳1】:カステラはポルトガルから伝わった。
【例文2】:Everyone knows castella is one of the famous Japanese cakes.
【和訳2】:カステラが日本の有名なケーキの一つであることは誰もが知っている。

【関連トピック】
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関係代名詞の省略

ゼロから始める関係代名詞(15)
関係代名詞の省略(1)
省略が可能な場合 先頭へ

省略できるのは"who, whom, which, that"

【目次】:省略可能な関係代名詞

《関係代名詞》はよく省略します。《関係代名詞》を省略すると一見何やら複雑な構文に見えることがありますが、省略してある《関係代名詞》を補うと格段にわかりやすくなります。

逆に一見省略できそうな《関係代名詞》が実は省略不可ということもあります→【参照】:『省略不可の関係代名詞

目的格の"whom, which, that"
関係代名詞の省略:省略が可能な場合(1)

目的格(〜に、〜を)を表わす《関係代名詞》の"whom, which, that"はたいてい省略可能です。

【例文】:数年ぶりに友人に会うと誰だかわからないことがある。
【 ○ 】:Sometimes it's hard to recognize him or her when I meet a friend whom I haven't met for years.
【 ○ 】:Sometimes it's hard to recognize him or her when I meet a friend that I haven't met for years.
【 ○ 】:Sometimes it's hard to recognize him or her when I meet a friend I haven't met for years.
→関係代名詞"whom, that"は動詞"met"の目的語、省略可能

【例文】:投票しようと思っていた政治家が収賄で逮捕されてしまった。
【 ○ 】:The politician whom I would vote for was arrested for bribery.
【 ○ 】:The politician that I would vote for was arrested for bribery.
【 ○ 】:The politician I would vote for was arrested for bribery.
→関係代名詞"whom, that"は前置詞"for"の目的語、省略可能

【例文】:先日借りたDVDには映画が十本入っているのがあった。
【 ○ 】:One of the DVDs which I rented the other day contained ten films.
【 ○ 】:One of the DVDs that I rented the other day contained ten films.
【 ○ 】:One of the DVDs I rented the other day contained ten films.
→関係代名詞"which, that"は動詞"rented"の目的語、省略可能

【例文】:誰にも気づかれていなかった隠し部屋がこの城で見つかった。
【 ○ 】:They discoverd a hidden room in this castle which nobody was aware of.
【 ○ 】:They discoverd a hidden room in this castle that nobody was aware of.
【 ○ 】:They discoverd a hidden room in this castle nobody was aware of.
→関係代名詞"which, that"は前置詞"of"の目的語、省略可能

【関連トピック】

主格の"who, which, that"
関係代名詞の省略:省略が可能な場合(2)

【目次】:省略可能な関係代名詞(主格)

主格(〜は、〜が)を表わす《関係代名詞》の"who, which, that"は通例、省略不可です。ただし、特定の構文に限り省略することがあります。たいてい、ややくだけたニュアンスになります。

there構文の中の"who, which, that"
関係代名詞の省略:省略が可能な場合:主格の"who, which, that"(1)

there構文の中で使う主格(〜は、〜が)の"who, which, that"は省略が可能です。省略するとかなりくだけたニュアンスになります。英作文では"who, which, that"を省略しないほうが無難です。

【例文】:一キロ以上泳ぐことができる生徒はほとんどいない。
【 △ 】:There are few students can swim one kilometer or more.
【 ○ 】:There are few students who can swim one kilometer or more.
【 ○ 】:There are few students that can swim one kilometer or more.
→"who"や"that"を省略しないほうが普通、"There are"はthere構文

【例文】:地球の脅威となるかもしれない地球近傍天体は千以上もある。
【 △ 】:There are more than a thousand near-Earth objects may threaten Earth.
【 ○ 】:There are more than a thousand near-Earth objects which may threaten Earth.
【 ○ 】:There are more than a thousand near-Earth objects that may threaten Earth.
→"which"や"that"を省略しないほうが普通、"There are"はthere構文

あまり見慣れない構文なので意味がつかみにくくなりがちです。"who, which, that"の省略に気づけば、《関係代名詞》の構文とすぐに理解できます。

【関連トピック】

there構文の前の"who, which, that"
関係代名詞の省略:省略が可能な場合:主格の"who, which, that"(2)

主格(〜は、〜が)の《関係代名詞》"who, which, that"の次にthere構文を使う場合、who, which, thatは省略が可能です。英作文では"who, which, that"を省略しないほうが無難です。

【例文】:世界中にいる恵まれない子供たちのために働きたい。
【 △ 】:I want to work for the poor children there are in the world.
【 ○ 】:I want to work for the poor children who there are in the world.
【 ○ 】:I want to work for the poor children that there are in the world.
→"who"や"that"を省略しないほうが普通、"there are"はthere構文

《関係代名詞》でつなぐ前の文はこちら。

【例文1】:I want to work for poor children.
【和訳1】:恵まれない子供たちのために働きたい。
【例文2】:There are poor children in the world.
【和訳2】:世界には恵まれない子供たちがいる。
→"poor children"は文全体の意味上の主語

there構文の場合、意味上の主語は"there"ではなくbe動詞の次の名詞です。なので【例文】の英訳の場合、《関係代名詞》は主格の"who, that"を使います。

もう一つ例文を。

【例文】:宇宙に存在する知的生命体は我々人類だけではないと思う。
【 △ 】:I don't think we are the only intelligent life there is in the universe.
【 ○ 】:I don't think we are the only intelligent life which there is in the universe.
【 ○ 】:I don't think we are the only intelligent life that there is in the universe.
→"which"や"that"を省略しないほうが普通、"there is"はthere構文

《関係代名詞》でつなぐ前の文はこちら。

【例文1】:I don't think we are the only intelligent life.
【和訳1】:知的生命体は我々人類だけではないと思う。
【例文2】:There is intelligent life in the universe.
【和訳2】:宇宙には知的生命体が存在する。
→"intelligent life"は文全体の主語

there構文の場合、主語は"there"ではなくbe動詞の次の名詞です。なので【例文】の英訳の場合、《関係代名詞》は主格の"which, that"を使います。

【関連トピック】

強調構文の"who, which, that"
関係代名詞の省略:省略が可能な場合:主格の"who, which, that"(3)

強調構文の中で使う主格(〜は、〜が)の"who, which, that"は省略が可能です。"who, which, that"を省略するとかなりくだけた表現になります。

【例文】:見慣れない飛行物体に最初に気づいたのは副操縦士だった。
【 △ 】:It was the co-pilot first noticed the strange flying object.
【 ○ 】:It was the co-pilot who first noticed the strange flying object.
【 ○ 】:It was the co-pilot that first noticed the strange flying object.
→"who"や"that"を省略しないほうが普通、"It was 〜 "は強調構文

【例文】:破壊的な地震を引き起こす可能性があるのは南海トラフだ。
【 △ 】:It is the Nankai Trough has the possibility of causing a devastating earthquake.
【 ○ 】:It is the Nankai Trough which has the possibility of causing a devastating earthquake.
【 ○ 】:It is the Nankai Trough that has the possibility of causing a devastating earthquake.
→"which"や"that"を省略しないほうが普通、"It is 〜 "は強調構文

あまり見慣れない構文なので意味がつかみにくくなりがちです。"who, which, that"の省略に気づけば、《関係代名詞》の構文とすぐに理解できます。

【関連トピック】

"I think"や"I know"の前の"who, which, that"
関係代名詞の省略:省略が可能な場合:主格の"who, which, that"(4)

関係代名詞節の中で主格(〜は、〜が)のwho, which, thatの次に"I know"や"I think"などを使う場合、主格(〜は、〜が)の"who, which, that"は省略が可能です→【参照】:『関係代名詞を使う主な構文:"the person who I think is good"の構文

"who, which, that"を省略するとかなりくだけた表現になります。

【例文】:幼稚園のころから知っている女の子がアイドル歌手としてデビューした。
【 △ 】:The girl I've known since kindergarten made a debut as an idol singer.
【 ○ 】:The girl who I've known since kindergarten made a debut as an idol singer.
【 ○ 】:The girl that I've known since kindergarten made a debut as an idol singer.
→"who"や"that"を省略しないほうが普通

《関係代名詞》でつなぐ前の文はこちら。

【例文1】:The girl made a debut as an idol singer.
【和訳1】:その少女はアイドル歌手としててビューした。
【例文2】:I've known the girl since kindergarten.
【和訳2】:その少女を幼稚園のころから知っている。

あまり見慣れない構文なので意味がつかみにくくなりがちです。"who, which, that"の省略に気づけば、《関係代名詞》の構文とすぐに理解できます。

もう一つ例文を。

【例文】:活動を休止している火山だと強く信じられていた山が噴火を開始することがある。
【 △ 】:Some of the mountains we strongly believe are dormant volcanoes can begin erupting.
【 ○ 】:Some of the mountains which we strongly believe are dormant volcanoes can begin erupting.
【 ○ 】:Some of the mountains that we strongly believe are dormant volcanoes can begin erupting.
→"which"や"that"を省略しないほうが普通

《関係代名詞》でつなぐ前の文はこちら。

【例文1】:Some of the mountains can begin erupting.
【和訳1】:山は噴火を開始することがある。
【例文2】:We strongly believe the mountains are dormant volcanoes.
【和訳2】:その山は活動を休止している火山だと強く信じられている。

あまり見慣れない構文なので意味がつかみにくくなりがちです。"who, which, that"の省略に気づけば、《関係代名詞》の構文とすぐに理解できます。

【関連トピック】

"those who are"の"who are"
関係代名詞の省略:省略が可能な場合:主格の"who, which, that"(5)

「〜である人々」の意味の"those who are 〜"はときどき、"who are"を省略して"those"のみになることがあります。特に、関係代名詞節で「be able to不定詞」を使うときに"who are"を省略します→【参照】:『関係代名詞を使う主な構文:"those who 〜"(〜という人々)

# "those who are able to 〜" → "who are"を省略 → "those able to 〜"(〜できる人々)

【例文】:Those able to notice this mistake must be exremely careful.
(= People who are able to notice this mistake must be exremely careful.)
【和訳】:このミスに気づく人はひどく注意深い人にちがいない。
→"who are"を省略している

【例文】:The number of those able to afford their own home has been dwindling due to the prolonged recession.
(= The number of people who are able to afford their own home has been dwindling due to the prolonged recession.)
【和訳】:長引く不況のせいで自分の家を持つ余裕のある人の数が減ってきている。
→"who are"を省略している

和訳のときには、見慣れない構文なので意味がつかみにくくなりがちです。"who are"の省略に気づけば、《関係代名詞》の構文とすぐに理解できます。

【関連トピック】
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ゼロから始める関係代名詞(16)
関係代名詞の省略(2)
省略が不可の場合 先頭へ

省略不可の関係代名詞

【目次】:省略不可の関係代名詞

《関係代名詞》はよく省略します→【参照】:『関係代名詞の省略:省略が可能な場合

ただし、省略が不可の場合もあります。文の意味がわかりにくくなるならたいてい省略不可です。

「コンマ(,) + 関係代名詞」の場合
関係代名詞の省略:省略が不可の場合(1)

コンマ(,) + 関係代名詞」は目的格の関係代名詞でも通例、省略不可です。《関係代名詞》を省略するとコンマ(,)のみで二つの文をつなげることになり、英語としてきわめて不自然です。

【例文】:タスポはICカードです。そしてそれは自販機でタバコを買うときに使います。
【 × 】:Taspo is the IC card, we use to buy cigarettes from vending machines.
【 ○ 】:Taspo is the IC card, which we use to buy cigarettes from vending machines.
(= Taspo is the IC card. We use Taspo to buy cigarettes from vending machines.)
→"which"は"use"の目的語なので目的格だが省略できない

【関連トピック】

先行詞が遠い場合
関係代名詞の省略(2)省略が不可の場合(2)

前にコンマ(,)がない《関係代名詞》でも、先行詞《関係代名詞》から距離がある場合は《関係代名詞》を省略できません。たいてい省略して使う"that"でも、先行詞と離れている場合は省略不可です。

【例文】:子供たちの悩み事を相談できるカウンセラーが学校にいます。
【 × 】:There is a counselor at the school children can go to for help with problems.
【 ○ 】:There is a counselor at the school whom children can go to for help with problems.
【 ○ 】:There is a counselor at the school that children can go to for help with problems.
→関係代名詞"whom"の先行詞は"counselor"、先行詞と離れているので"whom"や"that"の省略は不可

【関連トピック】

「前置詞 + 関係代名詞」の場合
関係代名詞の省略:省略が不可の場合(3)

前置詞《関係代名詞》の前にある場合は必ず、その前置詞《関係代名詞》の後に置いてから省略します→【参照】:『前置詞 + 関係代名詞:前置詞の目的格としての関係代名詞

「前置詞 + 関係代名詞」から《関係代名詞》を取り去ると前置詞だけが残されて、英文として不自然です。

【例文】:警察が追っていた男は空港に現われた。
【英訳】:The man for whom the police had been searching appeared at the airport.
【 × 】:The man for the police had been searching appeared at the airport.
→"for"だけが残り、文意がわかりにくくなる
【 ○ 】:The man whom the police had been searching for appeared at the airport.
【 ○ 】:The man the police had been searching for appeared at the airport.
→"whom"を省略するときは"search for"の形にしてから行なう

【例文】:子供たちはみんな聴いている音楽に合わせて手を叩いている。
【英訳】:All the kids are clapping to the music to which they are listening.
【 × 】:All the kids are clapping to the music to they are listening.
→"to"だけが残り、文意がわかりにくくなる
【 ○ 】:All the kids are clapping to the music which they are listening to.
【 ○ 】:All the kids are clapping to the music they are listening to.
→"which"を省略するときは"listen to"の形にしてから行なう

【関連トピック】