文の区切りとは限らないコンマ(,)
コンマ(,)はなんとなく日本語の読点(、)と同じで、文の途中の区切り記号と見なしがちです。しかし、コンマ(,)には読点(、)にはない使い方もあります。
コンマ(,)も読点(、)も、文章をわかりやすくするために、文の途中に区切りを入れます。コンマ(,)はさらに、同格の語句や挿入句を導くこともあります。
コンマ(,)は"and"や"but"の前に置く
"and"や"but"などで文をつなぐときに、"and"や"but"などの直前にコンマ(,)を置きます。ただし、コンマ(,)は省略可能です。特に、文全体が短いときには、よく省略します。
【例文】:I want to get a bike licence, and to go around Japan with my motorcycle.
【和訳】:バイクの免許を取って、そして日本一周をしてみたい。
【例文】:I want to get a bike licence and to go around Japan with my motorcycle.
→"and"の前のコンマ(,)は省略可能
【和訳】:バイクの免許を取ってそして日本一周をしてみたい。
日本語の場合も、接続詞「そして」の前に読点(、)を置くのが無難です。読点(、)を省略すると、文の切れ目がわかりにくくなります。
【例文】:I was given a car, but I don't have a driver's licence.
【和訳】:車をもらったが、しかし私は免許を持っていない。
【例文】:I was given a car but I don't have a driver's licence.
→"but"の前のコンマ(,)は省略可能
【和訳】:車をもらったがしかし私は免許を持っていない。
日本語の場合も、接続詞「しかし」の前に読点(、)を置くのが無難です。読点(、)を省略すると、文の切れ目がわかりにくくなります。
接続詞の"if"や"when"がある場合
コンマ(,)は"if"や"when"がある節の最後尾に置く
接続詞がある節の最後尾で文を区切る(if, when, etc)(1)
↑
"if"や"when"などで文をつなぐとき、"if"や"when"などがある節を文頭に置くと、節の最後尾にコンマ(,)を打ちます。コンマ(,)は省略可能です。特に、文全体が短いときには、よく省略します。
【例文】:If you are feeling feverish, you should leave school early.
【和訳】:もし熱があるのなら、早退したほうがいいよ。
【例文】:If you are feeling feverish you should leave school early.
→"you"の前のコンマ(,)は省略可能
【和訳】:もし熱があるのなら早退したほうがいいよ。
日本語の場合も、接続詞「もし」がある節の最後尾に読点(、)を置きます。ただし、読点(、)を省略しても、さほどわかりにくくはなりません。英語は"if"のみでも、日本語に直すと「もし〜なら」となるからです。
【例文】:When the moon passes between the earth and the sun, a solar eclipse happens.
【和訳】:月が地球と太陽の間を通過するとき、日食が起こる。
【例文】:When the moon passes between the earth and the sun a solar eclipse happens.
→"a solar eclipse"の前のコンマ(,)は省略可能
【和訳】:月が地球と太陽の間を通過するとき日食が起こる。
日本語の場合も、接続詞「とき」がある節の最後尾に読点(、)を置きます。ただし、読点(、)を省略しても、さほどわかりにくくはなりません。英語は"when 〜"ですが、日本語に直すと「〜のとき」のように"when"を最後に和訳するからです。
"if"や"when"がある節が後ろに回る場合
接続詞がある節の最後尾で文を区切る(if, when, etc)(2)
↑
"if"や"when"のある節が文の後ろに回るときはたいていコンマ(,)を省略します。"if"や"when"の前でいったん文が切れることが明らかなためです。
【例文】:もし熱があるのなら、早退したほうがいいよ。
【 ○ 】:You should leave school early, if you are feeling feverish.
【 ○ 】:You should leave school early if you are feeling feverish.
(= If you are feeling feverish, you should leave school early.)
→"if"の前のコンマ(,)は省略するほうが普通
【例文】:月が地球と太陽の間を通過するとき、日食が起こる。
【 ○ 】:A solar eclipse happens, when the moon passes between the earth and the sun.
【 ○ 】:A solar eclipse happens when the moon passes between the earth and the sun.
(= When the moon passes between the earth and the sun, a solar eclipse happens.)
→"when"の前のコンマ(,)は省略するほうが普通
"until"と"till"
接続詞がある節の最後尾で文を区切る(if, when, etc)(3)
↑
"until"と"till"はほぼ同じ意味。継続や持続を表わします。文頭に置く場合はたいてい"until"を使います。"until"と"till"は二つとも接続詞として使えるので二つの文をつなぐことができます。
【例文】:霧が晴れるまではここに留まるほうがよい。
【 △ 】:Till the fog lifts, we should stay here.
【 △ 】:Till the fog lifts we should stay here.
【 ○ 】:Until the fog lifts we should stay here.
【 ○ 】:Until the fog lifts, we should stay here.
→文頭では"until"を使うほうが普通、"we"の前のコンマは省略可能
"until"と"till"は前にコンマ(,)を置いて結果や結末を表わすことがあります。untilを使うほうが普通です。よく"until finally"や"until at last"の形で使います。ニュアンスは「〜をしてその結果ついに…となる」です。
# 〜, until …(〜をして、その結果…となる)
# 〜, until at last …(〜をして、その結果ついに…となる)
# 〜, until finally …(〜をして、その結果ついに…となる)
【例文】:I've practiced everyday after school, until finally I am able to do a back hip circle.
【 × 】:ついに逆上がりができるようになるまで、放課後毎日練習した。
【 ○ 】:放課後毎日練習して、その結果ついに逆上がりができるようになった。
→「コンマ(,) + until finally」は結果を表わす
コンマ(,)で区切る副詞や副詞句
"however"や"therefore"など、接続詞に近い意味を持つ語句を使うときたいてい、"however"や"therefore"の次や前後にコンマ(,)を置きます。コンマ(,)の省略は通例不可。
日本語でも、「しかし」や「ところが」の次に読点(、)を打つことがあります。読点(、)を打つと、文の区切りが明確になり、見た目はわかりやすくなります。
【逆接、反対】:however, nevertheless, nonetheless, still(しかし〜、けれども〜)
コンマ(,)の使い方(3)接続詞に近い意味を持つ語句を使うとき(1)
↑
"however, nevertheless, nonetheless, still"を文頭に置く場合は、次にコンマ(,)を打ちます。文の途中に置く場合は、前後をコンマ(,)でくくります。
【例文】:私は歩いて来ました。しかし、兄は自転車で来ました。
【 △ 】:I came here by foot. However my big brother by bike.
【 ○ 】:I came here by foot. However, my big brother by bike.
→"however"の次にコンマ(,)が必要
【例文】:私は歩いて来ました。しかし、兄は自転車で来ました。
【 △ 】:I came here by foot. My big brother however by bike.
【 ○ 】:I came here by foot. My big brother, however, by bike.
→"however"の前後にコンマ(,)が必要
【例文】の日本語でも、文頭の「しかし」の次には読点(、)を置きます。コンマ(,)の省略は通例不可ですが、読点(、)の省略は可能です。ただし、読点(、)を置くほうが、見た目はわかりやすくなります。
【逆接、反対】……on the contrary(それどころか〜、とんでもない〜)
コンマ(,)の使い方(3)接続詞に近い意味を持つ語句を使うとき(2)
↑
"on the contrary"を文頭に置く場合は、次にコンマ(,)を打ちます。文の途中に置く場合は、前後をコンマ(,)でくくります。
【例文】:ゴリラは獰猛で残虐だと思われているがとんでもない。穏やかでやさしい動物だ。
【 △ 】:Gorillas are thought to be brutal and cruel. On the contrary they are gentle and peaceful animals.
【 ○ 】:Gorillas are thought to be brutal and cruel. On the contrary, they are gentle and peaceful animals.
→"on the contrary"の次にコンマ(,)が必要
【例文】:ゴリラは獰猛で残虐だと思われているがとんでもない。穏やかでやさしい動物だ。
【 △ 】:Gorillas are thought to be brutal and cruel. They are on the contrary gentle and peaceful animals.
【 ○ 】:Gorillas are thought to be brutal and cruel. They are, on the contrary, gentle and peaceful animals.
→"on the contrary"の前後にコンマ(,)が必要
【意外、予想外】:all the same, just the same(けれども〜、それでも〜)
コンマ(,)の使い方(3)接続詞に近い意味を持つ語句を使うとき(3)
↑
"all the same, just the same"を文頭に置く場合は、次にコンマ(,)を打ちます。文の途中に置く場合は、前後をコンマ(,)でくくります。文尾に置く場合は前にコンマ(,)を打ちます。
【例文】:見つからないとは思う。けれど、もう一度携帯電話を探してみます。
【 △ 】:I don't expect to find my cell phone. All the same I try to search for it again.
【 ○ 】:I don't expect to find my cell phone. All the same, I try to search for it again.
→"all the same"の次にコンマ(,)が必要
【例文】:見つからないとは思う。けれど、もう一度携帯電話を探してみます。
【 △ 】:I don't expect to find my cell phone. I all the same try to search for it again.
【 ○ 】:I don't expect to find my cell phone. I, all the same, try to search for it again.
→"all the same"の前後にコンマ(,)が必要
【例文】:見つからないとは思う。けれど、もう一度携帯電話を探してみます。
【 △ 】:I don't expect to find my cell phone. I try to search for it again all the same.
【 ○ 】:I don't expect to find my cell phone. I try to search for it again, all the same.
→"all the same"の前にコンマ(,)が必要
【例文】の日本語でも、文頭の「けれど」の次には読点(、)を置きます。コンマ(,)の省略は通例不可ですが、読点(、)の省略は可能です。ただし、読点(、)を置くほうが、見た目はわかりやすくなります。
【強調して追加】:besides, furthermore, moreover, in addition(その上〜、さらに〜)
コンマ(,)の使い方(3)接続詞に近い意味を持つ語句を使うとき(4)
↑
"besides, furthermore, moreover, in addition"を文頭に置く場合は、次にコンマ(,)を打ちます。文の途中に置く場合は、前後をコンマ(,)でくくります。
【例文】:映画は退屈だった。その上、コンタクトを失くしてしまった。
【 △ 】:The movie was tiring. Besides I lost my contact lens.
【 ○ 】:The movie was tiring. Besides, I lost my contact lens.
→"Besides"の次にコンマ(,)が必要
【例文】:映画は退屈だった。その上、コンタクトを失くしてしまった。
【 △ 】:The movie was tiring. I besides lost my contact lens.
【 ○ 】:The movie was tiring. I, besides, lost my contact lens.
→"besides"の前後にコンマ(,)が必要
【例文】の日本語でも、文頭の「その上」の次には読点(、)を置きます。コンマ(,)の省略は通例不可ですが、読点(、)の省略は可能です。ただし、読点(、)を置くほうが、見た目はわかりやすくなります。
接続詞の"and"を使うと"besides, furthermore, moreover"の場合、以下の構文がすべて可能になります。コンマ(,)に惑わされず、"and besides"を「そしてその上〜、おまけに〜」と和訳します。
【例文】:映画は退屈だった。そしてその上、コンタクトを失くしてしまった。
【 ○ 】:The movie was tiring. And besides, I lost my contact lens.
【 ○ 】:The movie was tiring and, besides, I lost my contact lens.
【 ○ 】:The movie was tiring, and besides, I lost my contact lens.
【結果、結末】:therefore, thus, for that reason, that is why(したがって〜、その結果〜)
コンマ(,)の使い方(3)接続詞に近い意味を持つ語句を使うとき(5)
↑
"therefore, thus, for that reason, that is why"を文頭に置く場合は、次にコンマ(,)を打ちます。文の途中に置く場合は、前後をコンマ(,)でくくります。
【例文】:今年の梅雨は空梅雨だ。したがって、水不足になるかもしれない。
【 △ 】:This rainy season is surprisingly dry. Therefore we may have a water shortage.
【 ○ 】:This rainy season is surprisingly dry. Therefore, we may have a water shortage.
→"therefore"の次にコンマ(,)が必要
【例文】:今年の梅雨は空梅雨だ。したがって、水不足になるかもしれない。
【 △ 】:This rainy season is surprisingly dry. We may therefore have a water shortage.
【 ○ 】:This rainy season is surprisingly dry. We may, therefore, have a water shortage.
→"therefore"の前後にコンマ(,)が必要
【例文】の日本語でも、文頭の「したがって」の次には読点(、)を置きます。コンマ(,)の省略は通例不可ですが、読点(、)の省略は可能です。ただし、読点(、)を置くほうが、見た目はわかりやすくなります。
【二者の対比】:on the other hand(一方〜、それに対して〜)
コンマ(,)の使い方(3)接続詞に近い意味を持つ語句を使うとき(6)
↑
"on the other hand"を文頭に置く場合は、次にコンマ(,)を打ちます。文の途中に置く場合は、前後をコンマ(,)でくくります。
【例文】:男の子は鬼ごっこをしていた。一方、女の子は縄跳びをしていた。
【 △ 】:The boys were playing tag. On the other hand the girls were skipping rope.
【 ○ 】:The boys were playing tag. On the other hand, the girls were skipping rope.
→"on the other hand"の次にコンマ(,)が必要
【例文】:男の子は鬼ごっこをしていた。一方、女の子は縄跳びをしていた。
【 △ 】:The boys were playing tag. The girls on the other hand were skipping rope.
【 ○ 】:The boys were playing tag. The girls, on the other hand, were skipping rope.
→"on the other hand"の前後にコンマ(,)が必要
【例文】の日本語でも、文頭の「一方」の次には読点(、)を置きます。コンマ(,)の省略は通例不可ですが、読点(、)の省略は可能です。ただし、読点(、)を置くほうが、見た目はわかりやすくなります。
【結論、まとめ】:in conclusion(結論として〜、まとめとして〜)
コンマ(,)の使い方(3)接続詞に近い意味を持つ語句を使うとき(7)
↑
"in conclusion"を文頭に置く場合は、次にコンマ(,)を打ちます。文の途中に置く場合は、前後をコンマ(,)でくくります。
【例文】:結論として、我々は近い将来消費税の引き上げが必要なわけであります。
【 △ 】:In conclusion we need to rise the consumption tax in the near future.
【 ○ 】:In conclusion, we need to rise the consumption tax in the near future.
→"in conclusion"の次にコンマ(,)が必要
【例文】:結論として、我々は近い将来消費税の引き上げが必要なわけであります。
【 △ 】:We need in conclusion to rise the consumption tax in the near future.
【 ○ 】:We need, in conclusion, to rise the consumption tax in the near future.
→"in conclusion"の前後にコンマ(,)が必要
【例文】の日本語でも、文頭の「その結果」の次には読点(、)を置きます。コンマ(,)の省略は通例不可ですが、読点(、)の省略は可能です。ただし、読点(、)を置くほうが、見た目はわかりやすくなります。
【言い換え、追加説明】:that is to say, namely(つまり〜、すなわち〜)
コンマ(,)の使い方(3)接続詞に近い意味を持つ語句を使うとき(8)
↑
"that is to say"と"namely"は直前にある語句の言い換えや追加説明を表わします。なので、文の途中か文の最後尾に置くことがほとんどです。言い換えた語句は"that is to say, namely"も含めて前後をコンマ(,)でくくります。和訳のときには、読点(、)で区切って「つまり、〜」とするのが無難です。
"that is to say"は短く"that is"と書くこともあります。
【例文】:災害は人間と同じように動物たち、つまり、ペットや家畜、野生の動物たちにも被害をもたらす。
【 △ 】:Disasters damage animals that is to say pets, livestock and wildlife as well as human beings.
【 ○ 】:Disasters damage animals, that is to say pets, livestock and wildlife, as well as human beings.
→"that is to say pets, livestock and wildlife"の前後にコンマ(,)が必要
【例文】の日本語でも、文頭の「つまり」の次には読点(、)を置きます。コンマ(,)の省略は通例不可ですが、読点(、)の省略は可能です。ただし、読点(、)を置くほうが、見た目はわかりやすくなります
【例文】:地球の空気は主に二種類の気体から構成されている。すなわち、窒素と酸素だ。
【 △ 】:The earth's air mostly consists of two types of gases namely nitrogen and oxygen.
【 ○ 】:The earth's air mostly consists of two types of gases, namely nitrogen and oxygen.
→"namely"前にコンマ(,)が必要
【例文】の日本語でも、文頭の「すなわち」の次には読点(、)を置きます。コンマ(,)の省略は通例不可ですが、読点(、)の省略は可能です。ただし、読点(、)を置くほうが、見た目はわかりやすくなります
【列挙、順序】:first, second, finally(第一に〜、第二に〜、最後に〜)
コンマ(,)の使い方(3)接続詞に近い意味を持つ語句を使うとき(9)
↑
通例、"first, second, finally"は文頭に置いて、次にコンマ(,)を打ちます。
"first"(第一に〜)は、"first of all", "to begin with"と書くこともできます。いずれの場合でも、文頭に置き、次にコンマ(,)を打ちます。
【例文】:まず第一に、日本は小さな島国です。第二に、日本は人口が多い。最後に、日本は経済大国です。
【 △ 】:First Japan is a small island country. Second it's large population. Finally it's an economic power.
【 ○ 】:First, Japan is a small island country. Second, it's large population. Finally, it's an economic power.
→"first, second, finally"の次にそれぞれコンマ(,)が必要
日本語でも、文頭の「第一に、第二に、最後に」の次には読点(、)を置きます。コンマ(,)の省略は通例不可ですが、読点(、)の省略は可能です。ただし、読点(、)を置くほうが、見た目はわかりやすくなります。
【例示、例解】……for example, for instance(たとえば〜、例を挙げると〜)
コンマ(,)の使い方(3)接続詞に近い意味を持つ語句を使うとき(10)
↑
for example"と"for instance"はたいてい前や後ろにコンマ(,)を置いて、次に具体例を導きます。"for example"と"for instance"はほぼ同じ意味。
"for example, for instance"を文頭に置く場合、次にコンマ(,)が必要です。
【例文】:外に食べに行きませんか。たとえば、マックや吉野家はどう。
【 △ 】:Shall we eat out? For example why don't we go to Macdonald's or Yoshinoya?
【 △ 】:Shall we eat out? For instance why don't we go to Macdonald's or Yoshinoya?
【 ○ 】:Shall we eat out? For example, why don't we go to Macdonald's or Yoshinoya?
【 ○ 】:Shall we eat out? For instance, why don't we go to Macdonald's or Yoshinoya?
→"for example, for instance"の次にコンマ(,)が必要
"for example, for instance"を文の途中に置く場合、前後にコンマ(,)が必要です。
【例文】:最近、体力がついてきた。たとえば、サッカーの練習が以前ほど辛くない。
【 △ 】:I've become physically stronger recently. Soccer practice for example is less hard for me than before.
【 △ 】:I've become physically stronger recently. Soccer practice for instance is less hard for me than before.
【 ○ 】:I've become physically stronger recently. Soccer practice, for example, is less hard for me than before.
【 ○ 】:I've become physically stronger recently. Soccer practice, for instance, is less hard for me than before.
→"for example, for instance"の前後にコンマ(,)が必要
順番が「具体例 + for example」「具体例 + for instance」になることもあります。文の途中に置く場合は、やはり前後にコンマ(,)が必要です。
【例文】:体力的に弱い人、たとえば赤ちゃんや高齢者はインフルエンザにかかると、重体に陥る可能性があります。
【 △ 】:Physically weak people babies and the aged for example can get seriously ill from flu.
【 △ 】:Physically weak people babies and the aged for instance can get seriously ill from flu.
【 ○ 】:Physically weak people, babies and the aged for example, can get seriously ill from flu.
【 ○ 】:Physically weak people, babies and the aged for instance, can get seriously ill from flu.
→「具体例 + for example」「具体例 + for instance」の前後にコンマ(,)が必要
"for example"と"for instanceを文尾に置く場合、前にコンマ(,)が必要です。
【例文】:たくさんの小惑星に日本語の名前が付いている。たとえば、イトカワなど。
【 △ 】:Many asteroids have Japanese names for example Itokawa.
【 △ 】:Many asteroids have Japanese names for instance Itokawa.
【 ○ 】:Many asteroids have Japanese names, for example Itokawa.
【 ○ 】:Many asteroids have Japanese names, for instance Itokawa.
→"for example, for instance"の前にコンマ(,)が必要
【例示、例解】:say, let's say, such as, like, e.g., eg(たとえば〜、〜のような)
コンマ(,)の使い方(3)接続詞に近い意味を持つ語句を使うとき(11)
↑
いずれの表現もたいてい文の途中や文尾に置いて、前や後ろをコンマ(,)で区切り、次に具体例を導きます。
"say, let's say"の場合
コンマ(,)の使い方:コンマ(,)の使い方(3)
↑
「たとえば〜」の意味の"say, let's say"は付け足しのニュアンスがあるので、文頭に置くのは不可。たいてい文の末尾に置いて、"say, let's say"の次に具体例を並べます。
"say, let's say"はたいてい前後をコンマ(,)でくくります。後ろのコンマ(,)は省略可能。"say"は"let's say"の省略形です。
【例文】:インターネットは解決すべき問題でいっぱいだ。たとえば、詐欺サイトや個人情報の漏洩など。
【 △ 】:The Internet has many problems to be solved say fraud sites and leak of personal information.
【 △ 】:The Internet has many problems to be solved let's say fraud sites and leak of personal information.
【 ○ 】:The Internet has many problems to be solved, say, fraud sites and leak of personal information.
【 ○ 】:The Internet has many problems to be solved, let's say, fraud sites and leak of personal information.
【 ○ 】:The Internet has many problems to be solved, say fraud sites and leak of personal information.
【 ○ 】:The Internet has many problems to be solved, let's say fraud sites and leak of personal information.
→"say, let's say"の次のコンマ(,)は省略可能
特に、会話文ではコンマ(,)を省略すると、"say"を「言う」と誤訳しがちなので、コンマ(,)を忘れずに付けます。
【例文】:「あなたたちには何か絵を描いてもらいましょう。たとえば、一番好きな食べ物」
【 △ 】:"I ask you kids to draw pictures say your favorite food."
【 ○ 】:"I ask you kids to draw pictures, say, your favorite food."
→"say"の前後にコンマ(,)を置く
"such as"の場合
コンマ(,)の使い方:コンマ(,)の使い方(3)
↑
"such as"はよく前のコンマ(,)を省略します。"such as"に続く具体例が短い語句一つのみのときはたいてい、コンマ(,)を省略します。
【例文】:携帯電話の部品にはごく微量の希少金属、たとえば銀や銅などが含まれている。
【 ○ 】:Cell phone's parts contain a tiny amount of rare metals, such as silver and copper.
【 ○ 】:Cell phone's parts contain a tiny amount of rare metals such as silver and copper.
→"such as"の前のコンマ(,)は省略可
コンマ(,)を省略した「such as + 具体例」が文の途中に入り込むと、構文がわかりにくくなります。一種の挿入句と考えるとわかりやすくなります。
【例文】:携帯電話の部品にはごく微量の希少金属、たとえば、銀や銅などが使われている。
【 ○ 】:A tiny amount of rare metals, such as silver and copper, are used in the parts of cell phones.
【 ○ 】:A tiny amount of rare metals such as silver and copper are used in the parts of cell phones.
(= A tiny amount of rare metals (such as silver and copper) are used in the parts of cell phones.)
→"such as"の前とcopperの次のコンマ(,)は省略可
"like"の場合
コンマ(,)の使い方:コンマ(,)の使い方(3)
↑
"like"はよく前のコンマ(,)を省略します。"like"に続く具体例が短い語句一つのみのときはたいてい、コンマ(,)を省略します。
【例文】:たとえば空手や禅など、日本語から取り入れられた英単語はたくさんある。
【 ○ 】:A number of English words, like karate and Zen were borrowed from Japanese.
【 ○ 】:A number of English words like karate and Zen were borrowed from Japanese.
→"like"の前のコンマ(,)は省略可
"e.g., eg"の場合
コンマ(,)の使い方::コンマ(,)の使い方(3)
↑
"e.g., eg"はたいてい前にコンマ(,)を置きます。綴りはピリオド(.)ありの"e.g."とピリオド(.)なしの"eg"のどちらでもOK。
発音はそのまま「イージー」。あるいは、意味を表わす"for example"の発音をそのまま当てはめて「フォーエグザンプル」。"e.g., eg"はラテン語の"exempli gratia"(= for example)の短縮形です。
【例文】:ある種の昆虫、たとえばイナゴなどは食べることができる。
【 △ 】:Certain kinds of insects e.g. locusts are edible.
【 △ 】:Certain kinds of insects eg locusts are edible.
【 ○ 】:Certain kinds of insects, e.g. locusts are edible.
【 ○ 】:Certain kinds of insects, eg locusts are edible.
→"e.g., eg"の前にコンマ(,)が必要
クドい"and"をコンマ(,)に置き換える
複数の事柄を列挙するとき、"and"(そして)の代わりにコンマ(,)を使います。日本語でも「そして」の代わりに読点(、)を使うことがあります。
"and"(そして)の代役の場合、コンマ(,)は「文」の区切りではなく、「語句」の区切りとして機能します。
【例文】:I've visited lots of prefectures, such as Iwate and Fukushma and Yamanashi and Chiba.
【和訳】:たくさんの県を訪れました。たとえば、岩手そして福島そして山梨そして千葉などです。)
【例文】:I've visited lots of prefectures, such as Iwate, Fukushma, Yamanashi and Chiba.)
【和訳】:たくさんの県を訪れました。たとえば、岩手、福島、山梨、千葉などです。
→連続する"and"の代わりにコンマ(,)を使う
andや「そして」が連続するとクドくなり、かえって文意がわかりにくくなるので、代わりにコンマ(,)や読点(、)を使います。
英語の場合、列挙した事柄の一番最後には"and"を付けて、"and 〜."で終ります。"and"の前にコンマ(,)を置いて、"...Yamanashi, and Chiba."とすることもあります。フォーマルな文章では"and"の前にコンマ(,)を入れるほうが普通です。
【例文】:たくさんの県を訪れました。たとえば、岩手、福島、山梨、千葉などです。
【 △ 】:I've visited lots of prefectures, such as Iwate, Fukushma, Yamanashi and Chiba.
【 ○ 】:I've visited lots of prefectures, such as Iwate, Fukushma, Yamanashi, and Chiba.[※正式な言い方]
→フォーマルな文章では"and"の前にもコンマ(,)を打つ
会話の部分とそうでない部分をコンマ(,)で分ける
引用符("")を使う引用符("")ありの会話文では、会話文とそうでない文(地の文)の「区切り」としてコンマ(,)を使います→【参照】:『引用符("")の使い方:ほかの句読点との位置関係』
【原則】:"say"や"said"の次にコンマ(,)を打つ
会話文と地の文を分けるコンマ(,)の使い方(1)
↑
"say"や"said"の次に引用符("")で囲んだ会話文が続く場合、原則として"say"や"said"の次にコンマ(,)が必要です→【参照】:『引用符("")の使い方:ほかの句読点との位置関係』
【例文】:ガガーリンは「地球は青かった」と言った。
【 × 】:Gagarin said "The Earth is blue."
【 ○ 】:Gagarin said, "The Earth is blue."
(= Gagarin said that the Earth was blue.)
→"said"の次にコンマ(,)を置く、省略は不可
"The Earth is blue"は会話を引用したものなので引用符("")ではさみ、"said"の次にコンマ(,)を置きます。コンマ(,)の省略は通例不可。必ず付けます。
区切りの記号として、コンマ(,)の代わりにコロン(:)を使うこともあります→「コロン(:)の使い方:会話文を導く」
【例文】:ガガーリンは「地球は青かった」と言った。
【英訳】:Gagarin said: "The Earth is blue."
(= Gagarin said that the Earth was blue.)
→"said"の次にコロン(:)を置く、省略は不可
【例外1】"say"や"said"を文の後ろに置く場合
会話文と地の文を分けるコンマ(,)の使い方(2)
↑
会話部分を前に出して"say"や"said"を文の後ろに置くときは、会話文の最後尾のピリオド(.)をコンマ(,)に置き換えて、会話文と地の文を区切ります。コンマ(,)の位置は二つ目の引用符(")の左側です→【参照】:『引用符("")の使い方:ほかの句読点との位置関係』
【例文】:「明日は学級閉鎖になります」と先生は言った。
【 × 】:"Tomorrow the class is closed" said the teacher.
【 × 】:"Tomorrow the class is closed." said the teacher.
【 × 】:"Tomorrow the class is closed.", said the teacher.
【 × 】:"Tomorrow the class is closed", said the teacher.
【 ○ 】:"Tomorrow the class is closed," said the teacher.
(= The teacher said that the next day the class was to close.)
→"closed"の次のピリオド(.)をコンマ(,)を置き換える、コンマ(,)の位置は引用符("")の左側
会話文としては引用符("")の中で終結するのでピリオド(.)が必要な気がしますが、文章全体としてはまだ文の途中なので、ピリオド(.)は通例使いません。代わりにコンマ(,)を置きます。コンマ(,)の省略は通例不可。必ず付けます。
【例外2】"say"や"said"を文の途中に置く場合
会話文と地の文を分けるコンマ(,)の使い方(3)
↑
会話部分を前に出して"say"や"said"を文の途中に置くときは、"say"や"said"の前後にコンマ(,)を置いて、会話文と地の文を区切ります。コンマ(,)の位置は二つとも引用符(")の左側です→【参照】:『引用符("")の使い方:ほかの句読点との位置関係』
【例文】:「人類が滅びたあと」教授は言った。「生き残る生物は何でしょうか」
【 × 】:"What kind of living things" the professor said "will survive after human extinction?"
【 × 】:"What kind of living things", the professor said, "will survive after human extinction?"
【 ○ 】:"What kind of living things," the professor said, "will survive after human extinction?"
(= The professor asked what kind of living things would survive after human extinction.)
→"things"の次と"said"の次にコンマ(,)が必要、コンマ(,)の位置は引用符("")の左側
【例外3】疑問符(?)や感嘆符(!)がある場合
会話文と地の文を分けるコンマ(,)の使い方(4)
↑
"say"や"said"を引用文の後ろに置いて、会話文の最後が疑問符(?)や感嘆符(!)で終わる場合、地の文との区切りのコンマ(,)は不要です→【参照】:『引用符("")の使い方:ほかの句読点との位置関係』
【例文】:「ワニの肉を食べたことあるかい」とジムは言った。
【 × 】:"Have you ever eaten alligator meat?," said Jim.
【 × 】:"Have you ever eaten alligator meat?", said Jim.
【 ○ 】:"Have you ever eaten alligator meat?" said Jim.
(= Jim asked me whether I had ever eaten alligator meat.)
→疑問符(?)の次のコンマ(,)は不要
【例文】:「ないよ、そんな変なのを食べたことがあるのか」とハンスは大声をあげた。
【 × 】:"No, you've eaten such a weird stuff!," Hans said loudly.
【 × 】:"No, you've eaten such a weird stuff!", Hans said loudly.
【 ○ 】:"No, you've eaten such a weird stuff!" Hans said loudly.
(= Hans said loudly that he hadn't and exclaimed that I had eaten such a weird stuff.)
→感嘆符(!)の次のコンマ(,)は不要
"say"や"said"を引用文の前に置くときは、"say"や"said"の次に区切りのコンマ(,)が必要です。
【例文】:「ワニの肉を食べたことあるかい」とジムは言った。
【 × 】:Jim said "Have you ever eaten alligator meat?"
【 ○ 】:Jim said, "Have you ever eaten alligator meat?"
(= Jim asked me whether I had ever eaten alligator meat.)
→"said"の次にコンマ(,)が必要
【例文】:「ないよ、そんな変なのを食べたことがあるのか」とハンスは大声をあげた。
【 × 】:Hans said loudly "No, you've eaten such a weird stuff!"
【 ○ 】:Hans said loudly, "No, you've eaten such a weird stuff!"
(= Hans said loudly that he hadn't and exclaimed that I had eaten such a weird stuff.)
→"loudly"の次にコンマ(,)が必要
"yes, no"の次にコンマ(,)を置く
疑問文に対して返事をするときの"yes, no"は通例、コンマ(,)で区切ります。日本語でも「はい」「いいえ」の次には+たいてい読点(、)を置きます。
【例文】:「映画の『プレデター』は見た?」「うん、見た」「おれはまだ」
【 × 】:"Have you seen 'Predator'?" "Yes I have." "No I haven't."
【 ○ 】:"Have you seen 'Predator'?" "Yes, I have." "No, I haven't."
→"Yes"と"No"の次にコンマ(,)が必要
"oh"や"well"などの次にコンマ(,)を置く
喜怒哀楽を表わす間投詞の次にはたいていコンマ(,)が必要です。間投詞の次が疑問符(?)や感嘆符(!)のときは、コンマ(,)は不要。日本語でも、「あーあ」「しまった」などの間投詞の次にはたいてい読点(、)を置きます。
【例文】:「しまった、財布を落とした」「どこで」「うーん、わからん」「やれやれ」
【 × 】:"Oh I've lost my wallet!" "Where?" "Well dunno." "Oh my."
【 ○ 】:"Oh, I've lost my wallet!" "Where?" "Well, dunno." "Oh, my."
→二つある"Oh"の次と"Well"の次にコンマ(,)が必要
「同格」とは直前の語句に対する追加説明
英語の場合、ひとまとまりの語句に追加の説明を付けるとき、その語句の次に同格の語句を置くことがあります。同格の語句はよく前後をコンマ(,)ではさみます。
【例文】:イギリスの首都ロンドンは今日(こんにち)「霧の都」ではないようだ。
【 × 】:London the capital of the UK doesn't seem today to be "The City of Fog.z"
【 ○ 】:London, the capital of the UK, doesn't seem today to be "The City of Fog."
→"the capital of the UK"の前後にコンマ(,)が必要
"the capital of the UK"は"London"と同格です。"the capital of the UK"は"London"の追加説明です。そのまま文中に置くと意味の区切りがわかりにくくなるので、"the capital of the UK"の前後にコンマ(,)を置いて、同格であることをはっきりさせます。
同格を表わす語句が文尾に回るときは、後ろのコンマ(,)は不要です。文尾なので自動的にピリオド(.)が付きます。
【例文】:昔、イギリスの首都ロンドンに住んでいました。
【 × 】:I lived in London, the capital of the UK,.
【 ○ 】:I lived in London, the capital of the UK.
→"UK"の次のコンマ(,)は不要
日本語の場合、読点(、)で同格を表わすこともあります。ただし、あまり一般的ではありません。同格の語句を先に和訳するほうが無難です。
【例文】:London, the capital of the UK, doesn't seem today to be "The City of Fog."
【 △ 】:ロンドン、イギリスの首都、は今日「霧の都」ではないようだ。
【 ○ 】:イギリスの首都ロンドンは今日「霧の都」ではないようだ。
同格の語句は丸かっこ(())で表わすこともあります。
【例文】:London (the capital of the UK) doesn't seem today to be "The City of Fog."
(= London, the capital of the UK, doesn't seem today to be "The City of Fog.")
【和訳】:イギリスの首都ロンドンは今日「霧の都」ではないようだ。
「挿入」とは文全体に対する追加説明
英語ではよく文章全体に対して追加説明を行うために、文の途中に語句を挿入します。挿入した語句は前後をコンマ(,)ではさむことがあります→【参照】:『ゼロから始める挿入句』
日本語の場合、読点(、)で挿入句を表わすこともあります。ただし、あまり一般的ではありません。挿入句を先に和訳して、必要であれば読点(、)で区切るほうが無難です。
【例文】:I could clearly hear, despite of the roaring thunder, someone screaming for help.
【 △ 】:誰かが助けを求める叫び声が、雷鳴は轟いてはいたが、はっきりと聞こえた。
【 ○ 】:雷鳴が轟いてはいたが、誰かが助けを求める叫び声がはっきりと聞こえた。
→"despite of the roaring thunder"は挿入句
【例文】:The Sun, which is the closest star to Earth, is the source of the life on Earth.
【 △ 】:太陽、そしてそれは地球にもっとも近い恒星は地球上の生命の源です。
【 ○ 】:地球に最も近い恒星である太陽は地球上の生命の源です。
→"which is the closest star to Earth"は挿入句
挿入句は丸かっこ(())やダッシュ(―)で表わすこともできます。ダッシュ(―)を使うと多少くだけたニュアンスになります。
【例文】:雷鳴が轟いてはいたが、誰かが助けを求める叫び声がはっきりと聞こえた。
【英訳】:I could clearly hear, despite of the roaring thunder, someone screaming for help.
【英訳】:I could clearly hear (despite of the roaring thunder) someone screaming for help.
【英訳】:I could clearly hear―despite of the roaring thunder―someone screaming for help.
→挿入句は丸かっこ(())やダッシュ(―)でも表現可能
【例文】:地球に最も近い恒星である太陽は地球上の生命の源です。
【英訳】:The Sun, which is the closest star to Earth, is the source of the life on Earth.
【英訳】:The Sun (which is the closest star to Earth) is the source of the life on Earth.
【英訳】:The Sun―which is the closest star to Earth―is the source of the life on Earth.
→挿入句は丸かっこ(())やダッシュ(―)でも表現可能
「非制限用法」とは名詞に対する追加説明
非制限用法の関係詞節は通例、コンマ(,)で導きます。関係詞節が補足説明する先行詞と同種の人やものがほかには存在しない場合、コンマ(,)を置いて非制限用法を使います→【参照】:『前にコンマ(,)がある関係代名詞』
【例文】:うちの兄貴は大学生だがゴジラ映画が好きだ[※ほかに兄貴はいない]。
【 × 】:My big brother who is a college student likes Godzilla movies.
【 ○ 】:My big brother, who is a college student, likes Godzilla movies.
「兄貴」は一人しかいないので"who is a college student"をコンマ(,)でくくります。
関係詞節が補足説明する先行詞と同種の人やものがほかに存在する場合は、コンマ(,)を置かずに制限用法を使い、どこの誰なのか、いったい何であるのかを特定します。
【例文】:うちの大学生の兄貴はゴジラ映画が好きだ[※ほかにも兄貴がいる]。
【 × 】:My big brother, who is a college student, likes Godzilla movies.
【 ○ 】:My big brother who is a college student likes Godzilla movies.
「兄貴」が二人以上いるので、コンマ(,)は置きません。ほかの「兄貴」はおそらく大学生ではありません。
非制限用法の関係詞節が文尾に回るときは、後のコンマ(,)は不要です。ピリオド(.)を置きます。
【例文】:ノラ猫に餌を上げました。その猫は昨日も家に来ていました[※家に来たノラ猫はこの一匹のみ]。
【 × 】:I fed the stray cat, which also came to my house yesterday,.
【 ○ 】:I fed the stray cat, which also came to my house yesterday.
→文尾の"yesterday"の次のコンマ(,)は不要
位取り(くらいどり)の目印
英語の場合、四桁以上の数字を表わすとき、三桁ごとにコンマ(,)を入れることがあります。日本語でも現在では通例、三桁ごとに入れます。
桁の区切りにピリオド(.)は不可。必ず、コンマ(,)を使います。ピリオド(.)は通例、小数点に使います→「ピリオド(.)の使い方:小数点を表わす」
【×】:3.600
【○】:3,600
【×】:$15.000
【○】:$15,000
→桁の区切りはコンマ(,)を使う
肩書きや称号を名前の後ろに置く場合
英語の場合、名前に肩書きや称号を書き添えるときは、たいてい肩書きや称号を名前の後ろに置いてコンマ(,)で区切ります。肩書きや称号はよく略語を使います。
【例】:ジョン・スミス医学博士
【×】:John Smith M.D.
【×】:John Smith Doctor of Medicine
【○】:John Smith, M.D.
【○】:John Smith, Doctor of Medicine
→"Smith"の次にコンマ(,)が必要
【例】:ジョン・スミス物理博士
【×】:John Smith Ph.D. in Physics
【×】:John Smith Doctor of Philosophy in Physics
【○】:John Smith, Ph.D. in Physics
【○】:John Smith, Doctor of Philosophy in Physics
→"Smith"の次にコンマ(,)が必要
【例】:ジョン・スミス・ジュニア(ジョン・スミス二世)
【×】:John Smith Jr.
【×】:John Smith Junior
【○】:John Smith, Jr.
【○】:John Smith, Junior
【例】:ジョン・スミス・ジュニア(ジョン・スミス一世)
【×】:John Smith Sr.
【×】:John Smith Senior
【○】:John Smith, Sr.
【○】:John Smith, Senior
→"Smith"の次にコンマ(,)が必要
父と息子や男兄弟同士で同姓同名者を区別するとき、年下を"Jr." (= Junior)、年長者を"Sr." (= Senior)と呼ぶことがあります。たいてい、略語の"Jr."と"Sr."を使います。
【例】:ジョン・スミス下院議員、ベン・スミス上院議員
【×】:John Smith Rep., Ben Smith Sen.
【×】:John Smith Representative, Ben Smith Senator
【○】:John Smith, Rep., Ben Smith, Sen.
【○】:John Smith, Representative, Ben Smith, Senator
→"Smith"の次にコンマ(,)が必要
【例】:アメリカ海軍所属のジョン・スミス
【×】:John Smith U.S.N.
【×】:John Smith United States Navy
【○】:John Smith, U.S.N.
【○】:John Smith, United States Navy
→"Smith"の次にコンマ(,)が必要
【例】:アメリカ海兵隊所属のジョン・スミス大佐
【×】:John Smith Colonel United States Marine Corps
【×】:John Smith Colonel U.S.M.C.
【○】:John Smith, Colonel, United States Marine Corps
【○】:John Smith, Colonel, U.S.M.C.
→"Smith"の次と"Colonel"次にコンマ(,)が必要
【例】:ジョン・スミス様
【×】:John Smith Esq.
【×】:John Smith Esquire
【○】:John Smith, Esq.
【○】:John Smith, Esquire
→"Smith"の次にコンマ(,)が必要
"Esq."はたいてい男性に対する敬称として使います。弁護士に対しては、女性の敬称として使うこともあります。たいてい、略語の"Esq."を使います。
略語を使わない場合も、肩書きや称号を名前の後ろに置くときはコンマ(,)で区切ります。
【例】:ジョン・スミス数学教授
【×】:John Smith Professor of Mathematics
【○】:John Smith, Professor of Mathematics
(= Johm Smith, Ph.D.in Mathematics)
→"Smith"の次にコンマ(,)が必要
【例】:ジョン・スミス警部
【×】:John Smith Chief Inspector
【○】:John Smith, Chief Inspector
→"Smith"の次にコンマ(,)が必要
住所表記などで地名がずらずらと並ぶ場合
英語の場合、州名、県名、群名、都市名、町名、村名、通り名などの地名はたいていコンマ(,)で区切ります。日本語では「カリフォルニア州ロサンゼルス」と読点(、)なしで表記可能ですが、英語では"Los Angels, California"とコンマ(,)を入れて書き表わします。
住所を表記する場合、日本語では広い範囲から狭い範囲へ書いていきますが、英語では逆に狭い範囲から広い範囲へ書いていきます。
【例文】:今は北海道の札幌に住んでいます。
【 × 】:Now I live in Sapporo Hokkaido.
【 ○ 】:Now I live in Sapporo, Hokkaido.
→"Sapporo"の次にコンマ(,)が必要
【例文】:国会議事堂の住所は東京都千代田区永田町一丁目7番1号です。
【 × 】:The National Diet Building is located at Nagatacho 1-chome 7-1 Chiyoda Tokyo.
【 ○ 】:The National Diet Building is located at Nagatacho 1-chome 7-1, Chiyoda, Tokyo.
→"7-1"と"Chiyoda"の次にコンマ(,)が必要
【例文】:ホワイトハウスの住所はワシントンDC20050ペンシルベニア通り北西1600番地です。
【 × 】:The address of the White House is 1600 Pennsylvania Avenue NW Washington DC 20050.
【 ○ 】:The address of the White House is 1600 Pennsylvania Avenue NW, Washington, DC 20050.
→"NW"と"Washington"の次にコンマ(,)が必要
地名が文の途中に入るときは、地名の後ろにもコンマ(,)を打つのが普通です。
【例文】:福岡県の八女はお茶で有名です。
【 △ 】:Yame, Fukuoka Prefecture is famous for green tea.
【 ○ 】:Yame, Fukuoka Prefecture, is famous for green tea.
→"Prefecture"の次にもコンマ(,)を置く
【例文】:英国のロンドンのベーカー街221Bに住むシャーロック・ホームズは最も有名な架空の人物の一人だ。
【 △ 】:Sherlock Holmes, who lived in 221B Baker Street, London UK is one of the most famous fictional characters.
【 ○ 】:Sherlock Holmes, who lived in 221B Baker Street, London, UK, is one of the most famous fictional characters.
→"London"と"UK"の次にもコンマ(,)を置く
コンマ(,)はよく省略する
実際の英文ではコンマ(,)をしょっちゅう省略します。特に、"when"や"if", "and"などの接続詞を含む節では頻繁に省略します。コンマ(,)が欠けると、どこで文を区切るのかわかりにくくなります。→【参照】:『コンマ(,)の使い方:接続詞がある節の最後尾で文を区切る(if, when, etc)』
あるべきコンマ(,)を省略した文章と、その文の正しい解釈例をまとめます。
if節の場合
よくあるコンマ(,)のミス(1)省略したコンマ(,)の見落とし(1)
↑
"if"を使う文でコンマ(,)を省略すると、文意がわかりにくくなります。
【例文】:If you see this man in this picture call the police.
【 × 】:もし写真の中のこの男が警察を呼ぶのをあなたが見るならば。
【例文】の場合、パッと見てコンマ(,)が見当たらないので、文の切れ目もなしと感じます。なので、"if"が文末までかかる不自然な和訳ができあがります。
【例文】の場合、実は"picture"の次のコンマ(,)を省略しています。なので、"call the police"は主語のない命令文です。
【例文】:If you see this man in this picture, call the police.
(= If you see this man in this picture call the police.)
【 ○ 】:もし、この写真の男を見かけたら、警察に連絡して下さい。
よくよく考えると、「もし〜ならば」の文だけが単独で存在するのはちょっとヘンです。「もし〜ならば、…である」と来るはずです。
"when"節の場合
よくあるコンマ(,)のミス(1)省略したコンマ(,)の見落とし(2)
↑
"when"を使う文でコンマ(,)を省略すると、文意がわかりにくくなります。
【例文】:When you watch televison you must keep three meters or more from the TV.
【 × 】:あなたがテレビとあなたがテレビから三メートル以上を保たねばならないのを見るとき。
【例文】の場合、パッと見てコンマ(,)が見当たらないので、文の切れ目もなしと感じられます。なので、"when"が文末までかかる不自然な和訳ができあがります。
【例文】の場合、実は"television"の次のコンマ(,)を省略しています。なので、"When you watch televison"でいったん文が切れます。
【例文】:When you watch televison, you must keep three meters or more from the TV.
(= When you watch televison you must keep three meters or more from the TV.)
【 ○ 】:テレビを見るときは、必ずテレビから三メートル以上離れなさい。
よくよく考えると、「〜のときは、…である」と来るのが普通です。日本語が「〜を見るとき」で終わると意味的にかなり不自然です。
"and"節の場合
よくあるコンマ(,)のミス(1)省略したコンマ(,)の見落とし(3)
↑
"and"の前のコンマ(,)を省略すると、文意がわかりにくくなります。
【例文】:Bats, by emitting high-pitched sounds, listen to the echos and judge the things around them.
【 × 】:超音波を出すことによってコウモリは反響と周囲の物事の判断を聞く。
【例文】の場合、"and"の前にコンマ(,)がないので"listen to the echos and judge"と思い込み、「反響と判断を聞く」と誤訳しがちです。
よくよく見てみると、"judg"の次に"the things"があるので、"judge"は動詞(〜を判断する)です。実は、"and"の前のコンマ(,)を省略しています。さらに、"and"の次の"they (= bats)"も省略しています。
【例文】:Bats, by emitting high-pitched sounds, listen to the echos, and they (= bats) judge the things around them.
(= Bats, by emitting high-pitched sounds, listen to the echos and judge the things around them.)
【 ○ 】:コウモリは超音波を出してその反響を聞き、周囲の物体を判断する。
「…, and + 主語 + 動詞 〜」からコンマ(,)と主語を省略した構文「… and + 動詞 〜」は、実際の英文でもよく見かけます。"and"が「名詞 + and + 名詞」を表わすとは限りません。「主語 + 動詞 〜, and + 主語 + 動詞 〜」を表わすこともあります。
「同格」とは直前の名詞に対する追加説明
コンマ(,)一つで同格を表わす語句を導くことがあります→【参照】:『コンマ(,)の使い方:「同格」を表わす語句を導く』
【例文】:Desertification is alarming environmental destruction, a phenomenon which threatens our life.
【 × 】:砂漠化は不安にさせる環境破壊と我々の生活を脅かす現象である。
【 ○ 】:砂漠化は、憂慮すべき環境破壊であり、私たちの生活を脅かす現象である。
コンマ(,)を"and"と解釈して「〜と」と和訳すると誤訳です。"a phenomenon"と"alarming environmental destruction"は別々の二つの物事ではなく、「同じ一つの物事」を指します。
コンマ(,)に続く"a phenomenon which threatens our life"は同格を表わす句です。直前の"alarming environmental destruction"の言い換え。コンマ(,)一つで同格の句を導きます。
同格を表わす語句が、文の途中に入り込むこともあります。
【例文】:The Caspian Sea, the largest lake on Earth, is a salt lake.
【 × 】:カスピ海と地球上で最大の湖は塩の湖です。
【 ○ 】:地球上で最大の湖カスピ海は塩湖です。
コンマ(,)を"and"と解釈して「〜と」と和訳すると誤訳です。"The Caspian Sea"と"the largest lake on Earth"は別々の二つの湖ではなく、「同じ一つの湖」を指します。
コンマ(,)ではさまれた"the largest lake on Earth"は同格を表わす句です。直前の"The Caspian Sea"の言い換えです。やはり、コンマ(,)一つで同格の句を導きます。
二つのコンマ(,)で前後をはさむ「挿入句」
追加説明の挿入句はたいてい前後をコンマ(,)ではさみます→【参照】:『コンマ(,)の使い方:「挿入」を表わす語句を導く』
【例文】:You should, if there is an opportunity, try bungee jumping to test your courage.
【 × 】:もし機会があってあなたの勇気をテストするためにバンジージャンプを試みるなら、あなたはやるべきだ。
【 ○ 】:もし機会があれば、バンジージャンプに挑戦して、自分の勇気を試してみるべきだ。
"if there is an opportunity"は前後をコンマ(,)ではさんているので挿入句です。二つのコンマ(,)がはさむ挿入句を見落とすと、"if"の「もし〜」が文末までかかる意味的に不自然な和訳ができあがります。
【例文】の場合、"You should try bungee jumping to test your courage."という文に追加説明として、"if there is an opportunity"を挿入しています。文意は「チャンスがあれば、肝試しにバンジージャンプで飛んでみろ」です。
和訳のときは、挿入句を先に訳して文頭に置けばOK。挿入句はあくまで文全体に対する追加説明なので、日本語では文頭に置くのが無難です。
挿入句はダッシュ(―)や丸かっこ(())で表わすこともあります。ダッシュ(―)を使うと多少くだけたニュアンスになります。
【例文】:You should, if there is an opportunity, try bungee jumping to test your courage.
【例文】:You should―if there is an opportunity―try bungee jumping to test your courage.
【例文】:You should (if there is an opportunity) try bungee jumping to test your courage.
【 ○ 】:もし機会があれば、バンジージャンプに挑戦して、自分の勇気を試してみるべきだ。
→挿入句は丸かっこ(())やダッシュ(―)でも表現可能
コンマ(,)が区切りとは限らない
コンマ(,)が文の区切りを表わすとは限りません。コンマ(,)以降が直前の部分につながることもあります。
【例文】:I was amazed when I saw what was riding the tricycle, and I realized it was a large dog.
【 × 】:私は何が三輪車に乗っているのか見たとき驚きました。そして、私はそれは大きな犬とわかった。
【 ○ 】:何かが三輪車に乗っているのを見て、それが大きな犬だとわかったときびっくりしました。
【例文】の基本構造は"I was amazed when A and B"(AそしてBをしたときにびっくりした)です。
"and"の前にコンマ(,)があるので、文がいったんそこで途切れるような気がします。しかし、"and"の前で文を区切って和訳すると、話し手の「私」はびっくりしたあとに「三輪車に乗る犬」に気づいたことになります。話の順序が不自然です。
"and"の前にコンマ(,)は文全体が比較的長いので、見やすくするために置いたものです。"and"以下は直前の部分から独立するのでなく、前にある"when"につながります。「私」がびっくりした原因は「三輪車に乗っているのが犬だと気づいたこと」です。
もう一つ例文を。
【例文】:I handed my son the chocolate I just bought him, and the plastic bag containing a carton of milk.
【 × 】:私は息子にちょうど買ってやったチョコレートを手渡した。そして、レジ袋はパック入り牛乳を含んでいる。
【 ○ 】:今買ってやったチョコレートと、パック入り牛乳が入ったレジ袋を息子に手渡した。
【例文】の基本構造は"I handed my son A and B"(私は息子にAとBを手渡した)です。
"and"の前にコンマ(,)があるので、文がいったんそこで途切れるような気がします。しかし、"and"の前で文を区切って和訳すると、「レジ袋」は誰が持っているのか、どこにあるのか不明です。
"and"の前にコンマ(,)は文全体が比較的長いので、見やすくするために置いたものです。"and"以下は直前の部分から独立するのでなく、前にある"handed"につながります。「息子」に手渡したのは「チョコレート」と「レジ袋」の両方です。
文頭の"and, but"の次にコンマ(,)は原則として不要
文頭の"and"と"but"の次の不要なコンマ(,)(1)
↑
接続詞の"and"と"but"を文の先頭に置いて文を始める場合、たいてい次にコンマ(,)は不要です。
【例文】:飼っている二匹の猫のうち、一匹はちくわが好きです。そして、もう一匹はチーズが好きです。
【 × 】:One of my two cats likes chikuwa. And, the other likes cheese.
【 ○ 】:One of my two cats likes chikuwa. And the other likes cheese.
→"And"の次のコンマ(,)は不要
【例文】:熱は下がった。しかし、せきが止まらない。
【 × 】:My fever was gone. But, cough doesn't stop.
【 ○ 】:My fever was gone. But cough doesn't stop.
→"But"の次のコンマ(,)は不要
文頭の"and, but"の次にコンマ(,)を置く場合
文頭の"and"と"but"の次の不要なコンマ(,)(2)
↑
文頭の"and"や"but"の次に接続詞が導く節やイディオムなどを置くとき、接続詞が導く節やイディオムの前後にコンマ(,)を置くことがあります。コンマ(,)を置くと、"and"や"but"の次に来る語句が文の主語と述語ではなく、接続詞が導く節やイディオムであることがすぐにわかります。
副詞(afterwards, surprisingly, etc)
文頭の"and"と"but"の次の不要なコンマ(,)(2)"and, but"の次にコンマ(,)を置く場合(1)
↑
文頭の"and"や"but"の次に"afterwards"や"surprisingly"などの副詞を置く場合、副詞の前後にコンマ(,)を置くことがあります。コンマ(,)を置くと副詞であることがわかりやすくなります。
【例文】:右ひじの手術を受けた。そして、その後再び野球ができるようになった。
【 ○ 】:I had surgery to repair my right elbow. And afterwards I was able to play baseball again.
【 ○ 】:I had surgery to repair my right elbow. And, afterwards, I was able to play baseball again.
→"afterwards"の前後にコンマ(,)を置くことがある
【例文】:我々人間の染色体の数は46である。しかし、意外なことに馬や犬の染色体の数は人間よりも多い。
【 ○ 】:We humans have 46 chromosomes. But surprisingly horses and dogs have more chromosomes than us.
【 ○ 】:We humans have 46 chromosomes. But, surprisingly, horses and dogs have more chromosomes than us.
→"surprisingly"の前後にコンマ(,)を置くことがある
副詞(besides 〜, furthermore 〜, moreover 〜)
文頭の"and"と"but"の次の不要なコンマ(,)(2)"and, but"の次にコンマ(,)を置く場合(2)
↑
"and"と一緒に"besides, furthermore, moreover"を使うときは、"besides, furthermore, moreover"の前後にコンマ(,)が必要です。
【例文】:行方不明機が発見された。そしてしかも、乗員乗客全員無事だ。
【 △ 】:The missing plane was found. And besides all the crew and passengers were safe.
【 △ 】:The missing plane was found. And furthermore all the crew and passengers were safe.
【 △ 】:The missing plane was found. And moreover all the crew and passengers were safe.
【 ○ 】:The missing plane was found. And, besides, all the crew and passengers were safe.
【 ○ 】:The missing plane was found. And, furthermore, all the crew and passengers were safe.
【 ○ 】:The missing plane was found. And, moreover, all the crew and passengers were safe.
→"besides, furthermore, moreover"の前後にコンマ(,)が必要
副詞(nevertheless 〜, nonetheless 〜)
文頭の"and"と"but"の次の不要なコンマ(,)(2)"and, but"の次にコンマ(,)を置く場合(3)
↑
"but"と一緒に"nevertheless, nonetheless"を使うときは、"nevertheless, nonetheless"の前後にコンマ(,)が必要です。
【例文】:凡人は物事を表面的にしか捉えることができない。しかしながら、物事には必ず二つの側面がある。
【 × 】:Ordinary people only see things superficially. But nevertheless all situations have two sides.
【 × 】:Ordinary people only see things superficially. But nonetheless all situations have two sides.
【 ○ 】:Ordinary people only see things superficially. But, nevertheless, all situations have two sides.
【 ○ 】:Ordinary people only see things superficially. But, nonetheless, all situations have two sides.
→"nevertheless, nonetheless"の前後にコンマ(,)が必要
接続詞が導く節(if 〜, though 〜, etc)
文頭の"and"と"but"の次の不要なコンマ(,)(2)"and, but"の次にコンマ(,)を置く場合(4)
↑
文頭の"and"や"but"の次に"if, when, before, after, as, though, whether"などの接続詞を置く場合、接続詞が導く節の前後にコンマ(,)を置くことがあります。コンマ(,)を置くと、どこからどこまでが接続詞の導く節なのか、わかりやすくなります。
【例文】:クラブに入ろう。でも、そうすると勉強する時間がなくなってしまう。
【 ○ 】:I'll join a club. But if so I don't have enough time to study.
【 ○ 】:I'll join a club. But, if so, I don't have enough time to study.
→"if so"の前後にコンマ(,)を置くことがある
【例文】:第二次世界大戦は1939年に始まった。そして、私が十歳のとき、日本に原子力爆弾が投下された。
【 ○ 】:WW II started in 1939. And when I was ten the atomic bombs were dropped on Japan.
【 ○ 】:WW II started in 1939. And, when I was ten, the atomic bombs were dropped on Japan.
(= WW II started in 1939. And the atomic bombs were dropped on Japan when I was ten.)
→"when I was ten"の前後にコンマ(,)を置くことがある
前置詞句(with 〜, after 〜, etc)
文頭の"and"と"but"の次の不要なコンマ(,)(2)"and, but"の次にコンマ(,)を置く場合(5)
↑
文頭の"and"や"but"の次に"with 〜"や"after 〜"などの前置詞句を置く場合、前置詞句の前後にコンマ(,)を置くことがあります。コンマ(,)を置くと、どこからどこまでが前置詞句なのか、わかりやすくなります。
【例文】:町全体が泥に覆われた。そして、ボランティアの助けを得て町の清掃作業を始めた。
【 ○ 】:The whole town had been covered with mud. And with the aid of volunteers we've started to clean the town.
【 ○ 】:The whole town had been covered with mud. And, with the aid of volunteers, we've started to clean the town.
(= The whole town had been covered with mud. And we've started to clean the town with the aid of volunteers.)
→"with the aid of volunteers"の前後にコンマ(,)を置くことがある
【例文】:震度5強が観測された。しかし、地震の後に被害の報告は一件もなかった。
【 ○ 】:The intensity 5 upper was observed. But after the earthquake no damage was reported.
【 ○ 】:The intensity 5 upper was observed. But, after the earthquake, no damage was reported.
(= The intensity 5 upper was observed. But no damage was reported after the earthquake.)
→"after the earthquake"の前後にコンマ(,)を置くことがある
分詞句(seeing 〜, hearing 〜, etc)
文頭の"and"と"but"の次の不要なコンマ(,)(2)"and, but"の次にコンマ(,)を置く場合(6)
↑
文頭の"and"や"but"の次に分詞句を置く場合、分詞句の前後にコンマ(,)を置くほうが普通です。
【例文】:ゴリラは缶コーヒーをもらった。じっと眺めたあと、ゴリラは自分で缶を開けてコーヒーを飲み始めた。
【 △ 】:The gorilla was given canned coffee. And gazing at it he opened the tab and began to drink it.
【 ○ 】:The gorilla was given canned coffee. And, gazing at it, he opened the tab and began to drink it.
→"gazing at it"の前後にコンマ(,)を置くほうが普通
【例文】:誰かが私の名前を呼んだ。しかし、周りを見回しても、人っ子一人いなかった。
【 △ 】:Someone called my name. But seeing around I found there was nobody near me.
【 ○ 】:Someone called my name. But, seeing around, I found there was nobody near me.
→"seeing around"の前後にコンマ(,)を置くほうが普通
イディオム(of course, after all, etc)
文頭の"and"と"but"の次の不要なコンマ(,)(2)"and, but"の次にコンマ(,)を置く場合(7)
↑
文頭の"and"や"but"の次に"of course"や"above all"などのイディオムを置く場合、イディオムの前後にコンマ(,)を置くことがあります。コンマ(,)を置くと、どこからどこまでがイディオムなのか、わかりやすくなります。
【例文】:私がキャプテンです。そして、無論すべての責任は私にあります。
【 ○ 】:I'm the captain. And of course I am obliged to take all responsibility.
【 ○ 】:I'm the captain. And, of course, I am obliged to take all responsibility.
→"of course"の前後にコンマ(,)を置くことがある
【例文】:中国との間には複数の問題が存在する。それでもやはり、中国と良好な関係を保つ必要がある。
【 ○ 】:We have several problems with China. But after all we need to have a good relationship with China.
【 ○ 】:We have several problems with China. But, after all, we need to have a good relationship with China.
→"after all"の前後にコンマ(,)を置くことがある
文の終結や語句の省略を表わすピリオド(.)
なんとなく、ピリオド(.)は日本語の句点(。)と同じ意味と考えがちですが、句点(。)にはない機能もあります。
実は、"period"はアメリカ英語、イギリス英語では"full stop"と言います。
引用符("")がある文でピリオド(.)をどこに置くのかは引用符("")のコーナーにまとめてあります→【参照】:『引用符("")の使い方:ほかの句読点との位置関係』
文を終結させる
ピリオド(.)は日本語の句点(。)と同じく、文章の終わりを表わします。ピリオド(.)で文章は終結し、次の文章は必ず大文字で始めます。
【例文】:船が難破したあと、ここに漂着したようだ。幸いなことに、全員無傷だ。
【 × 】:We seem to have drifted ashore after shipwreck. all of us are fortunately unwounded.
【 ○ 】:We seem to have drifted ashore after shipwreck. All of us are fortunately unwounded.
→"All"は大文字で始める
引用符("")のある会話文の場合
引用符("")のある会話文で会話部分が文末に来る場合、通例ピリオド(.)は引用符")の左側に置きます。「A said, "〜".」ではなく「A said, "〜."」です→【参照】:『引用符("")の使い方:ほかの句読点との位置関係』
【例文】:「津波警報は解除されました」とアナウンサーは言った。
【 △ 】:The newscaster said, "The tsunami warning was lifted".
【 ○ 】:The newscaster said, "The tsunami warning was lifted."
(= The newscaster said that the tsunami warning had been lifted.)
→ピリオド(.)は引用符(")の左側に置く
単語を短く綴ったことを表わす
ピリオド(.)が語句の省略を表わすことがあります。日本語の句点(。)にはない機能です。
一つの単語の場合
ピリオド(.)の使い方(2)単語の省略を表わす(1)
↑
単語一つを短く表記するときに、ピリオド(.)を使うことがあります。
Mr. (= Mister), Dr. (= Doctor), Jan. (= January), Mt. (= Mountain)
ピリオド(.)自体を省略することもあります。
Mr. or Mr (= Mister), Dr. or Dr (= Doctor), Jan. or Jan (= January), Mt. or Mt (= Mountain)
複数の単語の場合
ピリオド(.)の使い方(2)単語の省略を表わす(2)
↑
複数の単語の場合には、短く表記した単語の一つ一つにピリオドを打ちます。
B.C.(= before Christ), U.K.(= the United Kingdom), p.m.(= post meridiem)
"B.C."は"C"の次に、"U.K."は"K"の次に、"p.m."は"m"の次にピリオド(.)が必要です。
【例文】:イギリスは王国である。
【 × 】:The U.K is one of the kingdoms.
【 ○ 】:The U.K. is one of the kingdoms.
→"K"の次にもピリオド(.)が必要
【例文】:午後十時ちょうどに、地震による最初の揺れが発生しました。
【 × 】:At 10 p.m, the first tremor of the earthquake happened.
【 ○ 】:At 10 p.m., the first tremor of the earthquake happened.
→コンマ(,)の前の"m"の次にもピリオド(.)が必要
ピリオド(.)自体を省略することもあります。省略するときは、すべてのピリオド(.)を省略します。
B.C. or BC(= before Christ), U.K. or UK(= the United Kingdom), p.m. or pm(= post meridiem)
人名の場合
ピリオド(.)の使い方(2)単語の省略を表わす(3)
↑
人名も省略可能です。名字を残して名前やミドルネームなどを短くします。匿名にするため、名前のすべてを頭文字とピリオド(.)のみで表記することもあります。
【例文】:二〇〇九年の一月二十日に、B・H・オバマが第四十四代アメリカ合衆国大統領に就任した。
【 × 】:B. H Obama became the 44th President of the United States on January 20, 2009.
【 ○ 】:B. H. Obama became the 44th President of the United States on January 20, 2009.
→"H"の次にもピリオド(.)が必要
"B. H. Obama"は、フルネームの"Barack Hussein Obama"(バラク・フセイン・オバマ)を短く表記したものです。
小数点はピリオド(.)を打つ
英語の場合、"0.001"のような少数の表記のとき、小数点はピリオド(.)を使います。句点(。)にはない用法です。
日本語では、発音するときは「コンマ一秒の差で負けた」のように「小数点」を「コンマ」と呼ぶこともあります。しかし、実際の表記は英語と同じくピリオド(.)を使うことが多いようです。
【例文】:3.1413
【 × 】:3,1413
【 ○ 】:3.1413
【例文】:3.3億円
【 × 】:0,33 billion yen
【 ○ 】:0.33 billion yen
→小数点はピリオド(.)を使う
英語の場合、コンマ(,)は通例、数字の三桁ごとの区切り記号として使います→「コンマ(,)の使い方:数字を三桁ごとに区切る」
説明や理由を導くコロン(:)
コロン(:)はたいてい直前の部分の理由や説明を導きます。コロン(:)は日本語の文章でも使うことがあります。英語で使うときはたいてい、コロン(:)の次にスペースを一つ置きます。
似た句読点のセミコロン(;)は二つのセンテンスをセミコロン(;)の前後に並べてお互いの内容を強調します→【参照】:『セミコロン(;)の使い方』
"and"や"but", "this is because", "the reason is that"の代役
接続詞の"and, but, this is because, the reason is that"などの代わりにコロン(:)を使うことがあります。コロン(:)の次には必ずスペースが一つ必要です。
セミコロン(;)にもほぼ同じ使い方があります→【参照】:『セミコロン(;)の使い方:接続詞の代わりに使う』
日本語では接続詞の代わりにコロン(:)を使うことはあまりないので、句点(。)で文を区切るか、「そして」「しかし」「なぜなら」などの接続詞を補って和訳します。
【例文】:あなたは救急車を読んで下さい。私はけが人に応急処置を施します。
【 × 】:You should call an ambulance:I try to give first aid to the injured persons.
【 ○ 】:You should call an ambulance: I try to give first aid to the injured persons.
(= You should call an ambulance and I try to give first aid to the injured persons.)
→コロン(:)の次にはスペースが必要
【例文】:Green means "Go": red means "Stop".
(= Green means "Go", and red means "Stop".)
【和訳】:青は「進め」、そして、赤は「止まれ」を意味する。
→「そして」を補って和訳する
【例文】:I know who you are: you won't know who I am.
(= I know who you are, but you won't know who I am.)
【和訳】:私は君が誰だか知っている。しかし、君は私のことを知らんだろう。
→「しかし」を補って和訳する
【例文】:Bats are mammals: they feed their babies with milk.
(= Bats are mammals. This is because they feed their babies with milk.)
(= Bats are mammals. The reason is that they feed their babies with milk.)
【和訳】:コウモリは哺乳類です。なぜなら、母乳で赤ちゃんを育てるからです。
→「なぜなら」を補って和訳する
次にリストの項目が並ぶ
コロン(:)の次にリストアップした項目を並べることがあります。コロン(:)の次にはスペースが一つ必ず必要です。
ダッシュ(―)にも同じ使い方がありますが、多少くだけたニュアンスになります。日本語では、そのままコロン(:)を使うこともありますが、句点(。)でいったん文を区切るほうが無難です。
【例文】:There are six continents on the earth: Asia, Africa, Europe, America, Australia and Antarctica.
(= There are six continents on the earth―Asia, Africa, Europe, America, Australia and Antarctica.)
【 △ 】:地球上には六つの大陸がある:アジア、アフリカ、ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリア、南極の六つだ。
【 ○ 】:地球上には六つの大陸がある。アジア、アフリカ、ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリア、南極の六つだ。
→和訳はいったん句点(。)で文を終わらせるほうが無難
たまに、リストアップした項目を先に置いて、コロン(:)の後にリストの説明を続けることがあります。
【例文】:Scandium, Yttrium, Neodymium: all these are the names of elements, which are called "rare earth".
【和訳】:スカンジウム、イットリウム、ネオジム、これらは「レアアース」と呼ばれる元素の名前です。
→"all these"以下がリストの説明
次に具体例が並ぶ
コロン(:)の次に具体例を並べることがあります。コロン(:)の次にはスペースが一つ必ず必要です。
ダッシュ(―)にも同じ使い方がありますが、多少くだけたニュアンスになります。日本語では、そのままコロン(:)を使うこともありますが、句点(。)でいったん文を区切って「たとえば」と始めるのが無難です。
【例文】:There are several Japanese dogs: Akita Inu, Kai Ken, Shiba Inu and Kishu.
(= There are several Japanese dogs―Akita Inu, Kai Ken, Shiba Inu and Kishu.)
【 △ 】:数種の日本犬が存在する:秋田犬、甲斐犬、柴犬、紀州犬などだ。
【 ○ 】:数種の日本犬が存在する。たとえば、 秋田犬、甲斐犬、柴犬、紀州犬などだ。
→和訳はいったん句点(。)で文を終わらせるほうが無難
コロン(:)の次に並ぶ項目が具体例のときは、「たとえば」を補って和訳するとわかりやすくなります。
一言放って文を締める
センテンスの最後にコロン(:)を置いて、その次の一言で文を締めることがあります。シメの一言はたいてい名詞か名詞に近い意味を持つ語句です。コロン(:)の次にはスペースが一つ必ず必要です。
日本語では句点(。)でいったん文を終わらせて、シメの一言を独立させるのが無難です。
【例文】:There is only one thing that terrifies me: a cockroach.
【 △ 】:この世でたった一つ怖いものがある:ゴキブリだ。
【 ○ 】:この世でたった一つ怖いものがある。ゴキブリだ。
→和訳はいったん句点(。)で文を終わらせるほうが無難
【例文】:The function of a clock is very simple: to tell time.
【 △ 】:時計の機能というものはいたってシンプルだ: 時を告げることだ。
【 ○ 】:時計の機能というものはいたってシンプルだ。時を告げることだ。
→和訳はいったん句点(。)で文を終わらせるほうが無難
次に会話文が続く
コロン(:)の次に引用符("")で囲んだ会話文を続けることがあります。コロン(:)の次にはスペースが一つ必ず必要です。
一般的には、会話文と地の文の区切りにはコンマ(,)を使います→【参照】:『コンマ(,)の使い方:引用符("")ありの会話文で会話部分と地の文を区切る』。しかし、会話部分が長くなるときや、強調のニュアンスを込めるときにコロン(:)を使うことがあります
日本語ではコロン(:)を使わずに、引用符("")の部分をそのままかぎかっこ(「」)でくくるのが無難です。
【例文】:The teacher said: "Now, I give you a math pop quiz."
(= The teacher said that now I gave you a math pop quiz.)
【 △ 】:先生は言った:「それでは、数学の小テストを始める」
【 ○ 】:先生は言った。「それでは、数学の小テストを始める」
→和訳はいったん句点(。)で文章を終わらせるほうが無難
コロン(:)を使うとコンマ(,)を使うよりも多少、会話の部分が目立ちます。
コロン(:)の左が話し手、右が会話の内容
会話を表わす文章でコロン(:)が「話し手」を表わすことがあります。コロン(:)の次にはスペースが一つ必ず必要です。
日本語の場合もたいていそのままコロン(:)を使いますが、スペースは入れないこともあるようです。
【例文】:Tros: Have you ever been to Scotland?
Kirk: No, I haven't.
Tros: I'll drink gallons of Scotch whisky.
Kirk: Don't forget some bottles for me.
【和訳】:トロス: スコットランドへ行ったことあるか。
カーク: いや、ない。
トロス: スコッチウイスキーをたらふく飲んで来るぜ。
カーク: みやげを忘れるなよ。
英語、日本語ともに、コロン(:)の左側が「話し手」の名前、コロン(:)の右側が会話の内容です。
引用開始の目印
コロン(:)は引用した語句や文を導くことがあります。
コロン(:)の次にはスペースを一つ置くのが普通です。引用を表わすので、コロン(:)の次の文はたいてい引用符("")でくくり、大文字で始めます。日本語では引用符("")の部分をかぎかっこ(「」)でくくり、コロン(:)は省くのが普通です。
【例文】:I received an email which read: "You can make three hundred thousand yen a month at home."
【和訳】:メールにはこう書いて合った。「自宅にいながら一カ月で三十万円稼ぐことができます」
→コロン(:)で引用文を導く
コロン(:)の次にダッシュ(―)を置いて引用文を導くこともできます。引用文が長くなるときは、ダッシュ(―)の次に改行を入れることも可能。コロン(:)とダッシュ(―)を組み合わせて使う場合、コロン(:)の前後やダッシュ(―)の前後にはスペースを入れないのが普通です。
【例文】:I received an email which read:―"You can make three hundred thousand yen a month at home."
【和訳】:メールにはこう書いて合った。「自宅にいながら一カ月で三十万円稼ぐことができます」
→コロン(:)ダッシュ(―)で引用文を導く
【例文】:I received an email which read:―
"You can make three hundred thousand yen a month at home."
【和訳】:メールにはこう書いて合った。「自宅にいながら一カ月で三十万円稼ぐことができます」
→コロン(:)ダッシュ(―)で引用文を導く、改行が可能
【例文】:I was often encouraged by Bruce Lee's saying:―"Mistakes are always forgivable, if one has the courage to admit them."
【テキスト引用元】Mistakes are always forgivable, if one has the courage to admit them. - Bruce Lee at BrainyQuote
【和訳】:何度もブルース・リーのこの名言に元気づけられました。「ミスはいつでも許される。それを認める勇気がありさえすれば」
→コロン(:)ダッシュ(―)で引用文を導く
【例文】:I was often encouraged by Bruce Lee's saying:―
"Mistakes are always forgivable, if one has the courage to admit them."
【テキスト引用元】Mistakes are always forgivable, if one has the courage to admit them. - Bruce Lee at BrainyQuote
【和訳】:何度もブルース・リーのこの名言に元気づけられました。
「ミスはいつでも許される。それを認める勇気がありさえすれば」
→コロン(:)ダッシュ(―)で引用文を導く、改行が可能
簡潔な注釈を付け加える
コロン(:)の次に、直前の語句の短い説明やサブタイトルを置くことがあります。コロン(:)の次にはスペースが一つ必ず必要です。
日本語ではそのままコロン(:)を使うこともありますが、読点(、)を使うほうが無難です。
【例文】:Biology: a science of living things, zoology: a science of animals, botany: a science of plants.
【 △ 】:生物学: 生き物全般に関する科学、動物学: 動物に関する科学、植物学: 植物に関する科学。
【 ○ 】:生物学、生き物全般に関する科学、動物学、動物に関する科学、植物学、植物に関する科学。
→コロン(:)の次に短い説明が並ぶ
【例文】:The Graduation: A New Departure of a Boy
【 △ 】:「卒業: 少年の新たなる旅立ち」
【 ○ 】:「卒業、少年の新たなる旅立ち」
→"A New Departure of a Boy"は書名のサブタイトル
アラビア数字で表記する時刻
コロン(:)が「〜時〜分」の時刻を表わすことがあります。時刻を表わす場合、コロン(:)の前後にスペースは不要です。
イギリス英語では、コロン(:)の代わりにピリオド(.)を使うことがあります。日本語でもそのままコロン(:)を使うことがあります。
【例】:1:30[※アメリカ英語]
【例】:1.30[※イギリス英語]
【訳】:1時半、1:30
【例】:21:45[※アメリカ英語]
【例】:21.45[※イギリス英語]
【訳】:21時45分、21:45
【例】:8:10 a.m.[※アメリカ英語]
【例】:8.10 a.m.[※イギリス英語]
【訳】:午前8時10分、AM 8:10
→イギリス英語ではコロン(:)の代わりにピリオド(.)を使うことがある
コロン(:)を使って時刻を表記する場合、日本語ではよく"AM 8:10"と書きます。しかし、英語では"a.m."を時刻の後ろにおいて、"8:10 a.m."と書きます。たいてい小文字で"a.m."、または、ピリオド(.)を二つとも省略して"am"とします。
日本語文ではほとんど使わないセミコロン(;)
セミコロン(;)は日本語ではあまり使わない記号ですが、英語ではよく見かけます。
似た句読点のコロン(:)はたいていコロン(:)の直前の部分の理由や説明を導きます。一方、セミコロン(;)は二つのセンテンスをセミコロン(;)の前後に並べてお互いの内容を強調します→【参照】:『コロン(:)の使い方』
セミコロン(;)の次にはスペースが一つ必ず必要です。
"and"と"but"の代役
接続詞の"and"や"but"の代わりにセミコロン(;)を使うことがあります。"if, when, because"などの意味を表わすことはありません。セミコロン(;)の次にはスペースが一つ必ず必要です。
コロン(:)にもほぼ同じ使い方があります→【参照】:『コロン(:)の使い方:接続詞の代わりに使う』
日本語ではセミコロン(;)を「そして、しかし」と和訳するのが無難です。
【例文】:Cold winter has gone; warm spring comes.
(= Cold winter has gone, and warm spring comes.)
【和訳】:冷たい冬が過ぎ去り、そして、暖かな春が来る。
→セミコロン(;)を「そして」と和訳する
【例文】:Our male softball team lost; our female team has won the games.
(= Our male softball team lost, but our female team has won the games.)
【和訳】:男子ソフトは負けたが、しかし、女子は連戦連勝だ。
→セミコロン(;)を「しかし」と和訳する
接続詞に近い意味の副詞や副詞句を区切る
"however"や"therefore"など、接続詞に近い意味の副詞や副詞句の前にセミコロン(;)を置いて、二つの文をつなげることがあります。セミコロン(;)の次にはスペースが一つ必ず必要です。
前にセミコロン(;)を置く語句の構文
セミコロン(;)の使い方(2)"however"などの副詞の前に置く(1)
↑
セミコロン(;)を使う構文は日本語ではまったく見かけないので、"however"を例に取って、使える例と使えない例をまとめます。ポイントは、"however"の前にコンマ(,)を置いて二つの文をつなげるのは不可であること。たいてい、"however"の前にはピリオド(.)かセミコロン(;)を置きます。
【 × 】:〜, however ….[※"however"の前にセミコロン(;)が必要、"however"の次にコンマ(,)が必要]
【 × 】:〜, however, ….[※"however"の前にセミコロン(;)が必要]
【 ○ 】:〜; however, ….[※"however"の前はセミコロン(;)]
【 ○ 】:〜. However, ….[※"However"の前はピリオド(.)]
【例文】:火星は惑星だが、太陽は恒星だ。
(= 火星は惑星だ。しかし、太陽は恒星だ。)
【 × 】:The Mars is a planet, however the Sun is a fixed star.
→"however"の前にセミコロン(;)が必要、"however"の次にコンマ(,)が必要
【 × 】:The Mars is a planet, however, the Sun is a fixed star.
→"however"の前にセミコロン(;)が必要
【 ○ 】:The Mars is a planet; however, the Sun is a fixed star.
(= The Mars is a planet, but however, the Sun is a fixed star.)
→"however"の前はセミコロン(;)
【 ○ 】:The Mars is a planet. However, the Sun is a fixed star.
(= The Mars is a planet, but however, the Sun is a fixed star.)
→"However"の前はピリオド(.)
【強調して追加】:besides, furthermore, moreover, in addition(その上、さらに)
セミコロン(;)の使い方(2)"however"などの副詞の前に置く(2)
↑
"besides, furthermore, moreover, in addition"はいずれも接続詞ではないので、二つの文をつなぐことはできません。前にセミコロン(;)、後ろにコンマ(,)を置けば、セミコロン(;)が接続詞の役を果たし二つの文をつなぐことができます。
【例文】:Crows are smart; besides, they are not much afraid of humans.
(= Crows are smart. Besides, they are not much afraid of humans.)
【例文】:Crows are smart; furthermore, they are not much afraid of humans.
(= Crows are smart. Furthermore, they are not much afraid of humans.)
【例文】:Crows are smart; moreover, they are not much afraid of humans.
(= Crows are smart. Moreover, they are not much afraid of humans.)
【例文】:Crows are smart; in addition, they are not much afraid of humans.
(= Crows are smart. In addition, they are not much afraid of humans.)
【和訳】:カラスは賢い。おまけにそれほど人間を怖がらない。
【逆接、反対】:however, nevertheless, nonetheless, still(しかし、けれども)
セミコロン(;)の使い方(2)"however"などの副詞の前に置く(3)
↑
"however, nevertheless, nonetheless, still"はいずれも接続詞ではないので、二つの文をつなぐことはできません。前にセミコロン(;)、後ろにコンマ(,)を置けば、セミコロン(;)が接続詞の役を果たし二つの文をつなぐことができます。
【例文】:Geothermal power is eco-friendly; however, its availability is limited to certain areas.
(= Geothermal power is eco-friendly. However, its availability is limited to certain areas.)
【例文】:Geothermal power is eco-friendly; nevertheless, its availability is limited to certain areas.
(= Geothermal power is eco-friendly. Nevertheless, its availability is limited to certain areas.)
【例文】:Geothermal power is eco-friendly; nonetheless, its availability is limited to certain areas.
(= Geothermal power is eco-friendly. Nonetheless, its availability is limited to certain areas.)
【例文】:Geothermal power is eco-friendly; still, its availability is limited to certain areas.
(= Geothermal power is eco-friendly. Still, its availability is limited to certain areas.)
【和訳】:地熱発電は環境にやさしい。だが、特定の地域でしか利用できない。
【逆接、反対】:on the contrary(それどころか、とんでもない)
セミコロン(;)の使い方(2)"however"などの副詞の前に置く(4)
↑
"on the contrary"は接続詞ではないので、二つの文をつなぐことはできません。前にセミコロン(;)、後ろにコンマ(,)を置けば、セミコロン(;)が接続詞の役を果たし二つの文をつなぐことができます。
【例文】:The town has been fully reconstructed; on the contrary, its population is larger than before the earthquake disaster.
(= The town has been fully reconstructed. On the contrary, its population is larger than before the earthquake disaster.)
【和訳】:町は完全に復興した。それどころか、人口は震災前よりも増えた。
【二者の対比】:on the other hand(一方、それに対して)
セミコロン(;)の使い方(2)"however"などの副詞の前に置く(5)
↑
"on the ohter hand"は接続詞ではないので、二つの文をつなぐことはできません。前にセミコロン(;)、後ろにコンマ(,)を置けば、セミコロン(;)が接続詞の役を果たし二つの文をつなぐことができます。
【例文】:Gasoline-powered cars are very noisy; on the other hand, electric cars are amazingly quiet.
(= Gasoline-powered cars are very noisy. On the other hand, electric cars are amazingly quiet.)
【和訳】:ガソリン車は騒音をまき散らす。一方、電気自動車は驚くほど静かだ。
【結果、結末】:as a result, accordingly, consequently, therefore, thus(その結果、従って)
セミコロン(;)の使い方(2)"however"などの副詞の前に置く(6)
↑
"as a result, accordingly, consequently, therefore, thus"はいずれも接続詞ではないので、二つの文をつなぐことはできません。前にセミコロン(;)、後ろにコンマ(,)を置けば、セミコロン(;)が接続詞の役を果たし二つの文をつなぐことができます。
"thus"はやや堅苦しい言い方です。
【例文】:We had held evacuation drills; as a result, none of us were hurt when the fire broke out.
(= We had held evacuation drills. As a result, none of us were hurt when the fire broke out.)
【例文】:We had held evacuation drills; therefore, none of us were hurt when the fire broke out.
(= We had held evacuation drills. Therefore, none of us were hurt when the fire broke out.)
【例文】:We had held evacuation drills; accordingly, none of us were hurt when the fire broke out.
(= We had held evacuation drills. Accordingly, none of us were hurt when the fire broke out.)
【例文】:We had held evacuation drills; consequently, none of us were hurt when the fire broke out.
(= We had held evacuation drills. Consequently, none of us were hurt when the fire broke out.)
【例文】:We had held evacuation drills; thus, none of us were hurt when the fire broke out.
(= We had held evacuation drills. Thus, none of us were hurt when the fire broke out.)
【和訳】:避難訓練は数度行っていました。そのため、火事が発生したとき、けが人はゼロでした。
【条件、仮定】:otherwise(さもないと)
セミコロン(;)の使い方(2)"however"などの副詞の前に置く(7)
↑
"otherwise"を接続詞として使う場合は、前にコンマ(,)かセミコロン(;)を置いて二つの文をつなぎます。副詞として使う場合は、前のセンテンスをピリオド(.)で終わらせて"otherwise"を文頭に置きます。
【例文】:Bring the flower pots inside, otherwise strong wind will blow them away.
【例文】:Bring the flower pots inside; otherwise strong wind will blow them away.
【例文】:Bring the flower pots inside. Otherwise strong wind will blow them away.
(= If you don't bring the flower pots inside. strong wind will blow them away.)
【和訳】:植木鉢は中に入れておきなさい。でないと強風で吹き飛ばされちゃうよ。
コンマ(,)だらけで見づらくなるのを避ける
具体例を多数挙げる文などでコンマ(,)を多用するとき、文の区切りをわかりやすくするためにセミコロン(;)を使うことがあります。セミコロン(;)の次にはスペースが一つ必ず必要です。
日本語ではセミコロン(;)を読点(、)に置き換えるのが無難です。
【例文1】:Here are two bridegroom candidates: Greg Lake, a physician, Patrick Page, a lawyer.
【例文2】:Here are two bridegroom candidates: Greg Lake, a physician; Patrick Page, a lawyer.
【和訳】:この二人が花婿候補です。グレッグ・レイクは内科医、パトリック・ペイジは弁護士です。
【例文1】のように"physician"の次をコンマ(,)にすると、どこで文が切れるのかわかりにくくなるので、【例文2】のように代わりにセミコロン(;)を使うことがあります。
【例文1】【例文2】ともに、"Greg Lake"と"Patric Page"の次にあるコンマ(,)は同格を表わし、コンマ(,)の直前の人物の追加説明です。
ダッシュ(―)は長い横棒
ダッシュ(―)とは英語の句読点の一つ。長い横棒です。主に文や話の流れの中断や急変を表わします。ダッシュ(―)にはコロン(:)やセミコロン(;)に近い用法もあります。ダッシュ(―)を使うとたいていくだけたニュアンスになります。
挿入句として使うダッシュ(―)は、前後にスペースを入れないほうが無難です。挿入句以外のときは前後の文脈に合わせて、スペースを置くか置かないかを決めるようです。
活字では短い横棒のハイフン(-)を二つ並べてダッシュ(―)を表記することがあります。日本語文では、全角のダッシュ(―)を二つ並べることが多いので、ここでも原則として、和訳文では全角のダッシュ(―)を二つ並べて表記します。
「挿入」とは文全体に対する追加説明
英語ではよく文章全体に対して追加説明を行うために、文の途中に語句を挿入します。挿入した語句は前後をダッシュ(―)ではさむことがあります→【参照】:『ゼロから始める挿入句』
日本語でも英語と同じようにダッシュ(―)で挿入句を表わすことがあります。ただし、あまり一般的ではありません。読点(、)で区切るほうが無難です。
【例文】:These jellyfishes―to the zoologists―looked to be quite unknown creatures.
【 △ 】:これらのクラゲは――動物学者にとって――まったくの未知の生物だった。
【 ○ 】:動物学者にとって、これらのクラゲはまったくの未知の生物だった。
→"to the zoologists"は挿入句
【例文】:A cigarette with no bad health effects―if such a stuff exists―will be accepted by non-smokers.
【 △ 】:健康被害のないタバコ――もしそんなものが存在すれば――非喫煙者にも受け入れられるだろう。
【 ○ 】:健康被害のないタバコは、もしそんなものがあれば、非喫煙者にも受け入れられるだろう。
→"if such a stuff exists"は挿入句
挿入句はコンマ(,)や丸かっこ(())で表わすこともできます。ダッシュ(―)を使うと多少くだけたニュアンスになります。
【例文】:動物学者にとって、これらのクラゲはまったくの未知の生物だった。
【英訳】:These jellyfishes―to the zoologists―looked to be quite unknown creatures.
【英訳】:These jellyfishes looked, to the zoologists, to be quite unknown creatures.
【英訳】:These jellyfishes (to the zoologists) looked to be quite unknown creatures.
→挿入句はコンマ(,)やダッシュ(―)でも表現可能
【例文】:健康被害のないタバコは、もしそんなものがあれば、非喫煙者にも受け入れられるだろう。
【英訳】:A cigarette with no bad health effects―if such a stuff exists―will be accepted by non-smokers.
【英訳】:A cigarette with no bad health effects, if such a stuff exists, will be accepted by non-smokers.
【英訳】:A cigarette with no bad health effects (if such a stuff exists) will be accepted by non-smokers.
→挿入句はコンマ(,)やダッシュ(―)でも表現可能
接続詞"that is to say"の代役
接続詞の"that is to say"(すなわち)の代わりにダッシュ(―)を使うことがあります。ダッシュ(―)以下の部分をやや強調する表現です→【参照】:『【言い換え、追加説明】を表わす接続詞:that is to say, namely(すなわち、言い換えると)』
日本語の場合、ダッシュ(―)をそのまま使うこともありますが、句点(。)や読点(、)で区切って、「すなわち、つまり、というのは」などの接続詞を補うほうが無難です。
【例文】:Environmental destruction is mostly caused by developed countries―it is their negative legacy.
(= Environmental destruction is mostly caused by developed countries, that is to say, it is their negative legacy.)
【 △ 】:環境破壊のほとんどは先進国によって引き起こされる――環境破壊は先進国の負の遺産だ。
【 ○ 】:環境破壊のほとんどは先進国によって引き起こされる。すなわち、環境破壊は先進国の負の遺産だ。
→ダッシュ(―)の意味は"that is to say"(すなわち)
「ダッシュ(―) + that is」の形になることもあります。
【例文】:The day after tomorrow morning―that is, upon the 3th of May―Hakata Dontaku starts.
(= The day after tomorrow morning, that is upon the 3th of May, Hakata Dontaku starts.)
【 △ 】:あさって―つまり五月三日に――博多どんたくが始まる。
【 ○ 】:あさって、つまり五月三日から博多どんたくが始まる。
→ダッシュ(―)の意味は"that is to say"(つまり)
次にリストの項目が並ぶ
ダッシュ(―)の次にリストアップした項目を並べることがあります。コロン(:)にも同じ使い方がありますが、ダッシュ(―)のほうが多少くだけたニュアンスになります。
日本語ではそのままダッシュ(―)を使うこともありますが、句点(。)でいったん文章を終らせて、別の文を始めるほうが無難です。
【例文】:There were once four ancient civilizations―Egypt, Mesopotamia, Indus and China.
(= There were once four ancient civilizations: Egypt, Mesopotamia, Indus and China.)
【 △ 】:かつて四つの古代文明がありました――エジプト、メソポタミア、インダス、黄河の四つです。
【 ○ 】:かつて四つの古代文明がありました。エジプト、メソポタミア、インダス、黄河の四つです。
→ダッシュ(―)の次にリストの項目を並べる
何のリストなのかを告げる
先にリストアップした項目を並べて、ダッシュ(―)を最後に置き、リストのまとめや説明を続けることがあります。
日本語では、そのままダッシュ(―)を使うこともありますが、代わりに読点(、)を使うほうが無難です。
【例文】:Physics, Chemistry, Medicine, Literature, Peace―all these are categories of the Nobel Prize.
【 △ 】:物理、科学、医学、文学、平和――これらはいずれもノーベル賞の部門です。
【 ○ 】:物理、科学、医学、文学、平和、これらはいずれもノーベル賞の部門です。
→ダッシュ(―)の次にリストの説明を追加する
次に具体例が並ぶ
ダッシュ(―)の次に具体例を並べることがあります。コロン(:)にも同じ使い方がありますが、ダッシュ(―)のほうが多少くだけたニュアンスになります。
日本語ではそのままダッシュ(―)を使うこともありますが、句点(。)でいったん文を区切って「たとえば」と始めるのが無難です。
【例文】:In Japan there are many UNESCO World Heritage sites―Todai-ji in Nara and Atomic Bomb Dome in Hiroshima.
(= In Japan there are many UNESCO World Heritage sites: Todai-ji in Nara and Atomic Bomb Dome in Hiroshima.)
【 △ 】:日本にはユネスコ認定の「世界遺産」がたくさんある――奈良の東大寺、広島の原爆ドームなどだ。
【 ○ 】:日本にはユネスコ認定の「世界遺産」がたくさんある。たとえば、奈良の東大寺、広島の原爆ドームなどだ。
→ダッシュ(―)の次に具体例を並べる
ダッシュ(―)の次に並ぶ項目が具体例のときは、「たとえば」を補って和訳するとわかりやすくなります。
具体例が一つのみのこともあります。補足として具体的に何が起こったかを説明します。
【例文】:I've never seen such a scene--a car and some trees were whirled into the air.
【 △ 】:あんな光景は今までに見たことがありません――一台の車と数本の木が空中に巻き上げられていました。
【 ○ 】:あんな光景は今までに見たことがありません。一台の車と数本の木が空中に巻き上げられていました。
→ダッシュ(―)の次に具体的な説明を述べる
引用開始の目印
ダッシュ(―)はコロン(:)の次に置いて名言や諺などの引用した語句や文を導くことがあります。ダッシュ(―)が引用元を表わすこともあります→【参照】:『ダッシュ(―)の使い方:引用元を表わす』
ダッシュ(―)の次にもコロン(:)の次にもスペースを置かないのが普通です。引用を表わすので、コロン(:)の次の文はたいてい引用符("")でくくり、大文字で始めます。日本語では引用符("")の部分をかぎかっこ(「」)でくくり、コロン(:)とダッシュ(―)は省きます。
【例文】:Here is my favorite saying:―"Don't do today what you can do tomorrow."
【和訳】:これが私の好きな言葉です。「明日できることは今日するな」
→コロン(:)ダッシュ(―)の次に引用文を続ける
コロン(:)とダッシュ(―)で引用文を導く場合、ダッシュ(―)の次に改行を入れることがあります。特に、引用文が長い場合はたいてい改行を入れます。
【例文】:Here is my favorite saying:―
"Don't do today what you can do tomorrow."
【和訳】:これが私の好きな言葉です。
「明日できることは今日するな」
→コロン(:)ダッシュ(―)の次で改行可能
【例文】:"Alice's Adventures in Wonderland" starts as follows:―
"Alice was beginning to get very tired of sitting by her sister on the bank, and of having nothing to do: once or twice she had peeped into the book her sister was reading, but it had no pictures or conversations in it, 'and what is the use of a book,' thought Alice 'without pictures or conversation?'"
【テキスト引用元】:Chapter I: Down the Rabbit-Hole | Alice's Adventures in Wonderland | Lewis Carroll | Lit2Go ETC
【和訳】:「不思議の国のアリス」の冒頭は以下のとおり。
「アリスはそろそろひどく退屈になってきました。お姉さんと一緒に川岸の土手に座っていてもすることがありません。お姉さんは本を読んでいましたが、ちょっと覗いてみても絵や会話が見当たらない。
『絵も会話もない本って何の役に立つの』とアリスは思いました」
→コロン(:)ダッシュ(―)の次で改行可能
誰の話なのか、どの作品なのか明示する
ダッシュ(―)は引用文の出所を表わすことがあります。たいてい、引用文の最後にダッシュ(―)を置いて、人物名や作品名などを追加で記載します、ダッシュ(―)が引用した語句や文そのものを表わすこともあります→【参照】:『ダッシュ(―)の使い方:引用した語句や文を導く』
日本語ではそのままダッシュ(―)を二つ並べて使うこともありますが、丸かっこ(())で囲むこともあります。
【例文】:"It's simple, if it jiggles, it's fat."―Arnold Schwarzenegger
【テキスト引用元】:It's simple, if it jiggles, it's fat. - Arnold Schwarzenegger at BrainyQuote
【和訳】:「簡単なことさ。プルプル揺れたらそこは脂肪だ」――アーノルド・シュワルツェネッガー
【和訳】:「簡単なことさ。プルプル揺れたらそこは脂肪だ」(アーノルド・シュワルツェネッガー)
→ダッシュ(―)の次に誰の言葉なのか追記する
【例文】:"It must be inconvenient to be made of flesh," said the Scarecrow thoughtfully, "for you must sleep, and eat and drink. However, you have brains, and it is worth a lot of bother to be able to think properly."―L. F. Baum, The Wizard of Oz, Chapter 5
【テキスト引用元】:Chapter 5: “The Rescue of the Tin Woodman” | The Wonderful Wizard of Oz | L. Frank Baum | Lit2Go ETC
【和訳】:「きっと生身っていうのは不便ですね」とかかしはじっくりと考えながら言った。「寝たり食べたり飲んだりしなきゃらならない。でも脳みそがあればちゃんと考えることができる。だからそれくらいの不便はなんでもありません」――ライマン・フランク・ボーム「オズの魔法使い」第五章
【和訳】:「きっと生身っていうのは不便ですね」とかかしはじっくりと考えながら言った。「寝たり食べたり飲んだりしなきゃらならない。でも脳みそがあればちゃんと考えることができる。だからそれくらいの不便はなんでもありません」(ライマン・フランク・ボーム「オズの魔法使い」第五章)
→ダッシュ(―)の次に作者名と作品名と章数を追記する
ダッシュ(―)の前に改行を置くこともできます。引用文が長くなるときは、たいていダッシュ(―)の前に改行を入れます。
【例文】:"It's simple, if it jiggles, it's fat."
―Arnold Schwarzenegger
【テキスト引用元】:It's simple, if it jiggles, it's fat. - Arnold Schwarzenegger at BrainyQuote
【和訳】:「簡単なことさ。プルプル揺れたらそこは脂肪だ」
――アーノルド・シュワルツェネッガー
【和訳】:「簡単なことさ。プルプル揺れたらそこは脂肪だ」
(アーノルド・シュワルツェネッガー)
→ダッシュ(―)の前で改行が可能
【例文】:"It must be inconvenient to be made of flesh," said the Scarecrow thoughtfully, "for you must sleep, and eat and drink. However, you have brains, and it is worth a lot of bother to be able to think properly."―L. F. Baum, The Wizard of Oz, Chapter 5
【テキスト引用元】:Chapter 5: “The Rescue of the Tin Woodman” | The Wonderful Wizard of Oz | L. Frank Baum | Lit2Go ETC
【和訳】:「きっと生身っていうのは不便ですね」とかかしはじっくりと考えながら言った。「寝たり食べたり飲んだりしなきゃらならない。でも脳みそがあればちゃんと考えることができる。だからそれくらいの不便はなんでもありません」
――ライマン・フランク・ボーム「オズの魔法使い」第五章
【和訳】:「きっと生身っていうのは不便ですね」とかかしはじっくりと考えながら言った。「寝たり食べたり飲んだりしなきゃらならない。でも脳みそがあればちゃんと考えることができる。だからそれくらいの不便はなんでもありません」
(ライマン・フランク・ボーム「オズの魔法使い」第五章)
→ダッシュ(―)の前で改行が可能
話し手の個人的な思いや考えを追加する
あとから思いついた一言を、ダッシュ(―)に続けて文の最後に付け加えることがあります。ダッシュ(―)が導く付け足しはたいてい、驚きや意外などの感情を含みます
日本語では、そのままダッシュ(―)を使うこともありますが、句点(。)でいったん文を終らせて、別の文に分けるほうが無難です。
【例文】:The birth rates in developed countries are declining―especially in Japan.
【 △ 】:先進国の出生率は低下しつつある――特に日本はそうだ。
【 ○ 】:先進国の出生率は低下しつつある。特に日本はそうだ。
→ダッシュ(―)の次に追加の一言を続ける
予定外、予想外の展開に突入
ダッシュ(―)が話し手の「考えの急変」や「突然の再考」を表わすことがあります。
日本語では、そのままダッシュ(―)を使うこともありますが、読点(、)や三点リーダー(…)を使うこともあります。
【例文】:I've already bought canned coffee, potato chips and―but it's time to get home.
【和訳】:もう、缶コーヒーとポテトチップスは買ったからあとは、しかし、そろそろ帰る時間だ。
【和訳】:もう、缶コーヒーとポテトチップスは買ったからあとは――しかし、そろそろ帰る時間だ。
【和訳】:もう、缶コーヒーとポテトチップスは買ったからあとは……しかし、そろそろ帰る時間だ。
→ダッシュ(―)の次にふと思いついたことを追記する
【例文】の場合の状況は、「残りの用事は取り止めて、すぐに帰宅する」です。ダッシュ(―)が「考えの急変」を表わします。
言いかけや言い残しがある
ダッシュ(―)が、言いかけたけれど途中で意図的に中止した文を表わすことがあります。主に会話文で使います。文の中断を表現するので、ダッシュ(―)の次にはたいていピリオド(.)を置きません。
日本語では、そのままダッシュ(―)を使うこともありますが、三点リーダー(…)を使うこともあります。
省略符号(...)も話の意図的な中断を表わすことがあります→【参照】:『省略符号(...)の使い方:話の中止を表わす』
【例文】:Patty: Have you ever seen a ghost?
Kelly: Yes, but at first I thought it was―
Patty: You thought what?
【和訳】:パティ: 幽霊、見たことある?
ケリー: うん、ある。でも、最初のうちはそれが――
パティ: 最初のうちは何だと思ったの?
【和訳】:パティ: 幽霊、見たことある?
ケリー: うん、ある。でも、最初のうちはそれが……
パティ: 最初のうちは何だと思ったの?
→ダッシュ(―)で言葉が途切れることを表わす
【例文】の場合、"Kelly"が何かを言いかけて途中で止めたことをダッシュ(―)が表わします。
自分の意思で話を止めたのではなく、途中で邪魔が入って中断させられた話を表わすこともあります。
【例文】:Bob: What are you doin' there?
Tom: Well, I just like―
Bob: I'm not interested in what you like!
【和訳】:ボブ: そこで何をしていた。
トム: ええと、実は私の趣味が――
ボブ: お前の趣味など知ったことか。
【和訳】:ボブ: そこで何をしていた。
トム: ええと、実は私の趣味が……
ボブ: お前の趣味など知ったことか。
→ダッシュ(―)で話がさえぎられたことを表わす
【例文】の場合、"Tom"が自分の趣味について何か言いかけたところ、"Bob"が怒って話をさえぎったことをダッシュ(―)が表わします。
発話のスピードがやや遅い
ダッシュ(―)が言葉と言葉の間の間や沈黙を表わすことがあります。主に会話文で使います。
日本語ではそのままダッシュ(―)を使うこともありますが、読点(、)や三点リーダー(…)も使えます。
【例文】:Three―two―one―zero―launch!
【和訳】:三、二、一、零、発射。
【和訳】:三――二――一――零――発射。
【和訳】:三……二……一……零……発射。
→ダッシュ(―)が言葉と言葉の間の間を表わす
コンマ(,)で区切るよりは、言葉と言葉の間に多少の「空き」があることを表わします。
【例文】:Three, two, one, zero, launch!
【和訳】:三、二、一、零、発射。
→ダッシュ(―)で区切るよりは多少きびきびした口調になる
何らかの理由で口調が重い
ダッシュ(―)が話し手の躊躇している気持ちや、言いにくそうな態度を表わすことがあります。省略符号(...)にも同じような使い方があります→【参照】:『「省略符号(...)の使い方」ためらいや言いよどみを表わす』
日本語ではダッシュ(―)をそのまま使うこともありますが、読点(、)や三点リーダー(…)も使います。
【例文】:I―er―ate yakiniku―for dinner yesterday.
【和訳】:私は、えっと、昨日の夜は、焼き肉を、食べました。
【和訳】:私は――えっと――昨日の夜は――焼き肉を――食べました。
【和訳】:私は……えっと……昨日の夜は……焼き肉を……食べました。
→ダッシュ(―)が話しづらそうな態度を表わす
よくわからない語句やわざと言わずにおく言葉
人名や地名が不明なときや、表記するには不適切な表現を伏せ字にするときに、ダッシュ(―)を使うことがあります。ダッシュ(―)を二つ並べて使うこともあり。
不明な語句の場合
ダッシュ(―)の使い方(11)語句の省略や伏せ字を表わす(1)
↑
日本語では不明なものを表記する場合、人名のときは「某氏」や「○○氏」「□□氏」、人名以外のときは「○」や「□」などをよく使います。ダッシュ(―)をそのまま使うことはあまりありません。
【例文】:I called Mr. ― yesterday.
【例文】:I called Mr. ―― yesterday.
→ダッシュ(―)を二つ並べることもある
【 △ 】:昨日、――氏に電話した。
【 ○ 】:昨日、某氏に電話した。
【 ○ 】:昨日、○○氏に電話した。
【 ○ 】:昨日、□□氏に電話した。
→電話をした「相手」の名前は不明であることを表わす
【例文】:It is said the trilobite fossil was found at ― isle.
【例文】:It is said the trilobite fossil was found at ――isle.
→ダッシュ(―)を二つ並べることもある
【 △ 】:その三葉虫の化石は ――島で見つかったと言われている。
【 ○ 】:その三葉虫の化石は ○○島で見つかったと言われている。
【 ○ 】:その三葉虫の化石は □□島で見つかったと言われている。
→「島」の名前は不明であることを表わす
語句の伏せ字の場合
ダッシュ(―)の使い方(11)語句の省略や伏せ字を表わす(2)
↑
下品な言葉や好ましくない単語の一部を伏せてダッシュ(―)で表記することがあります。日本語では「×」を伏せ字としてよく使います。ダッシュ(―)をそのまま使うことはあまりありません。
【例文】:You must not say "F―k" or "F―l".
【 △ 】:「ク――」や「馬――」などと言ってはいけません。
【 ○ 】:「ク×」や「馬×」などと言ってはいけません。
→"f―k"は"fuck"の伏せ字、"f―l"は"fool"の伏せ字
「〜まで」の意味
ダッシュ(―)は数値の範囲を表わすことがあります。"to"と同じ意味。人物紹介のプロフィールなどでよく使います。数値の前にコンマ(,)を置くことがあります。
日本語の場合は、そのままダッシュ(―)を一つ使うか、「〜生まれ、〜没」「〜から〜まで」のような別の表現に言い換えます。
【例文】:Abraham Lincoln (February 12, 1809―April 15, 1865)
【和訳】:アブラハム・リンカーン(1809年2月12日―1865年4月15日)
【和訳】:アブラハム・リンカーン(1809年2月12日生まれ、1865年4月15日没)
【例文】:I was a college student, 1980―1984.
【和訳】:1980年から1984年まで私は大学生でした。
サイズが半分の二分ダッシュ(–)
数値の範囲は二分ダッシュ(–)で表記することもあります。二分ダッシュ(–)とは短いダッシュ(―)。見た目はハイフン(-)とほぼ同じです。二分ダッシュ(–)は半角ダッシュ(–)とも言います→【参照】:『ハイフン(-)の使い方:数値の範囲を表わす』
【例文】:Abraham Lincoln (February 12, 1809–April 15, 1865)
【和訳】:アブラハム・リンカーン(1809年2月12日–1865年4月15日)
→"–"は二分ダッシュ(–)、見た目はハイフン(-)と同じ
【例文】:I was a college student, 1980–1984.
【和訳】:1980年から1984年まで私は大学生でした。
→"–"は二分ダッシュ(–)、見た目はハイフン(-)と同じ
日本語文ではほとんど使わないアポストロフィ(')
アポストロフィ(')は語句の短縮形や「〜の」を意味するほかに、ある種の語句の「複数形」を表わすこともあります。
"I am"や"she will"を縮める
「人称代名詞 + be/have/will/shall」はアポストロフィ(')を使って短縮形を作ることができます。短縮形は特に会話文でよく使います。
助動詞の"do, does, did"は通例、人称代名詞(I, you, etc)との短縮形は作りません。たとえば、"I did"の短縮形で"I'd"とは言いません。"I'd"は"I had"、"I would"、"I should"のいずれかの短縮形です。
「人称代名詞 + could」や「人称代名詞 + may」などの短縮形も存在しません。"you could"の短縮形で"you'd"、"she may"の短縮形で"she'y"とは言いません。短縮形が存在するのは通例、"be, have, will, shall"とその変化形のみ。
一人称 | 二人称 | 三人称 | ||
---|---|---|---|---|
be |
現在 | I am → I'm we are → we're |
you are → you're | he is → he's she is → she's it is → it's they are → they'er |
過去[*] | I was → (なし) we were → (なし) |
you were → (なし) | he was → (なし) she was → (なし) it was → (なし) they were → (なし) |
|
have | 現在 | I have → I've we have → we've |
you have → you've | he has → he's she has → she's it has → it's they have → they've |
過去 | I had → I'd we had → we'd |
you had → you'd | he had → he'd she had → she'd it had → it'd they had → they'd |
|
will, shall |
現在 | I will/shall → I'll we will/shall → we'll |
you will/shall → you'll | he will/shall → he'll she shall/will → she'll it will/shall → it'll they will/shall → they'll |
過去 | I would/should → I'd | you would/should → you'd | he would/should → he'd she would/should → she'd it would/should → it'd they would/should → they'd |
"someone is"や"everything has"を縮める
「不定代名詞 + is/has」はアポストロフィ(')を使って短縮形を作ることができます。短縮形は特に会話文でよく使います。
"is"と"has"の短縮形はともに"'s"なので、不定代名詞の短縮形はすべて"'s"です。【例】:"somebody's"は"somebody is"か"somebody has"の短縮形、"nothing's"は"nothing is"か"nothing has"の短縮形。
"will"との短縮形"somebody'll"や"would, had"との短縮形"somebody'd"などはあまり使いません。
人を表わす | 人以外を表わす | |
---|---|---|
is/has |
somebody is/has → somebody's someone is/has → someone's anybody is/has → anybody's anyone is/has → anyone's everybody is/has → everybody's everyone is/has → everyone's nobody is/has → nobody's no one is/has → no one's |
something is/has → something's anything is/has → anything's everything is/has → everything's nothing is/has → nothing's |
"who will"や"why is"を縮める
「who/why/how + be/have/will/shall」はアポストロフィ(')を使って短縮形を作ることができます。短縮形は特に会話文でよく使います。
助動詞の"do, does, did"は通例、短縮形を作りません。たとえば、"who do"の短縮形で"who'd"とは言いません。"who'd"は"who had"、"who would"、"who should"のいずれかの短縮形です。
"who + could"や"who + may"などの短縮形も存在しません。"who could"の短縮形で"who'd"、"who may"の短縮形で"who'y"とは言いません。"who, why, how"の短縮形が存在するのは通例、"be, have, will, shall"とその変化形のみ。
who | why | how | ||
---|---|---|---|---|
be | 現在 | who is → who's who are → who're |
why is → why's why are → why're |
how is → how's how are → (なし) |
過去[*] | who was → (なし) who were → (なし) |
why was → (なし) why were → (なし) |
how was → (なし) how were → (なし) |
|
have | 現在 | who has → who's who have → who've |
why has → why's why have → why've |
how has → how's how have → how've |
過去 | who had → who'd | why had → why'd | how had → how'd | |
will, shall |
現在 | who will/shall → who'll | why will/shall → why'll | how will/shall → how'll |
過去 | who would → who'd | why would → why'd | how would → how'd |
"what will"や"where did"を縮める
「what/which/when/where + be/do/have/will/shall」はアポストロフィ(')を使って短縮形を作ることができます。短縮形は特に会話文でよく使います。
"what + could"や"what + may"などの短縮形は存在しません。"what could"の短縮形で"what'd"、"what may"の短縮形で"what'y"とは言わない。"what, which, when, where"の短縮形が存在するのは通例、"be, do, have, will, shall"とその変化形のみ。
what | which | when | where | ||
---|---|---|---|---|---|
be |
現在 | what is → what's what are → what're |
which is → (なし) which are → (なし) |
when is → when's when are → when're |
where is → where's where are → where're |
過去[*] | what was → (なし) what were → (なし) |
which was → (なし) which were → (なし) |
when was → (なし) when were → (なし) |
where was → (なし) where were → (なし) |
|
do | 現在 | what do → (なし) what does → what's |
which do → (なし) which does → (なし) |
when do → (なし) when does → when's |
where do → (なし) where does → where's |
過去 | what did → what'd | which did → (なし) | when did → when'd | where did → where'd | |
have | 現在 | what have → what've what has → what's |
which have → which've which has → (なし) |
when have → (なし) when has → when's |
where have → where've where has → where's |
過去 | what had → (なし) | which had → (なし) | when had → when'd | where had → where'd | |
will, shall |
現在 | what will/shall → what'll | which will/shall → which'll | when will/shall → when'll | where will/shall → where'll |
過去 | what would → (なし) | which would → (なし) | when would → when'd | where would → where'd |
"there will"や"here is"を縮める
「there/here + be/have/will」はアポストロフィ(')を使って短縮形を作ることができます。短縮形は特に会話文でよく使います。
"there + could"や"here + may"などの短縮形は存在しません。"there, here"の短縮形が存在するのは通例、"be, have, will, shall"とその変化形のみ。
there | here | ||
---|---|---|---|
be | 現在 | there is → there's there are → (なし) |
here is → here's here are → (なし) |
過去[*] | there was → (なし) there were → (なし) |
here was → (なし) here were → (なし) |
|
have | 現在 | there have → there've there has → there's |
here have → (なし) here has → (なし) |
過去 | there had → there'd | here had → (なし) | |
will, shall |
現在 | there will/shall → there'll | here will/shall → (なし) |
過去 | there would → there'd | here would → (なし) |
"cannot"や"are not"を縮める
「助動詞 + not」や「be動詞 + not」はアポストロフィ(')を使って短縮形を作ることができます。短縮形は特に会話文でよく使います。
"not"を縮めて"n't"と綴り、間にスペースを入れずに助動詞やbe動詞のすぐ後ろに置きます。
be動詞 | 助動詞have | 助動詞do | |
---|---|---|---|
現在 |
am not → (なし), aren't I[*] is not → isn't are not → aren't |
have not → haven't has not → hasn't |
do not → don't does not → doesn't |
過去 |
was not → wasn't were not → weren't |
had not → hadn't |
did not → didn't |
そのほかの助動詞 | |||
現在 |
will not → won't shall not → won't/shan't cannot → can't |
may not → mayn't[※あまり使わない] must not → mustn't ought not → oughtn't |
need not → needn't dare not → daren't |
過去 |
would not → wouldn't should not → shouldn't could not → couldn't |
might not → mightn't |
used not → usedn't |
"aren't I"という形
アポストロフィ(')の使い方(6)語句の短縮を表わす:「助動詞/be動詞 + not」の場合(1)
↑
"I am not"の短縮形は"I'm not"です。"I amn't"という形は存在しません。では、付加疑問文のときはどうするのか。"not I'm?"とはせずに通例、"aren't I?"を使います。
# "I am not"の否定疑問形、付加疑問形は"aren't I"
【例文】:間に合ったでしょう。
【 × 】:I'm here on time, amn't I?
【 ○ 】:I'm here on time, aren't I?
→"amn't I"とは言わない
否定疑問文でも"aren't I"を使います。
【例文】:夢を見ているんだろうか。
【 × 】:Amn't I awake now?
【 ○ 】:Aren't I awake now?
【例文】:なぜやせないんだろうか。
【 × 】:Why amn't I losing weight?
【 ○ 】:Why aren't I losing weight?
→"amn't I"とは言わない
会話でよく使う"ain't"
アポストロフィ(')の使い方(6)語句の短縮を表わす:「助動詞/be動詞 + not」の場合(2)
↑
肩肘張らない会話文では"am not, are not, is not, have not, has not"の代用として"ain't"をよく使います。ただし、書き言葉では不可。
# ain't = am not, are not, is not, have not, has not
【例】:I ain't seen anything.
(= I have not seen anything.)
【訳】:なんも見えんかった。
【例】:It ain't so bad.
(= It is not so bad.)
【訳】:悪かぁない。
→"ain't"は主に会話で使う
文字数が多い語句や数字を縮める
アポストロフィ(')が語句の短縮を表わす代表的な例をまとめます。
"nat'l"や"dep't"などは見慣れないので何を表わすのか戸惑いがちですが、アポストロフィ(')が語句の短縮を表わすことを知っていれば、それぞれ"national"と"department"の短縮形であることがわかります。
アポストロフィ(')で語句の短縮形を作る場合、その語句の「途中」を省くことがあります。
「〜の」の意味
原則(dog → dog's, other → other's, Ben → Ben's)
アポストロフィ(')の使い方(7)名詞の所有格を表わす(1)
↑
「アポストロフィ(') + "s"」を名詞や代名詞の語尾に付けて所有格を表わすことがあります。意味は「〜の」です。
【例文】:today's children(今時の子供)
【例文】:my son's bike(息子の自転車)
【例文】:someone's shoes(誰かの靴)
【例文】:each other's eyes(お互いの目)
【例文】:my brother-in-law's office(義理の兄の事務所)
→ハイフン(-)でつないだ複合語は最後尾の単語に「アポストロフィ(') + "s"」を付ける
みんなで一つのものを共有する場合、「アポストロフィ(') + "s"」は一人だけに付けます。
【例文】:私の兄と叔父と姉が共同で経営している会社。
【 × 】:my older brother's, my uncle's and my older siste's company.
【 ○ 】:my older brother, my uncle and my older siste's company.
→一つの会社を三人で共同経営、"'s"を付けるのは最後の一人のみ、"company"は単数形
全員がそれぞれ一つずつ持っている場合、「アポストロフィ(') + "s"」は全員に付けます。
【例文】:私の兄の会社と、叔父の会社と、姉の会社。
【 × 】:my older brother, my uncle and my older siste's companies.
【 ○ 】:my older brother's, my uncle's and my older siste's companies.
→三人がそれぞれ自分の会社を持っているので"'s"は三人全員に付ける、"companies"は複数形
人名や地名などの固有名詞にも「アポストロフィ(') + "s"」を付けることがでます。
【例文】:Douglas Coben's ticket(ダグラス・コーベンのチケット)
【例文】:The Japan's recession(日本の景気後退)
【例文】:Everest's summit(エベレスト山の頂上)
単数形の名詞で語尾が"s"で終わる場合(bus → bus's)
アポストロフィ(')の使い方(7)名詞の所有格を表わす(2)
↑
「単数形の名詞」の語尾が"s"で終わる場合、そのまま「アポストロフィ(') + "s"」を付けます。
【例文】:Mars's mountains(火星の山脈)[※"Mars"(火星)は単数形]
【例文】:dress's photos(ドレスの写真)[※"dress"(ドレス)は単数形]
【例文】:actress's performance(女優の演技)[※"actress"(女優)は単数形]
複数形の名詞で語尾が"s"で終わる場合(books → books')
アポストロフィ(')の使い方(7)名詞の所有格を表わす(3)
↑
「複数形の名詞」の語尾が"s"で終わる場合、アポストロフィ(')のみを付けます。
【例文】:the students' papers(生徒たちの答案)[※"students"は複数形]
【例文】:my cats' food(飼い猫たちの餌)[※"cats"は複数形]
【例文】:cell phones' screen(携帯電話の画面)[※"phones"は複数形]
複数形の語尾が"s"で終らない名詞の場合(teeth → teeth's)
アポストロフィ(')の使い方(7)名詞の所有格を表わす(4)
↑
「複数形の名詞」の語尾が"s"で終らないものは、そのまま「アポストロフィ(') + "s"」を付けます。
【例文】:women's junior college(女子短期大学)[※"women"は"woman"の複数形]
【例文】:children's hospital(子供病院)[※"children"は"child"の複数形]
【例文】:media's attitude(マスメディアの態度)[※"media"は"medium"の複数形]
"somebody else"などの場合(somebody else → somebody else's)
アポストロフィ(')の使い方(7)名詞の所有格を表わす(5)
↑
"somebody else"などの場合、"else"のほうに「アポストロフィ(') + "s"」を付けて"somebody else's"とします。
【例文】:somebody else's cell phone(誰かほかの人の携帯電話)
【例文】:anybody else's house(誰かほかの人の家)
【例文】:everyone else's feelings(ほかのみんなの気持ち)
名詞(home, shop, etc)の省略を表わす(Jim's house → Jim's)
アポストロフィ(')の使い方(7)名詞の所有格を表わす(6)
↑
「名詞's 」でアポストロフィ(')の次の名詞の省略を表わすことがあります。たいてい建物を表わす名詞を省略します。
【例文】:We had a barbecue party at my uncle's.
(= We had a barbecue party at my uncle's home.)
【和訳】:おじさんの家でバーベキューパーティを開いた。
→アポストロフィ(')の次の"house"あるいは"home"を省略
【例文】:I always buy bread at Alice's
(= I always buy bread at Alice's shop)
【和訳】:いつもパンはアリスの店で買っています
→アポストロフィ(')の次の"shop"を省略
"s"のみではわかりづらい語句の複数形
語尾の"s"のみでは見た目にわかりにくい語句の場合、複数形として「アポストロフィ(') + "s"」を付けることがあります→【参照】:『名詞の「数」:名詞の複数形を作る名詞の複数形を作る【アポストロフィ+s('s)を使う場合】』
名詞の所有格(〜の)を表わす「アポストロフィ(') + "s"」と見た目は同じになります。前後の文脈から、どちらなのかを判断します →【参照】:アポストロフィ(')の使い方:名詞の所有格を表わす』
「数字」の複数形を作る(0 → 0's)
アポストロフィ(')の使い方(8)数字や文字、省略語の複数形を作る(1)
↑
"0"や"1980"などの数字を複数形にする場合、「アポストロフィ(') + "s"」を付け加えて"0's"(複数個の0)や"1980's"(1980年代)と表記することがあります。複数形であることを見た目でわかりやすくするためです。
【例文】:十万には零が五つ付く。
【英訳】:A hundred thousand has five 0s.
【英訳】:A hundred thousand has five 0's.
→"0s"では見た目がわかりにくいので、アポストロフィ(')を入れて"0's"と綴ることがある
【例文】:1970年代初期のブリティッシュ・ロックが好きです。
【英訳】:I love British rock music in the early 1970s.
【英訳】:I love British rock music in the early 1970's.
→"1970s"では見た目がわかりにくいので、アポストロフィ(')を入れて"1970's"と綴ることがある
省略を表わすアポストロフィ(')と複数を表わす「アポストロフィ(') + "s"」を同時に使う場合、アポストロフィ(')はどちらか一つに絞ります。たいてい、複数を表わす「アポストロフィ(') + "s"」を残して、"70's"と表記します。あるいは、"1970"などのアラビア数字ではなく、"one"や"seventy"などの基数詞を使い、"seventies"と書きます。
【例文】:1970年代初期のブリティッシュ・ロックが好きです。
【 × 】:I love British rock music in the early '70's.
【 ○ 】:I love British rock music in the early 70's.
【 ○ 】:I love British rock music in the early '70s.
【 ○ 】:I love British rock music in the early seventies
→"'70's"とは通例書かない、アポストロフィ(')は一つに絞る
「一文字」の複数形を作る(l → l's)
アポストロフィ(')の使い方(8)数字や文字、省略語の複数形を作る(2)
↑
アルファベットの一文字を複数形にする場合、「アポストロフィ(') + "s"」を付け加えます。複数形であることを見た目でわかりやすくするためです。
【例文】:The word "eerie" (= scary) has three e's.
【和訳】:「eerie」(不気味な)という単語には"e"が三つある。
→"es"では見た目がわかりにくいので、アポストロフィ(')を入れて"e's"と綴る
【例文】:Your l's sound like r's and your v's sound like b's.
【和訳】:あなたの「l」の発音は「r」に、「v」の発音は「b」に聞こえる。
→"ls, rs, vs, bs"では見た目がわかりにくいので、アポストロフィ(')を入れて"l's, r's, v's, b's"と綴る
「略語」の複数形を作る(PC → PC's)
アポストロフィ(')の使い方(8)数字や文字、省略語の複数形を作る(3)
↑
"M.P."(= Member of Parliament[国会議員])や"M.P."(= military police[憲兵])、"Ph.D."(= Doctor of Philosophy[学術博士、博士号])などの略語の複数形は、語尾に「アポストロフィ(') + "s"」を付け加えることがあります。
【例文】:Five M.P.s were charged with accepting bribe.
【例文】:Five M.P.'s were charged with accepting bribe.
【例文】:Five MPs were charged with accepting bribe.
【例文】:Five MP's were charged with accepting bribe.
→"ピリオド(.)"を省いて"MP"と綴ることがある
【和訳】:五人の国会議員が収賄の罪で起訴された。
→アポストロフィ(')を入れて"M.P.'s, MP's"と綴ることがある
【例文】:Our teacer has two Ph.D.s in physics and mathematics.
【例文】:Our teacer has two Ph.D.'s in physics and mathematics.
【例文】:Our teacer has two PhDs in physics and mathematics.
【例文】:Our teacer has two PhD's in physics and mathematics.
→"ピリオド(.)"を省いて"PhD"と綴ることがある
【和訳】:先生は物理学と数学の二つの博士号を持っている。0
→アポストロフィ(')を入れて"Ph.D.'s, PhD's"と綴ることがある
【例文】:I saw several U.F.O.s flying in a V formation to south.
【例文】:I saw several U.F.O.'s flying in a V formation to south.
【例文】:I saw several UFOs flying in a V formation to south.
【例文】:I saw several UFO's flying in a V formation to south.
→"ピリオド(.)"を省いて"UFO"と綴ることがある
【和訳】:複数のUFOがV字型の編隊を組んで南の方角へ飛んで行くのを見た。
名詞としてはあまり使わない単語の複数形を作る(if → if's)
アポストロフィ(')の使い方(8)数字や文字、省略語の複数形を作る(4)
↑
普段、あまり名詞として使わない語句を複数形の名詞として使う場合、語尾に「アポストロフィ(') + "s"」を付け加えることがあります。
【例文】:もしもの話はなるべくしないほうがよろしい。
【英訳】:You had better not use too many ifs in your opinion.
【英訳】:You had better not use too many if's in your opinion.
→"ifs"では見た目がわかりにくいので、"if's"と綴る
"if"を名詞として使うことは比較的まれです。複数形の名詞として使うときは、アポストロフィ(')を入れて"if's"と綴ることがあります。
【例文】:あんたの話は「でも」や「しかし」や「たぶん」ばかりだ。
【英訳】:Your stories are full of buts, howevers and maybes.
【英訳】:Your stories are full of but's, however's and maybe's.
→"buts, howevers, maybes"では見た目がわかりにくいので、"but's, however's, maybe's"と綴る
"but, however, maybe"を名詞として使うことは比較的まれです。複数形の名詞として使うときは、アポストロフィ(')を入れて"but's, however's, maybe's"と綴ることがあります。
形容詞を作る場合
二つ以上の単語をハイフン(-)でつないで一語の形容詞を作ることがあります。
【例文】:Lots of popular songs are the ones about broken-hearted boys and girls.
【和訳】:歌謡曲は失恋した少年や少女を歌うものが多い。
→"broken-hearted"(失恋した)で一語の形容詞
【例文】:Low-fat milk is unexpectedly delicious.
【和訳】:低脂肪牛乳は案外うまい。
→"low-fat"(低脂肪の)で一語の形容詞
数値をつなぐときの名詞は単数形
たとえば、「年齢」を表わすとき、"five-years-old"のように"year"は複数形ではなく、"five-year-old"と単数形を使います。同様に、ハイフン(-)で数値を表わす語句をつなぐとき、数値の次の名詞は必ず単数形を使います。
【例】:a two-hour lesson(二時間の授業)
【例】:a three-kilogram dumbbell, a three-kilo dumbbell(三キロの鉄アレイ)
【例】:a five-minute break(五分の休憩)
【例】:a ten-dollar note(十ドル紙幣)
【例】:a fifteenth-century castle(十五世紀の城)
→ハイフン(-)でつないだ名詞は単数形を使う
【例文】:I have a five-year-old daughter.
【和訳】:私には五歳になる娘がいる。
→"five-year-old"(五歳の)で一語の形容詞
名詞を作る場合
二つ以上の単語をハイフン(-)でつないで一語の名詞を作ることがあります。
【例文】:You wear too much make-up!
【和訳】:化粧が濃すぎるよ。
→"make-up"で一語の名詞
【例文】:Spin-off movies are by and large boring.
【和訳】:映画の続編はたいていつまらない。
→"spin-off"(続編)で一語の名詞
【例文】:Roentgen examinations are performed with using X-rays.
【和訳】:レントゲン検査はエックス線を使って行われる。
→"X-rays"(エックス線)で一語の名詞
【例文】:The jack-in-the-box surprised the black cat and he rushed off.
【和訳】:黒猫はびっくり箱に驚いて、あわてて逃げて行きました。
→"jack-in-the-box"(びっくり箱)で一語の名詞
単語の接頭辞を分離するハイフン(-)
ハイフン(-)で接頭辞を分離する単語
ハイフン(-)の使い方(3)単語の接頭辞を分離する(1)
↑
接頭辞の"all", "ex", "self"で始まる語句はたいてい、"all", "ex", "self"をハイフン(-)で区切ります。"ex"の場合は意味が「元、前、前の、旧 」(= former)のときに限ります。
【例文】:All-rounders can play on both offense and defense.
【和訳】:万能選手は守備も攻撃もこなせる。
→ハイフン(-)を入れて"all-rounder"と綴るのが普通
ハイフン(-)のある、なしで意味の変化なし
ハイフン(-)の使い方(3)単語の接頭辞を分離する(2)
↑
接頭辞の"co"や"re"で始まる単語に意図的にハイフン(-)を入れて分離することがあります。たいてい、綴りを見やすくするためで、意味に変化はありません。
ハイフン(-)なしの"cooperate"や"reelect"は英語としてやや奇妙に見えるそうです。なので、ハイフン(-)を入れて"co-operate"や"re-elect"と綴ることがあります。"re-elect"(再選する)と"re-examine"(再検査する)はハイフン(-)を入れるほうが普通です。
【例文】:Multiple agencies should be coordinated to work on the restoration of the devastated areas.
【例文】:Multiple agencies should be co-ordinated to work on the restoration of the devastated areas.
→ハイフン(-)なしの"coordinate"も可
【和訳】:省庁の垣根を越えて力を合わせ、被災地の復興に取り組むべきだ。
ハイフン(-)のある、なしで意味の変化あり
ハイフン(-)の使い方(3)単語の接頭辞を分離する(3)
↑
ごく少数の単語はハイフン(-)のある、なしで意味が変化します。
【例文】:The election board ordered to recount the votes because too many invalid votes were found.
【例文】:The election board ordered to re-count the votes because too many invalid votes were found.
【和訳】:あまりに多くの無効票が見つかったので、選挙管理委員会は票の数え直しを指示した。
→「数え直す」の意味の場合、ハイフン(-)ありの"re-count"とハイフン(-)なしの"recount"の両方が可能
【例文】:The physicist detected and recounted the tricks of the self-proclaimed psychics.
【和訳】:物理学者は自称霊能者のトリックを見破り、くわしく説明しました。
→「くわしく語る」の意味ではハイフン(-)なしで"recount"と綴るのが普通
【例文】:A re-covered sofa looks a brand new one.
【和訳】:張り替えたソファはまるで新品に見えます。
→「張り替える」の意味ではハイフン(-)ありで"re-cover"と綴るのが普通
【例文】:Firemen recovered the kerosene, which had leaked from the overturned truck.
【和訳】:消防が横転したトラックから漏れ出た灯油を回収した。
→「回収する」の意味ではハイフン(-)なしで"recover"と綴るのが普通
【例文】:Last year many former popular bands were re-formed.
【和訳】:去年、往年の名バンドが多数再編された。
→「再編する」の意味ではハイフン(-)ありで"re-form"と綴るのが普通
【例文】:Rules should be reformed in order to respond to the changing times.
【和訳】:法律は時代の変化に合わせて改定すべきだ。
→「改定する」の意味ではハイフン(-)なしで"reform"と綴るのが普通
数字であることをはっきりさせる
英語の場合、数字の二十一から九十九までは、桁の間に通例ハイフン(-)を入れます。数字が名詞、形容詞どちらの場合でもハイフン(-)を入れます。
ただし、キリ番の"thirty"(三十)や"forty"(四十)などのときは一文字になるので、自動的にハイフン(-)は不要です。
【例】:twenty-one(二十一)
→"twenty-one"は名詞
【例】:one hundred and sixty-nine(百六十九)
→"one hundred and sixty-nine"は名詞
【例】:twnety-one dogs(二十一匹の犬)
→"twenty-one"は形容詞
【例】:Count from thirty-one to forty-one.(三十一から四十一まで数えなさい)
→"thirty-one"と"forty-one"は名詞
【例】:Forty-eight tricks of sumo wrestling(相撲の四十八手)
→"forty-eight"は形容詞
【例】:Ninety-nine mysteries in Japanese history(日本史九十九の謎)
→"ninety-nine"は形容詞
「〜まで」の意味
ハイフン(-)は数値の範囲を表わすことがあります。前置詞の"to"(〜まで)と同じ意味です。
正確にはハイフン(-)ではなく二分ダッシュ(–)という記号ですが、ハイフン(-)と二分ダッシュ(–)は見た目はほぼ同じです→【参照】:『ダッシュ(―)の使い方:数値の範囲を表わす』
【例】:For more information on "PM 2.5" see pages 100-110.
【訳】:「PM 2.5」についてのさらにくわしい情報は百ページから百十ページを参照。
→ハイフン(-)はページの範囲を表わす
【例】:Open Monday to Fieday: 9 am-10 pm, Saturday and Sunday: 9 am-11 pm
【訳】:営業時間、月曜日から金曜日:午前9時から午後9時、土曜日と日曜日:午前9時から午後11時
→ハイフン(-)は時刻の範囲を表わす
分子が基数(one, two, three, etc)、分母が序数(first, second, third, etc)
英語の場合、1/3や3/4などの分数をハイフン(-)で表記することがあります。
分数の表記は分子を基数(one, two, three, etc)で、分母を序数(first, second, third, etc)で表わします。分子が「一」のときは分母も単数、分子が「二」以上のときは分母も複数になります。
分子が「一」のとき、"a"と"one"の両方を使います。"a"のときはハイフン(-)を使いません。
たいていの序数(first, second, third, etc)の表記では定冠詞(the)を付けますが、分数のときは定冠詞(the)を付けません。
# 分数を表記するとき、定冠詞(the)は不要
【例】:a third, one-third(1/3, 三分の一)
【例】:three-fifths(3/5, 五分の三)
【例】:five and one-quarter(5 1/4, 五と四分の一)
【例】:two and three-sevenths(2 3/7, 二と七分の三)
→分子が複数なら分母も複数にする
【例文】:チーズの三分の二は飼犬のタロウが食べちゃった。
【 × 】:My dog Taro has eaten the two-thirds of the cheese.
【 ○ 】:My dog Taro has eaten two-thirds of the cheese.
→分数表記のときに定冠詞(the)は不要
【例文】:人体の五分の三は水です。
【 × 】:The three-fifths of a human's body is water.
【 ○ 】:Three-fifths of a human's body is water.
→分数表記のときに定冠詞(the)は不要
【例文】:アメリカ人のおよそ三分の二が太り過ぎです。
【 × 】:About the two-thirds Americans are overweight.
【 ○ 】:About two-thirds Americans are overweight.
→分数表記のときに定冠詞(the)は不要
分数はスラッシュ(/)で表わすこともあります→【参照】:『スラッシュ(/)の使い方:分数を表わす』
【例】:1/3 = a third, one-third(三分の一)
【例】:3/5 = three-fifths(五分の三)
【例】:5 1/4 = five and one-quarter(五と四分の一)
【例】:2 3/7 = two and three-sevenths(二と七分の三)
書くスペースが足りないときの非常手段
単語一つを改行のため仕方なく分断したことをハイフン(-)で表わすことがあります。多用すると文全体が見づらくなるので、できることなら使用を控えるべきです。
【例文】:It is said that the weather conditions become abnormal and the summer may be un-
usually cool if El Nino occurs.
→"un-usually"は"unusually"のこと
【和訳】:エルニーニョが発生すると、気候が異常になり、冷夏になると言われている。
一言一言がうまく出て来ない
過度の緊張や驚きなどが原因で口ごもる様子をハイフン(-)を使って表わすことがあります。
【例文】:"I-i-it's n-n-nice to m-m-meet you."
【和訳】:「お、お、お会いできて、こ、こ、光栄です」
→緊張が原因でうまくしゃべれない様子をハイフン(-)で表わす
【例文】:"Y-y-you're j-j-joking, right?"
【和訳】:「じょ、じょ、冗談だろ」
→びっくりしてうまくしゃべれない様子をハイフン(-)で表わす
二つから一つを選ぶことができる
スラッシュ(/)が別の選択肢を表わすことがあります。意味的には"or"とほぼ同じです。スラッシュ(/)の前後にスペースは通例不要。
日本語では、そのままスラッシュ(/)を使うこともありますが、読点(、)を使うほうが無難です。
【例文】:Push this button when you switch on/off this washing machine.
(= Push this button when you switch on or switch off this washing machine.)
【和訳】:洗濯機の電源のオン、オフはこのボタンを押して下さい。
→"swtich on/off"で「電源を入れる」と「電源を切る」の二つの動作を表わす
【例文】:When you walk your dog, if he/she sees another dog, how does he/she react?
(= When you walk your dog, if he or she sees another dog, how does he or she react?)
【和訳】:もし犬の散歩中に別の犬に出会ったら、あなたのワンちゃんはどんな反応をしますか。
→"he/she"で「オス」と「メス」の両方の意味を表わす
単語の途中にスラッシュ(/)を入れることもあります。
【例文】:The hotle would make you feel as if you were a prince/ess.
(= The hotle would make you feel as if you were a prince or a princess.)
【和訳】:このホテルに泊まれば王子様気分や王女様気分を味わえる。
→"prince/cess"で「王子」と「王女」の二つの意味を表わす
【例文】:Is there any famous alumnus/na of your college?
(= Is there any famous alumnus or alumna of your college?)
【和訳】:男女を問わず大学の卒業生の中で有名人はいますか。
→"alumnus/na"で「男性の卒業生」と「女性の卒業生」の二つの意味を表わす
"and/or"の意味
英語ではよく"and/or"という書き方を見かけます。意味は「どちらか一つ、あるいは、両方とも」です。
【例文】:You can gain knowledge and/or skill if you study abroad.
(= You can gain knowledge or skill, or both if you study abroad.)
【和訳】:留学すれば知識や技術、あるいはその両方を身に付けることができる。
"knowledge and/or skill"で「知識か技術、あるいはその両方」を表わします。
年月日の表記
例として、「2009年12月31日」の表記が日本とアメリカやイギリスでどう違うのかまとめます。イギリス式は「日にち」から、アメリカ式は「月名」から始めます。
【日本式】:2009/12/31【順序】:年/月/日
【米国式】:12/31/2009【順序】:月/日/年【読み方】:December, thrity-first, two thousand and nine
【英国式】:31/12/2009【順序】:日/月/年【読み方】:December, the thrity-first, two thousand and nine
日にちを先に読むと"of"を使って、
【例文】:2009/12/31
【読み方】:the thrity-first of December, two thousand and nine
となります。英米共通の読み方です。
時速や秒速などの表記
スラッシュ(/)が速度などの数値を表わすことがあります。
日本語では、アラビア数字の場合はそのままスラッシュ(/)を使うこともありますが、漢数字に書き換えることもあります。
速度などの単位を読む場合、スラッシュ(/)は"per"と読みます。
【例】:45 m/h(時速四十五マイル)【読み方】:forty-five miles per hour
【例】:45 km/h(時速四十五キロメートル)【読み方】:forty-five kilometers per hour
【例】:5 g/l(一リットル中に五グラム)【読み方】:five grams per liter
【例文】:Mach one is the speed of sound, which is approximately 1,225 km/h.
【和訳】:マッハ1は音の速さで、時速約1,225kmです。
【例文】:My car gets about 15 kilometers/liter.
【和訳】:うちの車の燃費はリッター15キロぐらいだ。
【例文】:The pencils cost $3/dozen.
【和訳】:この鉛筆は一ダース3ドルだ。
分子が基数(one, two, three, etc)、分母が序数(first, second, third, etc)
スラッシュ(/)が分数を表わすことがあります。
日本語では、アラビア数字の場合はそのままスラッシュ(/)を使うこともありますが、漢数字に書き換えることもあります。
分数を読む場合、分子は基数(one, two, three, etc)、分母は序数(first, second, third, etc)を使います→【参照】:『ハイフン(-)の使い方:分数を表わす』
【例】:1/10(十分の一)【読み方】:one-tenth, あるいは, a tenth
【例】:3/5(五分の三)【読み方】:three-fifths
【例】:5 1/4(五と四分の一)【読み方】:five and one-quarter
【例】:2 3/7(二と七分の三)【読み方】:two and three-sevenths
長めの語句を縮める
スラッシュ(/)で略語を表わすことがあります。よく見かけるものをまとめます。
【例】:Rate: $79.00 w/ breakfast, $69.00 w/o breakfast.
【訳】:料金表:朝食付き79ドル、朝食なし69ドル
【例文】:The room was hot despite the A/C being on.
【和訳】:エアコンは入っていたけど部屋は暑かった。
【例】:Mr. Washington, c/o Mr. Watson
【訳】:ワシントン様方ワトソン様
【例文】:Check whether the I/O is working properly.
【和訳】:入出力が適切に稼動しているかどうかチェックして下さい。
【例文】:I ordered a laptop. The estimated delivery date was 6/19 but now it is N/A.
【和訳】:ノートパソコンを注文して配達予定日が6月19日だったのに今見ると「在庫なし」になっている。
【例文】:There were so many N/A's in the questionnaire of our menu.
【和訳】:メニューのアンケートを取ると「無回答」が非常に多かった。
【例文】:SSD provides faster R/W than HDD.
【和訳】:SSDはハードディスクよりも読み書きが速い。
「挿入」とは文全体に対する追加説明
英語ではよく文章全体に対して追加説明を行うために、文の途中に語句を挿入します。挿入した語句は前後を丸かっこ(())ではさむことがあります→【参照】:『ゼロから始める挿入句』
英文の場合、丸かっこ(())の前後にはスペースを一つずつ入れるのが普通です。
日本語の場合、丸かっこ(())をそのまま使うことも可能ですが、挿入した語句を先に和訳して読点(、)で区切るほうが無難です。
【例文】:The door (at least this morning) was not broken.
【 △ 】:そのドアは(少なくとも今朝は)壊れていなかった。
【 ○ 】:少なくとも今朝は、そのドアは壊れていなかった。
→"at least this morning"は挿入句
【例文】:A wild bear (nobody expected it) took the garbage can away.
【 △ 】:野生のクマが(誰もそれを予想しなかった)ごみ箱を持って行った。
【 ○ 】:誰も予想だにしなかったが、一匹の野生のクマがごみ箱を持って行ってしまった。
→"nobody expected it"は挿入句
挿入した語句はコンマ(,)やダッシュ(―)で表わすこともあります。ダッシュ(―)を使うと多少くだけたニュアンスになります。
【例文】:少なくとも今朝は、そのドアは壊れていなかった。
【英訳】:The door (at least this morning) was not broken.
【英訳】:The door, at least this morning, was not broken.
【英訳】:The door―at least this morning―was not broken.
→挿入句はコンマ(,)やダッシュ(―)でも表現可能
【例文】:誰も予想だにしなかったが、一匹の野生のクマがごみ箱を持って行ってしまった。
【英訳】:A wild bear (nobody expected it) took the garbage can away.
【英訳】:A wild bear, nobody expected it, took the garbage can away.
【英訳】:A wild bear―nobody expected it―took the garbage can away.
→挿入句はコンマ(,)やダッシュ(―)でも表現可能
「同格」とは直前の名詞に対する追加説明
英語の場合、ひとまとまりの語句に追加の説明を付けるとき、その語句の次に同格の語句を置くことがあります。同格の語句はよく前後を丸かっこ(())ではさみます。
英文の場合、丸かっこ(())の前後にはスペース一つずつを入れるのが普通です。
日本語の場合、丸かっこ(())をそのまま使うことも可能ですが、挿入した語句を先に和訳して、読点(、)で区切るほうが無難です。
【例文】:Mozart (one of the greatest classical composers) died at the age of 35.
【 △ 】:モーツアルト(もっとも偉大なクラシック音楽の作曲家の一人)は三十五歳で亡くなった。
【 ○ 】:もっとも偉大なクラシック音楽の作曲家の一人モーツアルトは三十五歳で亡くなった。
→"one of the greatest classical composers"は"Mozart"と同格
"one of the greatest classical composers"は"Mozart"に対しての追加説明です。そのまま文中に置くと意味の区切りがわかりにくくなるので、"one of the greatest classical composers"の前後に丸かっこ(())を置いて、同格であることをはっきりさせます。
【例文】:The US (the world's biggest arms exporter) acted as "the world police".
【 △ 】:アメリカ(世界最大の武器輸出国である)は「世界の警察」として活動していた。
【 ○ 】:世界最大の武器輸出国であるアメリカは、かつて「世界の警察」としての役割を果たしていた。
→"the world's biggest arms exporter"は"the US"と同格
"the world's biggest arms exporter"は"the US"に対しての追加説明です。そのまま文中に置くと意味の区切りがわかりにくくなるので、"the world's biggest arms exporter"の前後に丸かっこ(())を置いて、同格であることをはっきりさせます。
同格の語句はコンマ(,)で表わすこともあります。
【例文】:Mozart, one of the greatest classical composers, died at the age of 35.
(= Mozart (one of the greatest classical composers) died at the age of 35.)
【和訳】:もっとも偉大なクラシック音楽の作曲家の一人モーツアルトは三十五歳で亡くなった。
→同格はコンマ(,)でも表現可能
【例文】:The US, the world's biggest arms exporter, acted as "the world police".
(= The US (the world's biggest arms exporter) acted as "the world police".)
【和訳】:世界最大の武器輸出国であるアメリカは、かつて「世界の警察」としての役割を果たしていた。
→同格はコンマ(,)でも表現可能
独り言や頭にチラと浮かんだこと
丸かっこ(())が表わす挿入句の中には特に、話し手や書き手の個人的な考えを表わすものがあります。コンマ(,)やダッシュ(―)ではあまり見られない使い方です。
英文の場合、丸かっこ(())の前後にはスペースを一つずつ入れるのが普通です。
日本語の場合、丸かっこ(())をそのまま使うことも可能ですが、挿入句を先に和訳するほうが無難です。
【例文】:The new movie of "The Terminator" (I'm very much looking forward it) is going to come out next month.
【 △ 】:映画「ターミネーター」の新作(すごく楽しみ)が来月公開予定だ。
【 ○ 】:私が大変楽しみにしている映画「ターミネーター」の新作が来月公開される予定だ。
→挿入句の"I'm very much looking forward it"話し手の個人的な考え
丸かっこ(())の中の内容は「独り言」に近く、丸かっこ(())の部分を省略しても文全体の意味はさほど変化しません。
【例文】:Most people have their smartphone (I don't).
(= Most people have their smartphone though don't have my smartphone.)
【 △ 】:たいていの人は自分のスマートフォンを持っている。(私はない)
【 ○ 】:私は持っていないが、たいていの人は自分のスマートフォンを持っている。
→挿入句の"I don't"は話し手の個人的な状況
丸かっこ(())の中の内容はさして重要な情報ではなく、丸かっこ(())の部分を省略しても文全体の意味はさほど変化しません。
丸かっこ(())内はなしでもOK
丸かっこ(())が省略できる語句を表わすことがあります。丸かっこ(())でくくられた部分があってもなくても意味はさほど変わらない、あるいは、まったく変化ありません。
特に、辞書で省略可能な語句を示すときによく使います。丸かっこ(())の前後にはスペースを一つずつ入れるのが普通です。
【例文】:I hear (that) a convenience store is going to open in front of the school.
【和訳】:学校の真ん前にコンビニができるらしいよ。
→(that)は"that"は置いても置かなくてもOKの意味
【例文】:To be frank (with you), you don't need to worry about anything.
【和訳】:はっきり言うと、あなたが心配する必要は何もない。
→(with you)は"with you"は置いても置かなくてもOKの意味
同じ意味の別表現を例示する
丸かっこ(())が語句や文の言い換えやくわしい説明を表わすことがあります。言い換えのときはよく"="(イコール)を追加して"(= )"と表記します。
英文の場合、丸かっこ(())の前後にはスペースを一つずつ入れるのが普通です。
和訳のときには、丸かっこ(())内はそのまま丸かっこ(())を付けて和訳するのが無難です。
【例文】:It is said that CFCs (chlorofluorocarbons) destroy the ozone layer.
【和訳】:CFC(フロンガス)はオゾン層を破壊すると言われている。
→(chlorofluorocarbons)は"CFCs"の言い換え
【例文】:Japan joined the Trans-Pacific Partnership (TPP) negotiations in 2013.
【和訳】:日本は2013年に環太平洋連携協定(TPP)の交渉に参加した。
→(TPP)は"The Trans-Pacific Partnership"の言い換え
【例文】:The idiom "be raining cats and dogs"(= be raining very heavily) is an informal phrase.
【和訳】:「猫や犬が降ってくる(= ひどい土砂降りだ)」というイディオムはくだけた表現です。
→(= be raining very heavily)は"be raining cats and dogs"の言い換え
【例文】:"Clean up your room!" I said to you. (= I told you to clean up your room.)
【和訳】:私はあなたに「部屋を片づけなさい」と言った(私はあなたに部屋を片づけなさいと言った)。
→(= I told you to clean up your room.)は引用符("")なしの会話文への言い換え
どちらか一つがありうる
丸かっこ(())が別の可能性を表わすことがあります。
【例文】:If you find mistake(s), please let me know it.
【和訳】:もし間違いを一つでも見つけたら、教えて下さい。
【例文】の意味は"find one mistake or mistakes"です。「間違いを最低一つでも見つけたら」というニュアンスを表わして"mistake(s)"と綴ります。"(s)"は複数を表わす"s"です。
日本語に訳す場合、そのまま"(s)"を使っても意味不明なので、別の語句に言い換える必要があります。
【例文】:Any boy(s) and any girl(s) should take part in the volunteer activity.
【和訳】:男子も女子も最低一人はボランティア活動に参加して下さい。
【例文】の意味は、"any boy or any boys and any girl or any girls"(男子と女子が一人ずつ、あるいは、男子と女子がそれぞれ二人以上)です。「一人でもよいが複数でもよい」というニュアンスで、"boy(s), girl(s)"と綴ります。"(s)"は複数を表わす"s"です。
日本語に訳す場合、そのまま"(s)"を使っても意味不明なので、別の語句に言い換える必要があります。
リストの項目の連番
数字やアルファベットを丸かっこ(())で囲んでリストの項目を表わすことがあります。
丸かっこ(())で囲んだ数字やアルファベットの前後にはたいていスペース一つずつを置いて、コンマ(,)で区切ります。数字は"(i), (ii), (iii)"や右の丸かっこ())のみの"1), 2), 3)"などを使うこともあります。
【例文】:These luxurious dishes are made only from (1) tofu, (2) konjac, (3) vegetables.
【例文】:These luxurious dishes are made only from (i) tofu, (ii) konjac, (iii) vegetables.
【例文】:These luxurious dishes are made only from 1) tofu, 2) konjac, 3) vegetables.
【和訳】:これらの豪華な料理は(1)豆腐、(2)こんにゃく、(3)野菜のみから作られている。
→"(1)"の表記は"(i)", "1)"
なども可能
リストが始まる目印としてコロン(:)を入れることもあります→【参照】:『コロン(:)の使い方:リストを導く』
【例文】:My favorite movies are (a) Back To The Future, (b) My Neighbor Totoro, (c) Blade Runner.
【例文】:My favorite movies are: (a) Back To The Future, (b) My Neighbor Totoro, (c) Blade Runner.
【和訳】:好きな映画は(a)バック・トウ・ザ・フューチャー、(b) となりのトトロ、(c)ブレードランナーです。
→リスト開始の目印として"are"の次にコロン(:)を置くこともある
「動詞 + 〜」を並べることもできます。
【例文】:Today's plan is to (1) clean my room, (2) try the new pancake shop, (3) buy eggs and milk.
【和訳】:今日の予定、(1)部屋の掃除、(2)新しいパンケーキ屋に行ってみる、(3)卵と牛乳を買っておく。
→"try, clean, buy"は動詞、文頭の"Today's plan is to"につながる
引用符("")は日本語のかぎかっこ(「」)とほぼ同じ
引用符("")は日本語でも使う記号です。英語の引用符("")はたいてい、日本語ではかぎかっこ(「」)に置き換えることができます。
会話文の始まりと終わりを引用符("")でくくる
引用符("")の使い方(1):会話文を表わす(1)
↑
引用符("")は主に引用符("")ありの会話文で会話の部分を表わします。
会話文と地の文の境には忘れずにコンマ(,)を付けます。原則として、コンマ(,)は引用符("")の左側に置きます→【参照】:『引用符("")の使い方:ほかの句読点との位置関係』『コンマ(,)の使い方:引用符("")ありの会話文で会話部分と地の文を区切る』
引用符("")が文末に来る場合、ピリオド(.)や疑問符(?)、感嘆符(!)も通例、引用符("")の左側に置きます。また、文が疑問符(?)や感嘆符(!)で終るときは、文尾のピリオド(.)は不要です→【参照】:『引用符("")の使い方:ほかの句読点との位置関係』
和訳のときは、引用符("")をかぎかっこ(「」)に置き換えれば、たいてい問題なしです。
【例文】:My mother said quietly, "A cell phone is hard to operate."
(= My mother said quietly that a cell phone was hard to operate.)
【和訳】:母さんがぼそっと言った。「携帯はむつかしい」
→"quietly"の次にコンマ(,)が必要、文尾のピリオド(.)は引用符(")の左側に置く
【例文】:The kids said in unison, "What a big burger!"
(= The kids exclaimed in unison what a big burger it was.)
【和訳】:子供たちは声をそろえて言った。「なんておっきなハンバーガー」
→"unison"の次にコンマ(,)が必要、文尾のピリオド(.)は不要
会話文と地の文の区切りは、コンマ(,)の代わりにコロン(:)を使うこともあります→【参照】:『コロン(:)の使い方:会話文を導く』
【例文】:My mother said quietly: "A cell phone is hard to operate."
(= My mother said quietly that a cell phone was hard to operate.)
【和訳】:母さんがぼそっと言った。「携帯はむつかしい」
→"quietly"の次にコロン(:)を置く
【例文】:The kids said in unison: "What a big burger!"
(= The kids exclaimed in unison what a big burger it was.)
【和訳】:子供たちは声をそろえて言った。「なんておっきなハンバーガー」
→"unison"の次にコロン(:)を置く
会話文の中の会話文の場合
引用符("")の使い方(1):会話文を表わす(2)
↑
会話の中にさらに会話文が出てくる場合は、シングルの引用符('')を使って区別します。
【例文】:The professor said, "There is a famous saying by Mitsuhide Akechi: 'The enemy is in Honnoji.'"
【和訳】:「明智光秀が言った『敵は本能寺にあり』という有名な言葉があります」と教授は語った。
→会話文の中の会話文はシングルの引用符('')で囲む
和訳の一例として、教授の言葉をかぎかっこ(「」)でくくり、さらにその中で明智光秀の言葉を二重かぎかっこ(『』)でくくります。
逆に、外側の引用符をシングル('')、内側の引用符をダブル("")にすることもあります。意味やニュアンスに変化はありません。
【例文】:The professor said, 'There is a famous saying by Mitsuhide Akechi: "The enemy is in Honnoji."'
(= The professor said, "There is a famous saying by Mitsuhide Akechi: 'The enemy is in Honnoji.'")
【和訳】:「明智光秀が言った『敵は本能寺にあり』という有名な言葉があります」と教授は語った。
→外側の引用符をシングル('')、内側の引用符をダブル("")も可能
自作ではない一文をよそから借りる
実際の会話ではなく、名言や格言、諺、言い習わし、家訓、社訓、校訓などからの引用を表わします→【参照】:『引用符("")の使い方:ほかの句読点との位置関係』
日本語では、引用符("")をそのままかぎかっこ(「」)に置き換えればたいていOKです。
【例文】:私の学校の校訓は「明日は明日の風が吹く」です。
【 × 】:My school motto is "Tomorrow is another day.".
【 ○ 】:My school motto is "Tomorrow is another day."
→文末にピリオド(.)を二つ置くのは不可
引用符("")で囲った部分を文頭に置くことも可能です。
【例文】:私の学校の校訓は「明日は明日の風が吹く」です。
【 × 】:"Tomorrow is another day.", is my school motto.
【 ○ 】:"Tomorrow is another day" is my school motto.
→コンマ(,)は付けないほうが普通、"day"の次のピリオド(.)もたいてい付けない
引用符("")で囲った部分を文の途中に置くことも可能です。
【例文】:著名な一節「私には夢がある」は1963年、マーティン・ルーサー・キング・ジュニアが語った言葉だ。
【 △ 】:The famous phrase "I have a dream." was said by Martin Luther King, Jr. in 1963.
【 ○ 】:The famous phrase "I have a dream" was said by Martin Luther King, Jr. in 1963.
→"dream"の次のピリオド(.)は付けないほうが普通
引用文と地の文の区切りにコロン(:)を使うこともあります→【参照】:『コロン(:)の使い方:引用した語句や文を導く』
【例文】:私の学校の校訓は「明日は明日の風が吹く」です。
【英訳】:My school motto is: "Tomorrow is another day".
→"is"の次にコロン(:)を置く
固有名詞であることを明示する
引用符("")は書名、映画名、テレビ番組名などの固有名詞を表わすことがあります。たいてい、普通名詞ではないことを強調します→【参照】:『引用符("")の使い方:ほかの句読点との位置関係』
# よく引用符("")で囲む名前: 書籍、新聞、雑誌、映画、芸術作品、曲、テレビ番組、交通機関、乗り物
日本語でも、普通名詞ではないことを強調するときにかぎかっこ(「」)を使うことがあります。
【例文】:"I Am a Cat" is the title of the novel written by Souseki Natsume.
【和訳】:「吾輩は猫である」は夏目漱石の小説のタイトルです。
→"I Am a Cat"は書名を表わす
【例文】:I often watched "Combat!" when I was a child.
【和訳】:子供のころ「コンバット」というテレビ番組をよく見ていた。
→"Combat!"はテレビ番組名を表わす
通常とは多少ちがうニュアンスを語句に込める
強調する語句を引用符("")で囲むことがあります。固有名詞だけではなく、普通名詞や形容詞、副詞を囲むこともあります→【参照】:『引用符("")の使い方:ほかの句読点との位置関係』
日本語でもかぎかっこ(「」)を語句の強調に使うことがあります。
【例文】:Does she still want me to buy a "netbook"?
【和訳】:あの子はまだ「ネットブック」とやらを買ってくれと言ってるのかね。
話し手は"netbook"(ネットブックコンピューター)をよく知らないので、そのことを強調するために引用符("")を付けて"netbook"と書き表わします。
【例文】:You've said not a "single" word!
【和訳】:君はまだ「一言も」しゃべっていないぞ。
「何一つしゃべっていない」ことを強調するために、引用符("")を付けて"single"(一言の)と書き表わします。
【例文】The word "cardigan" was named after James Brudenell, 7th Earl of Cardigan.
【和訳】:「カーディガン」という言葉は第7代カーディガン伯爵ジェイムズ・ブルデネルに因む。
"cardigan"という単語そのものを表わすために、引用符("")を付けて"cardigan"と書き表わします。
コンマ(,)や疑問符(?)は引用符("")のどちら側に置くのか
引用符("")で会話や名言、格言、語句の強調などを表わすとき、コンマ(,)やピリオド(.)、疑問符(?)、感嘆符(!)をどこに置くのか迷いがちです。
原則として、引用符("")の中が会話文の場合、コンマ(,)やピリオド(.)、疑問符(?)、感嘆符(!)は引用符("")の左側に置きます→【参照】:『コンマ(,)の使い方:引用符("")ありの会話文で会話部分と地の文を区切る』
# 原則(1):引用符("")の中が「会話文」の場合、句読点を引用符(")の“左側”に置く
# 原則(2):引用符("")の中が「名言、格言、強調した語句」の場合、句読点を引用符(")の“右側”に置く
文全体が平叙文の場合
引用符("")の使い方(6)ほかの句読点との位置関係(1)
↑
引用文の末尾がピリオド(.)
引用符("")の使い方:ほかの句読点との位置関係:文全体が平叙文の場合(1)
↑
文全体が平叙文で引用符("")で囲った会話文も平叙文の場合、"say"や"said"の次のコンマ(,)は引用符(")の左側に置きます。文末のピリオド(.)も原則として引用符(")の左側に置きます。イギリス英語ではピリオド(.)を引用符(")の右側に置くこともあります。
【例文】:後ろで誰かが言った。「腹減ったなぁ」
【 × 】:Someone behind me said "I'm starving."
【 △ 】:Someone behind me said, "I'm starving".[※イギリス英語]
【 ○ 】:Someone behind me said, "I'm starving."
→"said"の次にコンマ(,)が必要、コンマ(,)とピリオド(.)は引用符(")の左側に置く
"say"や"said"を引用符("")で囲った会話文の後ろに置く場合は、会話文の末尾のピリオド(.)をコンマ(,)に置き換えます。コンマ(,)は引用符(")の左側に置きます。
【例文】:「腹減ったなぁ」と後ろで誰かが言った。
【 × 】:"I'm starving." said someone behind me.
【 × 】:"I'm starving", said someone behind me.
【 ○ 】:"I'm starving," said someone behind me.
→"starving"の次のピリオド(.)はコンマ(,)に変更、コンマ(,)は引用符(")の左側に置く
引用符("")で囲った会話文の途中に"say"や"said"が割り込むときは、"say"や"said"の前後をコンマ(,)で区切ります。この時もコンマ(,)は引用符(")の左側に置きます。
【和訳】:「仏像を盗んだのは」探偵は言った。「あなただ」
【 × 】:"You" the detective said "are the man who stole the Buddha statue."
【 × 】:"You", the detective said "are the man who stole the Buddha statue."
【 ○ 】:"You," the detective said, "are the man who stole the Buddha statue."
→"you"の次と"said"の次にコンマ(,)が必要、コンマ(,)は引用符(")の左側に置く
会話文と地の文の区切りとして、コンマ(,)の代わりにコロン(:)を使うことがあります。
【和訳】:探偵は言った。「仏像を盗んだのはあなただ」
【英訳】:The detective said: "You are the man who stole the Buddha statue."
(= The detective said, "You are the man who stole the Buddha statue.")
→"said"の次はコンマ(,)の代わりにコロン(:)も使用可能
引用文の末尾が疑問符(?)
引用符("")の使い方:ほかの句読点との位置関係:文全体が平叙文の場合(2)
↑
文全体が平叙文で引用符("")で囲った会話文に疑問符(?)が付く場合、疑問符(?)は引用符(")の左側に置きます。地の文と会話文の区切りにコンマ(,)が必要。文末のピリオド(.)は付けないのが普通です。
【例文】:司会者は言った。「髪切った?」
【 × 】:The MC said "Did you have your hair cut?"
【 × 】:The MC said, "Did you have your hair cut"?
【 × 】:The MC said, "Did you have your hair cut?".
【 ○ 】:The MC said, "Did you have your hair cut?"
→"guest"の次にコンマ(,)が必要、疑問符(?)は引用符(")の左側に置く、文末のピリオド(.)は不要
"say"や"said"を引用符("")で囲った会話文の後ろに置く場合も、疑問符(?)は引用符(")の左側に置きます。引用符(")の次のコンマ(,)は不要。
【例文】:「髪切った?」と司会者は言った。
【 × 】:"Did you have your hair cut"? the MC said.
【 × 】:"Did you have your hair cut"?, the MC said.
【 × 】:"Did you have your hair cut?", the MC said.
【 × 】:"Did you have your hair cut?," the MC said.
【 ○ 】:"Did you have your hair cut?" the MC said.
→疑問符(?)は引用符(")の左側に置く、引用符(")の次のコンマ(,)は不要
会話文と地の文の区切りとして、コンマ(,)の代わりにコロン(:)を使うことがあります。
【例文】:医者は言った。「今までに熱中症にかかったことはありますか」
【英訳】:The doctor said: "Have you ever had heat exhaustion?"
(= The doctor said, "Have you ever had heat exhaustion?")
→"said"の次はコンマ(,)の代わりにコロン(:)も使用可能
引用文の末尾が感嘆符(!)
引用符("")の使い方:ほかの句読点との位置関係:文全体が平叙文の場合(3)
↑
文全体が平叙文で引用符("")で囲った会話文に感嘆符(!)が付く場合、感嘆符(!)は引用符(")の左側に置きます。地の文と会話文の区切りにコンマ(,)が必要。文末のピリオド(.)は付けないのが普通です。
【例文】:校長先生は言った。「卒業おめでとう」
【 × 】:The principal said "Congratulations on your graduation!"
【 × 】:The principal said, "Congratulations on your graduation"!
【 × 】:The principal said, "Congratulations on your graduation!".
【 ○ 】:The principal said, "Congratulations on your graduation!"
→"said"の次にコンマ(,)が必要、感嘆符(!)は引用符(")の左側に置く、文末のピリオド(.)は不要
"say"や"said"を引用符("")で囲った会話文の後ろに置く場合も、感嘆符(!)は引用符(")の左側に置きます。引用符(")の次のコンマ(,)は不要。
【例文】:「卒業おめでとう」と校長先生は言った。
【 × 】:"Congratulations on your graduation"! said the principal.
【 × 】:"Congratulations on your graduation"!, said the principal.
【 × 】:"Congratulations on your graduation!", said the principal.
【 × 】:"Congratulations on your graduation!," said the principal.
【 ○ 】:"Congratulations on your graduation!" said the principal.
→感嘆符(!)は引用符(")の左側に置く、コンマ(,)は不要
会話文と地の文の区切りとして、コンマ(,)の代わりにコロン(:)を使うことがあります。
【例文】:先生は言った。「お前たち、静かにしなさい」
【英訳】:The teacher said: "You all shut up now!"
(= The teacher said, "You all shut up now!")
→"said"の次はコンマ(,)の代わりにコロン(:)も使用可能
文全体が疑問文の場合
引用符("")の使い方(6)ほかの句読点との位置関係(2)
↑
引用文の末尾がピリオド(.)
引用符("")の使い方:ほかの句読点との位置関係:文全体が疑問文の場合(1)
↑
文全体が疑問文で引用符("")で囲った会話文が平叙文の場合、"say"や"said"の次のコンマ(,)は引用符(")の左側に置きます。会話文の末尾のピリオド(.)は不要。文末の疑問符(?)は引用符(")の右側に置きます。疑問文であるのは、引用符("")で囲った会話文ではなく、文全体だからです。
【例文】:「腹減った」って誰か言いましたか。
【 × 】:Did someone say "I'm starving"?
【 × 】:Did someone say, "I'm starving?"
【 × 】:Did someone say, "I'm starving."?
【 ○ 】:Did someone say, "I'm starving"?
→"say"の次にコンマ(,)が必要、引用符("")の中のピリオド(.)は不要、疑問符(?)は引用符(")の右側に置く
引用文の末尾が疑問符(?)
引用符("")の使い方:ほかの句読点との位置関係:文全体が疑問文の場合(2)
↑
文全体が疑問文で引用符("")で囲った会話文の末尾に疑問符(?)を置く場合、文末の引用符(")の両脇に疑問符(?)を置きます。
ただし、実際の英文では疑問符(?)がすぐ近くで二つ並ぶのを避けて、引用符(")の右側の疑問符(?)をよく省略します。
【例文】:司会者はゲストに「髪切った?」と言いましたか。
【 × 】:Did the MC say to the guest "Did you have your hair cut"?
【 × 】:Did the MC say to the guest, "Did you have your hair cut"?
【 ○ 】:Did the MC say to the guest, "Did you have your hair cut?"?
【 ○ 】:Did the MC say to the guest, "Did you have your hair cut?"
→"guest"の次にコンマ(,)が必要、文末の疑問符(?)はよく省略する
引用文の末尾が感嘆符(!)
引用符("")の使い方:ほかの句読点との位置関係:文全体が疑問文の場合(3)
↑
文全体が疑問文で引用符("")で囲った会話文の末尾に感嘆符(!)置く場合、文末の引用符(")の左側に感嘆符(!)を置いて、右側に疑問符(?)を置きます。疑問文であるのは、引用符("")で囲った会話文ではなく、文全体だからです。
ただし、実際の英文では感嘆符(!)と疑問符(?)がすぐ近くで並ぶのを避けて、引用符(")の右側の疑問符(?)を省略することがあります。
【例文】:校長先生は「卒業おめでとう」と言いましたか。
【 × 】:Did the principal say "Congratulations on your graduation"!
【 × 】:Did the principal say, "Congratulations on your graduation"!
【 ○ 】:Did the principal say, "Congratulations on your graduation!"
【 ○ 】:Did the principal say, "Congratulations on your graduation!"?
→"say"の次にコンマ(,)が必要、文末の疑問符(?)は省略することがある
引用符("")の中が名言や格言の場合
引用符("")の使い方(6)ほかの句読点との位置関係(3)
↑
引用符("")で囲った部分が会話文ではなく、名言や格言、諺からの引用を表わす場合、会話文の引用とは異なり、たいてい地の文と引用文の間にコンマ(,)を入れません。
文末のピリオド(.)は引用符(")の右側に置くのが普通ですが、左側に置くこともあります→【参照】:『引用符("")の使い方:会話文を表わす』『引用符("")の使い方:名言や格言、諺などからの引用を表わす』
【例文】:私の座右の銘は「急がば回れ」です。
【 × 】:My motto is "The more haste, the less speed.".
【 △ 】:My motto is, "The more haste, the less speed."
【 △ 】:My motto is, "The more haste, the less speed".
【 ○ 】:My motto is "The more haste, the less speed."
【 ○ 】:My motto is "The more haste, the less speed".
→文末のピリオド(.)は引用符(")の右側に一つ置くのがもっとも普通
引用符("")で囲った部分を文頭に置く場合も、地の文との区切りのコンマ(,)は付けないのが普通です。コンマ(,)を付ける場合は引用符(")の左側に置きます。引用文の末尾のピリオド(.)もたいてい付けません。
【例文】:「急がば回れ」は私の座右の銘です。
【 × 】:"The more haste, the less speed.", is my motto.
【 △ 】:"The more haste, the less speed." is my motto.
【 △ 】:"The more haste, the less speed", is my motto.
【 ○ 】:"The more haste, the less speed," is my motto.
【 ○ 】:"The more haste, the less speed" is my motto.
→コンマ(,)は付けないほうが普通、"speed"の次のピリオド(.)もたいてい付けない
引用符("")で囲った部分を文の途中に置く場合、引用文の末尾のピリオド(.)は付けないほうが普通です。
【例文】:諺の「転石苔を生ぜず」はアメリカとイギリスでは違う解釈になるようだ。
【 △ 】:The proverb "A rolling stone gathers no moss." appears to be interpreted differently in America and in England.
【 ○ 】:The proverb "A rolling stone gathers no moss" appears to be interpreted differently in America and in England.
→"moss"の次のピリオド(.)は付けないほうが普通
引用文と地の文の区切りにコロン(:)を使うこともあります。コロン(:)の次に引用文を置きます。文末のピリオド(.)は引用符(")の右側に置くのが普通です→【参照】:『コロン(:)の使い方:引用した語句や文を導く』
【例文】:私の座右の銘は「急がば回れ」です。
【 ○ 】:My motto is: "The more haste, the less speed."
【 ○ 】:My motto is: "The more haste, the less speed".
→"is"の次にコロン(:)を置く、文末のピリオド(.)は引用符(")の右側に一つ置くのがもっとも普通
文全体が疑問文の場合、文末の疑問符(?)は引用符(")の右側に置くのが普通です。疑問文であるのは、引用符("")で囲った部分ではなく、文全体だからです。
【例文】:あなたの座右の銘「急がば回れ」ですか。
【 △ 】:Is your motto "The more haste, the less speed?"
【 ○ 】:Is your motto "The more haste, the less speed"?
→疑問符(?)は引用符(")の右側に置くのが普通
引用符("")の中が固有名詞や語句の強調の場合
引用符("")の使い方(6)ほかの句読点との位置関係(4)
↑
引用符("")で囲った部分が会話文ではなく、書名や映画名、語句の強調などを表わす場合、原則として文末のピリオド(.)も疑問符(?)も引用符(")の右側に置きます→【参照】:『引用符("")の使い方:書名や映画名などの固有名詞を表わす』『引用符("")の使い方:語句の強調を表わす』
ピリオド(.)は引用符(")の左側に置くこともありますが、右側に置くほうが普通です。
【例文】:「週間少年ジャンプ」を読んでいます。
【 △ 】:I'm reading the magazine "Weekly Shonen Jump."
【 ○ 】:I'm reading the magazine "Weekly Shonen Jump".
→ピリオド(.)は引用符(")の右側に置くのが普通
文全体が疑問文の場合、疑問符(?)は引用符("")の右側に置きます。疑問文であるのは引用符("")で囲った部分ではなく、文全体だからです。
【例文】:「ギリシャ神話」を読んだことがありますか。
【 × 】:Have you ever read "Greek Myths?"
【 ○ 】:Have you ever read "Greek Myths"?
→疑問符(?)は引用符(")の右側に置く
引用符("")の中に引用符('')がある場合
引用符("")の使い方(6)ほかの句読点との位置関係(5)
↑
引用符("")の中に引用符('')がある場合、ピリオド(.)や疑問符(?)、感嘆符(!)はそれぞれの引用符(")(')の左側に置きます。ただし、引用符(")(')をはさんでピリオド(.)が二つ連続する場合は、二つ目のピリオド(.)を置かないのが普通です。
【例文】:ドロシーは言った。「テッドは『ごちそうさま』って言わなかったよ」
【 × 】:Dorothy said, "Ted didn't say, 'Thanks for the meal'.".
【 × 】:Dorothy said, "Ted didn't say, 'Thanks for the meal.'".
【 △ 】:Dorothy said, "Ted didn't say, 'Thanks for the meal.'."
【 ○ 】:Dorothy said, "Ted didn't say, 'Thanks for the meal.'"
→文末は二つ目のピリオド(.)を置かないのが普通
【例文】:母親は言った。「どうして子供はすぐに『なんで、なんで』って言うんですか」
【 × 】:The mother said, "Why do children often say, 'Why? Why'?"?
【 × 】:The mother said, "Why do children often say, 'Why? Why?'"?
【 △ 】:The mother said, "Why do children often say, 'Why? Why?'?".
【 ○ 】:The mother said, "Why do children often say, 'Why? Why?'?"
→疑問符(?)はそれぞれの引用符(")(')の左側に置く、文末のピリオド(.)は置かないのが普通
【例文】:ピザの配達員は言った。「戸を開けたとき誰かが大声で叫びました。『動くな』」
【 × 】:The pizza deliverer said, "When I opened the door, someone said loudly, 'Freeze'"!
【 × 】:The pizza deliverer said, "When I opened the door, someone said loudly, 'Freeze'!"
【 △ 】:The pizza deliverer said, "When I opened the door, someone said loudly, 'Freeze!'.".
【 ○ 】:The pizza deliverer said, "When I opened the door, someone said loudly, 'Freeze!'."
→感嘆符(!)は'Freeze'に付くのでシングル引用符(')の左側に置く、文末のピリオド(.)は置かないのが普通
引用符("")で囲った会話文の後ろに"say"や"said"を置く場合、ピリオド(.)や疑問符(?)、感嘆符(!)はそれぞれの引用符(")(')の左側に置きます。疑問符(?)と感嘆符(!)の次のコンマ(,)は不要。
【例文】:「テッドは『ごちそうさま』って言わなかったよ」とドロシーは言った。
【 × 】:"Ted didn't say, 'Thanks for the meal'.". said Dorothy.
【 × 】:"Ted didn't say, 'Thanks for the meal.'". said Dorothy.
【 × 】:"Ted didn't say, 'Thanks for the meal.'." said Dorothy.
【 ○ 】:"Ted didn't say, 'Thanks for the meal.'," said Dorothy.
→ピリオド(.)はそれぞれの引用符(")(')の左側に置く、二つ目のピリオド(.)はコンマ(,)に置き換える
【例文】:「どうして子供はすぐに『なんで、なんで』って言うんですか」と母親は言った。
【 × 】:"Why do children often say, 'Why? Why'?"? said the mother.
【 × 】:"Why do children often say, 'Why? Why?'"? said the mother.
【 × 】:"Why do children often say, 'Why? Why?'?", said the mother.
【 ○ 】:"Why do children often say, 'Why? Why?'?" said the mother.
→疑問符(?)はそれぞれの引用符(")(')の左側に置く、"said"の前のコンマ(,)は不要
【例文】:「戸を開けたとき誰かが大声で叫びました。『動くな』」とピザの配達員は言った。
【 × 】:"When I opened the door, someone said loudly, 'Freeze'"! said the pizza deliverer.
【 × 】:"When I opened the door, someone said loudly, 'Freeze'!" said the pizza deliverer.
【 × 】:"When I opened the door, someone said loudly, 'Freeze!'", said the pizza deliverer.
【 ○ 】:"When I opened the door, someone said loudly, 'Freeze!'" said the pizza deliverer.
→感嘆符(!)は'Freeze'に付くのでシングル引用符('')の左側に置く、"said"の前のコンマ(,)は不要
日本語とほぼ同じの疑問符(?)
疑問符(?)の用法は、英語も日本語もほぼ同じです。英語の場合、平叙文でも文末に疑問符(?)を置くことがあります。
引用符("")がある文で疑問符(?)をどこに置くのかは引用符("")のコーナーにまとめています→【参照】:『引用符("")の使い方:ほかの句読点との位置関係』
一般的な疑問文の場合
疑問符(?)はピリオド(.)や感嘆符(!)と同様に、文末に置いて文を終結させます。疑問符(?)は特に疑問文や付加疑問文であることを表わします →【参照】:『疑問符(?)の使い方:付加疑問文を表わす』
【例文】:Have you finished lunch?
【和訳】:昼御飯は食べたかな。
→疑問符(?)は文を終結させて、疑問文であることを表わす
【例文】:Why do wars still exist?
【和訳】:なんで戦争がなくならないの。
→疑問符(?)は文を終結させて、疑問文であることを表わす
引用符("")なしの会話文で疑問符(?)は不要
引用符("")を使う引用符("")ありの会話文では、会話部分が疑問文の場合、疑問符(?)を付けます。しかし、引用符("")なしの会話文の場合は、疑問符(?)を付けません→【参照】:『会話の表現の作り方:疑問文の作り方』
【例文】:医者は尋ねた。食欲はありますか。
【 × 】:The doctor asked me whether I had appetite?
【 ○ 】:The doctor asked me whether I had appetite.
(= "Do you have appetite?" the doctor said to me.)
→引用符("")なしの会話文なので文尾の疑問符(?)は不要
【例文】:先生は生徒たちに尋ねた。大人になったら何になりたいですか。
【 × 】:The teacher asked the class what they wanted to be when they grew up?
【 ○ 】:The teacher asked the class what they wanted to be when they grew up.
(= "What do you want to be when you grow up?" the teacher said to the class.)
→引用符("")なしの会話文なので文尾の疑問符(?)は不要
確認を表わし同意を求める付加疑問文
疑問符(?)はピリオド(.)や感嘆符(!)と同様に、文末に置いて文を終結させます。疑問符(?)は特に疑問文や付加疑問文であることを表わします →【参照】:『疑問符(?)の使い方:疑問文を表わす』
確認や同意を表わす付加疑問文は別コーナーにくわしくまとめています→【参照】:『ゼロから始める付加疑問文』
【例文】:We have to try anyway, don't we?
【和訳】:とにかくやってみるべきだよね。
→同意を求める付加疑問文、疑問符(?)は付加疑問文であることを表わす
【例文】:You haven't finished your homework, have you?
【和訳】:宿題まだすんでないだろ。
→確認を表わす付加疑問文、疑問符(?)は付加疑問文であることを表わす
平叙文だけど文尾に疑問符(?)を付ける
平叙文でも疑問や依頼を表わす場合、文末に疑問符(?)を置くことがあります。発音するときは疑問文のように文尾を上昇口調にします。
一般的な平叙文の場合
疑問符(?)の使い方(2)平叙文で疑問や依頼の意味を表わす(1)
↑
語順は平叙文ですが、意味は疑問を表わします。文末に疑問符(?)を付けます。
【例文】:あなたも行くでしょう。
【和訳】:You will go with us?
→語順は平叙文だが意味は疑問を表わす、文尾に疑問符(?)を置く
【例文】:あなたは行かないんでしょう。
【和訳】:You won't go with us?
→語順は平叙文だが意味は疑問を表わす、文尾に疑問符(?)を置く
【例文】:You will have dinner with us?
【和訳】:夕御飯を食べて行きませんか。
→語順は平叙文だが意味は疑問を表わす、文尾に疑問符(?)を置く
【例文】:You've got hurt?
【和訳】:けがしたの?
→語順は平叙文だが意味は疑問を表わす、文尾に疑問符(?)を置く
逆に"will"や"would"や"could"などで丁寧な依頼やお願いを表わすとき、語順は疑問文なのに文尾に疑問符(?)を付けないことがあります。
【例文】:Now please will you answer my questions.
(= Now please will you answer my questions?)
【和訳】:いくつか私の質問に答えて下さい。
→語順は疑問文だが意味はお願いを表わす、文尾の疑問符(?)を省くことがある
【例文】の場合、語順を見ると「助動詞 + 主語 + 動詞」なので平叙文ではなく疑問文です。ただし、内容は質問というよりは丁寧なお願いに近いので、文末の疑問符(?)を付けないことがあります。
丁寧な依頼を表わす"I wonder if 〜"や"I wonder whether 〜"の場合
疑問符(?)の使い方(2)平叙文で疑問や依頼の意味を表わす(2)
↑
"I wonder if 〜"や"I wonder whether 〜"で丁寧な依頼を表わすとき、文末に疑問符(?)を置くことがあります。語順的には"I wonder"で始まるので平叙文ですが、内容は質問や問いかけに近いので疑問符(?)を置くことができます。
【例文】:家にいらして下さいませんか。
【 ○ 】:I wonder if you might come to my house.
【 ○ 】:I wonder if you might come to my house?
(= Would you come to my house?)
→"I wonder if 〜"で「丁寧な依頼」を表わす、ピリオド(.)の代わりに疑問符(?)を置くことがある
【例文】:ご出身はどちらか教えていただけませんか。
【 ○ 】:I wonder if you could tell me where you are from.
【 ○ 】:I wonder if you could tell me where you are from?
(= Could you tell me where you are from?)
→"I wonder if 〜"で「丁寧な依頼」を表わす、ピリオド(.)の代わりに疑問符(?)を置くことがある
【例文】:お名前を教えていただけませんか。
【 ○ 】:I wonder whether you could let me know your name.
【 ○ 】:I wonder whether you could let me know your name?
(= Would you let me know your name?)
→"I wonder whether 〜"で「丁寧な依頼」を表わす、ピリオド(.)の代わりに疑問符(?)を置くことがある
"wonder"が依頼やお願いではなく、疑問や自問を表わすときも平叙文でも文末に疑問符(?)を付けることがあります。
【例文】:あの猫はどうやってあんな高いところに登ったんだろう。
【 ○ 】:I wonder how the cat climbed up there.
【 ○ 】:I wonder how the cat climbed up there?
→"I wonder 〜"で「疑問、自問」を表わす、ピリオド(.)の代わりに疑問符(?)を置くことがある
データの内容が信頼性に欠ける
疑問符(?)は信頼性がないデータや詳細が不明な情報を表わすことがあります。
【例文】:Count of St. Germain (born 1712? died 27 February 1784)
【和訳】:サンジェルマン伯爵(1712年?-1784年2月27日)
→生年月日がはっきりしない
丸かっこ(())で囲って語句のすぐ後ろに置くこともあります。"(?)"の前の語句の内容が信頼性に欠けることを表わします。
【例文】:The pilots claimed that they had seen a UFO (?) during their flight.
【和訳】:パイロットたちは飛行中にUFO(?)を見たと主張した。
→UFOらしきものを目撃した
"what"や"how"を使う感嘆文の文末に置く
感嘆符(!)は"how"や"what"で始まる感嘆文の最後に置きます。ピリオド(.)や疑問符(?)と同じく、文末に置いて文を終結させます。
【例文】:How delicious this is!
【和訳】:こりゃウマい。
→感嘆符(!)は文を終結させて、感嘆文であることを表わす
【例文】:What a noisy song this is!
【和訳】:ずいぶんとやかましい曲だ。
→感嘆符(!)は文を終結させて、感嘆文であることを表わす
会話では簡略化した形の「how + 形容詞」や「what + a/an + 名詞」もよく使います。
【例文】:How disappointing!
【和訳】:ガッカリだよ。
→感嘆符(!)は文を終結させて、感嘆文であることを表わす
【例文】:What a troublesome kid!
【和訳】:まったく手間がかかる子だ。
→感嘆符(!)は文を終結させて、感嘆文であることを表わす
"what"や"how"を使わない平叙文の場合
"how"や"what"を使わない文でも、話し手や書き手の強い感情を表わすときに、感嘆符(!)を使うことがあります。
【例文】:Oh my, I can't remember the password of my bank card.
【和訳】:どうしよう、キャッシュカードの暗証番号を思い出せない。
【例文】:Oh my, I can't remember the password of my bank card!
【和訳】:困ったぞ、キャッシュカードの暗証番号をどうしても思い出せない。
→感嘆符(!)が「あせり」を強調する
【例文】:Dogs are so faithful to their owner.
【和訳】:犬は飼い主に対して忠実です。
【例文】:Dogs are so faithful to their owner!
【和訳】:犬は飼い主に対して本当に忠実ですよ。
→感嘆符(!)が「賞賛」を強調する
【例文】:Crows are such smart creatures.
【和訳】:カラスは賢い生き物です。
【例文】:Crows are such smart creatures!
【和訳】:カラスは実に賢い生き物です。
→感嘆符(!)が「感嘆」を強調する
疑問符(?)の代わりに文を終わらせる
見た目は疑問文だけど、疑問符(?)の代わりに文末に感嘆符(!)を置くことがあります。話し手や書き手の強い感情を表わします。
【例文】:What did you say now?
【和訳】:今何と言ったの。
【例文】:What did you say now!
【和訳】:今何って言ったんだ。
→感嘆符(!)が「怒り」を強調する
【例文】:Haven't you brushed your teeth?
【和訳】:歯を磨いてないでしょう。
【例文】:Haven't you brushed your teeth!
【和訳】:歯を磨いてないじゃないか。
→感嘆符(!)が「いらだち」を強調する
【例文】:Aren't they performing well?
【和訳】:いい演技じゃないか
【例文】:Aren't they performing well!
【和訳】:ホントにいい演技じゃないか。
→感嘆符(!)が「賞賛」を強調する
反語(修辞疑問)も文末に疑問符(?)の代わりに感嘆符(!)を置くことがあります。話し手や書き手の感情を強調します→【参照】:『疑問文:反語(修辞疑問)』
【例文】:Who cares where you go?
(= Nobody cares where you go.)
【和訳】:あなたがどこに行くのかなんて誰も気にしていません。
(= どこにでも行きなさい)
【例文】:Who cares where you go!
(= Nobody cares where you go!)
【和訳】:あんたがどこへ行こうと知ったことではない。
(= どこにでも行け)
→文尾は疑問符(?)の代わりに感嘆符(!)も使える、感情を強調する
疑問符(?)と感嘆符(!)を並べて話し手や書き手の感情を強調することがあります。通常の疑問文の場合は、疑問符(?)の次に感嘆符(!)を置く"?!"を使います。語順が平叙文のままの疑問文の場合は、感嘆符(!)の次に疑問符(?)を置く"!?"を使います。
【例文】:Why have you left your toddler in the car?
【和訳】:どうして小さい子を車に置き去りにしたんですか。
【例文】:Why have you left your toddler in the car?!
【和訳】:小さい子を車に置き去りにするなんてどういうつもりだ。
→"?!"が「怒り」を強調する
【例文】:You went where?
【和訳】:どこへ行ったの。
【例文】:You went where!?
【和訳】:どこへ行ったって。
→"!?"が「驚き」を強調する
強めの命令口調
見た目は命令文だけど、ピリオド(.)の代わりに文末に感嘆符(!)を置くことがあります。命令口調がかなりキツくなることを表わします。
【例文】:Don't underestimate me.
【和訳】:見くびらないで。
【例文】:Don't underestimate me!
【和訳】:なめんじゃないよ。
→感嘆符(!)が強い命令口調を表わす
【例文】:Don't be chicken.
【和訳】:オドオドしないで。
【例文】:Don't be chicken!
【和訳】:ビクビクするな。
→感嘆符(!)が強い命令口調を表わす
【例文】:Shut the door.
【和訳】:戸を閉めて。
【例文】:Shut the door!
【和訳】:戸を閉めろ。
→感嘆符(!)が強い命令口調を表わす
声や音がびっくりするほど大きいことを表わす
感嘆符(!)が大声や大きな音を表わすことがあります。人の声を表わす場合、たいてい同時に話し手や書き手の強い感情も表わします→【参照】:『感嘆符(!)の使い方:平叙文で強い感情を表わす』
【例文】:"Don't lean over the railings," said the guide.
【和訳】:「柵から身を乗り出さないで下さい」とガイドは言った。
【例文】:"Don't lean over the railings!" yelled the guide.
【和訳】:「柵から身を乗り出さないで」とガイドは興奮気味に大声を上げた。
→感嘆符(!)が大声を出したことを表わす
【例文】:My head hit a branch with a bang.
【和訳】:木の枝にゴツンと頭をぶつけた。
【例文】:My head hit a branch with a bang!
【和訳】:木の枝にガツンと頭をぶつけた。
→感嘆符(!)が大きな音が出たことを表わす
人の名前を呼ぶときに、人名の直後に感嘆符(!)を置くことがあります。強い口調で大声を出していることを表わします。
【例文】:Smith, Hurry up.
【和訳】:スミス、急いで。
【例文】:Smith! Hurry up!
【和訳】:スミス、早くしなさい。
→感嘆符(!)が大声の強い口調を表わす
書き手の主観的判断を表に出す
文章の中の語句のすぐ後ろに、丸かっこ(())で囲った感嘆符(!)を置くことがあります。直前の語句に対して書き手自身のビックリや皮肉のニュアンスを表わします。フォーマルな文章ではほとんど使いません。
【例文】:Nuclear power is a safe energy.
【和訳】:原子力は安全なエネルギーです。
【例文】:Nuclear power is a safe (!) energy.
【和訳】:原子力は安全なエネルギーだとさ。
→感嘆符(!)が書き手自身の「そんなことはない」という皮肉を表わす
【例文】:The president threw the first ball yesterday.
【和訳】:昨日のゲームで大統領が始球式を行った。
【例文】:The president (!) threw the first ball yesterday.
【和訳】:昨日のゲームでは何と大統領が始球式を行った。
→感嘆符(!)が書き手自身の「まさか」という驚きを表わす
思わず口から出る「えっ」とか「あー」
主に会話文で、"ah"や"oh"などの間投詞や似たニュアンスを持つイディオムの次に感嘆符(!)を置くことがあります。
いずれの表現も次に必ず感嘆符(!)を置くわけではなく、意味を強調するときに感嘆符(!)を使います。複数の間投詞を組み合わせることも可能です。
【例文】:Ouch! a bee stung me!
【和訳】:イタッ、ハチに刺された。
→"Ouch!"がハチに刺された痛みを表わす
【例文】:"Damn it, I forgot my wallet." "Oh my!"
【和訳】:「しまった、財布を忘れた」「あーあ」
→"Oh my!"が落胆を表わす
【例文】:My God! This pudding has expired!
【和訳】:ありゃりゃ、このプリン、賞味期限が切れてた。
→"My God!"が驚き、不快感を表わす
要点を抜き出すための省略
省略符号(...)はその名の通り、そこで語句を省略したことを表わします。特に、長い引用文から重要な部分を抜き出すときによく使います。省略符号(...)の前後には通例、スペースを一つずつ入れます。
【例文A】:The fossil which our children had found in the riverbank turned out to be a tooth of the unknown dinosaur.
【和訳A】:子供たちが川岸で見つけた化石は、未知の恐竜の歯であることが判明した。
【例文B】:The fossil ... turned out to be a tooth of the unknown dinosaur.
【和訳B】:その……化石は未知の恐竜の歯であることが判明した。
→省略符号(...)が文の一部省略を表わす
【例文B】の省略符号(...)は、【例文A】の"which our children had found in the riverbank"の省略を表わします。
【例文】:If it weren't for plants, we would not be here. (= Without plants, ...)
【和訳】:もし植物がなかったら、人類は存在していないだろう。
→省略符号(...)が文の一部省略を表わす
【例文】の省略符号(...)は、"we would not be here"の省略を表わします。文字スペースを節約するために、文章の中で同じ表現の部分を省略しています。
【例文】:Colons introduce a list.
Mars has two satellites: (1)..., (2)....
【和訳】:コロンはリストを導く。
火星にはの二つの衛星がある。(1)……, (2)……。
→省略符号(...)がリストの項目の省略を表わす
【例文】の省略符号(...)は、コロン(:)の機能説明に重点を置くため、各衛星の名前を省略したことを表わします。
未完成の発言
省略符号(...)が言いかけて途中で話すのを意図的にやめてしまった発話を表わすことがあります。未完だけど話は一応終わりなのでたいてい文末で使います。
ダッシュ(―)も話の中止を表わすことがあります。ダッシュ(―)は他人から話をさえぎられた中断を表わすこともできます→【参照】:『ダッシュ(―)の使い方:文章の未完や中断を表わす』
【例文】:"Last night I ...." His voice trailed away and he buried his head in his hands.
【和訳】:「昨日の夜、私は……」頭を抱え込んだ彼の声は徐々に小さくなった。
→省略符号(...)が話の中止を表わす
「話の中止」を表わす省略符号(...)は、会話文以外でも使います。特に小説では、登場人物の心中を描写するときによく使います。
【例文】:The room was empty and no one .... Suddenly something black jumped out from the window.
【和訳】:部屋には誰もいなかった。そして誰も……。突如、何か黒いものが窓から外へ飛び出して行った。
→省略符号(...)が話の中止を表わす
【例文】の場合、省略符号(...)は語句の省略ではなく、話が途中で途切れて中止しまったことを表わします。内容は未完成ですが、見た目は文として終結しているのでピリオド(.)を打ち、その次に省略符号(...)を付けます。
【例文】:The note goes as follows:
"Also it didn't rain today. If it doesn't rain tomorrow ..."
【和訳】:手記にはこう記されていた。
「今日も雨が降らなかった。もし明日降らなければ……」
→省略符号(...)が話の急な中断を表わす
【例文】の場合、手記が文の途中で途切れていることを表わすため、文末は省略符号(...)のみです。ピリオド(.)はなし。
言葉にならない沈黙や間
省略符号(...)が話し手の躊躇や言いにくそうな雰囲気を表わすことがあります。ダッシュ(―)にも同じような使い方があります→【参照】:『「ダッシュ(―)の使い方」ためらいや言いよどみを表わす』
省略符号(...)を日本語で表現する場合は、読点(、)や三点リーダー(…)を使うのが無難です。
【例文】:"Er...I am just remembering...maybe..."
【和訳】:「えーと、今思い出しているところだ……たぶん……」
→言葉が途切れ途切れであることを省略符号(...)が表わす
平静ではない心情を暗示する
「ためらい」や「言いよどみ」を表わす省略符号(...)は、会話文以外でも使います。特に小説では、登場人物の心中を描写するときによく使います。
【例文】:Tomkins thought that he had certainly worn his watch.... But it had quite disappeared.
【和訳】:トムキンスは確かに腕時計をはめたと思っていた……しかし、時計は消え失せていた。
→軽い驚きやうろたえを省略符号(...)が表わす
【例文】の場合、省略符号(...)でトムキンスの戸惑いを表わします。"But"の前でいったん文が終るので、ピリオド(.) + 省略符号(...)となり、ピリオド(.)が合計四つ並びます。