物事の動作や状態を表わす「動詞」
日本語とほぼ同じ。「走る」や「存在する」のように物事の「動作や状態」を表わす語句です。
【例文】:I've caught a cold.
【和訳】:風邪を引いてしまった。
→"caught"は「(風邪を)引いた」という「動作」を表わす動詞
【例文】:Large dogs are generally kind to young children.
【和訳】:たいていの大型犬は小さな子供にやさしい。
→"are"は「やさしい」という「状態」を表わす動詞
目的語が要るのか要らんのか
自動詞と他動詞(1)
↑
たまに耳にする「自動詞」「他動詞」という用語。違いは、文の中でその《動詞》が目的語を必要とするか、しないか、です。
# 目的語が不要な動詞 → 自動詞
# 目的語が必要な動詞 → 他動詞
日本語で言うと、「走る、流れる、起こる」などは自動詞、「〜を食べる、〜を着る、〜を取る」は他動詞です。
では、どこが違うのか。
自動詞は主語が「何をするのか、どういう状態か」を表わします。他動詞は目的語を取るので、主語が主語以外(つまり目的語)に対して「何をするのか、どういう状態か」を表わします。
自動詞が主語以外に対して「何をするのか、どういう状態か」を表わすときは必ず、「自動詞 + 前置詞 + 名詞」の形を使います。
【例文】:In my opinion aliens exist.
【和訳】:宇宙人はいると思うよ。
→"exist"は主語("aliens")が「どういう状態か」を表わす自動詞、目的語は不要
【例文】:I went to bed at eleven o'clock last night.
【和訳】:昨日は夜の十一時に寝た。
→"went"は主語("I")が「何をするのか」を表わす自動詞、目的語は不要
【例文】:I am reading a detective story.
【和訳】:今、探偵小説を読んでいる。
→"reading"は主語("I")が「何をしているか」を表わす他動詞、目的語は"a detective story"(探偵小説)
「自動詞 + 名詞」は不可?!
自動詞と他動詞(2)
↑
自動詞が主語以外に対して「何をするのか、どういう状態か」を表わす場合は必ず「自動詞 + 前置詞 + 名詞」の形を使います。
日本語で考えると、「行く」という自動詞が目的地を表現する場合、「私は公園行く」ではなく「私は公園へ行く」です。この「へ」が欠けると日本語として不自然です。
英語も同様です。"I go the park."ではなく"I go to the park."です。"to"が入って始めて「〜へ」という意味が表われてきます。"go"のみに「〜へ」の意味はありません。
英作文のとき、自動詞なのに前置詞が抜けてしまうミスをよく見かけます。自動詞が主語以外に対して「何をするのか、どういう状態か」を表わすときは、必ず前置詞をはさんで「自動詞 + 前置詞 + 名詞」の形を使います。
前置詞が欠けて不自然な文章になってしまった例をいくつか。
go
「自動詞 + 名詞」は不可?!(1)
↑
"go"は「行く」の意味では通例、自動詞です。
【例文】:正月休みでハワイへ行くつもりだ。
【 × 】:We will go Hawaii for New Year vacation.
【 ○ 】:We will go to Hawaii for New Year vacation.
→前置詞"to"(〜へ)が必要
"go"の意味は「行く」なので"go Hawaii"は不可。"go to Hawaii"とします。"to"の意味は「〜へ」。
live
「自動詞 + 名詞」は不可?!(2)
↑
"live"は「住む」の意味では通例、自動詞です。
【例文】:ターザンはジャングルに住んでいた。
【 × 】:Tarzan was living a jungle.
【 ○ 】:Tarzan was living in a jungle.
→前置詞"in"(〜に)が必要
"live"の意味は「住む」なので"live a jungle"は不可。"live in a jungle"とします。"in"の意味は「〜に」。
look
「自動詞 + 名詞」は不可?!(3)
↑
"look"は「見る」の意味では通例、自動詞です。
【例文】:その黒猫はこっちをしげしげと眺めていた。
【 × 】:The black cat was looking me very carefully.
【 ○ 】:The black cat was looking at me very carefully.
→前置詞"at"(〜を)が必要
"look"の意味は「見る」なので"look me"は不可。"look at me"とします。"at"の意味は「〜の方向を」。
speak, talk
「自動詞 + 名詞」は不可?!(4)
↑
"speak, talk"「話す」の意味では通例、自動詞です。
【例文】:昨日、電話でお母さんと話をした。
【 × 】:I spoke my mother on the phone yesterday.
【 ○ 】:I spoke with my mother on the phone yesterday.
→前置詞"with"(〜と)が必要
"speak"の意味は「話す」なので"speak my mother"は不可。"speak with my mother"とします。"with"の意味は「〜と」。
【例文】:誰とでも気軽に話をすることができます。
【 × 】:I can talk anyone casually.
【 ○ 】:I can talk to anyone casually.
→前置詞"to"(〜と)が必要
"talk"の意味は「話す」なので"talk anyone"は不可。"talk to anyone"とします。"to"の意味は「〜と」。
五感の働きを表わす「知覚動詞」
"see"(見る)や"hear"(聞く)など、人間の感覚の働きを表わす《動詞》を特に「知覚動詞」あるいは「感覚動詞」と言います。
【視覚】を表わす"see, watch, look at, notice, observe"
「知覚動詞」って何だっけ?(1)
↑
"see"は主にその場の情景が目に入ってくることを表わします。
【例文】:I see many booths in the shrine.
【和訳】:神社内にはたくさんの露店が出ているのが見える。
"watch"は主にある程度の時間をかけて動きがあるものを目で追う、物事に対して注意を払って見ることを表わします。
【例文】:M cat likes to watch a tennis match on television.
【和訳】:うちの猫はテレビでテニスの試合を見るのが好きだ。
"look at"は何かを見ようとしてそちらの方向に目を向けることを表わします。
【例文】:I turned around while broiling fish, I saw my cat looking at me with glaring eyes.
【和訳】:魚を焼いている最中に振り返ると、飼い猫がギラギラした目でこっちを見ていた。
"notice, observe"は主に目で見て何らかの変化に気がつく、いつもとは違うことに気づくことを表わします。
【例文】:Nobody noticed the misspelling.
【和訳】:そのスペルのミスは誰も気づかなかった。
→"notice"はうっかりしていると見落とすようなことに気づくことを表わす
【例文】:None of us observed anything unusual about Agatha.
【和訳】:アガサのいつもと違うところなんて私たち誰も気づかなかった。
→"observe"はある程度注意を向けているうちに何かに気づくことを表わす
【聴覚】を表わす"hear, listen to"
「知覚動詞」って何だっけ?(2)
↑
"hear"はその場で発生した音が耳に聞こえてくることを表わします。
【例文】:All of us heard a thud somewhere in the house.
【和訳】:私たち全員が家のどこでドシンと鳴る音が聞こえた。
"listen to"は音に対して注意を向ける、耳を傾けることを表わします。
【例文】:I prefer to listen to music with headphones.
【和訳】:ヘッドフォンで音楽を聴くのが好きです。
【触覚】を表わす"feel"
「知覚動詞」って何だっけ?(3)
↑
"feel"は体の皮膚で感じる触覚以外に、めまいや不快感、各種の痛みやかゆみなどを感じることを表わします。
【例文】:Abruptly I felt a push from behind and nearly fell down.
【和訳】:突然後ろから押されるのを感じてこけそうになった。
→"felt"は物理的な接触に対する触覚を表わす
【例文】:You need to take cough drops if you feel an itch in your throat.
【和訳】:喉がいがらっぽいのならせき止めドロップをなめたほうがいいよ。
→"felt"は喉の不快感に対する主観的な触覚を表わす
【嗅覚】を表わす"smell"
「知覚動詞」って何だっけ?(4)
↑
嗅覚を表わす"smell"は人や動物が何かのにおいを嗅いでみることを表わします。
# 主語(人や動物) + smell + 目的語(〜のにおいを嗅いでみる)
【例文】:The dog smelled the biscuit but didn't eat it.
【和訳】:犬はビスケットのにおいを嗅いだが食べはしなかった。
においが今も漂っていることを表わす場合、助動詞の"can"やcould使います。"can"やcouldを使う場合、目的語の次の《動詞》は必ずing形を使います。"to"のない不定詞(原形不定詞)は通例不可→【参照】:『「知覚動詞」って何だっけ?:「主語 + can see/hear/feel/smell + 目的語 + ing形」』
# 主語(人) + can + smell + 目的語(〜のにおいがする)
# 主語(人) + can + smell + 目的語 + ing形(目的語は〜のにおいがする)
# 主語(人) + could + smell + 目的語(〜のにおいがしていた)
# 主語(人) + could + smell + 目的語 + ing形(目的語は〜のにおいがしていた)
【例文】:I can smell curry.
【和訳】:カレーの香りがする。
→"can smell"の意味は「今現在〜の香りがする」
【例文】:I could smell curry.
【和訳】:カレーの香りがしていた。
→"could smell"の意味は「当時〜の香りがしていた」
【例文】:君、汗くさいよ。
【 × 】:I can smell you sweat.
【 ○ 】:I can smell you sweating.
→"can smell"の意味は「〜のにおいがする」、"sweating"を使うのが普通
【例文】:君、汗くさかったよ。
【 × 】:I could smell you sweat.
【 ○ 】:I could smell you sweating.
→"could smell"の意味は「〜のにおいがしていた」、"sweating"を使うのが普通
"smell"はにおいの元を主語に置いて「主語がどんなにおいを発するか」を表現することができます。構文は"smell"の次に形容詞や「of + 名詞」「like + 名詞」を置きます。
# 主語(においの元) + smell + 形容詞(〜の香りがする、においがする)
# 主語(においの元) + smell + of 〜(〜の香りがする、〜のにおいがする)
# 主語(においの元) + smell + like 〜(〜ようなの香りがする、〜のようなにおいがする)
【例文】:The room smells bad/foul/funny/good/nice/horrible.
【和訳】:この部屋は腐った/くさい/変な/いい/いい/ひどいにおいがする。
→においを発するのは部屋
【例文】:The juice smells delicious/sour/sweet.
【和訳】:このジュースはおいしそうな/すっぱそうな/甘い香りがする。
→においを発するのはジュース
【例文】:The classroom smells of kerosene.
【和訳】:教室が灯油くさい。
→においを発するのは教室
【例文】:This air freshener smells like lavender.
【和訳】:この芳香剤はラベンダーのような香りがする。
→においを発するのは芳香剤
"smell"は単独で使うと意味は「主語が悪臭を放つ」です。
# 主語(においの元) + smell(主語はくさい、主語はにおう)
【例文】:This dried fish smells badly when you roast it.
【和訳】:この魚の干物は焼くと非常ににおいます。
→"smell"の意味は「悪臭を放つ」
【味覚】を表わす"taste"
「知覚動詞」って何だっけ?(5)
↑
味覚を表わす"taste"を使って、人が食べ物を口にして何かの味を感じると表現するときは、たいてい助動詞の"can"や"could"を一緒に使います。
# 主語(人) + can + taste + 名詞(主語は〜の味を感じる)
# 主語(人) + could + taste + 名詞(主語は〜の味を感じた)
【例文】:I can taste wasabi in the candy.
【和訳】:このアメはワサビの味がする。
→"can taste"の意味は「〜の味を感じる」
【例文】:None of us could taste cheese in the hamburgers.
【和訳】:私たちの誰一人としてハンバーガーにチーズの味など感じなかった。
→"could taste"の意味は「〜の味を感じた」
"taste"は人が何かの味を見るの意味でも使います。主語は人、目的語は味見の対象となる食べ物です。目的語の次にto不定詞やing形が来ることはありません。
# 主語(人)+ taste + 名詞(〜の味を見る)
【例文】:You must taste food when you cook it.
【和訳】:料理を作るときは必ず味見をするように。
→"taste 〜"の意味は「〜の味を見る」
"taste"は食べ物などを主語に置いて、それがどんな味なのか表現することができます。構文は"taste"の次に形容詞や「of + 名詞」「like + 名詞」を置きます。
# 主語(食品など) + taste + 形容詞(〜の味がする)
# 主語(食品など) + taste + of + 名詞(〜の味がする)
# 主語(食品など) + taste + like + 名詞(〜のような味がする)
【例文】:This coffee tastes bitter/funny/nice/delicious/salty/sour/sweet.
【和訳】:このコーヒーは苦い/変な/うまい/塩っぱい/おいしい/酸っぱい/甘い味がする。
→"taste 〜"の意味は「〜の味がする」、"taste"の次には形容詞を置く
【例文】:This tea tastes of mint.
【和訳】:この紅茶はミントの味がする。
→"taste of 〜"の意味は「〜の味がする」"of"の次には名詞を置く
【例文】:These chips taste like bacon.
【和訳】:このポテトチップはベーコンのような味がする。
→"taste like 〜"の意味は「〜のような味がする」、"like"の次には名詞を置く
「主語 + 知覚動詞 + 目的語 + 原形不定詞/ing形」
「知覚動詞」って何だっけ?(6)
↑
「知覚動詞」の特徴として「使役動詞」と同じく、目的語の次に動詞を置くときto不定詞ではなく、"to"のない不定詞(原形不定詞)を使います。時にはing形も使います。ing形を使うと目的語の動作が進行中であることを強調します。
嗅覚を表わす"smell"の場合、目的語の次の動詞は"to"のない不定詞(原形不定詞)ではなく、必ずing形を使います。この時、"smell"の前に進行の意味を表わす"can"を置くのが普通です→【参照】:『助動詞canの意味:現在進行中の動作(〜している)』
味覚を表わす"taste"はこの構文では使いません。視覚を表わす"look at"と聴覚を表わす"listen to"をこの構文で使うのは比較的稀です。
【例文】:高速道路で馬が走るのを見た。
【 × 】:I saw a horse to run on the expressway.
【 ○ 】:I saw a horse run on the expressway.
【例文】:高速道路で馬が走っているのを見た。
【英訳】:I saw a horse running on the expressway.
→"see"は「知覚動詞」なので"to run"ではなく"run"か"running"を使う
ing形を使うと、目的語の動作や状態が進行中、継続中であることを強調します。【例文】の場合、"run"を使うと「馬がどこかへ走り去るまで見ていた」ことを暗示します。"running"を使うと「馬が走り去る前にこちらが通り過ぎて行った」ことを暗示します。
【例文】:男性三人がプールで泳いだり遊んだりする子供たちを監視していた。
【 × 】:Three men watched the kids to swim and to play in the pool.
【 ○ 】:Three men watched the kids swim and play in the pool.
【例文】:男性三人がプールで泳いだり遊んだりしている子供たちを監視していた。
【英訳】:Three men watched the kids swimming and playing in the pool.
→"watch"は「知覚動詞」なので"to swim and to play"ではなく"swim and play"か"swimming and playing"を使う
ing形を使うと、目的語の動作や状態が進行中、継続中であることを強調します。【例文】の場合、"swim and play"を使うと「子供たちがプールから上がるまで監視していた」ことを暗示します。"swimming and playing"を使うと「ある程度の時間子供たちを監視している」ことを暗示します。
【例文】:運転手はイノシシの一群が道路を横切ったのに気づいた。
【 × 】:The driver noticed a group of wild boars to go across the road.
【 ○ 】:The driver noticed a group of wild boars go across the road.
【例文】:運転手はイノシシの一群が道路を横切るのに気づいた。
【英訳】:The driver noticed a group of wild boars going across the road.
→"notice"は「知覚動詞」なので"to go"ではなく"go"か"going"を使う
ing形を使うと、目的語の動作や状態が進行中、継続中であることを強調します。【例文】の場合、"go"を使うと「イノシシの一群が道路を横切って通過した」したこと暗示します。"going"を使うと「イノシシの一群が道路を渡り終える前にこちらが移動した」ことを暗示します。
【例文】:サルが歩道橋の上で何かを食べるのを数人の人が気づいた。
【 × 】:Some people observed a monkey to eat something on the pedestrian bridge.
【 ○ 】:Some people observed a monkey eat something on the pedestrian bridge.
【例文】:サルが歩道橋の上で何かを食べているのを数人の人が気づいた。
【英訳】:Some people observed a monkey eating something on the pedestrian bridge.
→"observe"は「知覚動詞」なので"to eat"ではなく"eat"か"eating"を使う
ing形を使うと、目的語の動作や状態が進行中、継続中であることを強調します。【例文】の場合、"eat"を使うと「サルが食べ終わるまで見ていた」こと暗示します。"eating"を使うと「サルが食べ終わる前に目撃者たちが移動した」ことを暗示します。
【和訳】:自転車のブレーキがキィーと鳴ったのが聞こえた。
【 × 】:I heard the bike brakes to squeal.
【 ○ 】:I heard the bike brakes squeal.
【和訳】:自転車のブレーキがキィーと鳴るのが聞こえた。
【英訳】:I heard the bike brakes squealing.
→"hear"は「知覚動詞」なので"to squeal"ではなく"squeal"か"squealing"を使う
ing形を使うと、目的語の動作や状態が進行中、継続中であることを強調します。【例文】の場合、"squeal"を使うと「ブレーキがキィーと鳴った」ことを暗示します。"squealing"を使うと「ある程度の時間ブレーキがキィーと鳴っていた」ことを暗示します。
【例文】:足元の地面がぐらぐら揺れたのを私たち全員が感じた。
【 × 】:All of us felt the ground to shake beneath us.
【 ○ 】:All of us felt the ground shake beneath us.
【例文】:足元の地面がぐらぐら揺れるのを私たち全員が感じた。
【英訳】:All of us felt the ground shaking beneath us.
→"feel"は「知覚動詞」なので"to shake"ではなく"shake"か"shaking"を使う
ing形を使うと、目的語の動作や状態が進行中、継続中であることを強調します。【例文】の場合、"shake"を使うと「揺れが始まり止まるまでを感じた」ことを暗示します。"shaking"を使うと「揺れがある程度の時間継続した」ことを暗示します。
【例文】:目が覚めるとコーヒーをいれている香りがした。
【 × 】:I smelled coffee to be brewed when I woke up.
【 × 】:I smelled coffee be brewed when I woke up.
【 ○ 】:I smelled coffee being brewed when I woke up.
→"smell"の場合は"to be brewed"や"be brewed"ではなく"being brewed"を使う
嗅覚を表わす"smell"の場合、目的語の次の動詞は必ずing形を使います。"to"のない不定詞(原形不定詞)やto不定詞はいずれも不可。
「主語 + 知覚動詞 + 目的語 + 過去分詞」
「知覚動詞」って何だっけ?(7)
↑
「知覚動詞」は目的語の次に動詞を置くときto不定詞ではなく、"to"のない不定詞(原形不定詞)やing形を使います→【参照】:『「知覚動詞」って何だっけ?「主語 + 知覚動詞 + 目的語 + 原形不定詞/ing形」』
一部の「知覚動詞」(see, notice, hear)は目的語の次に過去分詞を置くことがあります。目的語が何かをされてしまったというニュアンスを強調します。
【例文】:When I returned to the parking lot, I saw my car dented.
【和訳】:駐車場へもどると車がへこんでいるのに気がついた。
【例文】:I noticed the road flooded when I looked out of the window.
【和訳】:窓から外を見ると道路が冠水しているのに気がついた。
【例文】:We heard a gun fired when we went out of the shop.
【和訳】:私たちが店を出たときに銃が発射される音が聞こえた。
「主語 + can see/hear/feel/smell/taste + 〜」
「知覚動詞」って何だっけ?(8)
↑
助動詞の"can"に「知覚動詞」の"see, hear, feel, smell, taste"をつなぐと、ただ今進行中の物事を表わすことがあります。canが現在進行中の視覚や聴覚、触覚、嗅覚、味覚を表現します→【参照】:『助動詞canの意味:現在進行中の動作(〜している)』
「can + 知覚動詞」で「〜できる」という能力や可能を表わすこともあります→【参照】:『助動詞canの意味:現在進行中の動作(〜している)』
過去に進行中の視覚や聴覚、触覚、嗅覚、味覚を表現するには"could"を使います→【参照】:『助動詞couldの意味:過去に進行中の動作(〜していた)』
【例文】:We can see the halo around the sun.
【和訳】:太陽の周りにかさが見えている。
→今現在見えている
【例文】:Can you hear thundering? A strom is coming.
【和訳】:雷が鳴っているのが聞こえるかい。大荒れの天気になる。
→今現在聞こえている
【例文】:I could feel strain in my neck and back when I woke up this morning.
【和訳】:朝起きると首と背中に張りを感じていた。
→起きた直後には張りを感じていた
【例文】:I can smell mothballs in the closet.
【和訳】:物置が防虫剤くさい。
→今現在防虫剤のにおいが漂っている
【例文】:I can taste lemon in the cake.
【和訳】:このケーキはレモンの味がする。
→今現在レモン味を感じている
「主語 + can see/hear/feel/smell + 目的語 + ing形」
「知覚動詞」って何だっけ?(9)
↑
助動詞の"can"に「知覚動詞」の"see, hear, feel, smell, taste"をつなぐと、ただ今進行中の物事を表わすことがあります→【参照】:『「知覚動詞」って何だっけ?「主語 + can see/hear/feel/smell/taste + 〜」』
「主語 + can see/hear/feel/smell + 目的語 + 動詞」の場合、目的語の次の《動詞》はing形を使います。"to"のない不定詞(原形不定詞)は通例不可。
「can + 知覚動詞(see/hear/feel/smell)」が進行中の物事を表わすので、目的語の次の動詞も進行中のニュアンスを含むing形を使います→【参照】:『「知覚動詞」って何だっけ?「主語 + can see/hear/feel/smell/taste + 〜」』
味覚を表わす"taste"は目的語の次に《動詞》を置くことがあまりありません。
過去に進行中の視覚や聴覚、触覚、嗅覚を表現するには"could"を使います→【参照】:『助動詞couldの意味:過去に進行中の動作(〜していた)』
【例文】:空からドローンが落ちて来るのが見える。
【 × 】:We can see a drone fall from the sky.
【 ○ 】:We can see a drone falling from the sky.
→ドローンが落ちる際中を目撃しているのでing形を使う
【例文】:外で猫がケンカしているのが聞こえる。
【 × 】:I can hear some cats fight outside.
【 ○ 】:I can hear some cats fighting outside.
→ちょうど今猫たちがわめいているのが聞こえるのでing形を使う
【例文】:目の中で何かがゴロゴロしている。
【 × 】:I can feel something move in my eye.
【 ○ 】:I can feel something moving in my eye.
→ちょうど今「ゴロゴロする違和感」を感じているのでing形を使う
【例文】:台所からニンニクを炒めるにおいがする。
【 × 】:I can smell someone fry garlic in the kitchen.
【 ○ 】:I can smell someone frying garlic in the kitchen.
→ちょうど今匂いが漂って来るのでing形を使う
「受動態の知覚動詞 + to不定詞」
「知覚動詞」って何だっけ?(10)
↑
「知覚動詞」の"see, notice, observe, hear"は目的語の次に動詞を置く構文で受動態を使うことがあります。
「知覚動詞」が受動態になると、目的語の次の動詞は"to"のない不定詞(原形不定詞)ではなく、to不定詞を使います。目的語の次の動詞がing形の場合は、受動態でもそのままing形を使います。"notice"はing形を使うほうが普通です→【参照】:『「知覚動詞」って何だっけ?「主語 + 知覚動詞 + 目的語 + 原形不定詞/ing形」』
受動態を使うと、主語が何かをしているところを偶然に目撃された、気づかれた、聞かれたというニュアンスを強調します。
【例文】:高速道路で馬が走るのが目撃された。
【 × 】:A horse was seen run on the expressway.
【 ○ 】:A horse was seen to run on the expressway.
→知覚動詞"see"の受動態なので"run"ではなく"to run"を使う
【例文】:高速道路で馬が走っているのが目撃された。
【英訳】:A horse was seen running on the expressway.
→"running"はそののまま使う
【例文】:あなたが教室から出て行ったのは誰にも気づかれなかった。
【 × 】:You weren't noticed leave the classroom.
【 ○ 】:You weren't noticed to leave the classroom.[※やや稀]
→知覚動詞"notice"の受動態なので"leave"ではなく"to leave"を使う
【例文】:あなたが教室から出て行くのは誰にも気づかれなかった。
【英訳】:You weren't noticed leaving the classroom.
→"leaving"はそのまま使う
【例文】:歩道橋の上で何かを食べるサルが目撃された。
【 × 】:A monkey was observed eat something on the pedestrian bridge.
【 ○ 】:A monkey was observed to eat something on the pedestrian bridge.
→知覚動詞"observe"の受動態なので"eat"ではなく"to eat"を使う
【例文】:歩道橋の上で何かを食べているサルが目撃された。
【英訳】:A monkey was observed eating something on the pedestrian bridge.
→"eating"はそのまま使う
【例文】:自転車のブレーキがキィーと鳴ったのが聞こえた。
【 × 】:The bike brakes were heard squeal.
【 ○ 】:The bike brakes were heard to squeal.
→知覚動詞"see"の受動態なので"squeal"ではなく"to squeal"を使う
【例文】:自転車のブレーキがキィーと鳴っているのが聞こえた。
【和訳】:The bike brakes were heard squealing.
→"squealing"はそのまま使う
他人に「ああしろ、こうしてくれ」の「使役動詞」
"make"(〜に…をさせる)や"let"(〜が…するのを許す)、"have"(〜に…してもらう)など、ほかの人に何かをさせる、してもらうという意味を持つ《動詞》を特に「使役動詞」と言います。
使役動詞は原形不定詞を使う
「使役動詞」って何だっけ?(1)
↑
「使役動詞」の特徴として、知覚動詞と同じく、目的語の次に不定詞が来るとき、to不定詞ではなく"to"のない不定詞(原形不定詞)を使います。
# 主語 + 使役動詞(make, let, have) + 目的語 + 原形不定詞
【例文】:弟に漫画を買いに行かせた。
【 × 】:I made my borther to go and to buy a comic.
【 ○ 】:I made my borther go and buy a comic.
→"make"は「使役動詞」なので"to"は不要
【例文】:両親は外泊を許してくれなかった。
【 × 】:My parents didn't let me to stay out overnight.
【 ○ 】:My parents didn't let me stay out overnight.
→"let"は「使役動詞」なので"to"は不要
【例文】:誰かに黒板を消してもらいましょう。
【 × 】:I'll have someone to clean the blackboard.
【 ○ 】:I'll have someone clean the blackboard.
→"have"は「使役動詞」なので"to"は不要
使役動詞の受動態
「使役動詞」って何だっけ?(2)
↑
知覚動詞と同じく、「使役動詞」の"make"も受動態になるとto不定詞を使います。
# 使役動詞"make"の受動態……to不定詞を使う
【例文】:弟は漫画を買いに行かされた。
【 × 】:My borther was made go and buy a comic.
【 ○ 】:My borther was made to go and to buy a comic.
→受動態なので"to"が必要
「使役動詞」の"let"の受動態は通例、近い意味を表わす"be allowed to 〜"や"be permitted to 〜を使います。
# 使役動詞"let"の受動態……"allow, permit"で代用する
【例文】:両親に外泊を許してもらえなかった。
【 × 】:I wasn't let stay out overnight by my parents.
【 △ 】:I wasn't let to stay out overnight by my parents.
【 ○ 】:I wasn't allowed to stay out overnight by my parents.
【 ○ 】:I wasn't permitted to stay out overnight by my parents.
→"let"の受動態はあまり使わない
「使役動詞」の"have"の受動態は存在しません。"have"にはいろいろな意味がありますが、どの意味でも受動態で使うことはほとんどありません。
# 使役動詞"have"の受動態……存在しない
【例文】:誰かに黒板を消してもらいましょう。
【 × 】:Someone will be had clean the blackboard.
【 × 】:Someone will be had to clean the blackboard.
【 ○ 】:I'll have someone clean the blackboard.
→使役の意味の"have"の受動態は不可、必ず能動態を使う
make(〜させる)
「使役動詞」って何だっけ?(3)
↑
使役の意味を表わす場合、"make"は相手の意思にかかわらず主語が無理やり何かをさせるというニュアンスがあります。
【例文】:A lot of parents make their children eat things they don't like.
【和訳】:多くの親は子供に嫌いなものを食べさせようとする。
→子供の意思を無視して無理に食べさせる
【例文】:My parents never made me study.
【和訳】:両親は決して私に勉強を無理強いしませんでした。
→私の意思を無視して無理に勉強させることはなかった
人以外を主語にすると、主語が人に何らかの不可避の影響を与えるというニュアンスを表わします。
【例文】:This song makes me feel happy.
【和訳】:この曲を聞くとウキウキしてくる。
【例文】:This song makes me feel sad.
【和訳】:この曲を聞くと悲しくなる。
目的語に再帰代名詞(myself, etc)を使うこともできます。ニュアンスは「主語が無理をして〜する、主語が頑張って〜する」です。
【例文】:I make myself stay awake in English class.
【和訳】:英語の授業のときは寝ないように懸命に努力している。
→"I make myself 〜"の意味は「私は懸命に〜する」
let(〜するのを許す、〜させておく)
「使役動詞」って何だっけ?(4)
↑
使役の意味を表わす場合、"let"は主語が相手の意思をある程度尊重して、させたいようにしておくというニュアンスがあります。
【例文】:I let my children play video games.
(= I allow my children to play video games.)
【和訳】:自分の子にはゲームを自由にさせています。
【例文】:My parents let me do anything I wanted.
(= My parents allowed me to do anything I wanted.)
【和訳】:両親は私に好きなことを何でもさせてくれました。
"let"は命令文でも使えます。
【例文】:Let Tom sleep.
【和訳】:トムは寝かせておきましょう。
→命令文"Let 〜"は話し手の許可や容認を表わす
【例文】:"Let them say what they want. I don't care."
【和訳】:「言いたいことを言わせておけばいい。気にしない」
→命令文"Let 〜"は話し手の許可や無関心を表わす
【例文】:Don't let your smartphone rule you. Take control over it.
【和訳】:スマートフォンに支配されるのではなく、スマートフォンを使いこなしましょう。
→命令文"Don't let 〜"は不許可や阻止を表わす
"let"は命令文の"let's (= let us)"や"let me"の形で提案やお誘い、申し出などを表わします。
【例文】:Let's take a break.
【和訳】:ちょっと休みましょう。
→"let's"は話し手も含めてみんなで一息を入れようという提案を表わす
【例文】:Let's give a minute of silent prayer.
【和訳】:一分間の黙祷をしましょう。
【例文】:Let us offer a minute of silent prayer.
【和訳】:一分間の黙祷を捧げましょう。
→"let us"は"let's"よりやや堅苦しい言い方
【例文】:Let me make fried rice.
【和訳】:私がチャーハンを作りましょう。
→"let me"は話し手が聞き手に作りましょうという申し出を表わす
【例文】:Let me read your fortune.
【和訳】:あなたの運勢を見させて下さい。
→"let me"は話し手が聞き手に占いをさせて下さいという許可の申請を表わす
"let's"は否定の命令文でも使えます。
【例文】:Don't let's forget the earthquake disaster.
【和訳】:その震災のことは忘れないようにしましょう。
【例文】:Let's not forget the earthquake disaster.[※やや堅苦しい言い方]
【和訳】:その震災のことは記憶に留めておきましょう。
→"let's not"はやや堅苦しい言い方
letが作るイディオム
「使役動詞」って何だっけ?:let(1)
↑
"let"はイディオムでもよく使います。いずれのイディオムでも主語は目的語が何かをすることに対してストップをかけない、自由にさせてやるというニュアンスを表わします。
「let + 目的語 + 原形不定詞」の形で使う主なイディオムをまとめます。
↑
【例文】:"Let me see, I ate beef stew last night."
(= "Let's see, I ate beef stew last night.")
【和訳】:「ええと、昨日の夕飯はビーフシチューでした」
→"let me see"や"let's see"は返事をする前にちょっと考えるときの決まり文句
【例文】:Let the cicada go.
【和訳】:セミを逃がしてあげなさい。
→"let 〜 go"の意味は「〜を放す、〜を自由にする」(= free)
【例文】:Don't let go of the handrail.
【和訳】:手すりから手を離したらだめよ。
→"let go of 〜"の意味は「〜から手を放す」(= stop holding)
【例文】:I have really let myself go since I started living alone.
【和訳】:一人暮らしを始めてから余計な気を使わなてすむようになった
→"let oneself go"の意味は「楽にする、羽目を外す」(= relax)
【例文】:Let me know when you get here.
【和訳】:こっちに着いたら知らせて下さい。
【例文】:I'll let you know when I get there.
【和訳】:そちらに着いたらお知らせします。
→"let 〜 know"の意味は「〜に知らせる、〜に伝える」(= tell)
【例文】:Have you ever had a strange experience, let's say, meeting your doppelganger?
【和訳】:不思議な体験をしたことがありますか。たとえば、もう一人の自分に会ったとか。
→"let's say"の意味は「たとえば」(= for example)
have(〜させる、〜してもらう)
「使役動詞」って何だっけ?(5)
↑
使役の意味を表わす場合、"have"は命令や指示を与えて他人に何かをさせることを表わします。他人に助力を求め何かをしてもらうという意味を表わすこともあります→【参照】:『ゼロから始める「have + 目的語 + 動詞」:have + 目的語 + 動詞の原形』
【例文】:The teacher had the children form a line.
【和訳】:先生は子供たちを一列に並べさせた。
→"have"は命令、指示を表わす
【例文】:I'll have the children take care of the school flower beds
【和訳】:学校の花壇の手入れは子供たちにしてもらいましょう。
→"have"は依頼、お願いを表わす
「動作」は動き、「状態」は様子を表わす
あまり聞き慣れない用語ですが、たいていの《動詞》は意味の上から二つに分類できます。人や動物やものの動きや行動を表わす「動作動詞」、人や動物やものの様子や状況を表わす「状態動詞」の二つです。
# 動作動詞 → 動きや行動を表わす
# 状態動詞 → 様子や状況を表わす
動作動詞
「動作動詞」と「状態動詞」ってナニ?(1)
↑
「動作動詞」は動きや行動を表わします。なので、いつ動作が始まりいつ終わるかたいていはっきりとしています。
「動作動詞」の場合、動きや行動がある程度の時間継続するときや、何度も繰り返すときは進行時制を使います。
【例文】:Robert ate udon at the school cafeteria.
【和訳】:ロバートは学食でうどんを食べた。
→うどんは食べ終えた
【例文】:Robert was eating udon at the school cafeteria.
【和訳】:ロバートなら学食でうどんを食べていたよ。
→うどんを食べている最中だった
【例文】:The batter hit the ball.
【和訳】:バッターはボールを打った。
→ボールを打ったのは一回のみ
【例文】:The batter is hitting the ball.
【和訳】:バッターはボールを打っている。
→ボールを何度も打っている
状態動詞
「動作動詞」と「状態動詞」ってナニ?(2)
↑
「状態動詞」は様子や状況を表わします。なので、いつ状態が始まり、いつ終るのかはっきりしないことがあります。
「状態動詞」の場合、様子や状況を表わすので物事がある程度の時間継続することを表わします。なので、進行時制は通例不可です。
【例文】:部屋は散らかったままだ。
【 × 】:The room is remaining untidy.
【 ○ 】:The room remains untidy.
→「状態動詞」はすでに物事の継続の意味を含むので進行時制にする必要はない
様子や状況が一時的にしか継続しない場合や、その場限りの様子や状況を表わす場合に「状態動詞」を進行時制で使うことがあります。
【例文】:I like juice with tapioca.
【和訳】:タピオカが入ったジュースが好きです。
→昔からタピオカ入りジュースが好き
【例文】:I'm liking this juice with tapioca.
【和訳】:このタピオカ入りのジュースは好きです。
→今飲んでいるこのタピオカ入りジュースは好き
どちらの意味でも使える動詞
「動作動詞」と「状態動詞」ってナニ?(3)
↑
「動作動詞」と「状態動詞」は純粋に意味で区別するので、複数の意味を持つ《動詞》は「動作動詞」と「状態動詞」の両方の意味で使うことがあります。
【例文】:I want to appear in a file some day.
【和訳】:いつか映画に出演してみたい。
→"appear"は動作を表わす動作動詞
【例文】:It appears that the film is a big hit.
【和訳】:その映画は大ヒットしているようだ。
→"appear"は状況を表わす状態動詞
【例文】:The kids are having snack.
【和訳】:子供たちはおやつを食べています。
→"have"は動作を表わす動作動詞
【例文】:I have a parrot.
【和訳】:オウムを飼っています。
→"have"は状況を表わす状態動詞
【例文】:The flock of crows are looking at us quietly.
【和訳】:カラスの一群がじっとこっちを見つめている。
→"look"は動作を表わす動作動詞
【例文】:That flock of crows looks scared.
【和訳】:あのカラスの一群はおびえているようだ。
→"look"は状況を表わす状態動詞
【例文】:I saw an old friend for the first time in ten ten years.
【和訳】:古い友人と十年ぶりに会った。
→"see"は動作を表わす動作動詞
【例文】:I've just seen a shooting star.
【和訳】:今流れ星が見えた。
→"see"は状況を表わす状態動詞
【例文】:Nobody thinks about the victims of the war.
【和訳】:誰も戦争の被害者のことについて考えていない。
→"think"は動作を表わす動作動詞
【例文】:Nobody thinks war is right.
【和訳】:誰も戦争が正しいとは思っていない。
→"think"は状況を表わす状態動詞
目的語を二つ取る動詞
《動詞》の中には「〜に…をする」の意味を持つものがあります。この意味の《動詞》は後ろに目的語を二つ並べることが可能です。あるいは、目的語の「〜に」を前置詞の"to"や"for"で表わすこともできます。
「主語 + 動詞 + 〜に + 〜を」
「動詞 + 名詞 + 名詞」の構文(1)
↑
目的語を二つ取る《動詞》の場合、目的語の語順は「〜に」「〜を」です。「〜に」が先、「〜を」が後。たいてい、「〜に」は人、「〜を」は物です。
# 主語 + 動詞 + 目的語(〜に) + 目的語(〜を)
【例文】:あなたに熱いココアを作ってあげる。
【 × 】:I'll get hot chocolate you.
【 ○ 】:I'll get you hot chocolate.
→語順は「あなたに(you)」、「熱いココアを(hot chocolate)」
【例文】:お小使いはあげました
【 × 】:I gave an allowance you.
【 ○ 】:I gave you an allowance.
→語順は「あなたに(you)」、「お小使いを(an allowance)」
【例文】:兄さんがキャンプ用のバーベキューコンロを貸してくれた。
【 × 】:My brother lent a camping barbecue stove me.
【 ○ 】:My brother lent me a camping barbecue stove.
→語順は「私に(me)」、「キャンプ用のバーベキューコンロを(a camping barbecue stove)」
【例文】:デザイナーは著作権の違反により企業に莫大な額の賠償金を支払った。
【 × 】:The designer paid vast compensation for the violation of copyright the company.
【 ○ 】:The designer paid the company vast compensation for the violation of copyright.
→語順は「企業に(the company)」、「莫大な額の賠償金を(vast compensation)」
【例文】:お母さんの一人が幼児たちに「赤ずきん」を読み聞かせた。
【 × 】:One of the mothers read "Little Red Riding Hood" the toddlers.
【 ○ 】:One of the mothers read the toddlers "Little Red Riding Hood".
→語順は「幼児たちに(toddlers)」、「赤ずきん」を("Little Red Riding Hood")」
「主語 + 動詞 + 〜を + to 〜」
「動詞 + 名詞 + 名詞」の構文(2)
↑
目的語を二つ取る《動詞》の中には、「〜に」を"to"で表現できるものがあります。通例、語順は「〜を」が先、「〜に」を表わす"to 〜"が後です→【参照】:『「動詞 + 名詞 + 名詞」の構文:「主語 + 動詞 + 〜に + 〜を」』
# 主語 + 動詞 + 目的語(〜を) + to + 目的語(〜に)
(= 主語 + 動詞 + 目的語(〜に) + 目的語(〜を))
【例】:I send a letter to you. = I send you a letter.(あなたに手紙を送る)
"bring, song, write"は前置詞の"to"も"for"も使えます。「〜の利益のために」というニュアンスを強調するときは"for"を使います→【参照】:『「動詞 + 名詞 + 名詞」の構文:「主語 + 動詞 + 〜を + to/for 〜」』
【例文】:We should not sell weapons to other countries.
(= We should not sell other countries weapons.)
【和訳】:武器を外国に売るべきではない。
→語順は「武器を(weapons)」、「外国に(to other countries)」
【例文】:The teacher handed his paper to the boy.
(= The teacher handed the boy his paper.)
【和訳】:先生は男の子に答案を手渡した。
→語順は「答案を(his paper)」、「男の子に(to the body)」
【例文】:The new prime minister promised immediate tax cuts to citizens.
(= The new prime minister promised citizens immediate tax cuts.)
【和訳】:新しい総理大臣は速やかな減税を国民に約束した。
→語順は「速やかな減税を(immediate tax cuts)」、「国民に(to citizens)」
【例文】:I took his umbrella to Bill.
(= I took Bill his umbrella.)
【和訳】:ビルに傘を届けた。
→語順は「傘を(his umbrella)」、「ビルに」(to bill)
「主語 + 動詞 + 〜を + for 〜」
「動詞 + 名詞 + 名詞」の構文(3)
↑
目的語を二つ取る《動詞》の中には、「〜に」を"for"で表現できるものがあります。通例、語順は「〜を」が先、「〜に」を表わす"for 〜"が後です→【参照】:『「動詞 + 名詞 + 名詞」の構文:「主語 + 動詞 + 〜に + 〜を」』
# 主語 + 動詞 + 目的語(〜を) + for + 目的語(〜に)
(= 主語 + 動詞 + 目的語(〜に) + 目的語(〜を))
【例】:I make coffee for you. = I make you coffee.(あなたのためにコーヒーを作る)
いずれの動詞も「誰かのために主語が〜してあげる」というニュアンスがあります。
"bring, song, write"は前置詞の"to"も"for"も使えます。「〜の利益のために」というニュアンスを強調するときに"for"を使います→【参照】:『「動詞 + 名詞 + 名詞」の構文:「主語 + 動詞 + 〜を + to/for 〜』
【例文】:My mother bought a suit for me to celebrate my employment.
(= My mother bought me a suit to celebrate my employment.)
【和訳】:母親が就職祝いにスーツを買ってくれた。
→「〜を」=「スーツを(suit)」、「〜に」=「私に(for me)」
【例文】:The waiter fetched chopsticks for all of us.
(= The waiter fetched all of us chopsticks.)
【和訳】:ウエイターが全員分の箸を持って来てくれた。
【例文】:The government made temporary housing for the displaced persons.
(= The government made the displaced persons temporary housing.)
【和訳】:政府は仮設住宅を避難者のために作った。
→「〜を」=「仮設住宅を(temporary housing)」、「〜に」=「避難者に(for displaced persons)」
「主語 + 動詞 + 〜を + to/for 〜」
「動詞 + 名詞 + 名詞」の構文(4)
↑
目的語を二つ取る《動詞》の中には、「〜に」を"to"と"for"のどちらも使えるものがあります。通例、語順は「〜を」が先、「〜に」を表わす"to 〜"や"for 〜"が後です→【参照】:『「動詞 + 名詞 + 名詞」の構文:「主語 + 動詞 + 〜に + 〜を」』
# 主語 + 動詞 + 目的語(〜を) + to/for + 目的語(〜に)
(= 主語 + 動詞 + 目的語(〜に) + 目的語(〜を))
【例】:I sing a song to you. = I sing you a song.(あなたに歌を歌う)
【例】:I sing a song for you. = I sing you a song.(あなたのために歌を歌う)
いずれの動詞も「〜の利益のために」というニュアンスを強調するときに"for"を使います。
【例文】:子供たちは先生に花束を手渡した。
【英訳】:The pupils brought a bouquet of flowers for the teacher.
(= The pupils brought the teacher a bouquet of flowers.)
→「花束」は「子供たち」が「先生」に贈呈した
【例文】:子供たちは先生に花束を持って来た。
【英訳】:The pupils brought a bouquet of flowers to the teacher.
(= The pupils brought the teacher a bouquet of flowers.)
→「花束」は「先生」に対する贈り物ではない
【例文】:音楽の先生が生徒たちの前でオペラを一曲披露した。
【英訳】:The music teacher sang an opera to the students.
(= The music teacher sang the students an opera.)
【例文】:音楽の先生が生徒たちのためにオペラを一曲歌った。
【英訳】:The music teacher sang an opera for the students.
(= The music teacher sang the students an opera.)
"write A to 〜"の意味は「〜にAを書き送る」です。"write A for 〜"の意味は「〜のためにAを書く、〜の代わりにAを書く」です。
【例文】:テレビ局へ抗議の手紙を書いた。
【英訳】:I wrote a hate letter to the television station.
(= I wrote the television station a hate letter.)
【例文】:私の代わりに報告書を書いてくれませんか。
【英訳】:Will you write a report for me?
【例文】:出身校のために曲を一曲書いた。
【英訳】:I wrote a song for my old school.
「主語 + 動詞 + 代名詞(〜を) + 前置詞 + 代名詞(〜に)」
「動詞 + 名詞 + 名詞」の構文(5)
↑
目的語を二つ取る《動詞》の場合、目的語が二つとも代名詞のときは必ず、前置詞を使います。前置詞なしで代名詞を二つ並べるのは、通例不可。
# 主語 + 動詞 + 代名詞(〜を) + to/for + 代名詞(〜に)
【例】:I give it to you.(これをあなたにあげる)
【例】:I make it for you.(これをあなたのために作ってあげる)
【例文】:自転車持ってるから、あなたに貸してあげるよ。
【 △ 】:I have a bicycle. I'll lend you it.
【 △ 】:I have a bicycle. I'll lend it you.
【 ○ 】:I have a bicycle. I'll lend it to you.
→語順は「それを(it)」、あなたに(to you)」
【例文】を英訳すると、もっとも普通な語順は"lend it to you"です。
【例文】:娘が庭で何か光る物を見つけて私のところへ持って来ました。
【 △ 】:My daughter found something glittering in the yard and brought me it.
【 △ 】:My daughter found something glittering in the yard and brought it me.
【 ○ 】:My daughter found something glittering in the yard and brought it to me.
→語順は「それを(it)」、「私に(to me)」
【例文】を英訳すると、もっとも普通な語順は"bring it to me"です。
【例文】:財布を失くしたんだって。探してあげましょう。
【 △ 】:You've lost your wallet? We'll try to find you it.
【 △ 】:You've lost your wallet? We'll try to find it you.
【 ○ 】:You've lost your wallet? We'll try to find it for you.
→語順は「それを(it)」、「あなたのために(for you)」
【例文】を英訳すると、もっとも普通な語順は"find it for you"です。
「主語 + 動詞 + 代名詞(〜に) + 所有代名詞(〜のものを)」
「動詞 + 名詞 + 名詞」の構文(6)
↑
目的語が二つとも代名詞の場合、「〜に」の意味の目的語は通例前置詞の"to"や"for"を付けて表現します→【参照】:『「動詞 + 名詞 + 名詞」の構文:「主語 + 動詞 + 代名詞(〜を) + 前置詞 + 代名詞(〜に)」』
「〜を」表わす目的語が所有代名詞(mine, hers, etc)の場合は、前置詞を使わずに代名詞を二つ並べるのが普通です。
# 主語 + 動詞 + 代名詞(〜に) + 所有代名詞(〜のものを)
【例】:I lend you mine.(あなたに私のを貸してあげる)
【例文】:自転車を持っていないなら私のをあなたに貸してあげるよ。
【 △ 】:If you don't have a bike, I'll lend mine to you.
【 ○ 】:If you don't have a bike, I'll lend you mine.
→語順は「あなたに(you)」「私の自転車を(mine)」が普通
【例文】:あの写真を持ってないのなら私のをあなたにメールで送るよ。
【 △ 】:If you don't have that picture, I will send mine to you by email.
【 ○ 】:If you don't have that picture, I will send you mine by email.
→語順は「あなたに(you)」「私の写真を(mine)」が普通
「主語 + 動詞 + 〜を + to + 場所」
「動詞 + 名詞 + 名詞」の構文(7)
↑
目的語を二つ取る《動詞》の場合、目的語の語順は「〜に」「〜を」です→【参照】:『「動詞 + 名詞 + 名詞」の構文:「主語 + 動詞 + 〜に + 〜を」』
「〜に」が場所を表わす場合、前置詞は"to"を使うのが普通です。通例、語順は「〜を」が先、「〜に」を表わす"to 〜"が後です。
# 主語 + 動詞 + 目的語(〜を) + to + 目的語(場所を表わす語句)
【例】:I take you to the station.(あなたを駅まで連れて行く)
【例文】:息子がゴミ袋を外まで持って来てくれた。
【 × 】:My son brought the outside the garbage bag.
【 ○ 】:My son brought the garbage bag to the outside.
→"the outside"(屋外)は場所なので"to"を使うのが普通
【例文】:息子が私のスーツケースを持って来てくれた。
【 ○ 】:My son brought me my suitcase.
【 ○ 】:My son brought my suitcase for me.
→"me"(私に)は人なので"for"のある、なし両方が可能
【例文】:たくさんの企業に履歴書を送りました。
【 × 】:I sent many companies my resume.
【 ○ 】:I sent my resume to many companies.
→"many companies"(企業)は場所なので"to"を使うのが普通
【例文】:ピザ屋から半額のクーポン券が送られて来た。
【 ○ 】:A pizza shop sent me a coupon for 50% off.
【 ○ 】:A pizza shop sent a coupon for 50% off to me.
→"me"(私に)は人なので"to"のある、なし両方が可能
【例文】:ジョージを保健室へ連れて行ってあげなさい。
【 × 】:Take the school nurse's office George.
【 ○ 】:Take George to the school nurse's office.
→"school nurse's office"(保健室)は場所なので"to"を使うのが普通
【例文】:おじいちゃんにメガネを持って行ってあげなさい。
【 ○ 】:Take Grandad his glasses.
【 ○ 】:Take his glasses to Grandad.
→"Grandad"(おじいちゃん)は人なので"to"のある、なし両方が可能
to不定詞と相性が良い動詞が作る構文
《動詞》の中には好んでto不定詞と結び付くものがあります。
たとえば、"ask"は「I ask + 人 + to不定詞」で「私は人に〜することを頼む」の意味を表わします。to不定詞の代わりにing形を取ることは通例、ありません。同じように、よくto不定詞と結び付く《動詞》をまとめます。
【構文】:「主語 + 動詞 + 目的語 + to不定詞」
to不定詞と相性が良い動詞(1)
↑
to不定詞と相性が良い《動詞》の中で「主語 + 動詞 + 目的語 + to不定詞」の型を使うものをまとめます。
【型】:主語 + ask + 目的語 + to不定詞(主語は目的語が〜することを頼む)
【例】:I ask you to walk.(私はあなたが歩くように頼む)
【型】:主語 + beg + 目的語 + to不定詞(主語は目的語が〜することを強く頼む)
【例】:I beg you to walk.(私はあなたが歩くように強く頼む)
【型】:主語 + enable + 目的語 + to不定詞(主語は目的語が〜することを可能にする)
【例】:A stick enables you to walk.(杖はあなたが歩くことを可能にする)
【型】:主語 + expect + 目的語 + to不定詞(主語は目的語が〜することを予想する)
【例】:I expect you to walk.(私はあなたが歩くだろうと思う)
【型】:主語 + force + 目的語 + to不定詞(主語は目的語が〜することを強制する)
【例】:I force you to walk.(私はあなたが歩くことを強制する)
【型】:主語 + help + 目的語 + to不定詞(主語は目的語が〜することを助ける)
【例】:I help you to walk.(私はあなたが歩くことを助ける)
【例】:I invite you to walk.(私はあなたを歩くことに誘う)
【型】:主語 + order + 目的語 + to不定詞(主語は目的語が〜することを命令する)
【例】:I order you to walk.(私はあなたが歩くことを命令する)
【型】:主語 + teach + 目的語 + to不定詞(主語は目的語が〜することを教える)
【例】:I teach you to walk.(私はあなたが歩くことを教える)
【型】:主語 + tell + 目的語 + to不定詞(主語は目的語が〜することを命令する)
【例】:I tell you to walk.(私はあなたが歩くことを命令する)
【型】:主語 + want + 目的語 + to不定詞(主語は目的語が〜することを望む)
【例】:I want you to walk.(私はあなたが歩くことを望む)
"want"は目的語なしの「主語 + 動詞 + to不定詞」も可能です。「主語 + want + to不定詞」の場合、意味は「主語が〜することを主語自身が望む」です→【参照】:『to不定詞と相性が良い動詞:【構文】:「主語 + 動詞 + to不定詞」』
【例文】:I want to walk.
【和訳】:私は歩きたい。
→望むのも歩くのも主語の「私」
"help"は不定詞の"to"をよく省略します。
【例文】:あなたが歩くのを助けます。
【 ○ 】:I help you to walk.
【 ○ 】:I help you walk.
→"to"は省略可能
【構文】:「主語 + 動詞 + to不定詞」
to不定詞と相性が良い動詞(2)
↑
to不定詞と相性が良い《動詞》の中で、「主語 + 動詞 + to不定詞」の型を使うものをまとめます。
【型】:主語 + afford + to不定詞(主語は〜する余裕がある)
【例】:I afford to swim.(私は自分が泳ぐ余裕がある)
【型】:主語 + agree + to不定詞(主語は〜することに同意する)
【例】:I agree to swim.(私は自分が泳ぐことに同意する)
【型】:主語 + arrange + to不定詞(主語は〜することを準備をする)
【例】:I arrange to swim.(私は自分が泳ぐ準備をする)
【型】:主語 + claim + to不定詞(主語は〜することを主張する)
【例】:I claim to swim.(私は自分が泳ぐことを主張する)
【型】:主語 + come + to不定詞(主語は〜するようになる)
【例】:I come to swim.(私は自分が泳ぐようになる)
【型】:主語 + consent + to不定詞(主語は〜することに同意する)
【例】:I consent to swim.(私は自分が泳ぐことに同意する)
【型】:主語 + decide + to不定詞(主語は〜することを決心する)
【例】:I decide to swim.(私は自分が泳ぐと決心する)
【型】:主語 + decline + to不定詞(主語は〜することを断わる)
【例】:I decline to swim.(私は自分が泳ぐことを断わる)
【型】:主語 + demand + to不定詞(主語は〜することを要求する)
【例】:I demand to swim.(私は自分が泳ぐことを要求する)
【型】:主語 + desire + to不定詞(主語は〜することを望む)
【例】:I desire to swim.(私は自分が泳ぐことを望む)
【型】:主語 + fail + to不定詞(主語は〜しない)
【例】:I fail to swim.(私は泳がない)
【型】:主語 + hope + to不定詞(主語は〜することを望む)
【例】:I hope to swim.(私は自分が泳ぐことを望む)
【型】:主語 + manage + to不定詞(主語は〜することに成功する)
【例】:I manage to swim.(私は自分が泳ぐことに成功する)
【型】:主語 + prepare + to不定詞(主語は〜することを準備をする)
【例】:I prepare to swim.(私は自分が泳ぐ準備をする)
【型】:主語 + promise + to不定詞(主語は〜することを約束する)
【例】:I promise to swim.(私は自分が泳ぐことを約束する)
【型】:主語 + refuse + to不定詞(主語は〜することを拒否する)
【例】:I refuse to swim.(私は自分が泳ぐことを拒否する)
【型】:主語 + sware + to不定詞(主語は〜することを誓う)
【例】:I swear to swim.(私は自分が泳ぐことを誓う)
【型】:主語 + want + to不定詞(主語は〜することを望む)
"want"は目的語ありの「主語 + 動詞 + 目的語 + to不定詞」も可能です。「主語 + want + 目的語 + to不定詞」の場合、意味は「主語は目的語が〜することを望む」です→【参照】:『to不定詞と相性が良い動詞:【構文】:「主語 + 動詞 + 目的語 + to不定詞」』
【例文】:I want you to swim.
【和訳】:私はあなたが泳ぐことを望む。
→望むのは主語の「私」、泳ぐのは目的語の「あなた」
ing形と相性が良い動詞が作る構文
《動詞》の中には好んでing形と結び付くものがあります。
たとえば、"imagine"は「I imagine + you + ing形」で「私はあなたが〜することを想像する」の意味を表わします。ing形の代わりにto不定詞を取ることは通例、ありません。同じように、よくing形と結び付く《動詞》をまとめます。
【構文】:「主語 + 動詞 + 目的語 + ing形」
ing形と相性が良い(1)動詞
↑
ing形と相性が良い動詞の中で、「主語 + 動詞 + 目的語 + ing形」の型を使うものをまとめます。
"spend"の場合、もともと"I spend on/in an hour talking."(私はしゃべることに一時間を費やす)から前置詞"on/in"の省略が普通となり、"I spend an hour talking."と表現するようになりました。なので、"talking"の主語は文全体の主語と同じ「私」です。
【型】:主語 + imagine + 目的語 + ing形(主語は目的語が〜することを想像する)
【例】:I imagine you talking.(私はあなたがしゃべることを想像する)
【型】:主語 + mind + 目的語 + ing形(主語は目的語が〜することを気にする)
【例】:I don't mind you talking.(私はあなたがしゃべるのが気にならない)
【型】:主語 + resent + 目的語 + ing形(主語は目的語が〜することに腹を立てる)
【例】:I resent you talking.(私はあなたがしゃべることに腹を立てる)
【型】:主語 + spend + 目的語 + ing形(主語は主語が…を〜することに費やす)
【例】:I spend an hour talking.(私は自分がしゃべることに一時間費やす)
"mind"はing形の前に人称代名詞の目的格(me, him, etc)の代わりに所有格(my, his, etc)を使うことがあります。堅苦しい表現です。
【例文】:I don't mind you using my bike.
【和訳】:あなたが私の自転車を使うことは気にならない。
【例文】:I don't mind your using my bike.[※堅苦しい言い方]
【和訳】:あなたが私の自転車を使用することに懸念はありません。
"imagine"と"mind"は目的語なしの「主語 + 動詞 + ing形」も可能です。「主語 + imagine + ing形」の場合、意味は「主語は自分が〜することを想像する」です→【参照】:『ing形と相性が良い動詞:【構文】:「主語 + 動詞 + ing形」』
【例文】:I imagine talking.
【和訳】:私は自分がしゃべっているところを想像する。
→しゃべるのも想像するのも主語の「私」
【例文】:I don't mind waking up early.
【和訳】:私は自分が早起きすることは気にならない。
→早起きするのも気にするのも主語の「私」
【構文】:「主語 + 動詞 + ing形」
ing形と相性が良い(2)動詞
↑
ing形と相性が良い動詞の中で、「主語 + 動詞 + ing形」の型を使うものをまとめます。
【型】:主語 + avoid + ing形(主語は自分が〜することを避ける)
【例】:I avoid talking.(私は自分がしゃべることを避ける)
【型】:主語 + consider + ing形(主語は自分が〜することを考える)
【例】:I consider talking.(私は自分がしゃべることを考える)
【型】:主語 + deny + ing形(主語は自分が〜したことを否定する)
【例】:He denies talking with you.(あなたと話をしたことを彼は否定している)
【型】:主語 + dislike + ing形(主語は自分が〜することを嫌悪する)
【例】:I dislike talking.(私は自分がしゃべることを嫌悪する)
【型】:主語 + enjoy + ing形(主語は自分が〜することを楽しむ)
【例】:I enjoy fishing.(私は釣りをすることを楽しむ)
【型】:主語 + feel like + ing形(主語は自分が〜したいを考える)
【例】:I feel like talking.(私はしゃべりたい)
【型】:主語 + finish + ing形(主語は自分が〜することを終える)
【例】:I finish cleaning.(私は掃除を終えた)
【型】:主語 + imagine + ing形(主語は自分が〜することを想像する)
【例】:I imagine talking.(私は自分がしゃべることを想像する)
【型】:主語 + mind + ing形(主語は自分が〜することを気にする)
【例】:I don't mind talking.(私は自分がしゃべることは気にならない)
【型】:主語 + practice + ing形(主語は自分が〜することを練習する)
【例】:I practice talking.(私はしゃべることを練習する)
【型】:主語 + quit + ing形(主語は自分が〜することを止める)
【例】:I quit talking.(私はしゃべることを止める)
【型】:主語 + suggest + ing形(主語はみんなが〜することを提案する)
【例】:I suggest waiting.(私はみんなで待つことを提案する)
"imagine"と"mind"は目的語ありの「主語 + 動詞 + 目的語 + ing形」も可能です。「主語 + imagine + 目的語 + ing形」の場合、意味は「主語は目的語が〜することを想像する」です→【参照】:ing形と相性が良い動詞:【構文】:「主語 + 動詞 + 目的語 + ing形」
【例文】:I imagine you talking.
【和訳】:私はあなたがしゃべっているところを想像する。
→想像するのは主語の「私」、しゃべるのは目的語の「あなた」
【例文】:I don't mind you talking.
【和訳】:私はあなたがしゃべるのは気にならない。
→気になるのは主語の「私」、しゃべるのは目的語の「あなた」
【構文】:「主語 + 知覚動詞 + 目的語 + ing形」
ing形と相性が良い(3)動詞
↑
"see"(見る)や"hear"(聞く)などの知覚動詞の場合、目的語の次の動詞はたいてい"to"のない不定詞(原形不定詞)を使います。ing形を使うと、見る、聞く、触る、嗅ぐ対象の動作や状態が目下進行中であることを強調します→【参照】:『「主語 + 知覚動詞 + 目的語 + 原形不定詞/ing形」』
同じ知覚動詞で【味覚】を表わす"taste"は、目的語の次に動詞を使うことはありません→【参照】:『「知覚動詞」って何だっけ?【味覚】を表わす"taste"』
【型】:主語 + see + 目的語 + ing形(目的語が〜しているのを主語が見る)【視覚】
【例】:I saw you laughing.(私はあなたが笑っているのが見えた)
【型】:主語 + watch + 目的語 + ing形(目的語が〜しているのを主語が見る)【視覚】
【例】:I watched you laughing.(私はあなたが笑っているのを見た)
【型】:主語 + notice + 目的語 + ing形(目的語が〜しているのを主語が気づく)【視覚】
【例】:I noticed you laughing.(私はあなたが笑っているのに気づいた)
【型】:主語 + observe + 目的語 + ing形(目的語が〜しているのを主語が気づく)【視覚】
【例】:I observed you laughing.(私はあなたが笑っているのに気づいた)
【型】:主語 + hear + 目的語 + ing形(目的語が〜しているのを主語が聞く)【聴覚】
【例】:I heard you laughing.(私はあなたが笑っているのが聞こえた)
【型】:主語 + feel + 目的語 + ing形(目的語が〜しているのを主語が感じる)【触覚】
【例】:I felt you shaking.(私はあなたが震えているのを感じた)
【型】:主語 + can + smell + 目的語 + ing形(目的語が〜しているのを主語がにおいで感じる)【嗅覚】
【例】:I can smell something burning.(私は何かが焦げているにおいを感じる)
【例】のing形はすべて進行中の動作を表わします。「あなた」が「笑っている最中である」「震えている最中である」「何か」が「焦げている最中である」ことを暗示します。"to"のない不定詞(原形不定詞)を使うと、完了した動作を表わします。「あなた」が「笑っていた」「震えていた」ことを暗示します。
【嗅覚】を表わす"smell"は通例、目的語の次に"to"のない不定詞(原形不定詞)を使いません。必ずing形を使います。構文は「主語 + can + smell + 目的語 + ing形」です→【参照】:『「知覚動詞」って何だっけ?【嗅覚】を表わす"smell"』
【味覚】を表わす"taste"は通例、目的語の次に"to"のない不定詞(原形不定詞)やing形を使いません→【参照】:『「知覚動詞」って何だっけ?【味覚】を表わす"taste"』
to不定詞とing形の両方を取る動詞
《動詞》の中にはto不定詞とing形の両方に結び付くものがあります。
たとえば、"intend"は「I intend + to不定詞」でも「I intend + ing形」でも意味はほぼ同じ。「私は自分が〜するつもりだ」です。
次に置くのがto不定詞とing形で意味が変化する《動詞》もあります。"I stop to take eyedrops."の意味は「目薬をさすために手を休める」ですが、"I stop taking eyedrops."の意味は「目薬をさすのを途中でやめる」です。
《動詞》中で次にto不定詞とing形のどちらも置けるものをまとめます。
意味の変化なし(begin, start, continue, intend, like, love)
to不定詞もing形も取る動詞(1)
↑
次にto不定詞が来てもing形が来ても、意味に変化がほとんど生じない《動詞》をまとめます。
【型】:主語 + begin + to不定詞/ing形(主語は自分が〜することを始める)
【例】:I begin to talk. = I begin talking.(私はしゃべり始める)
【型】:主語 + start + to不定詞/ing形(主語は自分が〜することを始める)
【例】:I start to talk. = I start talking.(私はしゃべり始める)
【型】:主語 + continue + to不定詞/ing形(主語は自分が〜することを続ける)
【例】:I continue to talk. = I continue talking.(私はしゃべり続ける)
【型】:主語 + intend + to不定詞/ing形(主語は自分が〜するつもりだ)
【例】:I intend to talk. = I intend talking.(私はしゃべるつもりだ)
【型】:主語 + like + to不定詞/ing形(主語は自分が〜することが好きだ)
【例】:I like to talk. = I like talking.(私はしゃべることが好きだ)
【型】:主語 + love + to不定詞/ing形(主語は自分が〜することが好きだ)
【例】:I love to talk. = I love talking.(私はしゃべることが好きだ)
"begin, start"は後に続く《動詞》が理解を表わす"know, realize, see, understand"の場合、to不定詞を使うほうが普通です。
【例文】:台風による被害か予想以上にひどいことがわかり始めていた。
【 △ 】:We began realizing that the typhoon caused more damage than we had expected.
【 ○ 】:We began to realize that the typhoon caused more damage than we had expected.
→"to realize"のほうが普通
【例文】:熱が風邪によるものではないとわかりかけていた。
【 △ 】:I started knowing that the high fever wasn't induced by a cold.
【 ○ 】:I started to know that the high fever wasn't induced by a cold.
→"to know"のほうが普通
"like love"は助動詞のwouldを前に置く場合、to不定詞を使うほうが普通です。
【例文】:目標のない旅をするのが好きです。
【 ○ 】:I like to take an aimless tirp.
【 ○ 】:I like taking an aimless tirp.
→"to take"も"taking"もOK
【例文】:無重力を体験してみたいものだ。
【 × 】:I would like experiencing zero gravity.
【 ○ 】:I would like to experience zero gravity.
→"would like"の場合は"to experience"が普通
【例文】:部屋を片づけるのが大好きです。
【 ○ 】:I really love to tidy my room.
【 ○ 】:I really love tidying my room.
→"to tidy"も"tidying"もOK
【例文】:故郷に帰りたいです。
【 × 】:I would love going back to my hometown.
【 ○ 】:I would love to go back to my hometown.
→"would love"の場合は"to go back"が普通
意味の変化あり
to不定詞もing形も取る動詞(2)
↑
数はそれほど多くはありませんが、次に来るのがto不定詞かing形かで意味が微妙に変化する《動詞》もあります。
目的語があるかないか(advise, allow, forbid, permit)
to不定詞もing形も取る動詞:意味の変化あり(1)
↑
通例、目的語がある場合はto不定詞を使い、目的語がない場合はing形を使う《動詞》をまとめます。
【型】:主語 + advise + to不定詞(〜することを主語が勧める)
【例】:I advise taking a rest.(私はみんなに一休みすることを勧める)
目的語なし→忠告する相手は不特定(全員)
【型】:主語 + advise + 目的語 + to不定詞(目的語が〜することを主語が勧める)
【例】:I advise you to take a rest.(私はあなたが一休みすることを勧める)
目的語あり→忠告する相手を限定
【型】:主語 + allow + ing形(〜することを主語が許す)
【例】:I allow going to school.(私は誰でも登校することを許可する)
目的語なし→許可する相手は不特定
【型】:主語 + allow + 目的語 + to不定詞(目的語が〜することを主語が許す)
【例】:I allow you to to go to school.(私はあなたが登校することを許可する)
目的語あり→許可する相手を限定
【型】:主語 + permit + ing形(〜することを主語が許す)
【例】:I permit going to school.(私は誰でも登校することを許可する)
目的語なし→許可する相手は不特定
【型】:主語 + permit + 目的語 + to不定詞(目的語が〜することを主語が許す)
【例】:I permit you to to go to school.(私はあなたが登校することを許可する)
目的語あり→許可する相手を限定
【型】:主語 + forbid + ing形(〜することを主語が禁止する)
【例】:I forbid going to school.(私は誰でも登校することを禁止する)
目的語なし→禁止する相手は不特定
【型】:主語 + forbid + 目的語 + to不定詞(目的語が〜することを主語が禁止する)
【例】:I forbid you to go to school.(私はあなたが登校することを禁止する)
目的語あり→禁止する相手を限定
過去か未来か(forget, regret, remember)
to不定詞もing形も取る動詞:意味の変化あり(2)
↑
通例、これからの話をto不定詞で表わし、すでにすませた話をing形でを表わす代表的な《動詞》をまとめます。
【型】:主語 + forget + to不定詞(主語が〜することを忘れる)
【例】:I forget to send email.(私はメールを送るのをよく忘れる)
これから行うこと→to不定詞
【型】:主語 + forget + ing形(主語が〜したことを忘れる)
【例】:I forget sending email.(私はメールを送ったことを忘れている)
もうすませたこと→ing形
【型】:主語 + regret + to不定詞(主語が〜することを残念に思う)
【例】:I regret to go home.(残念ですが私は帰ります)
これから行うこと→to不定詞
【型】:主語 + regret + ing形(主語が〜したことを後悔する)
【例】:I regret going home.(私は家に帰ったことを後悔します)
もうすませたこと→ing形
【型】:主語 + remember + to不定詞(主語が〜することを覚えている)
【例】:I remember to send email.(私は忘れずにメールを送る)
これから行うこと→to不定詞
【型】:主語 + remember + ing形(主語が〜したことを覚えている)
【例】:I remember sending email.(私はメールを送ったことを覚えている)
もうすませたこと→ing形
意味の変化あり:目的語がto不定詞とing形で意味が変化する動詞
to不定詞もing形も取る動詞:意味の変化あり(3)
↑
不定詞とing形の両方と結び付き、それぞれ別の意味を表わす《動詞》をまとめます。
【型】:主語 + mean + to不定詞(主語が〜するつもりだ)
【例】:I mean to move.(私は引っ越しをするつもりです)
「人の意図」を表わす→to不定詞
【型】:主語 + mean + ing形(主語が〜いうことを結果的に意味する)
【例】:The snow means causing traffic obstruction.(雪は結果的に交通の乱れを意味する)
「物事の結果」を表わす→ing形
【型】:主語 + stop + to不定詞(主語が〜するために中止する)
【例】:I stop to take a rest.(私は一休みするために立ち止まる)
「中止した目的」を表わす→to不定詞
【型】:主語 + stop + ing形(主語が〜することを中止する)
【例】:I stop taking a rest.(私は一休みすることを中止した(= 休みを終えた))
「中止する行為」を表わす→ing形
【型】:主語 + try + to不定詞/ing形(主語が努力して〜しようとする)
【例】:I try to take the medicine. = I try taking the medicine.(私は薬を飲もうと努力します)
「努力」を表わす→to不定詞かing形
【型】:主語 + try + ing形(主語が試しに〜してみる)
【例】:I try taking the medicine.(私は効くかどうか試しに薬を飲んでみる)
確認のための「試行」→ing形
"try"は意味が「努力して〜しようとする」の場合のみ、to不定詞とing形の両方が使えます。
前置詞を間違えやすい動詞
和訳、英訳で間違えやすい構文を作る《動詞》をまとめます。
「主語 + 動詞 + 目的語 + of 〜」の構文を作る動詞
いずれの《動詞》も目的語の次に"of"が続くことがあります。"of 〜"が事実上もう一つの目的語を表わし、意味は「〜を」です。
remind
間違えやすい構文を取る動詞:「〜を」を"of 〜"で表わす(1)
↑
"remind"の意味は「主語が原因で人が思い出す」です。「思い出す内容」を"of 〜"で表わします。所有や所属を表わす"of"(〜の、〜に属している)ではありません。
# 主語 + remind + 人 + of 〜(主語が原因で人は〜を思い出す)
【例文】:A baked fish dish reminds me of my hometown.
【 × 】:焼き魚料理は私の故郷の私を思い出す。
【 ○ 】:焼き魚料理を食べると故郷を思い出す。
→「私」が思い出すのは「故郷(my hometown)」、"of 〜"の意味は「〜を」
"of 〜"の代わりにthat節も可能です。that節にはやはり「思い出す内容」を置きます。
【例文】:A baked fish dish reminds me that we camped at the beach.
【和訳】:焼き魚を食べると海辺でのキャンプをしたことを思い出す。
inform
間違えやすい構文を取る動詞:「〜を」を"of 〜"で表わす(2)
↑
"inform"の意味は「主語が人に知らせる」です。「知らせる内容」を"of 〜"で表わします。所有や所属を表わす"of"(〜の、〜に属している)ではありません。"of"の代わりに"about"を使うこともできます。
# 主語 + inform + 人 + of 〜(主語が人に〜を知らせる、主語のおかげで人は〜を知る)
# 主語 + inform + 人 + about 〜(主語が人に〜を知らせる、主語のおかげで人は〜を知る)
【例文】:You should inform our teacher of the broken window.
【例文】:You should inform our teacher about the broken window.
【 × 】:あなたは割れた窓の私たちの先生に伝えるべきだ。
【 ○ 】:割れた窓ガラスのことを担任の先生に言っておくべきだ。
→先生に「伝える内容」は「割れた窓ガラス」(the broken window)、"of 〜", "about 〜"の意味は「〜を」
"of 〜"や"about 〜"の代わりにthat節も可能です。that節にはやはり「知らせる内容」を置きます。
【例文】:You should inform our teacher that you broke the window.
【和訳】:窓ガラスを割ったことを担任の先生に言っておくべきだ。
→先生に「伝える内容」は「あなたが窓ガラスを割ったこと」(you broke the window)
"of 〜"や"about 〜"なしでもOKです。特に、「知らせる内容」を明示しないときには"of 〜"を使いません。
【例文】:You should inform our teacher when you broke a window.
【和訳】:窓ガラスを割ってしまったら、担任の先生に言っておくべきだ。
→先生に具体的に何と言うのかは不明
rob
間違えやすい構文を取る動詞:「〜を」を"of 〜"で表わす(3)
↑
"rob"の意味は「主語が人から奪う」です。「奪うもの、盗むもの」を"of 〜"で表わします。所有や所属を表わす"of"(〜の、〜に属している)ではありません。
# 主語 + rob + 人 + of 〜(主語が人から〜を奪う、主語が人の〜を盗む)
【例文】:That monkey robbed me of my glasses.
【 × 】:あの猿が私のメガネの私を奪った。
【 ○ 】:あの猿が私のメガネを取って行った。
→「猿」が取って行ったものは「私のメガネ」(my glasses)、"of 〜"の意味は「〜を」
"of 〜"なしもOKです。特に、「奪うもの、盗むもの」を明示しないときには"of 〜"を使いません。
【例文】:A man with a knife robbed a convenience store.
【和訳】:ナイフを持った男がコンビに押し入った。
→男が何を盗んだかは不明
"rob"は受動態でもよく使います。
【例文】:Children should not be robbed of their futures.
(= No one should rob children of their futures.)
【 × 】:子供たちは彼らの未来の奪われるべきではない。
【 ○ 】:子供たちの未来を奪ってはならない。
→「子供たち」が奪われるものは「未来」(their futures)、"of 〜"の意味は「〜を」
deprive
間違えやすい構文を取る動詞:「〜を」を"of 〜"で表わす(4)
↑
"deprive"の意味は「主語が人から奪う、奪い去る」です。「奪うもの、奪い去るもの」を"of 〜"で表わします。所有や所属を表わす"of"(〜の、〜に属している)ではありません。
# 主語 + deprive + 人 + of 〜(主語が人から〜を奪う、奪い去る)
【例文】:The tsunami deprived me of my house and ship.
【 × 】:津波は私の家と船の私を奪った。
【 ○ 】:津波は私の家と船を奪って行った。
→「津波」が奪って行ったものは「私の家と船」(my house and ship)、"of 〜"の意味は「〜を」
"deprive"は受動態でもよく使います。
【例文】:No one should be deprived of the right to vote.
(= You should not deprive any one of the right to vote.)
【 × 】:いかなる人物でも投票する権利の奪われるべきではない。
【 ○ 】:いかなる人物でも投票する権利を奪われるべきではない。
→「いかなる人物」が奪われるものは「投票する権利」(the right to vote)、"of 〜"の意味は「〜を」
defraud
間違えやすい構文を取る動詞:「〜を」を"of 〜"で表わす(5)
↑
"defraud"の意味は「主語が人からだまし取る、主語が詐欺で人の〜を取る」です。「だまし取ったもの」を"of 〜"で表わします。所有や所属を表わす"of"(〜の、〜に属している)ではありません。"of 〜"の代わりに"out of 〜"を使うこともあります。
# 主語 + defraud + 人 + of 〜(主語が人から〜をだまし取る、主語が詐欺で人の〜を取る)
"cheat"もほぼ同じ意味を表わします。"defraud"のほうがやや堅苦しいニュアンスです→【参照】:『「〜を」を"of 〜"で表わす……cheat』
【例文】:The man defrauded several elderly people of over ten million yen.
【例文】:The man defrauded several elderly people out of over ten million yen.
【 × 】:男が一千万円以上の数人の年をとった人々をだました。
【 ○ 】:男が数人のお年寄りから一千万円以上をだまし取った。
→「男」がだまし取ったものは「一千万円以上」(over ten million yen)、"of 〜", "out of 〜"の意味は「〜を」
"of 〜"や"out of 〜"なしもOKです。特に、「だまし取ったもの」を明示しないときには"of 〜"や"out of 〜"を使いません。
【例文】:Two men were arrested for defrauding the insurance company.
【和訳】:保険会社をだました容疑で二人の男が逮捕された。
→だまし取った額は不明
"defraud"は受動態でもよく使います。
【例文】:I was defrauded of a million yen in the remittance fraud.
(= Someone defrauded me of a million yen in the remittance fraud.)
【 × 】:振り込め詐欺において百万円のをだまし取られた。
【 ○ 】:振り込め詐欺で百万円をだまし取られた。
→「私」がだまし取られたものは「百万円」(a million yen)、"of 〜"の意味は「〜を」
cheat
間違えやすい構文を取る動詞:「〜を」を"of 〜"で表わす(6)
↑
"cheat"の意味は「主語が人からだまし取る、主語が詐欺で人の〜を取る」です。「だまし取ったもの」を"of 〜"で表わします。所有や所属を表わす"of"(〜の、〜に属している)ではありません。"of 〜"の代わりに"out of 〜"を使うこともあります。
# 主語 + cheat + 人 + of 〜(主語が人から〜をだまし取る、主語が詐欺で人の〜を取る)
"defraud"もほぼ同じ意味を表わします。"defraud"のほうがやや堅苦しいニュアンスです→【参照】:『「〜を」を"of 〜"で表わす……defraud』
【例文】:The lawyer cheated some of his clients of several million yen.
【例文】:The lawyer cheated some of his clients out of several million yen.
【 × 】:弁護士は数百万円の数人の依頼人をだました。
【 ○ 】:弁護士は数人の依頼人から数百万円をだまし取った。
→「弁護士」がだまし取ったものは「数百万円」(several million yen)、"of 〜", "out of 〜"の意味は「〜を」
"of 〜"や"out of 〜"なしもOKです。特に、「だまし取ったもの」を明示しないときには"of 〜"や"out of 〜"を使いません。
【例文】:Maybe the taxi driver cheated you by taking a longer road.
【和訳】:たぶん、タクシーの運転手はわざと遠回りをしてあなたをだましたんだよ。
→だまし取った額は不明
【例文】:Don't cheat in exams.
【和訳】:試験でカンニングは厳禁だよ。
→"cheat in 〜"の意味は「〜で不正行為を行う」
"cheat"は受動態でもよく使います。
【例文】:I was cheated of my small savings for old age.
(= Someone cheated me of my small savings for old age.)
【 × 】:小さな老後の蓄えのをだまし取られた。
【 ○ 】:なけなしの老後の蓄えをだまし取られた。
→「私」がだまし取られたものは「なけなしの老後の蓄え」(= my small savings for old age)、"of 〜"の意味は「〜を」
cure
間違えやすい構文を取る動詞:「〜を」を"of 〜"で表わす(7)
↑
"cure"の意味は「主語が人を治療する、完治させる」です。「治療すべき病気、悪い癖」を"of 〜"で表わします。所有や所属を表わす"of"(〜の、〜に属している)ではありません。
# 主語 + cure + 人 + of 〜(主語が人の〜を治療する、完治させる)
【例文】:The latest medical treatment cured my son of asthma.
【 × 】:最新の治療はぜんそくの息子を治療した。
【 ○ 】:最新の治療のおかけで息子のぜんそくが完治した。
→完治したのは「ぜんそく」(asthma)、"of 〜"の意味は「〜を」
"of 〜"なしもOKです。たいてい、目的語には「治療すべき物事」を置きます。
【例文】:In some cases exercise can cure anxiety or depression.
【和訳】:体を動かすことによって不安や鬱を取り除くことができる場合がある。
→"cure"の目的語は"anxiety or depression"(不安や鬱)
"cure"は受動態でもよく使います。
【例文】:Some of the patients were cured of diabetes with the herbal medicine.
【和訳】:患者の一部は漢方薬によって糖尿病を完治しました。
→完治したのは「糖尿病」(diabetes)、"of"の意味は「〜を」
relieve
間違えやすい構文を取る動詞:「〜を」を"of 〜"で表わす(8)
↑
"relieve"の意味は「主語が人を取り除く、除去する」です。「取り除く対象」を"of 〜"で表わします。所有や所属を表わす"of"(〜の、〜に属している)ではありません。
# 主語 + relieve + 人 + of 〜(主語が人の〜を取り除く、除去する)
【例文】:Smoking may relieve you of stress but can disturb other people.
【 × 】:喫煙はストレスのあなたを軽減するかもしれないけれど、ほかの人たちを妨げることができる。
【 ○ 】:喫煙はストレスを軽減するかもしれないけど、他人に迷惑をかけることになる。
→軽減するのは「ストレス」(stress)、"of 〜"の意味は「〜を」
"relieve"は主語に人を使うこともできます。
【例文】:The psychiatrist advised me to relieve my child of the burden of attending school.
【 × 】:精神科医は学校に行くという負担の子供を取り除くようにアドバイスした。
【 ○ 】:精神科医は学校に行くのが義務だという心の負担を子供から取り除くようにアドバイスしてくれた。
→取り除くのは「心の負担」(burden)、"of 〜"の意味は「〜を」
"of 〜"なしもOKです。たいてい、目的語には「取り除く対象」を置きます。
【例文】:I wonder if drinking or overeating can really relieve stress.
【和訳】:酒ややけ食いが本当にストレスを解消してくれるんだろうか。
→"relieve"の目的語は"stress"(ストレス)
「荷物を持ちましょう」という決まり文句で"relieve"を使うことがあります。やや堅苦しい表現です。
【例文】:Let me relieve you of the cardboard box.※やや堅苦しい
(= I'll carry the cardboard box for you.)
【 × 】:そのダンボール箱のあなたを軽減させて下さい。
【 ○ 】:そのダンボール箱をお持ちしましょう。
→軽減する(持つ)のは「ダンボール箱」(cardboard box)、"of 〜"の意味は「〜を」
clear
間違えやすい構文を取る動詞:「〜を」を"of 〜"で表わす(9)
↑
《動詞》の"clear"の意味は「主語が場所を片づける、きれいにする」です。「片づける対象」を"of 〜"で表わします。所有や所属を表わす"of"(〜の、〜に属している)ではありません。「片づける対象」を目的語、場所を"from 〜"で表わすこともできます。
# 主語 + clear + 場所 + of 〜(主語が場所の〜を片づける、きれいにする)
# 主語 + clear 〜 from 場所(主語が場所から〜を片づける、きれいにする)
"clear"は特に「あってはならないものを取り除く」の意味でよく使います。
【例文】:It may take several months to clear the whole town of rubble and trash.
(= It may take several months to clear rubble and trash from the whole town.)
【 × 】:瓦礫とゴミの町全体を取り除くには数カ月かかるだろう。
【 ○ 】:街中の瓦礫とゴミを片づけるには数カ月かかるだろう。
→片づけるのは「瓦礫とゴミ」(rubble and trash)、"of 〜"の意味は「〜を」
"clear"は"of 〜"なしでテーブルの上の書類や食器などを整理整頓する、片づけるの意味でもよく使います。
【例文】:Clear the table yourself after eating.
【和訳】:食事が終ったら自分でテーブルの食器を片づけなさい。
【例文】:Clear the dishes on the table yourself after eating.
【和訳】:食事が終ったら自分でテーブルの皿を片づけなさい。
「主語 + 動詞 + 目的語 + with 〜」の構文を作る動詞
いずれの《動詞》も目的語の次に"with"が続くことがあります。"with 〜"が事実上もう一つの目的語を表わし、意味は「〜を」です。
help
間違えやすい構文を取る動詞:「〜を」を"with 〜"で表わす(1)
↑
"help"の意味は「主語が〜に関して人を助ける」です。「助ける内容」を"with 〜"で表わします。手段や随伴を表わす"with 〜"(〜で、〜と一緒に)ではありません。
# 主語 + help + 人 + with 〜(主語が人の〜を助ける)
【例文】:Our class representative helped us with cleaning our classroom after school.
(= Our class representative helped us to clean our classroom after school.)
【 × 】:放課後、私たちの教室の掃除で私たちを学級委員長が助けた。
【 × 】:放課後、私たちの教室の掃除と一緒に私たちを学級委員長が助けた。
【 ○ 】:放課後の教室の掃除を学級委員長が手伝ってくれた。
→"with"の意味は「〜を、〜に関して」
provide
間違えやすい構文を取る動詞:「〜を」を"with 〜"で表わす(2)
↑
"provide"の意味は「主語が人に〜を与える」です。「与える物」を"with 〜"で表わします。手段や随伴を表わす"with 〜"(〜で、〜と一緒に)ではありません。
# 主語 + provide + 人 + with 〜(主語が人に〜を与える)
【例文】:The public hall provided people displaced by the typhoon with supper and blankets.
【 × 】:公民館は台風によって避難した人々に夕食と毛布で供給しました。
【 × 】:公民館は夕食と毛布と一緒に台風によって避難した人々に供給しました。
【 ○ 】:公民館は台風で避難して来た人々に食事と毛布を供与しました。
→"with"の意味は「〜を」
"for 〜"で「与える相手」を表わすこともできます。この時、"provide"の目的語は「与える物」です。
# 主語 + provide + A + with 〜(主語がAに〜を与える)
# 主語 + provide + 〜 + for A (主語が〜をAに与える)
【例文】:The public hall provided people displaced by the typhoon with supper and blankets.
【和訳】:公民館は台風で避難して来た人々に食事と毛布を供与しました。
【例文】:The public hall provided supper and blankets for people displaced by the typhoon.
【和訳】:公民館は食事と毛布を台風で避難して来た人々に供与しました。
supply
間違えやすい構文を取る動詞:「〜を」を"with 〜"で表わす(3)
↑
"supply"の意味は「主語が人に〜を与える」です。「与える物」を"with 〜"で表わします。手段や随伴を表わす"with 〜"(〜で、〜と一緒に)ではありません。
# 主語 + supply + 人 + with 〜(主語が人に〜を与える)
【例文】:Solar panels cannot yet supply each house with enough electricity.
【 × 】:ソーラーパネルが各家庭に充分な電気で供給することはまだできない。
【 × 】:ソーラーパネルが充分な電気と一緒に各家庭に供給することはまだできない。
【 ○ 】:ソーラーパネルが各家庭に充分な電気を供給することはまだ無理だ。
→"with"の意味は「〜を」
"to 〜"で「与える相手」を表わすこともできます。この時、"supply"の目的語は「与える物」です。
# 主語 + supply + A + with 〜(主語がAに〜を与える)
# 主語 + supply + 〜 + to A(主語が〜をAに与える)
【例文】:Solar panels cannot yet supply each house with enough electricity.
【和訳】:ソーラーパネルが各家庭に充分な電気を供給することはまだ無理だ。
【例文】:Solar panels cannot yet supply enough electricity to each house.
【和訳】:ソーラーパネルが充分な電気を各家庭に供給することはまだ無理だ。
equip
間違えやすい構文を取る動詞:「〜を」を"with 〜"で表わす(4)
↑
"equip"の意味は「主語が〜を人や物に装備する、備えさせる」です。「装備する内容」を"with 〜"で表わします。手段や随伴を表わす"with 〜"(〜で、〜と一緒に)ではありません。
# 主語 + equip + 人や物 + with 〜(主語が人や物に〜を装備する)
【例文】:We equipped ourselves with the weapons to prepare for enemy attack.
【 × 】:私たちは敵の攻撃に準備して武器で我々自身を装備した。
【 × 】:私たちは敵の攻撃に準備して武器と一緒に我々自身を装備した。
【 ○ 】:我々は敵襲に備えて武器を装備した。
→"with"の意味は「〜を、〜に関して」
"equip"はよく受動態で使います。意味は「〜を装備している、〜を備えている、〜が付いている、〜が付属している」です。
# 主語 + be equipped + with 〜(主語が〜を装備している、主語に〜が付属している)
【例文】:This convenience store is equipped with a pharmacy.
【和訳】:ここのコンビニには調剤薬局が入っている。
issue
間違えやすい構文を取る動詞:「〜を」を"with 〜"で表わす(5)
↑
"issue"の意味は「主語が〜を人に与える、主語が人に〜を支給する」です。「与える物」を"with 〜"で表わします。手段や随伴を表わす"with 〜"(〜で、〜と一緒に)ではありません。
# 主語 + issue + 人 + with 〜(主語が人に〜を支給する)
【例文】:The city issued all pupils with a personal alarm.
【 × 】:市は防犯ブザーと一緒にすべての児童を与えた。
【 × 】:市は防犯ブザーですべての児童を与えた。
【 ○ 】:市は児童全員に防犯ブザーを支給した。
→"with"の意味は「〜を」
"issue"はよく受動態で使います。意味は「〜を与えられる、〜を支給される、〜を配給される、〜を発行される」です。
# 主語 + be issued + with 〜(主語が〜を与えられる、主語が〜を発行される)
【例文】:All visitors were issued with a temporary identity card.
【和訳】:見学者には全員仮のIDカードが発行された。
present
間違えやすい構文を取る動詞:「〜を」を"with 〜"で表わす(6)
↑
"present"の意味は「主語が〜を人に贈呈する、主語が人に〜を進呈する」です。「与える物」を"with 〜"で表わします。手段や随伴を表わす"with 〜"(〜で、〜と一緒に)ではありません。
# 主語 + present + 人 + with 〜(主語が人に〜を贈呈する、主語が人に〜を進呈する)
"present"は特に、儀式や大会などで賞金や賞状を贈呈するときや、長く記念品として残るトロフィーなどを授与することを表わします。
【例文】:The government presented the doctor with a medal in gratitude for his long-term voluntary medical services.
【 × 】:長年に渡るボランティアの医療活動に感謝の意を表わして政府は医師に勲章で贈呈した。
【 × 】:長年に渡るボランティアの医療活動に感謝の意を表わして政府は医師に勲章と一緒に贈呈した。
【 ○ 】:長年に渡るボランティアの医療活動に感謝の意を表わして政府は医師に勲章を贈呈した。
"to 〜"で「贈呈する相手」を表わすこともできます。この時、"present"の目的語は「贈呈する物」です。
# 主語 + present + A + with 〜(主語がAに〜を贈呈する、主語がAに〜を進呈する)
# 主語 + present + 〜 + to A(主語が〜をAに贈呈する、主語が〜をAに進呈する)
【例文】:The homeroom teach presented each student with a graduate yearbook.
【和訳】:担任の先生は生徒一人一人に卒業アルバムを贈呈した。
【例文】:The homeroom teach presented a graduate yearbook to each student.
【和訳】:担任の先生は卒業アルバムを生徒一人一人に贈呈した。
「主語 + 動詞 + 目的語 + for 〜」の構文を作る動詞
いずれの《動詞》も目的語の次に"for"が続くことがあります。"for 〜"が非難や怒りの「原因や理由」を表わします。たいてい、非難や怒りの「原因や理由」はすでに発生した出来事です。
blame
間違えやすい構文を取る動詞:「原因や理由」を"for 〜"で表わす(1)
↑
"blame"の意味は「主語が〜に関して人を非難する」です。「非難する原因や理由」を"for 〜"で表わします。目的や利益を表わす"for 〜"(〜のために)ではありません。
# 主語 + blame + 人 + for 〜(主語が〜のことで人を非難する)
似た意味の"criticize"と比べると、"blame"は特に責任問題で相手の無責任さを非難するときによく使います。
【例文】:The public health center blamed the box lunch shop for the food poisoning.
【 × 】:保健所はその食中毒のためにその弁当店を非難した。
【 ○ 】:保健所は食中毒の原因はその弁当店にあると非難した。
→"for"の意味は「〜のことで、〜に関して」
"blame"の場合、"on"で「非難する相手や対象」を表わすこともできます。この時、"blame"の目的語は「非難する原因や理由」です。
# 主語 + blame + A + for 〜(主語がAを〜のことで非難する)
# 主語 + blame + 〜 + on A(主語が〜のことでAを非難する)
【例文】:The public health center blamed the food poisoning on the box lunch shop.
【例文】:The public health center blamed the box lunch shop for the food poisoning.
【和訳】:保健所は食中毒の原因はその弁当店にあると非難した。
→"on"の意味は「〜を」
criticize
間違えやすい構文を取る動詞:「原因や理由」を"for 〜"で表わす(2)
↑
"criticize"の意味は「主語が〜に関して人を非難する」です。「非難する原因や理由」を"for 〜"で表わします。目的や利益を表わす"for 〜"(〜のために)ではありません。
# 主語 + criticize + 人 + for 〜(主語が〜のことで人を非難する)
【例文】:Some environmental groups criticize the government for the plan of constructing new nuclear power plant.
【 × 】:一部の環境保護団体は新しい原子力発電所の建設を計画のために政府を非難している。
【 ○ 】:一部の環境保護団体は新しい原子力発電所の建設を計画していることで政府を非難している。
→"for"の意味は「〜のことで、〜に関して」
condemn
間違えやすい構文を取る動詞:「原因や理由」を"for 〜"で表わす(3)
↑
"condemn"の意味は「主語が〜に関して人を非難する」です。「非難する原因や理由」を"for 〜"で表わします。目的や利益を表わす"for 〜"(〜のために)ではありません。
# 主語 + condemn + 人 + for 〜(主語が〜のことで人を非難する)
"condemn"は「非難する意識」が"blame"や"criticize"よりもかなり強く、特に反道徳的な行いに対してよく使います。
【例文】:The consumer group condemned the company for rejecting the request for a product recall.
【 × 】:消費者団体は製品回収の要求を拒否するためにその会社を非難した。
【 ○ 】:消費者団体は製品回収の要求を拒否したことでその会社を非難した。
→"for"の意味は「〜のことで、〜に関して」
reproach
間違えやすい構文を取る動詞:「原因や理由」を"for 〜"で表わす(4)
↑
"reproach"の意味は「主語が〜に関して人を責める」です。「責める原因や理由」を"for 〜"や"with 〜"で表わします。目的や利益を表わす"for 〜"(〜のために)や、手段や随伴を表わす"with 〜"(〜で、〜と一緒に)ではありません。
# 主語 + reproach + 人 + for 〜(主語が〜のことで人を責める)
# 主語 + reproach + 人 + with 〜(主語が〜のことで人を責める)
特に、やらかしてしまった過ちや失敗を責めるニュアンスでよく使います。
【例文】:You don't have to reproach yourself for making mistakes.
【 × 】:あなたは間違いを犯したために自分を責める必要はない。
【 ○ 】:ミスをしたことで自分を責める必要はない。
【例文】:You don't have to reproach yourself with making mistakes.
【 × 】:あなたは間違いを犯したことと一緒に自分を責める必要はない。
【 ○ 】:ミスをしたことで自分を責める必要はない。
→"for"の意味は「〜のことで、〜に関して」
tell off
間違えやすい構文を取る動詞:「原因や理由」を"for 〜"で表わす(5)
↑
"tell off"の意味は「主語が〜のことで人を叱る」です。「叱る原因や理由」を"for 〜"で表わします。目的や利益を表わす"for 〜"(〜のために)ではありません。
# 主語 + tell off + 人 + for 〜(主語が〜のことで人を叱る)
【例文】:The teacher told me off for sleeping during class.
【 × 】:先生は授業中の居眠りのために私を叱った。
【 ○ 】:先生は授業中に居眠りのことで私を叱った。
→"for"の意味は「〜のことで、〜に関して」
"scold"もほぼ同じ意味を表わします。構文も同じです。
【例文】:The teacher scolded me for sleeping during class.
【和訳】:先生は授業中に居眠りのことで私を叱った。
→"for"の意味は「〜のことで、〜に関して」
scold
間違えやすい構文を取る動詞:「原因や理由」を"for 〜"で表わす(6)
↑
"scold"の意味は「主語が〜のことで人を叱る」です。「叱る原因や理由」を"for 〜"で表わします。目的や利益を表わす"for 〜"(〜のために)ではありません。
# 主語 + scold + 人 + for 〜(主語が〜のことで人を叱る)
【例文】:My mom scolded me for forgetting to turn off the tap.
【 × 】:お母さんは蛇口を閉め忘れるために私を叱った。
【 ○ 】:お母さんは蛇口を閉め忘れたことで私を叱った。
→"for"の意味は「〜のことで、〜に関して」
"tell off"もほぼ同じ意味を表わします。構文も同じです。
【例文】:My mom told me off for forgetting to turn off the tap.
【和訳】:お母さんは蛇口を閉め忘れたことで私を叱った。
→"for"の意味は「〜のことで、〜に関して」
「主語 + 動詞 + 目的語 + of/from 〜」の構文を作る動詞
いずれの《動詞》も目的語の次に"of"や"from"が続くことがあります。"of 〜"や"from 〜"が事実上もう一つの目的語を表わし、意味は「〜に、〜に対して、〜には」です。
ask
間違えやすい構文を取る動詞:「〜に」を"of 〜"や"from 〜"で表わす(1)
↑
"ask"の意味は「主語が物事を〜に頼む」です。「頼む相手」を"of"や"from 〜"で表わします。所有や所属を表わす"of"(〜の)や起点や始まりを表わす"from"(〜から)ではありません。
# 主語 + ask + 物事 + of/from 〜(主語が物事を〜に頼む、求める)
"ask"は似た意味を表わす"demand"や"expect"ほど威圧的ではなく、お願いに近いニュアンスです。
【例文】:I might have asked too much hard work of my employees.
【 × 】:私は従業員の過度な労働を求めていたかもしれない。
【 ○ 】:私は従業員に対して過度な労働を求めていたかもしれない。
→"of"の意味は「〜に、〜に対して」
【例文】:I might have asked too much hard work from my employees.
【 × 】:私は従業員から過度な労働を求めていたかもしれない。
【 ○ 】:私は従業員に対して過度な労働を求めていたかもしれない。
→"from"の意味は「〜に、〜に対して」
"ask"の場合、「頼む相手」を目的語で表わし、「頼み事」を"for 〜"で表わすこともできます。
# 主語 + ask + 人 + for + 物事(主語が人に物事を頼む)
【例文】:I might have asked my employees for too much hard work.
(= I might have asked too much hard work of my employees.)
(= I might have asked too much hard work from my employees.)
【和訳】:私は従業員に対して過度な労働を求めていたかもしれない。
demand
間違えやすい構文を取る動詞:「〜に」を"of 〜"や"from 〜"で表わす(2)
↑
"demand"の意味は「主語が〜に対して物事を要求する」です。「要求する相手」を"of"や"from 〜"で表わします。所有や所属を表わす"of"(〜の)や起点や始まりを表わす"from"(〜から)ではありません。
# 主語 + demand + 物事 + of/from 〜(主語が物事を〜に要求する、〜を求める)
"demand"は似た意味を表わす"ask"や"expect"と比べると、かなり威圧的でイヤとは言わせないぞというニュアンスを含みます。
【例文】:The citizens demanded justice and honesty of the governor.
【 × 】:県民は知事の公正さと正直を求めた。
【 ○ 】:県民は知事に対して公正さと嘘をつかないことを求めた。
→"of"の意味は「〜に、〜に対して」
【例文】:The citizens demanded justice and honesty from the governor.
【 × 】:県民は知事から公正さと正直を求めた。
【 ○ 】:県民は知事に対して公正さと嘘をつかないことを求めた。
→"from"の意味は「〜に、〜に対して」
expect
間違えやすい構文を取る動詞:「〜に」を"of 〜"や"from 〜"で表わす(3)
↑
"expect"の意味は「主語が物事を〜に期待する」です。「期待する相手」を"of"や"from 〜"で表わします。所有や所属を表わす"of"(〜の)や起点や始まりを表わす"from"(〜から)ではありません。
# 主語 + expect + 物事 + of/from 〜(主語が物事を〜に期待する、求める)
"expect"は義務や責任があるからやりなさいというニュアンスを表わします。
【例文】:You should not expect perfect politeness of such little children.
【 × 】:そんな小さな子供たちの完璧な礼儀正しさを求めるべきではない。
【 ○ 】:そんな小さな子供たちに完璧な礼儀正しさを求めるのは無理だ。
→"of"の意味は「〜に、〜に対して」
【例文】:You should not expect perfect politeness from such little children.
【 × 】:そんな小さな子供たちから完璧な礼儀正しさを求めるべきではない。
【 ○ 】:そんな小さな子供たちに完璧な礼儀正しさを求めるのは無理だ。
→"from"の意味は「〜に、〜に対して」
request
間違えやすい構文を取る動詞:「〜に」を"of 〜"や"from 〜"で表わす(4)
↑
"request"の意味は「主語が物事を〜に頼む」です。「依頼する相手」を"of"や"from 〜"で表わします。所有や所属を表わす"of"(〜の)や起点や始まりを表わす"from"(〜から)ではありません。
# 主語 + request + 物事 + of/from 〜(主語が物事を〜に依頼する、頼む、求める、要請する)
"requset"は似た意味の"ask"よりは多少堅苦しい表現で、頼み事が重大事であるニュアンスが強くなります。
【例文】:The police requested the analysis of the handwriting of a specialist.
【 × 】:警察は専門家のその筆跡の鑑定を依頼しました。
【 ○ 】:警察はその筆跡の鑑定を専門家に依頼しました。
→"of"の意味は「〜に、〜に対して」
【例文】:The police requested the analysis of the handwriting from a specialist.
【 × 】:警察はその筆跡の鑑定を専門家から依頼しました。
【 ○ 】:警察はその筆跡の鑑定を専門家に依頼しました。
→"from"の意味は「〜に、〜に対して」
require
間違えやすい構文を取る動詞:「〜に」を"of 〜"や"from 〜"で表わす(5)
↑
"require"の意味は「主語が物事を〜に要求する」です。「要求する相手」を"of"や"from 〜"で表わします。所有や所属を表わす"of"(〜の)や起点や始まりを表わす"from"(〜から)ではありません。
# 主語 + require + 物事 + of/from 〜(主語が物事を〜に要求する、求める)
"require"は特に、規則やマナーで守らなければならないこと、やってはいけないことを表わします。
【例文】:The mayor required silence of some young people in the hall.
【 × 】:市長は会場の中の数人の若い人々の沈黙を要求した。
【 ○ 】:市長は会場内の一部の若者に対して静かにするよう求めた。
→"of"の意味は「〜に、〜に対して」
【例文】:The mayor required silence from some young people in the hall.
【 × 】:市長は会場の中の数人の若い人々から沈黙を要求した。
【 ○ 】:市長は会場内の一部の若者に対して静かにするよう求めた。
→"from"の意味は「〜に、〜に対して」
"require"はよく受動態で使い、"A be required of 〜"の形で「〜にはAが必要だ」の意味を表わします。
【例文】:What is required of doctors today is good communication skills with patients.
【 × 】:今日の医者の求められることは、患者との良い意思疎通の技術だ。
【 ○ 】:今時の医者に求められることは、患者と上手に会話できる技術だ。
→"of"の意味は「〜に、〜に対して」
【例文】:What is required from doctors today is good communication skills with patients.
【 × 】:今日の医者から求められることは、患者との良い意思疎通の技術だ。
【 ○ 】:今時の医者に求められることは、患者と上手に会話できる技術だ。
→"from"の意味は「〜に、〜に対して」
want
間違えやすい構文を取る動詞:「〜に」を"of 〜"や"from 〜"で表わす(6)
↑
"want"の意味は「主語が物事を〜に望む」です。「望む相手」を"of"や"from 〜"で表わします。所有や所属を表わす"of"(〜の)や起点や始まりを表わす"from"(〜から)ではありません。
# 主語 + want + 物事 + of/from 〜(主語が物事を〜に望む、頼む)
"want"は特に、身近な物事の中でやってもらいたいことを依頼するときに使います。
【例文】:I want nothing of you.
【 × 】:私はあなたの何も望まない。
【 ○ 】:あなたには何も望まない。
→"of"の意味は「〜に、〜に対して」
【例文】:I want nothing from you.
【 × 】:私はあなたから何も望まない。
【 ○ 】:あなたには何も望まない。
→"from"の意味は「〜に、〜に対して」
「主語 + 動詞 + 目的語 + 前置詞 + 〜」の構文を作る動詞
いずれの《動詞》も取れる目的語は一つのみ。目的語二つは不可。「〜に」の意味はたいてい"to 〜"で表わします。
borrow
間違えやすい構文を取る動詞:目的語二つは不可(1)
↑
"borrow"の意味は「主語が〜から物を借りる」です。「借りる相手」は"from 〜"で表わします。目的語を二つ使う構文「主語 + borrow + 人 + 物」は不可。
# 主語 + borrow + 物 + from 〜(主語が物を〜から借りる)
【例文】:消しゴムを忘れたので先生から借りました。
【 × 】:I borrowed my teacher an eraser since I forgot mine.
【 ○ 】:I borrowed an eraser from my teacher since I forgot mine.
→「先生から」は"from my teacher"で表わす
対義語の"lend"(〜を貸す)は目的語を二つ取ることができます。
【例文】:消しゴムを忘れたけれど先生が私に貸してくれた。
【英訳】:My teacher lend me an eraser though I forgot mine.
(= My teacher lent an eraser to me though I forgot mine.)
→「私に」は"me"でも"to me"でもOK、語順が変化する
explain
間違えやすい構文を取る動詞:目的語二つは不可(2)
↑
"explain"の意味は「主語が〜に対して物事を説明する」です。「説明する相手」は"to 〜"で表わします。目的語を二つ使う構文「主語 + explain + 人 + 物事」は通例不可。
# 主語 + explain + 物事 + to 〜(主語が物事を〜に説明する)
【例文】:軍事評論家は生徒たちに化学兵器の危険性について説明した。
【 × 】:The military commentator explained the students the danger of chemical weapons.
【 ○ 】:The military commentator explained the danger of chemical weapons to the students.
→「生徒たちに」は"to the students"で表わす
目的語がthat節やwhat節などで長い場合、"to 〜"を"explain"のすぐ後ろに置くことがあります。
【例文】:鉄砲水は何の前触れもなくいきなりやって来たと男性は記者に説明した。
【 × 】:The man explained that the flash flood had come without warning to the reporter.
【 ○ 】:The man explained to the reporter that the flash flood had come without warning.
【例文】の場合、"to the reporter"と比べると"that the flash flood had come without warning"のほうが字数的に長いので、短いほうの"to the reporter"を"explained"のすぐ後ろに置くことがあります。実際に発音するときに文全体のリズムが良くなり、意味もわかりやすくなります。
【例文】:飼育員は象にどんな餌を与えているのか生徒たちに説明した。
【 × 】:The zookeeper explained what kind of foods she feeds the elephants to the students.
【 ○ 】:The zookeeper explained to the students what kind of foods she feeds the elephants.
【例文】の場合、"to the students"と比べると"what kind of foods she feeds the elephants"のほうが字数的に長いので、短いほうの"to the students"を"explained"のすぐ後ろに置くことがあります。実際に発音するときに文全体のリズムが良くなり、意味もわかりやすくなります。
introduce
間違えやすい構文を取る動詞:目的語二つは不可(3)
↑
"introduce"の意味は「主語が〜に対して人を紹介する」です。「紹介する相手」は"to 〜"で表わします。目的語を二つ使う構文「主語 + introduce + 人 + 人」は通例不可。
# 主語 + introduce + 人 + to 〜(主語が人を〜に紹介する)
【例文】:校長先生が私たちに新任の先生を紹介した。
【 × 】:The principal introduced us the new teacher.
【 ○ 】:The principal introduced the new teacher to us.
→「私たちに」は"to us"で表わす
【例文】:一人一人お互いに自己紹介をして下さい。
【 × 】:Introduce each other yourselves one by one.
【 ○ 】:Introduce yourselves to each other one by one.
→「お互いに」は"to each other"で表わす
present
間違えやすい構文を取る動詞:目的語二つは不可(4)
↑
"present"の意味は「主語が〜に対して物品を贈呈する」です。「贈呈する相手」は"to 〜"で表わします。目的語を二つ使う構文「主語 + present + 人 + 物品」は通例不可。
# 主語 + present + 物品 + to 〜(主語が物品を〜に贈呈する)
【例文】:優勝者にはスポンサーからトロフィーと賞金一千万円が授与された。
【 × 】:The sponsor presented the champion a trophy and ten million yen cash prize.
【 ○ 】:The sponsor presented a trophy and ten million yen cash prize to the champion.
→「優勝者に」は"to the champion"で表わす
"with 〜"で「贈る物」を表わすこともできます。
# 主語 + present + 物品 + to + 人 = 主語 + present + 人 + with + 物品
【例文】:友人が結婚祝に鳩時計を贈ってくれた。
【英訳】:On my marriage, one of my friends presented us with a cuckoo clock.
(= On my marriage, one of my friends presented a cuckoo clock to us.)
→"with 〜"は「〜を」(贈る物)を表わす
report
間違えやすい構文を取る動詞:目的語二つは不可(5)
↑
"report"の意味は「主語が〜に対して物事を報告する」です。「報告する相手」は"to 〜"で表わします。目的語を二つ使う構文「主語 + report + 人 + 物事」は通例不可。
# 主語 + report + 人/物事 + to 〜(主語が人/物事を〜に報告する)
【例文】:迷子を見つけたので店員に報告した。
【 × 】:I reported a shop attendant the lost child.
【 ○ 】:I reported the lost child to a shop attendant.
→「店員に」は"to a shop attendant"で表わす
目的語がthat節などで長くなると、"to 〜"を"report"のすぐ後ろに置くことがあります。
【例文】:原子炉からの放射能漏れはありませんと所員は所長に報告した。
【 △ 】:The staff reported that there was no radiation leak from the reactor to the chief.
【 ○ 】:The staff reported to the chief that there was no radiation leak from the reactor.
【例文】の場合、"to the chief"と比べると"that there was no radiation leak from the reactor"のほうが字数的に長いので、短いほうの"to the staff"を"reported"のすぐ後ろに置くことがあります。実際に発音するときに文全体のリズムが良くなり、意味もわかりやすくなります。
三・単・現の"s"の付け方や過去形、過去分詞形の作り方
動詞の語形や語尾の変化のルールをまとめます。
三・単・現の"s"ってナニ?
英語の場合、文全体の主語が三人称の単数で、時制が現在である場合、《動詞》の語尾に"s"を付けます。三人称・単数・現在、略して「三・単・現の"s"」です。
通例、一人称と二人称は代名詞以外で表現することはできません。一人称と二人称の代名詞で主語になることができるのは"I, we, you"の三つのみです。なので、主語が"I, we, you"以外の場合はすべて三人称になります→【参照】:『人称ってナニ?』
古くは一人称や二人称のときも《動詞》の形が変化していました。現在でも、英語の古語に一部名残りがあります。
【例】:thou hast(= you have)……二人称単数現在【古語】
【例】:thou doest(= you do)……二人称単数現在【古語】
時代が下るにつれて合理化、省エネ化が進み、《動詞》の人称変化は簡素化して、現在は「三・単・現の"s"」だけになってしまいました。
三・単・現の"s"付け方
たいていの《動詞》の場合、現在形の語尾に"s"を付け加えればOKです。
【例】:eats(食べる), happens(起こる), hears(聞く), sees(見る)
"es"を付け加える場合
動詞の各種活用形(1):三人称・単数・現在(三・単・現)の作り方(1)
↑
《動詞》の語尾が"s, x, z, ch, sh"の場合は、"s"ではなく"es"を付け加えます。発音をしやすくするためです。
# 語尾が"s, x, z, ch, sh"の動詞 → "es"を付ける
【例】:語尾が"s" → misses(しそこなう), passes(通過する), presses(押し付ける)
【例】:語尾が"x" → fixes(修理する), faxes(FAXで送る), mixes(混ぜる)
【例】:語尾が"z" → buzzes(ぶんぶんうなる), quizes(尋ねる)
【例】:語尾が"ch" → catches(捕まえる), touches(触る), watches(じっと見る)
【例】:語尾が"sh" → pushes(押す), smashes(粉々に壊す), cherishes(大事にする)
"ies"を付け加える場合
動詞の各種活用形(1):三人称・単数・現在(三・単・現)の作り方(2)
↑
《動詞》の語尾の綴りが"y"で終る場合、「子音 + y」だったら"y"を"i"に変えて、"ies"と綴ります。やはり、発音をしやすくするためです。
# 語尾が「子音 + y」の動詞 → "ies"
動詞の進行形や過去形、過去分詞形、名詞の複数形、形容詞や副詞の比較級や最上級の語尾変化にも同じようなルールがあります
動詞の現在進行形を作るときも語尾の"y"を"i"に変えることがあります【例】:carry → carried
→【参照】:『動詞の過去形と過去分詞形の作り方:語尾の綴りが「子音 +"y"の動詞」:carry → carried』
動詞の過去形や過去分詞形を作るときも語尾の"y"を"i"に変えることがあります【例】:carry → carried
→【参照】:『動詞の過去形と過去分詞形の作り方:語尾の綴りが「子音 +"y"の動詞」:carry → carried』
名詞の複数形を作るときも語尾の"y"を"i"に変えることがあります【例】:body → bodies
→【参照】:『名詞の「数」:名詞の複数形を作る【例外】:語尾を変化させる(y → ies)』
形容詞や副詞の比較級や最上級を作るときも語尾の"y"を"i"に変えることがあります【例】:pretty → prettier → prettiest →【参照】:『比較級の作り方:語尾に"er"を付けるときの綴りの規則:語尾が「子音 + "y"」の単語は"y"を"i"に変えて"ier"とする』 『最上級の作り方:語尾に"est"を付けるときの綴りの規則:語尾が「子音 + "y"」の単語は"y"を"i"に変えて"iest"とする』
【例】:cry → cries(泣く)
【例】:hurry → hurries(急ぐ)
【例】:fly → flies(飛ぶ)
【例】:try → tries(試す)
ただし、《動詞》の語尾の綴りが"y"で終る場合、「母音(a,e,i,o,u) + y」だったら"y"はそのままで、"s"を付け加えて"ys"と綴ります。語尾が「母音(a,e,i,o,u) + y」の《動詞》はそれほど多くはありません。
# 語尾が「母音(a,e,i,o,u) + y」の動詞 → "ys"
三人称・単数・現在(三・単・現)の作り方は、名詞の複数形の作り方の原則と似たところがあります。【例】:語尾が「s, x, z, ch, sh」のときは"s"ではなく"es"を付加する→【参照】:『名詞の「数」:「名詞」の複数形を作る……原則』
原則
たいていの《動詞》の場合、語尾に"ing"を付け加えればOKです。
【例】:happen → happening, listen → listening, talk → talking, watch → watching
例外
"ing"を付けたとき、発音をしやすくするために語尾の綴りの一部を変化させます。
"ing"を付け足すだけでは不可の動詞
たとえば、"make"の進行形は"makeing"なのか、それとも語尾の"e"を除去して"making"なのか、一定のルールがあります。
ちなみに、"ing"を付けるとき《動詞》の語尾の"e"はたいてい除去するので、"make"の進行形は"making"です。語尾の"e"を取り去ります。
語尾の綴りが"e"の動詞:live → living
動詞の現在進行形の作り方(2):語尾の綴りを変化させる場合(1)
↑
語尾の綴りが"e"の《動詞》は"e"を取り去ってから"ing"を付ける。"e"を残すと発音しにくくなる。
# 語尾が"e"の動詞 → "e"を除去する
動詞 | × | ○ |
---|---|---|
live(生きる) | liveing | living |
make(作る) | makeing | making |
move(動く) | moveing | moving |
use(使う) | useing | using |
語尾の綴りが"ee"の動詞:agree → agreeing
動詞の現在進行形の作り方(2):語尾の綴りを変化させる場合(2)
↑
語尾の綴りが"ee"の《動詞》は"e"を取らずにそのまま"ing"を付ける。"e"を取り去ると元の単語から発音が離れてしまう。よく見かけるのは六語のみ。
# 語尾が"ee"の動詞 → "ee"のままで"ing"を付ける
動詞 | × | ○ |
---|---|---|
agree(意見が合う) | agreing | agreeing |
disagree意見が合わない) | disagreing | disagreeing |
flee(逃げる) | fleing | fleeing |
free(解放する) | freing | freeing |
guarantee(保証する) | guaranteing | guaranteeing |
see(見る) | seing | seeing |
語尾の綴りが"ye"の動詞:dye → dyeing
動詞の現在進行形の作り方(2):語尾の綴りを変化させる場合(3)
↑
語尾の綴りが"ye"の《動詞》は"e"を取らずにそのまま"ing"を付ける。"e"を取り去ると元の単語から発音が離れてしまう。よく見かけるのは二語のみ。
# 語尾が"ye"の動詞 → "ye"のままで"ing"を付ける
ただし、"eye"(じっと見つめる)は"e"を除去した"eying"と"e"を除去しない"eyeing"の両方が可能。
動詞 | × | ○ |
---|---|---|
dye(染める) | dying | dyeing |
eye(じっと見つめる) | (なし) | eying, eyeing |
語尾の綴りが"ge"の動詞:singe → singeing
動詞の現在進行形の作り方(2):語尾の綴りを変化させる場合(4)
↑
語尾の綴りが"ge"で終る《動詞》のごく一部は"e"を取らずにそのまま"ing"を付ける。"e"を取り去ると元の単語から発音が離れてしまう。よく見かけるのは二語のみ。
# 語尾が"ge"の動詞 → "ge"のままで"ing"を付ける
ただし、"age"(年をとる)は"e"を省いた"aging"と"e"を省かない"ageing"の両方が可能。"e"を省かない"ageing"はイギリス式の綴り。
動詞 | × | ○ |
---|---|---|
age(年をとる) | (なし) | ageing(英式), aging(米式) |
singe(焦がす) | singing | singeing |
語尾の"ie"を"y"に変えて"ying":die → dying
動詞の現在進行形の作り方(2):語尾の綴りを変化させる場合(5)
↑
語尾の綴りが"ie"の《動詞》は"ie"を"y"に変えて"ing"を付ける。元の単語にある二重母音の"ie"(発音は「アイ」)の発音がしやすくなる。よく見かけるのは四語のみ。
# 語尾が"ie"の動詞 → "ying"
動詞 | × | ○ |
---|---|---|
die(死ぬ) | diing, dieing | dying |
lie(嘘をつく、横になる) | liing, lieing | lying |
tie(結ぶ) | tiing, tieing | tying |
untie(ほどく) | untiing, untieing | untying |
語尾の"ic"に"k"を足して"icking":panic → panicking
動詞の現在進行形の作り方(2):語尾の綴りを変化させる場合(6)
↑
語尾の綴りが"ic"の《動詞》は語尾に"k"を付け加えて"icking"とする。元の単語の語尾にある子音の"c"(発音は「ク」)の発音がしやすくなる。よく見かけるのは四語のみ。
# 語尾が"ic"の動詞 → "icking"
動詞 | × | ○ |
---|---|---|
mimic(まねする) | mimicing | mimicking |
panic(うろたえる) | panicing | panicking |
picnic(ピクニックに行く) | picnicing | picnicking |
traffic(違法な取引をする) | trafficing | trafficking |
子音を重ねるとその前は短母音
たとえば、"run"の進行形は"runing"なのか、それとも語尾の"n"を重ねて"running"なのか、一定のルールがあります。
"ing"を付けるとき、《動詞》の語尾が「短母音(a,e,i,o,u) + 子音」の場合、たいてい子音を二つ重ねて綴ります。なので、"run"の進行形は"running"です。語尾の"n"を重ねて綴ります。
一音節で語尾の綴りが子音の動詞の場合:run → running
動詞の現在進行形の作り方(3):語尾の子音を重ねる(1)
↑
英語の場合、"tt"や"pp"のように子音を重ねると、その直前の母音は短母音であることが多い。
【例】:tape(録音する、録画する)→taping (※発音は「テイピング」、綴りの"a"は二重母音を表わす)
【例】:tap(軽くトントンと叩く)→tapping[※発音は「タッピング」、綴りの"a"は短母音を表わす]
なので、"ing"を付ける場合、語尾が「短母音(a,e,i,o,u) + 子音」の《動詞》は、短母音であることを示すために語尾の子音を重ねて"tt"や"pp"と綴る。
# 語尾が「短母音(a,e,i,o,u) + 子音」の動詞 → 子音を重ねる
動詞の過去形や過去分詞形、形容詞や副詞の比較級や最上級の語尾変化にも同じようなルールがあります
動詞の過去形や過去分詞形を作るときも語尾の子音を重ねることがあります【例】:stop → stopped
→【参照】:『動詞の過去形と過去分詞形の作り方:語尾の子音を重ねる』
形容詞や副詞の比較級や最上級を作るときも語尾の子音を重ねることがあります【例】:big → bigger → biggest
→【参照】:『比較級の作り方:語尾に"er"を付けるときの綴りの規則:一音節で語尾が「単母音+子音」の単語は子音の綴りを重ねる』
『最上級の作り方:語尾に"est"を付けるときの綴りの規則:一音節で語尾が「単母音+子音」の単語は子音の綴りを重ねる』
動詞 | × | ○ |
---|---|---|
cut(切る) | cuting | cutting |
get(得る) | geting | getting |
plan(計画する) | planing | planning |
put(置く) | puting | puttting |
ただし、語尾の綴りが「短母音(a,e,i,o,u) + "x"」の場合、語尾の"x"は重ねない。重ねると発音がしにくくなる。よく見かけるのは五語のみ。
# 語尾が「短母音(a,e,i,o,u) + "x"」の動詞 → "x"は重ねない
動詞 | × | ○ |
---|---|---|
box(箱に詰める、ボクシングをする) | boxxing | boxing |
fax(ファックスで送る) | faxxing | faxing |
fix(修理する、固定する) | fixxing | fixing |
mix(混ぜる) | mixxing | mixing |
tax(課税する) | taxxing | taxing |
語尾の綴りが「長母音(eaやee) + 子音」や「二重母音(oiやou) + 子音」の場合、子音は重ねない。子音を重ねると直前の母音はだいたい短母音(a,e,i,o,u)になる→【参照】:『一音節で語尾の綴りが子音の動詞』
# 語尾が「長母音(eaやee) + 子音」や「二重母音(oiやou) + 子音」の動詞 → 子音は重ねない
動詞 | × | ○ |
---|---|---|
eat(食べる) | eatting | eating |
foul(反則を犯す) | foulling | fouling |
join(加わる) | joinning | joining |
keep(保つ) | keepping | keeping |
二音節以上で語尾の綴りが子音の動詞:omit → omitting
動詞の現在進行形の作り方(3):語尾の子音を重ねる(2)
↑
語尾の音節に強勢がある場合、子音を二つ重ねる。
動詞 | × | ○ |
---|---|---|
admit(認める) | admiting | admitting |
begin(始める) | begining | beginning |
commit(委ねる) | commiting | committing |
control(制御する) | controling | controlling |
語尾の音節に強勢がない場合、子音は重ねない。
動詞 | × | ○ |
---|---|---|
consider(考慮する) | considerring | considering |
develop(発達する) | developping | developing |
differ(異なる) | differring | differing |
enter(入る) | enterring | entering |
語尾の綴りの子音を重ねる、重ねないの二通りが可能:equal → equaling, equalling
動詞の現在進行形の作り方(3):語尾の子音を重ねる(3)
↑
少数だが、語尾の子音を重ねる、重ねないの両方が可能な《動詞》もある。語尾の綴りが「短母音e + "l"」の単語が多い。子音を重ねて綴るほうがイギリス式、重ねないほうがアメリカ式。
動詞 | 英式 | 米式 |
---|---|---|
cancel(取り消す) | cancelling | canceling |
channel(運ぶ、送る) | channelling | channeling |
chisel(のみで彫る) | chiselling | chiseling |
counsel(助言する) | counselling | counseling |
duel(決闘する) | duelling | dueling |
equal(等しい) | equalling | equaling |
fuel(燃料を補給する) | fuelling |
fueling |
label(ラベルを貼る) | labelling | labeling |
level(平らにする、なぎ倒す) | levelling | leveling |
marvel(驚く) | marvelling | marveling |
quarrel(ケンカする) | quarrelling | quarreling |
refuel(燃料を再補給する) | refuelling |
refueling |
rival(競い合う) | rivalling | rivaling |
shovel(シャベルを使う) | shovelling | shoveling |
towel(タオルで拭く) | towelling | toweling |
travel(旅行する) | travelling | traveling |
tunnel(トンネルを掘る) | tunnelling | tunneling |
worship(崇める) | worshipping | worshiping |
原則
たいていの《動詞》の場合、語尾に"ed"を付け加えればOKです。過去形も過去分詞も同じ形。
【例】:happen → happened, listen → listened, talk → talked, watch → watched
例外
"ed"を付けたとき、発音をしやすくするために語尾の綴りの一部を変化させます。中には、現在形、過去形、過去分詞形で綴りがまったく変化しない《動詞》もあります。
"edを付け足すだけでは不可の動詞 "
たとえば、"use"の過去形と過去分詞形は"useed"なのか、それとも"d"のみを付けて"used"なのか、一定のルールがあります。
ちなみに、"ed"を付けるとき《動詞》の語尾が"e"の場合はたいてい"d"のみを付けるので、"use"の過去形と過去分詞形は"used"です。
語尾の綴りが"e"の動詞:live → lived
動詞の過去形と過去分詞形の作り方(2):語尾の綴りを変化させる(1)
↑
語尾の綴りが"e"の《動詞》は"d"のみを付ける。"eed"とはしない。"eed"とすると元の単語の発音から離れる。
# 語尾が"e"の動詞 → "d"のみを付ける
動詞 | × | ○ |
---|---|---|
live(生きる) | liveed | lived |
move(動く) | moveed | moved |
smile(笑う) | smileed | smiled |
use(使う) | used | used |
語尾の綴りが"ee"の動詞:agree → agreed
動詞の過去形と過去分詞形の作り方(2):語尾の綴りを変化させる(2)
↑
語尾の綴りが"ee"の《動詞》は"d"のみを付けて"eed"とする。"eeed"とはしない。よく見かけるのは四語のみ。
# 語尾が"ee"の動詞 → "d"のみを付ける
動詞 | × | ○ |
---|---|---|
agree(意見が合う) | agreeed | agreed |
disagree(意見が合わない) | disagreeed | disagreed |
free(自由にする) | freeed | freed |
guarantee(保証する) | guaranteeed | guaranteed |
語尾の綴りが「子音 +"y"の動詞」:carry → carried
動詞の過去形と過去分詞形の作り方:語尾の綴りを変化させる(3)
↑
語尾の綴りが「子音 + "y"」の《動詞》は"y"を"i"に変えて"ied"とする。
# 語尾が「子音 + "y"」の動詞 → "ied"
動詞の三人称・単数・現在、名詞の複数形、形容詞や副詞の比較級や最上級の語尾変化にも同じようなルールがあります
動詞の三人称・単数・現在(三・単・現)を作るときも語尾の"y"を"i"に変えることがあります【例】:cry → cries
→【参照】:『三人称・単数・現在(三・単・現)の作り方:"ies"を付け加える場合』
名詞の複数形を作るときも語尾の"y"を"i"に変えることがあります【例】:body → bodies
→【参照】:『名詞の「数」:名詞の複数形を作る【例外】:語尾を変化させる(y → ies)』
形容詞や副詞の比較級や最上級を作るときも語尾の"y"を"i"に変えることがあります【例】:pretty → prettier → prettiest
→【参照】:『比較級の作り方:語尾に"er"を付けるときの綴りの規則:語尾が「子音 + "y"」の単語は"y"を"i"に変えて"ier"とする』
『最上級の作り方:語尾に"est"を付けるときの綴りの規則:語尾が「子音 + "y"」の単語は"y"を"i"に変えて"iest"とする』
動詞 | × | ○ |
---|---|---|
carry(運ぶ) | carryed | carried |
study(勉強する) | studyed | studied |
try(やってみる) | tryed | tried |
worry(心配する) | worryed | worried |
語尾の綴りが「母音 +"y"の動詞」:annoy → annoyed
動詞の過去形と過去分詞形の作り方:語尾の綴りを変化させる(4)
↑
語尾の綴りが「母音(a,e,i,o,u) + "y"」の《動詞》はそのまま"ed"を付けて"yed"とする。
# 語尾が「母音 + "y"」の動詞 → "yed"
動詞 | × | ○ |
---|---|---|
annoy(悩ませる) | annoied | annoyed |
enjoy(楽しむ) | enjoied | enjoyed |
play(遊ぶ) | plaied | played |
stay(留まる) | staied | stayed |
語尾の綴りが"ic"の動詞:panic → panicked
動詞の過去形と過去分詞形の作り方:語尾の綴りを変化させる(5)
↑
語尾の綴りが"ic"の《動詞》は"k"を付け足して"icked"とする。元の単語の語尾にある子音の"c"(発音は「ク」)の発音がしやすくなる。よく見かけるのは三語のみ。
# 語尾が"ic"の動詞 → "icked"
動詞 | × | ○ |
---|---|---|
mimic(まねする) | mimiced | mimicked |
panic(うろたえる) | paniced | panicked |
picnic(ピクニックに行く) | picniced | picnicked |
子音を重ねるとその前は短母音
たとえば、"control"の過去形と過去分詞形は"controled"なのか、それとも語尾の"l"を重ねて"controlled"なのか、一定のルールがあります。
"ed"を付けるとき、《動詞》の語尾が「短母音(a,e,i,o,u) + 子音」の場合、たいてい子音を二つ重ねて綴ります。なので、"control"の過去形と過去分詞形は"controlled"です。語尾の"l"を重ねて綴ります。
一音節で語尾の綴りが子音の動詞:rob → robbed
動詞の過去形と過去分詞形の作り方(3):語尾の綴りの子音を重ねる(1)
↑
英語の場合、"tt"や"pp"のように子音を重ねると、その直前の母音は短母音であることが多い。
【例】:hope(望む)→hoped (※発音は「ホウプト」、綴りの"o"は二重母音を表わす)
【例】:hop(跳ねる)→hopped[※発音は「ホップト」、綴りの"o"は短母音を表わす]
なので、"ed"を付ける場合、語尾が「短母音(a,e,i,o,u) + 子音」の《動詞》は、短母音であることを示すために語尾の子音を重ねて"tt"や"pp"と綴る。
# 語尾が「短母音(a,e,i,o,u) + 子音」の動詞 → 子音を重ねる
動詞の進行形、過去形、過去分詞形、形容詞や副詞の比較級や最上級の語尾変化にも同じようなルールがあります
動詞の現在進行形を作るときも語尾の子音を重ねることがあります【例】:run → running
→【参照】:『動詞の現在進行形の作り方:語尾の子音を重ねる』
動詞の過去形や過去分詞形を作るときも語尾の子音を重ねることがあります【例】:stop → stopped
→【参照】:『動詞の過去形と過去分詞形の作り方:語尾の子音を重ねる』
形容詞や副詞の比較級や最上級を作るときも語尾の子音を重ねることがあります【例】:big → bigger → biggest
→【参照】:『比較級の作り方:語尾に"er"を付けるときの綴りの規則:一音節で語尾が「単母音+子音」の単語は子音の綴りを重ねる』
『最上級の作り方:語尾に"est"を付けるときの綴りの規則:一音節で語尾が「単母音+子音」の単語は子音の綴りを重ねる』
動詞 | × | ○ |
---|---|---|
plan(計画する) | planed | planned |
rob(奪う) | robed | robbed |
skip(スキップする) | skiped | skipped |
stop(止まる) | stoped | stopped |
ただし、語尾の綴りが「短母音(a,e,i,o,u) + "x"」の《動詞》は語尾の"x"を重ねない。重ねると発音がしにくくなる。よく見かけるのは五語のみ。
# 語尾が「短母音(a,e,i,o,u) + "x"」の動詞 → "x"は重ねない
動詞 | × | ○ |
---|---|---|
box(箱に詰める、ボクシングをする) | boxxed | boxed |
fax(ファックスで送る) | faxxed | faxed |
fix(修理する、固定する) | fixxed | fixed |
mix(混ぜる) | mixxed | mixed |
tax(課税する) | taxxed | taxed |
語尾の綴りが「長母音(eaやee) + 子音」や「二重母音(ouやoi) + 子音」の《動詞》は子音を重ねない。子音を重ねると直前の母音はだいたい短母音(a,e,i,o,u)になる→【参照】:『一音節で語尾の綴りが子音の動詞』
# 語尾が「長母音(eaやee) + 子音」や「二重母音(oiやou) + 子音」の動詞 → 子音は重ねない
動詞 | × | ○ |
---|---|---|
cheat(だます) | cheatted | cheated |
join(結合する、加入する) | joinned | joined |
leak(漏らす) | leakked | leaked |
treat(扱う、処理する) | treatted | treated |
二音節以上で語尾の綴りが子音の動詞:refer → referred
動詞の過去形と過去分詞形の作り方(3):語尾の綴りの子音を重ねる(2)
↑
語尾の音節に強勢がある《動詞》は子音を二つ重ねる。
動詞 | × | ○ |
---|---|---|
occur(起こる) | occured | occurred |
omit(除外する) | omited | omitted |
prefer(好む) | prefered | preferred |
refer(言及する) | refered | referred |
語尾の音節に強勢がない《動詞》は子音は重ねない。
動詞 | × | ○ |
---|---|---|
develop(発達する) | developped | developed |
enter(入る) | enterred | entered |
open(開ける) | openned | opened |
visit(訪ねる) | visitted | visited |
語尾の綴りを重ねる、重ねないの二通りが可能:equal → equaled, equalled
動詞の過去形と過去分詞形の作り方(3):語尾の綴りの子音を重ねる(3)
↑
少数だが、語尾の子音を重ねる、重ねないの両方が可能な《動詞》もある。語尾の綴りが「短母音e + "l"」の単語が多い。子音を重ねて綴るほうがイギリス式、重ねないほうがアメリカ式。
動詞 | 英式 | 米式 |
---|---|---|
cancel(取り消す) | cancelled | canceled |
channel(運ぶ、送る) | channelled | channeled |
chisel(のみで彫る) | chiselled | chiseled |
counsel(助言する) | counselled | counseled |
duel(決闘する) | duelled | dueled |
equal(等しい) | equalled | equaled |
fuel(燃料を補給する) | fuelled |
fueled |
label(ラベルを貼る) | labelled | labeled |
level(平らにする、なぎ倒す) | levelled | leveled |
marvel(驚く) | marvelled | marveled |
quarrel(ケンカする) | quarrelled | quarreled |
refuel(燃料を再補給する) | refuelled |
refueled |
rival(競い合う) | rivalled | rivaled |
shovel(シャベルを使う) | shovelled | shoveled |
towel(タオルで拭く) | towelled | toweled |
travel(旅行する) | travelled | traveled |
tunnel(トンネルを掘る) | tunnelled | tunneled |
worship(崇める) | worshipped | worshiped |
妙な変化をする動詞(不規則変化動詞)
たいていの《動詞》は、過去形や過去分詞形を作るとき語尾に"ed"を追加します。しかし中には、"ed"を付けるのではなく、妙な変化をするものがあります。
【例文】:三十分以上も待たされた。
【 × 】:I was keeped waiting more than thirty hours.
【 ○ 】:I was kept waiting more than thirty hours.
"keep"の過去分詞は"keeped"ではなく"kept"です。なので、"keep"の語尾に"ed"を付けるのは不可。
妙な変化をする《動詞》の中で、よく見かけるけどよく間違えるものまとめておきます→【参照】:『「スペルミスをつぶせ!! 過去形・過去分詞形なのに"ed"で終わらない」』
動詞 | 過去形 | 過去分詞形 | ||
---|---|---|---|---|
× | ○ | × | ○ | |
bring(持って来る) | bringed | brought | bringed | brought |
buy(買う) | buyed, buied | bought | buyed, buied | bought |
catch(捕まえる) | catched | caught | catched | caught |
fly(飛ぶ) | flied | flew | flied | flown |
fling(投げつける) | flingd | flung | flingd | flung |
give(与える) | gived | gave | gived | given |
hear(聞こえる) | heared | heard | heared | heard |
keep(保つ) | keeped | kept | keeped | kept |
leave(去る) | leaved | left | leaved | left |
run(走る) | runed | ran | runed | run |
send(送る) | sended | sent | sended | sent |
sit(座る) | sitted | sat | sitted | sat |
speak(話す) | speaked | spoke | speaked | spoken |
spend(費やす) | spended | spent | spended | spent |
teach(教える) | teached | taught | teached | taught |
think(思う) | thinked | thought | thinked | thought |
まったく変化しない動詞
《動詞》の中には、過去形でも過去分詞形でも綴りがまったく変化しないものがあります。
【例文】:悪い魔女はドロシーに魔法をかけました。
【 × 】:The evil witch casted a spell on Dorothy.
【 ○ 】:The evil witch cast a spell on Dorothy.
"cast"の過去形はそのまま"cast"です。"casted"ではありません。
【例文】:悪い魔女によってドロシーにかけられた魔法を良い魔女が解きました。
【 × 】:The good witch broke the spell casted by the evil witch on Dorothy.
【 ○ 】:The good witch broke the spell cast by the evil witch on Dorothy.
"cast"の過去分詞形はそのまま"cast"です。"casted"ではありません。
"cast"のように、過去形でも過去分詞形でも綴りがまったく変化しない《動詞》の中で、よく見かけるものをまとめます。うっかり、語尾に"ed"を付けがちです。
動詞 | 過去形 | 過去分詞形 | ||
---|---|---|---|---|
× | ○ | × | ○ | |
burst(破裂する) | bursted | burst | bursted | burst |
cast(投げる) | casted | cast | casted | cast |
cost(費用がかかる) | costed | cost | costed | cost |
cut(切る) | cuted | cut | cuted | cut |
hit(打つ) | hited | hit | hited | hit |
hurt(傷つける) | hurted | hurt | hurted | hurt |
put(置く) | puted | put | puted | put |
quit(やめる) | quited | quit | quited | quit |
set(置く) | seted | set | seted | set |
shut(閉める) | shuted | shut | shuted | shut |
split(裂く) | splited | split | splited | split |
spread(広がる) | spreaded | spread | spreaded | spread |
thrust(突く) | thrusted | thrust | thrusted | thrust |